THE世界遺産【「2000年間!毎日 噴火する島」イタリア】 2014.07.06

イタリア南部
紺ぺきの地中海に浮かぶのは火山島です
その海底で奇妙な光景に出くわしました
この真下からマグマが上がってきた証しです
この一帯では爆発的な噴火が繰り返されてきました
噴火の静かなるシグナル
そして…
(噴火の音が響きわたる)
(爆発のような音)
今日の世界遺産は地中海に浮かぶ7つの火山島
海底火山の噴火で生まれた島々は
今も激しく活動を続けています
毎日が大噴火驚異の火山がありました
エオリエ諸島はシチリア島の北東30キロの沖合に浮かぶ
7つの島の総称です
溶岩の向こうに美しい円錐形の島が見えてきました
エオリエいち活発な火の山です
最初の驚きは…
ストロンボリは噴火を間近で見ることができる
世界でも珍しい火山です
準備はいいかい?行こうか
標高は926メートル
火口の近くまで4時間ほどの登山です
半分ほど登ると緑はまばらになり
黒々とした溶岩が目につくようになりました
ここが最大の難所
時に両手を使わないと登ることができません
すべてが溶岩と火山灰でできた島
その素顔がむき出しになっていきます
山頂が見えてきました
そのやや下に火口があり
毎日十数分おきにマグマを噴き上げます
この岩は2007年に噴火したときに落ちてきたものですこの倍以上もある岩が火口からふき上がって1800メートルの高さから落ちてきたこともありましたここからはヘルメット着用です
噴火すると溶岩や火山灰が一面に飛び散るのです
インタビューのさなかにも…
(噴火の音が響きわたる)
緊張感が高まります
圧巻は何といっても夜
マグマが夜空に真っ赤に輝くというのです
ついにそのときが…
(噴火の大きな音)
(次々と重なる噴火の音)
(噴火の音が響きわたる)
闇を切り裂く真っ赤なマグマ
高さ200〜300メートルはあるでしょうか?
昔はこの噴火を航海の目印にしたそうで
ついたあだ名が…
まさに
(次々と重なる噴火の音)
噴水のように噴き上がるのはマグマの粘りけが少ないため
だから爆発的な噴火が起きにくいのです
とはいっても数十年に一度は大噴火を起こし
溶岩が火口からあふれ出します
最近では2007年でした
大量の溶岩が山肌を伝い
海まで流れ落ちました
あそこで煙が上がってるでしょ2007年に流れ出た溶岩が何層にも重なってまだ冷めきっていないんです
流れ出た溶岩は幾重にも重なり
円錐形の島を形づくりました
火山はこうして大地を誕生させてきたのです
ヨーロッパで意外に人気なのが
ストロンボリ観光です
乗っていくかい?
島での交通手段はこの三輪車
アペが欠かせません
というのもほとんどの道がこの狭さ
山の町らしく急坂も多い
これなら小回りがきいてどこでもスイスイ走れるんです
道が狭いのは家を建てられる場所が限られているから
溶岩で造ってしっくいで塗るのが
エオリエ式です
家の建て方にも
火山の島ならではの工夫がありました
これがエオリエ建築の典型的な壁ですこの厚みを見てください火山の噴火が起こす震動に耐えられるように造られているんです
秘密は壁の中に
外側に大きな石を積み中には小石をぎっしり
これが緩衝材となり揺れを吸収するんです
火山のふもとで観光業や漁業を営みながら
400人ほどが暮らしています
地中海の真ん中で白煙を上げ
噴火を繰り返すエオリエ諸島
(噴火している)
火山活動は意外な場所でも起きていました
2つ目の驚きは…
カメラが奇妙な光景を捉えました
向かったのは島から2キロの沖合
海から顔を出しているのは古い溶岩です
その海の底へ
辺り一面を溶岩が覆い尽くしています
不思議な光景を見つけたのはこの直後でした
立ち上る泡の柱
かつてここでマグマが噴き出していました
さらにその奥
謎のくぼみが現れました
ここで何が起きたのでしょう?
エオリエ諸島の沖合2キロ
海面の下に驚きの光景がありました
無数に激しく噴き上がる泡の柱
その正体はガスまじりの熱水です
マグマが地下水を沸騰させているのです
海底でも火山活動が日々起こっています
白いのはバクテリア
熱水が含むミネラルを養分に
微生物が育っていました
さらに進むと奇妙なくぼ地がありました
海底噴火でできた火口の跡です
たくさんの丸い石も溶岩
熱水の噴出で磨かれ続け丸くなりました
こうした海底火山の活動で
海の底から盛り上がった3000メートル級の山脈
それが…
海から顔を出した海底火山の頂は
7つの島になりました
エオリエ諸島には太古から人が住んでいます
なぜなら火山が生んだ宝があったから
その宝を探しにリパリ島の中腹へ
これは火山岩の一種黒曜石ですガラス質でかたいので先史時代様々な用途に用いられました地中海沿岸で人類が初めて取り引きをした交易品でもあったんです
マグマが急速に冷えてできたのが黒曜石です
割った断面は非常に鋭利
黒曜石のナイフや矢じりは
古代の貴重な交易品でした
火山が小さな島々と世界を結んだのです
火山の恵みはこんな所にも
何と4000年前
地中海最古の蒸し風呂の跡です
後に石のドームが造られ
本格的な温泉となりました
中を蒸気であたため
疲労回復や治療に利用したのです
隣には露天風呂もありました
こちらは古代ローマ帝国のもの
今でもちゃんとお湯が出ます
熱いっす・何度ぐらいですかね?たぶん40度以上はあると思う
黒曜石と温泉と
火山はエオリエ諸島に繁栄をもたらしました
火山は美食も生みました
ミネラル豊富な溶岩の土壌はブドウ栽培にぴったり
でもこれワインじゃありません
ブドウでつくったヴィノコットという調味料
名物のウサギ肉を使ったエオリエ料理
甘いヴィノコットをたっぷりかけて15分ほど煮込みます
昔島には砂糖がなかったのでも買いに行くのも大変でしょ?それでブドウを砂糖がわりに使うようになったのよ
島の不便さが生んだ絶品調味料
独特の甘酸っぱさはヴィノコットならでは
50年に一度大噴火を起こす火山島があります
火口の真下には街が…
エオリエ諸島にはいつ大噴火してもおかしくない島があります
ヴルカーノ島です
英語で「volcano」「火山」の語源になりました
古代から記録に残るような壊滅的な噴火を
繰り返してきた島
これは溶岩が波に削られた洞窟です
恐るべきはその噴火のすさまじさ
ヴルカーノのマグマは粘りけが強く
火山灰や溶岩を一気に爆発的に噴き出すのです
そんな島が今不気味な沈黙を続けています
3つ目の驚きは…
ヴルカーノ島の火口は直径500メートルと実に巨大です
ふき上がる白煙は
マグマが火口の浅い所まで上がってきた証しです
強烈な異臭が鼻をつきます
ここは火口に亀裂が入っている場所です
(マドニーア)中から濃厚なガスが出ています強烈な臭いは火山の特徴の一つでもある硫黄です
この火口
500年の間に10回つまり50年に一度のペースで
爆発的な噴火を繰り返してきました
最後の大噴火は1888年
全島民が島の外に逃れ町は火山灰にのみ込まれました
あれから100年以上も噴火していないのです
50年に一度のはずがなぜ?
でもこの沈黙が噴火予知の研究を推し進めました
火山学の生きた教室となったヴルカーノ島
これは地表の二酸化炭素の濃度をはかる装置ですこれがあれば噴火の予知もできるんです
噴火の予兆の一つが火山ガスに含まれる二酸化炭素の濃度
数値が高いほど大噴火の可能性が高まります
・今の状態は危険ですか?この数値なら全く問題ないです
ガスのふき出し口で黄色く固まっているのは
硫黄の結晶です
この硫黄島民達の恵みになりました
島の港から歩いて3分
人気の泥温泉です
地中から湧き出すのは硫黄まじりの粘土質のお湯
美容にいいと皆せっせと体に塗りたくります
スコットランドから来たんだどんどん臭くなっていくよハッハッハ…私達はフランスから来たのストロンボリの噴火も見てみたいしゴツゴツした溶岩もとても興味があるわ
人々は火山とともに生きてきました
地球は火山によってつくられました
そして人の暮らしもまた…
この星の道のりを映し出す鏡エオリエ諸島は…
(噴火の音が響いている)
今日も真っ赤なマグマを噴き上げるストロンボリ
それは地球が生きていることの
何よりの証しなのです
2014/07/06(日) 18:00〜18:30
MBS毎日放送
THE世界遺産[字]【「2000年間!毎日 噴火する島」イタリア】

イタリアの「エオリエ諸島」は地中海に浮かぶ7つの火山島。そこは2000年前から毎日マグマを吹き出し続けていました。世界一活発なイタリアの火山に迫ります!

詳細情報
お知らせ
■遺産情報
<遺産名>エオリエ諸島 <国名>イタリア <登録年>2000年 <登録基準>(