くらし☆解説「“子育て支援員”って何?」 2014.07.18

生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは。
きょうは、子育て支援員って何?というテーマです。
女性が子育てをしながら社会で活躍するためには保育の受け皿が必要ですがその担い手を増やすために政府は来年度から新たに子育て支援員という認定の仕組みを設けることになりました。
藤野優子解説委員です。
まずは子育て支援員、具体的にどういうものなんでしょうか。
藤野⇒子育て経験のある専業主婦の人たちに、地域の子育て支援の現場で保育を担ってもらおうということで国が来年度から新たに設ける認定制度なんです。
待遇については働き方によっても異なるんですが、例えば保育施設でフルタイムで働いた場合、年収が200万円未満という給与が設定されています。
消費増税の一部も活用されます。
これからの検討課題ですが全国共通の20時間から25時間程度の研修を受けると子育て支援員に認定されるということなんです。
保育士とはどう違うんでしょう。
保育士は国家資格です。
子どもの発達に関して、また集団保育についての専門的な知識を学んで試験を受けてなるものなんです。
その一方の子育て支援員は保育士よりハードルがぐっと低くて試験などはありません。
研修だけですか?そうです。
この認定制度が作られることになったのはどうしてですか?保育の担い手を増やそうということがあります。
今は深刻な保育士不足です。
そういうこともあるので地域の力を積極的に使おうということです。
地域で子育て支援に関わる人たちを増やそうという意味では大変意義がある制度ですがまだ課題もあります。
この制度をうまく活用するにはどうしたらいいのかということを含めて、きょうは見ていきます。
具体的にはこの子育て支援員はどんな仕事をするんですか?いろいろあります。
主なものは保育所で保育士の補助をしたり小学生を放課後預かる学童保育で指導員の補助をする。
また親が残業などで遅くなるときに保育園へお迎えに行ってもらうファミリーサポートの会員になってもらおうということもあります。
このほかに子育て家庭の相談に乗って必要な支援サービスを紹介するコンシェルジュのような仕事も担ってもらうということも想定されています。
いろいろありますが主には保育士などの補助という形が多いんですか?多いのはそうですが、実はそうでもない部分もあるんです。
来年の4月から始まる国の新しい子ども子育て支援制度というものがありますが待機児童の解消のために保育所に加えて19人までの子どもを預かる小規模保育や数人の子どもをマンションなどで預かる家庭的保育それから会社の中の保育所などを増やしていこうということが見込まれています。
こうした施設については保育士の資格を持っていない人たちでもほぼ保育士と同じ仕事を担うことが認められています。
この人材を確保しようというのが政府の今回の本音の部分のねらいでもあるということです。
私も子育てを今していますが子育て経験があるからといって子どもの集団を見られるかというと、ちょっと不安な部分もあるんですが、そういう方も少なくないと思いますが。
私もそう思います。
自分も子どもの子育てはやったけれど他人になるとねとかそれが集団になるとちょっと違うんじゃないのという方、多いかもしれません。
実際に保育所で補助の仕事を経験された方に話を聞きましても最近はアレルギーのお子さんや発達障害のお子さんもいらっしゃるそれが集団になるわけですから子どもに関する最新の知識とかスキルがないとなかなか自信を持って働けないとおっしゃっていました。
それに待遇もあまりよくないということもありますね。
それだとほかの仕事に就いたほうがいいなと考える人も増えてきてしまうんじゃないでしょうか。
そうかもしれません。
ただでさえ保育の仕事は体力的にきついですし勤務時間も長い。
親のクレームも多いということで敬遠されがちなんです。
ですからいったんこの仕事に就いても長く続かないんではないかと心配される声も出ています。
また自治体の担当者に話を聞きましてもいろいろ難しい面があるどういうことかというと特に小規模保育や家庭的保育の多くは0歳から2歳の子どもたちを預かる、同じスペースで預かるそうするとはいはいする赤ちゃんと走り回る子どもたちが同じスペースにいるとなると年齢別の保育をする大きな保育所とは違う難しいスキルが必要になるそれなのに国が考えている最初に20時間ぐらいの研修を受けただけというのは、安心してお任せできないなという話が出ています。
利用する親の側から見ても安心して預けられる場とは見えなくなってしまうかもしれません。
それで今回の子育て支援員のような仕組みをうまく活用している例があります。
千葉県の浦安市です。
ここはNPOと協働で子育て支援に関わる地域の人たちを増やそうと9年前から人材の育成に取り組んできました。
初めに子どもの発達に関する専門的な研修とか保育施設での実習を受けるのはもちろんなんですが重点的に行っているのはフォローアップの研修です。
毎年1年に4回以上合わせて18時間の研修を必ず受けなければならないということになっています。
この写真は研修の様子ですか?そうです。
ハンカチを使って子どもたちと遊べる遊びを身につけようということを学んでいるところです。
そして保育の質を維持するために3年ごとの更新制にしているんです。
研修をちゃんと受けていないと更新されないんですね。
そういうことです。
またそれぞれ学童保育とか家庭的保育とか働く場が違うわけですから、それぞれのコースに分かれての研修も行っています。
現場でこういう悩みやトラブルがあった、どうしたらいいのかという相談をみんなで持ち寄って、話し合いながら励みにしているということです。
ポイントなのはこうした定期的な研修をずっと続けてきているということです。
支援者の人たちのスキルアップにつながっているんです。
働く側にとっても安心できますね。
こうした積み重ねで浦安市では子育て支援員、およそ500人になっているということなんです。
中には自分たちで子育てサロンを立ち上げた人もいます。
このサロンには78歳の女性もいて。
働いているんですか?そうなんです子どもたちと遊んだり親からも子育ての悩みを聞いたりして世代を超えた交流も行われています。
大人にとってもメリットがある場になっていますね。
その一方で保育士を目指している人たちも出ていて実際に資格を取った人も出ているそうです。
保育士になると収入も上がるのでステップアップになりますね。
来月保育士試験を受ける人にも話を伺いました。
やはり継続してしっかりした研修を受けてきたからこそ今の仕事を続けることができている。
また専門的な知識を自分が身につけて自信を持って子どもたちに接することができるようにということで保育士になりたいとおっしゃっていました。
キャリアアップできる人たちが増えると、子どもにとっても預ける親にとってもいいですね。
そのとおりです。
子育て支援員の制度、これから政府の具体的な検討が始まりますが単に子育て経験がある主婦の人たちを足りない保育の担い手にという発想ではなく浦安市のように働く人たちの研修とか教育を充実させてキャリアアップにつながる仕組みにしてほしいと思います。
藤野優子解説委員でした。
次回は早川信夫解説委員と共にお伝えします。
2014/07/18(金) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「“子育て支援員”って何?」[字]

NHK解説委員…藤野優子,【司会】岩渕梢

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【出演】NHK解説委員…藤野優子,【司会】岩渕梢

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ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療

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