1NHK高校講座 芸術「美術 色彩の鍵をつかめ」 2014.07.17

いろいろな機能を繊維にもたせる工夫がされている。
こんにちはKIKIです。
今日のテーマは「色彩」。
明るい色暗い色元気になる色。
色にもいろいろな表情があります。
今日はその色を最大限に使って自分だけの作品を作り上げていきたいと思います。
失礼します。
こんにちは。
(中村)こんにちはどうも。
よろしくお願いします。
よろしくお願い致します。
今日の講師は…中村さんが一貫して描いているのは抽象画。
特に鮮やかな色彩を駆使した作品で知られています。
中村さんが新作に取りかかっています。
これは絵の具と接着剤の一種を混ぜたもの。
筆ではなく厚紙を使いカンバスの上に色を盛り上げるように塗っていきます。
この絵の具乾くとより鮮やかなピンクに変化するそうです。
この絵は何をテーマに描いてるんですか?一応抽象的な形なんですけれど鳥のイメージをこの中に入れているんですよね。
へぇ〜鳥?ええ。
目のように見えるような頭のように見えるような感じとか。
こちらに…。
くちばしですか?そうですね。
そう言われるとこの辺りが羽のように見えてきました。
さすが。
鳥をテーマにした300枚に及ぶ連作。
同じような構図に色を変えて描き続けている代表作です。
本当にいる鳥かどうかって事はあんまり関係なくて絵の中でいろんな色が自由に組み合わさって対比的に光って見えたりとかですねそういう事を追究したいという事で始めたとこもあります。
きれいですね。
光が当たるときらきらしてくれるんで見てて心が明るくなるような絵にしたいなと思ってるんです。
色彩の持つ力を追究し続けてきた画家の中村さん。
どんな授業になるんでしょう。
会場は…10人の高校生が集まりました。
色そのものをテーマにしたワークショップの始まりです。
お願いします。
(一同)よろしくお願いします。
今日のテーマはですね悲しい事とかつらい事がみんな自分の生活の中で今まであったと思うんですね。
それを絵にしてみようというふうに考えました。
でも普通つらい事とか悲しい事っていうのは暗い絵になるじゃないですか。
そこをあえて明るい色を使ってきらきらするような…。
何て言うのかな光り輝くような思い出に逆に変えてったらどうかなっていうふうに考えてみました。
今日のテーマは「色彩の力でつらい事を乗り越えよう」です。
早速イーゼルを並べて制作開始。
今日はカンバスに油絵を描いていく本格的なものです。
まずは自分がつらかった事を書き出してテーマを絞ります。
いつか親が死んでしまう時って悲しいじゃないですか。
それと私自身これから成長して生きていく。
それを鮮やかに明るく描くのが難しいと思うんですけど。
みんなどのような絵にしたらいいのか悩んでいます。
そこで先生からひと言。
皆さん書き出す前に1つ。
普通具象絵画っていいまして人間が出てきたり建物があったり静物があったりっていう普通の絵なんですけれども。
今日はですねつらいという事もあるのであんまりはっきり分かってほしくないな…っていう場合のある人もいるかもしれません。
そういう時のために…。
抽象的に描くというやり方があります。
ちょっと喜んじゃってる絵になっちゃいましたけども実はキリストがはりつけになる絵なんですよね。
こういうキリストがはりつけになってる具象的なものも抽象にするとこういう縦と横のシンボル的な描き方でできますよっていうやり方がある訳です。
ちょっとこれ単純化して言い過ぎてるんですけれども美術の中ではこういう事がよく行われます。
だから目の前にあるものを本物そっくりに描ける事だけが絵じゃなくてちょっと離れて試してやってもらえたらいいかなと思います。
つらい事や悲しい事を何かのシンボルに置き換えて表現する事もできるんですね。
果たしてどんな絵が出来上がるんでしょうか。
あら絵うまいじゃない。
芸術家になれるわよ。
えっ本気でなるつもりなの?やめなさい不安定よ。
びっくりするじゃな〜い。
フッフフフフッフッフ〜フフフッフッフ…。
あらっ何よこれ。
底剥がれちゃってるじゃないの。
もうどうしようかしら…。
あら?ブーツ。
年季入った靴ね。
あら汚い足。
あれ…何かおかしいわね。
年季入った靴ね。
あら汚い足。
え?年季入った靴よね?あら汚い足。
何よ〜!年季入った靴ね。
あら汚い足。
年季入った靴ね。
あら汚い足。
年季入った靴ね。
あら汚い足。
ハハハハハハ…。
ちょっと気を確かに。
ハハハハハハハハ…。
お気を確かに。
誰よ?どこ?何よ!アート…アートなんですよ。
アート?アートですって!?これはルネ・マグリットの「赤いモデル」というアート作品です。
現実にはありえない物事を写実的に描いたシュールレアリズムという形式のアートなんです。
どうです?なるほどね。
じゃあこれもあと一歩ってとこね。
えっ何にあと一歩?アートでしょアート。
いやそれはゴミ…。
あっ!色彩のワークショップ。
テーマが決まってきたようです。
何を描くのか教えてくれますか?お姉ちゃんに靴壊されたんで…。
気に入ってたブーツ壊されて。
それを描きます。
なるほど。
これは壊された靴のイメージなんですね。
雨ってどうしてもマイナスなイメージになっちゃうんで。
ただこう…雨です。
フフフフ。
ほかにもいろいろあるんですけど。
まあ雨です。
雨の中にたたずむ自分。
これをどんな色で描いていくんでしょう。
みんな描き進めています。
でもどうしても暗い色が中心になってしまいますね。
そこで先生が用意したのはきらきら光る金と銀そして透明色の絵の具。
これらを使うと金属のような光沢のある色を作る事ができるんです。
ちょっと混ぜるとこうね…。
きらきらになるねきらきらしたオレンジ色に。
きれいでしょ。
(生徒)きれい!きれいだよね。
さあ新しい絵の具で新しい色への挑戦です。
金や銀の絵の具を使うのはみんな初めて。
このきらきらした絵の具がどんな効果をもたらすんでしょう。
こちらは靴ひものイメージだそうですよ。
なるほど。
新たな材料を使う事で自分の世界を広げる事ができるかもしれませんね。
ここに暮らす左官職人…左官は土や漆喰そして現代ではモルタルなどを壁に塗る職人の事です。
挟土さんが手がけた…築150年の崩れかけた土蔵を挟土さんが1年かけてよみがえらせました。
挟土さんの工房です。
そこに並ぶ土壁のサンプルはまるでアート作品のようです。
挟土さんはこれらを全て自然の土と素材だけで仕上げています。
壁の材料は自分の足で探します。
自然の中へ行くと街にあふれる色とはまるで違う深い色に出会えると言います。
(挟土)…っていう差は大きいよね。
土の色は人間の時間を超えた長い時が作り上げた色なのです。
挟土さんは集めてきた土に水と砂とワラなどを混ぜます。
まずは黄色い土。
赤い土でコントラストをつけます。
そして赤と黄色の土を混ぜ合わせます。
自然に存在するたくさんの色。
それらを組み合わせる事で無限の色彩が生み出せるのです。
地球の歴史が育んだ自然の色を飛の匠が鮮やかな土壁にして見せてくれました。
創作ワークショップも後半に突入。
作品が形になってきました。
こちらは子供のころなくしてしまった大切な人形がテーマ。
う〜ん…。
中村先生も仕上げに向けたアドバイスです。
一番好きなのどこの部分なの?この辺。
この辺きれいだよね。
私もそう思うんですよ。
自分が一番ここはきれいだなって気に入っているような場所があったらそこのイメージを画面全体に広がるように考えていってもらうといいんじゃないかな。
自分がきれいだなと思う部分を画面の中に増やしていくのがポイントなんですね。
こちらは赤と緑黄色と青などの補色を生かして仕上げていきます。
なかなか暗い色から離れられない生徒もいます。
先生は下の方にある明るい黄色を画面全体にちりばめるようにアドバイス。
明るい色を少し加えるだけで絵の雰囲気が変わっていきますね。
ここでもアドバイスが。
ここをあなたが勇気を持って明るい色に変えられる事でこの絵が飛躍的に良くなるんです。
つらさを表現するために残した暗い色。
その部分にこそあえて明るい色を使おうと先生は提案したのです。
こだわり過ぎてる。
絵の事を考えてあげよう。
考えた末決心したようです。
新しい色使いに挑戦です。
最初割と暗かった絵がだんだん色をみんな駆使して使って明るくなってきたのがうん…。
こんだけ変わってくんだなあってちょっと驚きながら見てました。
この色を見て浮かぶイメージは?小学校の時に着た制服の色。
海。
石。
ぶどう。
暗い。
貞子。
闇っぽい色。
どこまでもどこまでも終わりがない色。
みんなが見ていたのは…水に濡れたカラスの羽の色なんです。
濡れた羽は滑らかに輝き光を受けると黒以外にもさまざまな色を映し出します。
古来濡羽色の髪の女性といえば美人の事。
艶やかな髪は健康の証しでもありました。
カラスはみんな健康美人?高校生初めて抽象画を描いたっていう学生もいたんですけど。
一つの事を違った言い方で言うっていうのはふだん僕たちが結構やってる事だと思うんですよ。
例えば日本っていうのを日の丸で表すとかね。
それが抽象の基本にあるような気がして抽象になるとちょっと分かりづらくなるのかな。
日の丸の国旗を見て日本だって覚えた人はすぐ分かるけど知らない人は絶対分からないじゃないですか。
だから抽象もこういう形はこういった事を表しているんだよっていくつかのパターンがあったりとかして。
でも何となく抽象からイメージできる事ってありますね。
赤い丸がお日様に見えたりとかって。
何て言うのかな秘密結社みたいなところありますかね。
簡単には分からないように。
そうその秘密結社のあるルールみたいなのがあってそれを知ると誰でもが分かっちゃうというかね。
何か楽しそうですね抽象の方が。
そうですか。
じゃあ抽象に是非参加して頂いて。
秘密結社に。
色をテーマにした創作ワークショップ。
いよいよ作品発表です。
意外と自分の絵にも応用できるというかね。
つらい事をテーマにしながらそれを今までの自分にはない明るくきらきらした色で表現しようとした10枚の力作です。
色をつけるのが好きだったので色をのせてみようって思ったらこんな感じになりました。
ふだんは暗い色が好きだからあまりこういう絵描いた事ないので自分で描いててびっくりしました。
一つの人生みたいなものなんですけど。
これが赤にどんどん緑が重なってってでこの白や黄緑が重なっていくっていうイメージなんで。
あれ何でしたっけ?試してみて駄目だと思う時もあるんですけどでも私が使った事のない色だったので新しく自分らしさが発見できたかなと思います。
とてもやりづらい課題を一生懸命やってくれたと思うんですね。
これを描く事によってさまざまな思いがね。
乗り越えたりとかまたそれを軽くしたりとかっていろんな効果を絵を描くって行為を通して皆さん味わってくれた事は私や今日関わった人たちの喜びになってると思います。
抽象画最高!
(一同)イェ〜イ!テーマが違っちゃったな。
抽象画。
つらい事を絵にするとどうしても暗い色が中心となるわね。
今回はそこをあえて明るい色で描いてみる事にチャレンジよ。
色は自然と密接な関係があるの。
天然の色って人間の作る色を超えているのね。
自然の中にはそんな色があふれているのよ。
色にはその色にまつわる意味があるの。
日本古来の濡羽色は美人の象徴。
濡羽色の髪の女性といえば美人の事だったのよ。
2014/07/17(木) 14:20〜14:40
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 芸術「美術 色彩の鍵をつかめ」[字]

美術と書道の2本柱で芸術に親しみます。第一線の作家とともに楽しむ創作ワークショップや鑑賞のヒントを満載したアニメなどを通して、美術や書道の魅力を伝えます。

詳細情報
番組内容
今回のワークショップの講師は、画家・女子美術大学教授の中村一美さん。テーマは「色彩の力で乗り越えよう」。これまでの人生の中でつらかったり悲しかったりする体験や思い出を、自分なりのイメージや抽象的な絵にしてみる。そして、それをまったく正反対な明るい色彩を使った美しい絵にしてみる。つらい出来事は、色彩の力によって反転し、その出来事を乗り越えるきっかけとなるかもしれない。
出演者
【講師】画家・女子美術大学教授…中村一美,【出演】KIKI,落合弘治,【声】小宮和枝,雨蘭咲木子

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
ドキュメンタリー/教養 – その他
趣味/教育 – 生涯教育・資格

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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