ウクライナ東部で298人を乗せ墜落したマレーシア航空機。
アメリカ政府などは親ロシア派がロシア製のブク地対空ミサイルで撃墜したと断言した。
これはまさに墜落直後の様子をとらえた映像。
アメリカ国防総省のカービー報道官は18日、撃墜に使われたのはロシア製のブク地対空ミサイルで、親ロシア派がウクライナ東部の支配地域から発射した強力な証拠があると述べた。
また、ウクライナ内務省は実際に撃墜に使われたブクが墜落翌日にロシアとの国境方面へ向かっている様子をとらえたとする映像を公開した。
ロシア製のブクは高度2万メートルの標的への攻撃が可能で墜落前、高度1万メートル付近を飛んでいたとされるマレーシア機を撃ち落とすことも可能だと指摘されている。
またブクが非常に高性能で、複雑な操作が必要な地対空ミサイルだとしてロシアが親ロシア派の武装集団を技術的に支援していた可能性があることも示唆した。
こうした中、国連安保理は緊急会合を行った。
これに反論するロシアのチュルキン国連大使。
一方、OSCE=欧州安保協力機構がようやく墜落現場に入った。
しかし、親ロシア派武装集団は調査をさせようとしない。
墜落原因の大きな手がかりとなるボイスレコーダーについて、ウクライナ政府は2個を現場から回収したと発表した。
しかし現場は親ロシア派の支配地域とされ調査初日、調査団は1時間で現場を離れざるを得なかったと言う。
原因解明への具体的調査はまだこれから。
民間機が撃墜されるという、あってはならない悲劇が起きました。
マレーシア機の墜落現場に近いウクライナ東部のドネツクで豊島記者が取材しています。
最新情報を伝えてください。
これまでのところ、こちらには旅客機墜落の原因解明に向けた情報は入ってきていません。
こうした中、アメリカ政府がロシア製の地対空ミサイルが親ロシア派の支配地域から発射された証拠があると断言しました。
しかし、ドネツクの親ロシア派の指導者、ボロダイ氏は我々のインタビューに対し、次のように答えています。
このようにボロダイ氏は親ロシア派による撃墜を改めて否定した。
さらに戦闘については、非常に残念だが自分たちの戦闘の勝利によってにしか解決しないと思うと述べ、ウクライナ側に対して戦闘を継続する構えを解いていない。
一方、ロシアだが、18日、地対空ミサイルがロシア国境を越えることはないとロシアの関与を否定した。
プーチン大統領はポロシェンコ氏が和平案を出すべきだと述べるとともに、親ロシア派についてはこれまで言及しておらず、あくまでウクライナ側の問題であると主張し続けている。
このマレーシア機には国際的なエイズ会議に向かっていた著名な研究者たちが大勢乗っていました。
この便が飛び立ったオランダのアムステルダムから中継。
乗客の詳細が明らかになるにつれ、オランダの社会には衝撃と悲しみが広がっています。
こちら、マレーシア航空機が出発した空港にはたくさんの花が手向けられています。
オランダからは189人もの乗客が乗り込んでいました。
知り合いの知り合いをたぐると乗客がいることがわかったというような人も珍しくない。
週末のサッカーの試合では試合前に黙とうが捧げられることが決まるなど至るところで犠牲者を悼む動きが出ています。
あの建物に掲げられたオランダの国旗、半旗になっています。
189人が死亡したオランダ。
国中が悲しみに沈んでいる。
283人の乗客のうち、およそ100人は国際的なエイズ会議に向かっていた研究者だったと報道されている。
市内の研究施設には花と写真が飾られていた。
死亡が確認されたヨープ・ランゲさんは国際エイズ学会の会長も務めた著名な研究者だった。
ランゲさんはエイズ治療に革命を起こしたと同僚は話す。
ランゲさんは貧困層には高過ぎて手が届かなかった治療薬の価格を10分の1に抑えることに成功したのだと言う。
国際エイズ学会は文字どおり巨人を失うとの声明を発表。
世界のエイズ対策への影響も懸念される。
悲しみとともに怒りも広がっています。
こちら現地の新聞ですけれども、親ロシア派の幹部の写真の上に大きな文字で「殺人犯」と記されています。
ウクライナ情勢をめぐる対応ではオランダを含めてヨーロッパ各国は弱腰な対応が目立ってきたわけですけれども、空気は変わりつつあります。
再びドネツクで取材中の記者に聞きます。
今後の事態の推移ですけれども、どのように進むというふうに考えられるんでしょうか?非常に見えにくい状況だと思うんですけど戦闘については14日にポロシェンコ大統領がウクライナ軍の戦術に変更を加えまして戦力を集中させる作戦に出ています。
現在、ここドネツクとルガンスクという親ロシア派の2つの拠点を集中して攻撃しているんですが、全くのこう着状態が続いています。
こうした中、墜落現場には監視役のOSCE=欧州安保協力機構の代表が今日も視察に行く姿が見られた。
しかし、昨日もロシア国営通信が墜落現場付近でミサイルらしき砲弾の音が響いているとしていて、調査が継続的に行われるかどうかは不透明。
また真相解明の手がかりとなるフライトレコーダーについてはまだ様々な情報が出ていて、実際、回収されたのか、誰が回収したのかは依然として不明。
それどころか、ウクライナや親ロシア派、そしてロシアはそれぞれ互いの批判をエスカレートしている状態。
撃墜か、墜落かの解明はまだ時間がかかりそうですが、戦闘地域で298人もの命が失われたにもかかわらず、当事者たとは停戦などにつながる動きというのはまだ見せていない。
ベネッセコーポレーションの顧客情報流出事件で逮捕された男が情報の持ち出しを始める数カ月前から顧客情報を売れば金になると思っていたと供述していることが新たにわかった。
元会社員のシステムエンジニア、松崎正臣容疑者はベネッセの顧客情報およそ1020万件をコピーし不正に取得したとして今朝、送検された。
その後の警視庁の取り調べに対し、松崎容疑者が去年4月頃、妻の入院で借金が増え、顧客情報を売れば金になると思ったが、セキュリティーが厳しいのであきらめていた、法に触れることはわかっていたと供述していることが新たにわかった。
松崎容疑者は去年7月頃、パソコンからスマートフォンにデータを移せると偶然気づき、その直後から顧客情報の持ち出しを始めたとのことで、警視庁は以前から犯行の機会をうかがっていたと見て裏づけを進めている。
東京を経て札幌に到着。
アメリカ軍の新型輸送機オスプレイ2機が東京の上空を初めて飛行し横田基地に着陸した。
明日、北海道で開かれるイベントに展示するため途中、給油に立ち寄ったものでおよそ3時間後に離陸した。
これまで沖縄周辺で運用されていたオスプレイについてアメリカ軍は今後、本土各地にも広く飛来させるとしていて沖縄の負担軽減を掲げる日本政府もこれを容認する方針。
今月14日から行方がわからなくなっている岡山県倉敷市の小学5年生、森山咲良さんの捜索は今日も140人態勢で行われた。
咲良さんが持っていた携帯電話から最後に発信させた位置情報が自宅からおよそ2km北東の地域に集中していたことから今日もこの地域を中心に捜索が続けられたがこれまでに有力が手がかりは見つかっていない。
核兵器の開発疑惑を持たれているイランと欧米など6カ国による協議は20日に期限を迎えるはずだったがこれが4カ月延長されることになった。
アメリカのホワイトハウスは声明で隔たりはあるが、包括的な合意は十分可能とした上で、イランが協議の間、核開発を抑えるなど特集です。
脱法ハーブに関する事故や事件が後を絶ちません。
なぜこれほどまでに脱法ドラッグの被害が相次いでいるのでしょうか。
実際に脱法ハーブ依存症になってしまった若者たちの生々しい声をお聞きいただこうと思います。
そこから一体何が見えてくるのでしょうか。
日本で最も脱法ハーブの販売店が多いとされる新宿・歌舞伎町。
金平キャスターがその実態を取材した。
ここの一帯に、そのいわゆる脱法ハーブといわれているものの売り場、ショップが日本でも一番多いと言われているような地域ですけれども。
若いお客が3人くらいいたね。
堂々と看板を掲げているところもあれば、そうじゃないところもある。
客が頻繁に出入りする店の店員に話を聞いた。
脱法ハーブへの規制強化が進む中、閉店する店もあった。
都内にある販売店では危険性を認識しながら吸引目的を前提に脱法ハーブを販売していた。
脱法ドラッグが絡んだ事故や事件が相次いでいる。
6月24日、東京・池袋で車が暴走し歩行者の女性が死亡、7人が重軽傷を負った。
運転していた男は、直前に脱法ハーブを吸っていた。
7月に入ってからも東京や大阪などで脱法ドラッグが絡んだ交通事故が続いている。
脱法ドラッグとは、違法な薬物の化学的な構造の一部を変えることで規制の網を逃れているもの。
植物片に薬物を染み込ませたハーブと呼ばれるものだけでなく粉末状のものもある。
脱法と呼ばれているものの、危険性は、禁止されている薬物とほとんど変わらないと言う。
これは、脱法ドラッグを使った後、強い幻覚を訴えて救急搬送された人物の写真。
本人の強い希望で逆立ちした状態のまま病院に運ばれてきたと言う。
こういった形でいたしかたなく搬送されてきているということですね。
新宿や池袋の繁華街からの救急搬送が相次ぐ国立国際医療研究センター。
そうした数多くの脱法ドラッグ患者の治療にあたってきた小林医師は最近、患者の状態に異変が起きていると話す。
脱法ドラッグに関する救急搬送はセンターではこれまで多い年で年に140件くらい。
このうち入院に至るケースは10件に満たなかった。
ところが、この7月に入ってからの2週間だけで20件を超える救急搬送があり、しかも、その4分の3が入院した。
重症者が明らかに急増していると言う。
一体何が起きているのか。
ドラッグの成分が変わったと話す専門家がいる。
最近、また話題になってるのは結構交通事故が多発しているということだと思うんです。
北里大学の上條教授はこれまで脱法ドラッグの成分は主に3つだったと話す。
大麻の化学構造に似ている合成カンナビノイド系の化合物。
覚せい剤に近い合成カチノン系の化合物。
そして、麻薬指定されている麻酔薬ケタミンに近いメトキセタミン。
ところが最近の交通事故のケースでこの3つのカテゴリーとは全く違う新たな物質が相次いで検出されたと言う。
シフェニジンというまた新たな成分が見つかっているんですけど。
ジフェニジンは麻酔薬の一種とされるが、中枢神経の興奮作用のほか、行動をコントロールできなくなったりひどい物忘れを起こしたりする作用があると言う。
自分で考えてるように行動をコントロールできないから事故を起こしてしまうんですね。
あと、取り調べを受けていても結局事故のことを全く覚えていないっていう。
だんだん規制がかかって茨城県鹿嶋市にある潮騒ジョブトレーニングセンター。
ここは薬物やアルコールがやめられなくなった人たちが依存症からの回復を目指し共同生活する施設。
入寮者はおよそ100人。
近頃では脱法ハーブがやめられなくなってしまったという若者たちが徐々に増えていると言う。
3カ月前に入寮したシンヤ23歳。
きっかけは、ちょっとした好奇心だった。
脱法ハーブを5年近くも吸い続け、やめられなくなってしまったと言う。
脱法ハーブを吸い続けた影響から、いまだにろれつが回らない。
時々、意味不明な笑い声も出す。
路上やクラブでもよく吸っていたと言うが、警察に捕まることは一度もなかった。
意識障害を起こし、倒れたことは何度もあったと言う。
施設に入る前は、生活保護を受けながら都内の簡易宿泊所で暮らしていた。
だが脱法ハーブを吸っていたことが発覚し宿泊所を追い出された。
施設で過ごすことの方が多かったが最近は屋外での農業プログラムにも参加するようになった。
41歳のヒカル。
彼も脱法ハーブがやめられず、施設にやってきた仲間の1人。
3年前までは薬物による後遺症から車いすの生活だった。
いまだに脱法ハーブへの欲求が収まらず苦しみ続けている。
10代の頃から覚せい剤や大麻などに手を染めていた。
脱法ハーブを吸い始めた理由を、こう話した。
脱法ハーブは、女性の間にも広がっている。
施設の一角にある居住スペース。
ここには薬物やアルコールの依存症になった女性6人が暮らしている。
そのうち2人は脱法ハーブに苦しんだ過去を持つ人たち。
入寮して4カ月になる23歳の女性。
彼女が最初に手を出したのは脱法ハーブだった。
軽い気持ちで吸った脱法ハーブ。
だが、やり始めたところ、さらに欲求が強くなり、徐々に違法薬物にも手を出すようになっていった。
薬物の影響で、自分の意思とはかけ離れた行動をとることもあった。
脱法ハーブに手を出したのが始まりで薬物依存症になり、正社員として働いていた会社も辞めざるを得なかった。
病院での治療を続けた後、この施設に入った。
脱法ハーブや覚せい剤を使い続けてきた別の女性は…薬物による幻聴・幻覚からか、たびたび衝動的な行動を起こし自傷行為や自殺未遂も繰り返してきたと言う。
今も心身に深刻な問題を抱える彼女たちだが毎日、リハビリに取り組んでいる。
この日は往復2kmのコースを歩き、汗を流した。
薬物依存症の人たちに必要なのはとにかく薬のことを考えない生活を続けること。
その上で欠かせないのが、一日2回のミーティング。
ここで人に言えない過去や悩みを包み隠さず、すべて吐き出す。
自分の弱さを素直に認め、仲間と分かち合うことが依存症から抜け出すための第一歩になる。
脱法ハーブや覚せい剤などによる後遺症で体が思うように動かないヒカル。
薬物依存症の仲間、ドラゴンとともに体力の回復を目指している。
ヒカルは1年間のリハビリでようやく歩けるようになった。
まだうまく歩くことができないドラゴンと交代で車いすを押し、2人で歩行のリハビリを続けている。
一方、23歳のシンヤは依存症の回復プログラムの一環として行っている沖縄のエイサー太鼓の練習に励んでいた。
まだ始めたばかりで、周りの動きについていくのはやっと。
脱法ドラッグの乱用は絶対に許されないものであり、また非常に危険な行為です。
脱法ドラッグが絡む事故や事件が相次ぎ、対策に本腰を入れ始めた政府。
これまで厚生労働省は脱法ドラッグを規制するため人体に悪影響を及ぼすと認定した薬物を指定薬物として薬事法上の取り締まりの対象としてきた。
また、今年4月には改正薬事法を施行させ脱法ドラッグについて販売や製造だけでなく所持や使用も禁止行為とした。
さらに、指定薬物に定める前でも中枢神経に有害な影響を与える無承認の医薬品として取り締まることも検討している。
しかし、専門家は脱法ドラッグの取り締まりには課題が多いと指摘する。
脱法ドラッグを規制する決め手はあるのか。
模索は続いている。
規制のいたちごっこが続く中、厚生労働省は昨日、指定薬物が含まれている疑いのある製品を売る店に対して成分検査のために製品を提出させ検査期間中は販売を中止するよう命じる方針を決めました。
スタジオには薬物依存者の回復施設を取材した瀬戸ディレクターです。
瀬戸さんは施設を長いこと取材して、今回取材して変化は感じました?私の方で5年以上前からずっと取材しているんですが以前は脱法ドラッグとか脱法ハーブの人たちというのはほとんどいなかったんです。
それがここ1〜2年でバタバタと増えてきている。
多くの人は若い人なんですけれども、一見するとどこにでもいそうな若者たちでほとんどの人が安易な気持ちから手を出していると。
脱法と聞くとハードルが下がっているように思われがちで普通の若者たちが安易に手を出しちゃう現状があるんですけれども、しかし、その先に待っているのは依存症という地獄であることは変わらないわけでやっぱり事態は深刻だと思いますね。
瀬戸さんと僕は2年前に潮騒ジョブトレーニングセンターに一緒に行っていろんな依存症の人を見たんですけれども、あのときは確かに脱法ハーブなんて言葉は全然聞かなかったですね。
ただ、あそこにいるいろんな人たちの依存症から抜け出す地獄の苦しみというか、あれはヒリヒリと伝わってきたので、やっぱりいろんなことを考えさせられますけどね。
生活保護法が64年ぶりに改正され、今月1日に施行されました。
生活保護受給者が過去最多レベルで推移している中、保護費を抑制するため扶養義務の強化が打ち出されました。
つまり親族による援助を促すものです。
今回の改正で生活に困窮している人、またその親族に何が起きるのでしょうか。
40代の母親と中学3年の長女。
着の身着のままで夫のもとを離れてから4年が過ぎた。
未婚で2人の子を産んだ母親は長女が4歳の頃、ある男性と結婚。
しかし、その男性が長女を虐待していたことがわかり、離婚したと言う。
長女が小学5年生の頃だった。
虐待が原因なのか、長女は大声を聞くとパニック状態になると言う。
学校の話をしていたこのときも、教師の大きな声を思い出し、体調を崩しそうになった。
心療内科で治療を受けている。
母親は離婚後、自宅から2時間かかる会社で派遣社員としてフルタイムで働く。
収入は一月10万円台後半。
国が定める最低限必要な生活費に足りず、その分を生活保護で補っている。
派遣の契約が1年半後に切れるため仕事はまた探さなければならない。
長女は学校でいじめを受け、不登校が続いている。
今、もしサンタさんがいるとしたら何を頼みたいですか?こうした親子にとって、新たな壁となるかもしれない法律が今月初め、施行された。
去年12月に改正された生活保護法。
生活保護受給者の数は2011年に過去最高を記録した。
厚生労働省は保護費の増加を抑えるため就労・自立支援や不正受給対策を強化する、そして、さらに扶養義務の強化も打ち出した。
生活困窮者を親族でもっと援助できないかというものだ。
扶養義務のある方、つまり扶養しなければならない能力もある、それによって人間関係が破壊されないという方々がおられればそれはやっぱり扶養をしていただきたいというのが我々の思いであることは間違いありません。
扶養義務の強化、実はその影響は生活保護法が改正され、扶養義務が強化された。
そもそも扶養義務とは何なのか。
生活保護問題に取り組む弁護士に聞いた。
民法上、扶養義務があるのは1つは強い扶養義務。
これは夫婦と未成熟の子どもに対する親の義務。
これは自分自身は最低生活を維持した上で自分と同程度の生活水準を送るように扶養する義務。
この場合、扶養は絶対にしなければいけないものではない。
今回の改正でもその点は変わっていない。
しかし国は、可能な場合はなるべく援助をと呼びかける。
そして自治体は親族に対し、扶養ができるかどうかの問い合わせに加え収入や資産をより詳しく調査できるようになった。
また「扶養できない」と答えた親族には理由の報告を求めることができるようになった。
収入が少なく生活保護を受給する母。
毎朝5時に家を出て、帰宅は夜11時になることもある。
不登校の長女は、その間、自宅で1人で過ごす。
心療内科に通っているが、最近、また体調を崩している。
母親は、扶養義務の強化に不安を覚える。
将来、成人した長女に自分の扶養を背負わせることにならないか。
不登校となり、勉強が遅れていた長女。
1年ほど前からある場所に通っている。
生活保護世帯の中学生らのためにさいたま市が開く無料の学習塾。
ボランティアの大学生らが中心となって1対1で勉強を教える。
最初の頃から少しずつ自分で家で勉強してみたら?経済的に苦しい状況にある子どもたち。
学びの場を得ることで貧困から脱してほしいという願いがこの無料塾にはある。
無料塾に通うようになって長女には、カウンセラーになりたいという夢ができた。
その一歩として、来年、定時制高校を受験する。
多くのことを我慢しながら、やっとできた将来の夢。
一方で、母親は長女が成人して自立したとき、年老いた自分を扶養することで経済的に苦しい状況から抜け出せなくなることを心配する。
さいたま市から委託を受け、無料塾を運営するNPO法人の代表、青砥恭さんはこう指摘する。
子どもの貧困は親が面倒見なさいと、親の貧困は子どもが面倒見なさい、兄弟の貧困は兄弟が見なさい、そういうことまでやりますと、やっぱり貧困からの離脱というのが、なかなかチャンスもまた得られないことになりますから。
扶養義務の強化がもたらすもの。
母親にはもう1つ不安がある。
親戚に扶養調査が行われ自分たちの居場所が元夫に知られてしまわないかというもの。
その辺はすごく不安ですよね。
厚労省は扶養調査を行うのは極めて限定的な場合としている。
DVから逃げてきた場合などは調査しないとするが…生活保護を実際に運用するのは各自治体。
こんな事例も出てきている。
大阪・高石市に住む城世津子さん。
正社員として36年働いている。
家計は楽ではないが、生活保護は自分には関係ない話と思い、暮らしてきた。
しかし、今年3月、大阪・住之江区役所から突然、書類が届き、驚いた。
その親族とは、36年間音信不通の父親のことだった。
現在、住之江区で生活保護を受給していると言う。
城さんは母親と専門学校に通う長女と暮らす。
母親は14年前にくも膜下出血で倒れ、今は認知症を患っている。
ヘルパー派遣を週2回頼みながら自宅で介護をしている。
着替えてるかどうかを見ないと、お風呂も入ってる形跡があるんですけど見ると下着とかが入ってないから、また同じものを着てるんだと思うんです。
昨日入った?うん。
ちゃうちゃう、ヘルパーさん入ってないって言うてた。
これ、入ったよ。
ちゃうちゃう、昨日、入ってない。
城さんの両親は36年前に離婚した。
父親がギャンブルに興じて借金を重ねたこと、家族に頻繁に暴力を振るったことが原因だった。
2回3回と転職をしていて、最終的には会社のお金を横領して解雇されたというような方でした。
サラ金業者からしょっちゅう家に取り立ての電話がかかってきたり、家に差し押さえの札を学用品、机とかそんなんに全部貼られて悲しい思いをしたような、子どものときには。
父親が借金を繰り返すため城さんは大学進学をあきらめて就職し、家計を支えていた。
19歳の頃、帰宅した父親にやりきれない思いをぶつけると、顔を殴られ、前歯を折られた。
それがきっかけで両親は離婚。
以来、父親とは36年間、音信不通の状態だった。
今年3月に住之江区役所から来た書類は、まさにその父親を扶養できないかというものだった。
そこには父親をどの程度援助できるかや家族それぞれの収入を記入するよう書いてあり、給与明細の添付も求められていた。
しかも同じ書類が、2人いる妹、さらに、自分の娘と妹の子どもにまで送られていた。
めいは大学を卒業したばかり、おいは結婚して別所帯を持ったばかりだった。
妹の子どもたちっていうのは、結婚した息子もいますので、そこの家に来たということになると奥さんに説明しないといけないとか何なんだということになりますので触れられたくない過去をあえて突きつけられるというか。
かつて家族に暴力を振るっていた父親に自分や娘の住所を知られていないか不安を覚える。
厚労省は、20年音信不通の場合はDVから逃げてきた場合などは扶養照会をしないと定めている。
なぜこうしたことが起きたのか。
5月末、城さんは生活保護問題に取り組む弁護士ら調査団とともに住之江区役所を訪れた。
区役所側は扶養照会を送ったのは適切だったと答えたが…それぞれ今必死に自分の生活を支えている者にとってこんな一律のやり方が扶養照会がされるということは思い出したくもないような記憶を引きずり出されて、しかも、どこに住んでるかとかいうようなことまで書かれてて、ホントに一方的なやり方でこういった生活保護行政が行われていいのかということにちょっと怒りと同時にですね、怖さを感じられました。
そういった扶養につきましては画一的に機械的に運用するということは私どもはやっておりません。
個々のケースごとに扶養義務者の可能な範囲で扶養援助を行うかということで。
本人は私のことは知ってるかもしれませんけど。
それにつきましては、我々、本人から了解を得たということでうかがっています。
知らないんですよ、子どもが産まれてることも、結婚していることも。
本人の了解って何ですか?担当ケースワーカーが本人に了解を求めるということだと思います。
35年間音信不通の方に対して扶養照会をかけたということについては、これは適切だったとお考えなんでしょうか、それとも結果的には適切でなかったとお考えなのかちょっとそれを回答いただけませんか?しかし、この後、区役所側は城さんと父親との間に何があったのか、把握しないまま、扶養照会を送ったと認めた。
我々、調査する段階でこういった個別の事情がより詳しくわかっておれば当然、調査がくるのは不具合だと思いますけど。
結果的にそごといいましょうか、起きないように我々の方も真摯に業務に取り組んでまいりたいと思っております。
血縁があることだけを根拠に自分の娘やおいのところにまで送られてきた父親の扶養照会。
行政が今、こういうことまでするんだということを少しでも多くの人に知ってもらったらと思っていますね。
知らなかったらもっとひどいことになるかよもって。
自治体の扶養調査の権限が強化されたことで今後、対象としてはならない親族にまで調査がいかないかなど不安の声が上がっている。
また困窮した人が親族に調査がいくことを恐れ生活保護の申請をためらうのではないかと懸念されている。
厚労省は取材に対し対象となる扶養義務者は限定的にすることを周知徹底し、不適切な取扱いがないようにするとしている。
取材に当たった「報道特集」の阪野ディレクターに聞きます。
まずはこちらの数字ご覧いただきましょう。
今週火曜日に厚労省が発表した子どもの貧困率は過去最悪の16.3%。
6人に1人が貧困状態にあります。
貧困の連鎖は断ち切らないといけないと思うんですけれども、家族・親族間での援助を求める今回の法改正がさらにこの傾向を助長することにならないか心配されますよね?そもそも、それが社会保障費の削減ということで長い目で見たときに果たしてつながるのかということを疑問に思います。
生活保護を受ける方が今増えている背景にはワーキングプアの問題ですとかそこから生じる子どもの貧困の問題があってそういう大元の問題を解決していくことこそ10年先、20年先の社会的コストを減らしていくことにつながっていくのではないかなと思います。
それにしても大阪の住之江区のケースですが、娘さんでさえ36年間、音信不通、ましてやその娘さんのめいやおいの人たちにとっては見たことも聞いたこともない人でしょ。
それなのにある日突然、役所から扶養できないかという通知が来るというのはこれ、カフカの不条理小説みたいなことが現実に起きているんですね。
この生活保護の扶養義務の強化って進められる背景の考え方というんですか、多分、正しい家族とかあるべき家族像みたいなモデルみたいなのがあって、そこからちょっとでも外れるような家族のあり方を認めない方向に認めない方向にずっと今の政権とか政府というのが進んでいるような気がしてとても僕は心配しているんですが、引き続き取材を進めてください。
続いては、林キャスターのスポーツです。
メジャーリーグ、ヤンキースの田中投手が右ひじ負傷後、初めて報道陣の前に姿を現しました。
故障者リスト入り後、初めてヤンキースタジアムに姿を現した田中将大。
右ひじ故障について、初めて報道陣の前で口を開いた。
田中は発表されている8月末の復帰を目指す。
後半戦が開幕したメジャーリーグ。
レンジャーズ・ダルビッシュは8連敗中のチームを救うべく川崎が所属するブルージェイズと対戦した。
試合序盤から冴えわたるストレートと変化球。
強力ブルージェイズ打線をねじ伏せる。
5回には川崎を…空振り三振に切って取り、連敗脱出に向け、気迫のピッチングを見せる。
この好投に打線も。
貴重な追加点にダルビッシュも喜びを隠せない。
この日奪った三振は12。
今シーズン9勝目を挙げたダルビッシュはチームの連敗を止め、後半戦、最高のスタートを切った。
こちらも日本人同士。
レッドソックスの守護神・上原はロイヤルズ・青木とのメジャー初対決。
日本にいた2008年以来の対決でセンターフライに打ち取る。
続くバッターを空振り三振。
上原は1点のリードを守りきり、今シーズン19セーブ目を挙げた。
9勝目を狙うマリナーズ・岩隈は5回右中間を破られるとホームはクロスプレーに。
ボールがこぼれ、セーフ。
岩隈は9勝目ならず、チームは延長16回で敗れている。
続いて、日本人8人が挑戦している全英オープンゴルフ。
予選を通過したのは2人だけだった。
トップと3打差、10位タイでスタートした松山英樹。
この日はパッティングが冴えわたり、5番、10mのバーディーパットも…難なく沈め、前半で2つスコアを伸ばす。
ところが後半に入るとショットが乱れる。
15番から4連続でバンカーにつかまりスコアを落とすが、トップと11打差の24位で予選を通過。
決勝ラウンドで巻き返しを狙う。
一方、84位タイでスタートした石川遼。
1日目に使わなかったドライバーで果敢に攻めるがミスを連発してしまう。
トータル4オーバーでスコアを伸ばせず予選落ちとなった。
今週はイスラエルの地上侵攻、そしてウクライナでの旅客機の撃墜と大きなニュースが立て続けに入ってきましたね。
マレーシア機の場合、まだ原因についてわからないこともあると思うんですが、とにかく1万メートルもの上空を飛んでいる飛行機を撃墜、もししたとすればですけれども、そんなミサイルを国家じゃなくて一武装勢力が持っていたとしたらこれは今までにないものですね。
こういうものが自衛のための戦いみたいなことをきっと言い張ると思いますが。
2014/07/19(土) 17:30〜18:50
MBS毎日放送
報道特集[字]【脱法ドラッグに警鐘▽生活保護法改正で】
脱法ドラッグの危険性とは?体験者たちが警鐘を鳴らす▽改正生活保護法に戸惑う人々。ある家族に降りかかった思わぬ事態とは・・
詳細情報
お知らせ
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番組内容
【脱法ドラッグ 体験者たちの証言】
脱法ドラッグによる事故が相次いでいる。「誰でも手軽に買える」状態にどう歯止めをかけるのか?中毒患者たちのリハビリ施設などを訪ね、心身への悪影響や完治の難しさを取材した。
【生活保護“改革”のもとで・・】
改正生活保護法が7月から施行され、親族による扶養義務が強化された。改革の影響は保護を受ける人たちだけに留まらない。ある家族を取材した。
出演者
【キャスター】
金平茂紀(TBSテレビ報道局)
日下部正樹(TBSテレビ報道局)
岡村仁美(TBSテレビアナウンサー)
林みなほ(TBSテレビアナウンサー)
ジャンル :
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 文字(字幕)
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