NHK映像ファイル あの人に会いたい「萱野茂(アイヌ文化研究者)」 2014.07.19

(テーマ音楽)アイヌ文化の伝承に大きな功績を残した萱野茂さん。
40年にわたってアイヌ語の収集活動を続けました。
更に伝統的な民具を集めて資料館を造り言葉や文化を守り伝えました。
平成6年には参議院議員となりアイヌ民族の権利回復に力を尽くしました。
萱野さんは大正15年北海道の平取町二風谷に生まれました。
古くから多くのアイヌが暮らしてきた場所です。
北海道の先住民族アイヌは狩りなどで食料を得ながら自然と共に暮らしてきました。
鳥や獣植物にも神が宿るという独自の世界観を持っています。
明治時代からアイヌは北海道旧土人保護法という法律の下生活や権利を制限されてきました。
政府の同化政策により日本名を名乗り学校では日本語を使うよう強制されました。
本来は鮭や鹿を取って暮らす狩猟民族ですが痩せた土地を与えられ農業に従事しなければなりませんでした。
太平洋戦争が終わり新しい憲法ができても差別はなくなりません。
山仕事の親方になった萱野さんは衝撃的な光景を目の当たりにします。
「アイヌの文化を残す」。
決意した萱野さんは伝統的な民具を保存する活動に乗り出します。
50年以上かけておよそ6,000点を集めました。
更に萱野さんはアイヌ語を話すお年寄りの声を集めます。
アイヌの言葉に文字はなくお年寄りがいなくなれば言葉が永久に失われてしまうと考えたのです。
40年に及ぶ活動。
「ユーカラ」と呼ばれる叙事詩や昔話を集めた録音は700時間を超えました。
萱野さんは録音を書き起こし出版する事にも力を注ぎます。
中でも全力を傾けたのは1万4,000語を集めたアイヌ語辞典の編纂でした。
時代が平成に移ると萱野さんはアイヌの権利回復の活動に身を投じていきます。
きっかけは故郷二風谷で始まっていたダム建設に反対する訴訟です。
(萱野)その底を水で埋めたり道路にするようにあのようにガタガタやっている訳で。
ダムで水没する地域には大切な儀式を行う場所が含まれていました。
「アイヌはこの土地にもともと住んでいた」という先住民族としての主張を軸に国に異議を申し立てたのです。
平成9年札幌地方裁判所は判決を下しました。
「アイヌはもともとこの土地に住んでいた」という主張を司法として初めて認めたのです。
この闘いと並行して萱野さんは国会議員の道を進みます。
戦後も存在し続けた「旧土人保護法」を撤廃しアイヌ文化の振興を目指す法律の制定に力を注ぎました。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
総員起立と認めます。
よって本案は全会一致をもって可決されました。
山遊びに行くべ。
その後二風谷に戻った萱野さん。
アイヌの生活の知恵を若い世代に伝えます。
こうすればねフキの葉っぱの小屋掛ける時にこれ紐代わりになる。
萱野茂さん。
アイヌ民族としての誇りを胸に文化の伝承と権利の回復に人生を捧げました。
2014/07/19(土) 05:40〜05:50
NHK総合1・神戸
NHK映像ファイル あの人に会いたい「萱野茂(アイヌ文化研究者)」[字]

アイヌ文化の伝承に大きな功績を残した萱野茂さん。アイヌ語の収集活動、伝統的な民具を集めた資料館の設立、そして民族の権利回復に力を尽くした、その思いが語られる。

詳細情報
番組内容
アイヌ文化の伝承に大きな功績を残した萱野茂さん。40年にわたってアイヌ語の収集活動を続け、1万4千語を載せた「アイヌ語辞典」を編纂。また、伝統的な民具を集めた資料館も設立した。さらに、時代が平成に入ると萱野さんは、アイヌ民族の権利回復の活動に身を投じる。平成6年には、参議院議員となり、アイヌ文化振興を目指す法律の制定に力を注いだ。アイヌ民族としての誇りを胸に、活動を続けた萱野さんの思いが語られる。
出演者
【出演】萱野茂

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
情報/ワイドショー – 芸能・ワイドショー

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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