PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜 #04 2014.07.16

(金田一)部屋がないってどういうことですか?
(彩矢)あの人のせいで私までここに住む羽目になっちゃって。
(瑤子)同じ部屋!?
(巌)二三男は腹違いの弟だ。
(榎本)模合部長もせっかく出世したのに社長と専務の腰巾着ですよ。
(統一郎)自分の身を守るためには切り捨てた方が早い。
(彩矢)金田一さんは模合さんを信じてます!
(佐倉)うちののれん引き継ぐ気ないか?
(佐倉)引き継がせたいのはこっちや。
(金田一)屋台?
(佐倉)俺の昔の相棒や。
大事にしたってくれよ。
(徳子)いや。
動物っぽいね。
(奈美)動物…。
(模合)ただいま。
(徳子・奈美)おかえりなさい。
(徳子)奈美。
パパにビール。
(奈美)はい。
(徳子)ちょっと聞いてよ。
奈美ちゃん。
塾で成績2位になったのよ。
(模合)へえー。
すごいね。
(奈美)今度のテストで1位狙うつもり。
(徳子)ああー。
素晴らしい。
じゃあさ1位取れたらさ欲しがってたシャネルのマドモワゼルバッグ買ってあげなきゃね。
(奈美)えっ?でもあれ高いよ。
(徳子)大丈夫大丈夫。
ねえ?いいわよね?あなた。
(模合)ああ…。
(徳子)それぐらいのぜいたくいいでしょ?あなた統括本部長なんだから。
(模合)そっそう。
そうね。
(徳子)ほらね。
何色にする?
(奈美)うーん。
大人っぽく黒にしようかな?
(徳子)いいね。
ママにも貸して。
(彩矢)ただいま。
ハローワーク駄目だった。
(萌)彩矢ちゃん彩矢ちゃん彩矢ちゃん。
(彩矢)何?何何何何何?
(萌)実はお願いがあるんだけど。
(彩矢)うん?
(萌)今日もカワイイ。
書類審査受かったんです。
ご当地アイドルオーディション。
(萌)それでしばらくバイトに出れないから。
座って。
(彩矢)ああ。
(萌)それでしばらくバイトに出れないから。
彩矢ちゃん。
代わりに出てくれないかな?
(彩矢)はっ!?私がバイトに?
(萌)はい。
彩矢ちゃんなら暇そうだし大丈夫かなって。
(彩矢)暇じゃないし。
ってか普通に休めばいいじゃない。
(萌)大丈夫大丈夫大丈夫。
(彩矢)何?
(萌)私オーディションのたびにいつもバイト休んでるから店長が許してくれないんです。
だからお願い。
でどんな仕事なわけ?伊達政宗って好きですか?
(彩矢)えっ?うん大好き。
えっ?そっち系?
(萌)はい。
そっち系です。
ハァー。
どこがそっち系だよ?
(店長)はいはいはいはいはい。
よろしくね。
ピンチヒッターだからってそんな顔でお客さんの前に出ないでな。
(女性たち)おはようございます。
(店長)おはよう!
(榎本)金田一さん!金田一さん。
おう。
どうした?
(榎本)いや。
あの。
アパートに連絡したらここだって聞いたんですよ。
何かあった?
(榎本)いやもう。
あっ。
よかったら飯とかどうっすか?飯?
(榎本)はい。
飯だったら俺おごってやるよ。
(榎本)こういうことか。
うん?
(榎本)えっ?ああいや。
あの。
炊き出しって結構人並ぶんすね。
うん。
なあ?そういえば今日ゲンさんいなくねえか?
(貫太・両太)ああ。
いない。
(榎本)ゲンさんっすか?うん。
俺が野宿したときの命の恩人。
(貫太)布団もらったんだってさ。
まあ布団っつっても段ボールだけどね。
すげえあったけえんだぞあれ。
(貫太)そうなの?うん。
(男性)あっ。
ヒロさん2杯目ですね。
はい。
すいません。
(男性)はっ?ゲンさんちってどれ?あっこれ?ゲンさん。
金田一ですけど。
(ゲン)ああああああ。
お前か。
どうしたんすか?顔色悪いっすけど。
(ゲン)風邪こじらしただけだ。
大したことねえ。
薬は?
(ゲン)あるわけねえだろそんなもん。
じゃあ俺今買ってくるんでその間。
(貫太)金田一お前。
薬ってさ。
ちょっと。
(貫太)金あんのかよ?これさ食べて待ってて。
ねっ?
(貫太)なあ?金田一。
金は?よし。
じゃあ榎本君行こっか。
(榎本)えっ?行こう。
(貫太)なるほど。
あっ。
かばん持つよ。
(榎本)いやいいっすよ。
色々…。
ホントにいいよ。
いいよ。
(榎本)あっ。
ホントっすか?金田一さん優しい。
ちょっと。
(財前)企画開発営業部が進めている新製品のリスト。
それらを全て白紙に戻してください。
(模合)白紙にですか?
(財前)企画開発営業部全体の予算大幅削減が決まったんだよ。
しばらくは新製品開発に歯止めをかけることになったんだ。
(財前)さあ統括本部長の腕の見せどころだよ。
(模合)あっはあ。
(統一郎)経営が苦しいときこそ製品開発に力を入れろ。
それが先代の口癖でした。
(模合)はい。
(統一郎)しかし今は時代が違います。
確実に利益を上げるものだけを残し無駄なものは徹底的に排除する。
これが私の目指す新しいミラクル魔法瓶の方針です。
協力してくれますね?模合統括本部長。
分かりました。
早速取り掛かります。
(財前)吹っ切れた様子ですな。
金田一と接触もなくなったようです。
(男性)ちっとは落ち着いたみたいだな。
じゃあ俺らこれで帰りますんで。
(榎本)これ水と食料です。
(男性)いやー。
何から何まですまねえ。
(男性)あんたら命の恩人だ。
命の恩人はゲンさんだから。
ああごめんな。
薬代とかちゃんと返すから。
(榎本)ああ。
いや。
全然大丈夫です。
金田一さん相変わらずっすね。
あっ?
(榎本)ああ。
いえいえ。
あの。
それより去年から企画進めてた携帯炊飯器って覚えてます?ああ。
榎本が初めて担当任されたやつだろ。
(榎本)はい。
あれやっと形になりそうなんですよ。
マジか?はい。
でもコストとかさデザインとかで結構もめてなかったっけ?ええ。
でも下請けの相模川製作所の社長が粘り強くこう頑張ってくれたんで。
あの会社技術確かだもんな。
はい。
この企画金田一さんにすごい気に掛けてもらってたんで一番に報告したかったんですよ。
ういー。
ありがとうございます。
よかったじゃんかよ。
でもそういう話聞いてるとな仕事ちゃんとしたくなるよな。
俺バイトなくなっちゃったしな。
あの。
短期でよかったら仕事紹介しましょうか?あっ?その相模川製作所が人手集めてるんですよ。
携帯炊飯器うちから1,000個も初期発注したんで。
榎本さ。
はい。
そういう話はさ。
はい。
早く言わね?早く?もっとあの辺で言おうぜ。
いや。
あの。
いや。
ちゃんと一番に報告してから。

(彩矢)失礼します。
サヤカです。
よろしくお願いします。
(相模川)あっ。
初めまして。
相模川といいます。
(彩矢)あっ。
名刺。
(相模川)あっ。
サヤカさん。
サヤカさん。
(社員たち)すいません。
(相模川)ああ。
すいません。
こういうところみんな初めてなもんで。
あっ。
私も今日初めてなんで。
奇遇ですね。
あっ。
じゃあ取りあえずお座りください。
ありがとうございます。
あっ。
実はここにいる工場のみんなのおかげで新規の契約が決まって。
何かごちそうしようと思ったんですけどどうしても一度こういうお店に来たいっていうもんですから。
じゃあよろしくお願いします。
(一同)よろしくお願いします。
(女性たち)失礼します。
(統一郎)《無駄なものは徹底的に排除する》《協力してくれますね?》
(模合)フゥー。
(彩矢)ただいま。
ああ。
お疲れ。
(彩矢)おお。
金田一政宗さん。
どうも。
酒臭え。
あれか。
仕事見つかんなくてやけ酒か。
ハハハ。
見つかりましたよ。
ハローワークで即決即日採用。
さっきまで職場の人たちと歓迎会だったんです。
よかったじゃん。
あっ。
俺もあした面接。
(彩矢)ハハハ!
(一厘)ああ。
お客さんだよ。
はい?
(彩矢)あっ。
あっ。
ああ。
(瑤子)ああ。
(一厘)困るよね。
えっ?
(一厘)ふみ君と一緒に他の女も一緒に住んでるってちゃんと説明したのに。
いや。
こうじゃなくて。
(彩矢)あっ。
ちょっと。
(瑤子)会社に戻れないって最初っから言ってくれたらよかったのに。
うん。
いや。
なかなか言いだすタイミングがなくてさ。
ああ。
でもね今度あの。
今度ね工場で働けそう。
(瑤子)あのさ。
うん。
(瑤子)よかったら私の父に会わない?えっ?
(瑤子)父に相談すれば新しい就職先も見つかると思うの。
いや。
でもそれは。
(瑤子)何で?私に借りつくりたくない?いやいや。
そういうことじゃなくて。
なら早くここから抜け出してほしい。
こんな惨めな生活いつまでも続けててほしくないし。
じゃあまた来るね。
それまでに考えといて。
お邪魔しました。
(一厘)ああ。
お帰りですか?惨めか。
おっ。
すいません。
今日面接受けに来た金田一っていうんですけど。
(社員)ああ。
榎本さんから聞いてます。
あっ。
ホントですか。
(社員)よろしくお願いします。
お願いします。

(社員)ふざけんなよ!契約が白紙って突然過ぎるだろ!
(榎本)すいません。
完全に僕の力不足です。
(相模川)榎本さんを責めてもしかたがないよ。
(社員)でも社長。
ここで切られたらうちの会社は。
(相模川)まだ確定したわけじゃないんだ。
コスト面の見直しも含めて何とか交渉できないか考えよう。
こっちだよ。
(榎本)あっ。
金田一さん。
ういっす。
あっ金田一です。
いつも榎本がお世話になってます。
なあ?企画の中止って誰がやったの?
(榎本)あっ。
模合統括本部長です。
模合さん?はい。
(榎本)あっ。
どうした?
(模合)ありがとう。
気付かなかった。
(榎本)あっあの。
(模合)うん?
(榎本)相模川製作所なんですが契約続行を要求されまして。
えっ?
(榎本)すいません。
あと…。
あの。
あっ。
どうも。
いや。
ちょっと待ってくださいよ。
(模合)お前はもうこの会社とは関係のない人間だ。
いや。
そうですけど。
いや。
実は俺相模川製作所で働こうかなと思ってて。
そしたら向こうで聞いたんですよ。
契約白紙って。
しかもいきなり。
いや。
それどうしてなんですか?模合さん前に言ってたじゃないっすか。
あの会社は技術は確かだし仕事は誠実にこなしてくれるって。
なのに。
えっ?何でなんすか?このミラクル魔法瓶を生かすためだ。
えっ?そのためだったら下請けの会社どうなってもいいんですか?いや。
えっ?うっそ。
(模合)相模川製作所が契約続行を要求してきました。
(統一郎)模合統括本部長。
ビジネスマンの真価が問われるのはどういうときだと思いますか?
(模合)あっ。
えっ?そ…。
(統一郎)契約を結ぶときではなく切るときです。
優秀なビジネスマンは自分からは切らない。
相手からノーという言葉を引き出させます。
(模合)えっ?それはあの。
どのように?
(統一郎)簡単ですよ。
契約続行の条件に達成不可能なノルマを課すんです。
今回なら携帯炊飯器の初期発注を3,000個にするとか。
3,000個!?
(統一郎)そうすれば相手は断らざるを得なくなる。
たとえ受けてもノルマをクリアすることはできませんしね。
(財前)それならこちらからではなく相手が契約を断念した形になりますね。
しかしもしノルマを達成した場合は?
(統一郎)もし仮に達成したら契約を継続してもいいんじゃないですか。
はあ。
なるほど。
(彩矢)やっぱりどうしようもない人なんですよ。
模合さんは。
まあでもあれが本心だと思わないけどね。
あの。
ここまできてまだかばうなんてお人よし過ぎますよ。
いや。
まだまだでしょ。
えっ?いや。
かなり前の話なんだけど。
(模合)《誠心誠意頭を下げて》《つうか実質悪いのは向こうじゃないっすか》
(模合)《金田一》
(社員)《でも僕の確認が足りなかったのは確かですから》・
(ドアの開く音)
(男性)《はいはい。
お疲れさまと》
(模合)《このたびはあの。
大変ご迷惑をお掛けして申し訳ありません》
(男性)《うん。
じゃあ…》
(模合)《ああ。
じゃあ。
あっあっあの。
お菓子を》《お菓子。
つまらないものですがお召し上がりください》
(男性)《取りあえず君土下座しよう》
(社員)《はっ?》
(男性)《土下座》《こっちは大迷惑掛けられてんだからさ》《はい。
おい》
(社員)《ご迷惑をお掛けして申し訳ありません》
(男性)《ハッ。
模合さん》
(模合)《はい?》
(男性)《この社員首にしてもらえるんだよね?》《でなきゃ今後の契約は諦めてもらうことになるけど?》
(男性)《こんな迷惑な社員がいる会社とは付き合えないんだよ!》《おい》《分かりました》
(男性)《そう》《分かりゃいいんだよ》《それでは御社との契約を解除させていただきます》
(男性)《あっ?》《御社との契約を解除させていただきます》
(模合)《失礼しよう》《はい》《ほら》
(男性)《ちょっとあんた!》《自分が何言ってるか分かってんのか?》《分かっていると思います》それまではすんげえおどおどしてたんだけどさ相手突っぱねたときのあの模合さんっつったらすんげえ迫力で。
まあその後会社に戻って大目玉食らってたけど。
俺そういうの見てるからさ。
すんげえ唾出てきた。
ヤベっ。
ヤベっヤベっ。
(模合)契約どうのこうのの話をしているのではないのです。
この新しい提案を受け入れてくださるかどうか。
いかがでしょうか?
(相模川)1週間で3,000個といわれましても。
(社員)ふざけんな!んなもん契約切るための口実だろうが!はいはい。
ストップ。
(社員)それをこっちから断ったみたいに!
(相模川)やめなさい!大変失礼いたしました。
一度検討させてください。
あしたまでにはご連絡いたします。
よろしくお願いします。
模合さん。
あのう。
ありがとうございました。
いや。
いきなり契約を切るんじゃなくて1回こうやってチャンスくれて。
(模合)チャンス?いや。
模合さんも信じてるんじゃないんですか?ここの人たちだったらどんなに厳しいノルマ与えても絶対クリアしてくれるって。
さっきの社員たちの反応を見ただろ。
無理なんだよあんなノルマは。
世の中には最初から不可能なことも存在するんだよ。
どうしようもないこともあるんだ。

(社員)社長。
どうしますか?3,000個ですよ。
(社員)材料は確保できても今の人手じゃ。
(榎本)あの。
じゃあ新規でバイトを募集すれば?
(社員)1週間しかねえのに未経験のど素人なんか雇っても意味ねえだろ。
余計な口挟むなよ。
(榎本)あっ。
じゃあこの付近の工場を回って人手を貸してもらうっていうのは?
(社員)それだってある程度のお金払わないと。
(社員)今のうちにそこまで余裕ねえんだよ!
(相模川)やるしかないだろ。
このまま黙って会社をつぶすわけにはいかない。
とにかくやってみよう。
やってみなきゃ分かんないっすもんね。
まだ何にもやってないわけだし。
でしょ?
(社員たち)分かりました。
うん。
あっあの。
俺何か手伝えないっすかね?
(相模川)はい?いや。
まだ面接終わってないんですけど。
試用期間ってことで駄目っすか?
(相模川)ぜひ。
あっ。
これ着てください。
うちの作業着です。
いいんすか?
(相模川)はい。
すいません。
うわっ。
あったけえ。
(榎本)カナイ製作所って?
(社員たち)ああそっち。
あっち…。
(相模川)ここです。
あっはい。
すいません!
(社員)もうすぐ伺います。
すいません。
もうすぐですから。
(男性)申し訳ないけど協力できないです。
(相模川)あっ。
(社員)またお願いします。
よし。
次伊藤工務店行こう。
(社員)あっ。
こっちっすこっちっす。
すいません!
(相模川)失礼します。
相模川製作所の相模川と申します。
(社員たち)うわっ!
(社員)どうだった?
(社員)駄目でした。
(社員)こっちもだ。
おいおい。
何やってんだよ?時間ねえぞ。
(相模川)お願いします。
どうか力を貸してください。
(男性)賃金後払いじゃ話にならないね。
悪いけど。
いや。
でもこの仕事がうまくいけば。
(男性)相模川さん。
去年からずっと厳しい状態だろ?沈みかけの船に乗ろうなんてやつはいないんだよ。
よし。
次行きましょう。
うん。
(相模川)金田一さん。
もう結構です。
はっ?ありがとうございました。
彼の言うとおりですよ。
このご時世にリスクを承知で助けてくれる人なんていませんよね。
ちょっと諦めんの早いっすって。
ああ。
榎本から聞いたんですけど。
あの携帯炊飯器ってやつあれ相模川さんが粘りに粘ってようやく出来上がった商品なんすよね。
ええ。
社員たちのために起死回生を狙って開発した商品です。
だったらなおさら諦めちゃ駄目ですよ。
私は!私は父の後を継いで三代目です。
経営者として何とか頑張ろうって思ってましたけど。
どんなに頑張ったって最初から不可能なことってあるんですよきっと。
(貫太・両太)ばあちゃんいってきます。

(貫太)おう金田一。
おかえり。
(両太)おかえり。

(一厘)はい。
(両太)どうしたの?元気ないけど。
(一厘)金田一。
あんたに電話!えっ?誰ですか?
(一厘)何か大変らしいよ。
社長が帰ってこないとか連絡取れないとかさ。
すいません。
もしもし?代わりました。
はい?
(彩矢)今日はお一人なんですね。
(相模川)サヤカさんまだいてくれたんですね。
よかった。
(バイブレーターの音)
(彩矢)電話。
(相模川)あっサヤカさん。
石田三成って誰と戦って殺されたんでしたっけ?
(彩矢)えっ?徳川家康ですよ。
1600年の関ヶ原の戦いで東軍に攻め込まれて。
ああ。
そうでしたそうでした。
最後はどうなったんでしたっけ?
(彩矢)打ち首で三条河原に首をさらされたじゃないですか。
ウフッ。
嫌ですね。
あっ。
じゃあ今日はビールでお願いします。
(彩矢)はい。
(女性)気を付けて。
楽しかったです。
(女性)あっ。
ちょっ。
おうおうおう…。
お姫さま大丈夫?気を付けてね。
あの。
すいません。
(彩矢)はい。
ここって…。
(彩矢)うわっ!嘘。
えっ?嘘でしょ?
(彩矢)うーわ。
うーわ!ちょっとそんな格好して何やってんの?
(彩矢)いや。
バイトですよ。
うわうわうわうわうわ。
萌ちゃんの代理で。
バイトって何?あっ。
ああ!ここ?っていうか何でここにいるんですか?いやいや。
ここに知り合いが来てるかもしんないからさ。
相模川製作所の社長さん。
こんな。
えっ?相模川さんだったら先ほど帰りましたけど。
マジで?
(彩矢)はい。
チッ。
どんな感じだった?
(彩矢)何か明るかったしちょっといつもと違ったかもしれないです。
何話した?えっ?家康とか打ち首とか。
打ち首!?何やってんだよ?えっ?相模川さん!早まっちゃ駄目だって。
(彩矢)そうですよ。
まだ若いんだしこれからたくさんいいことあるかもしんないし!一番カッコ悪いよこんなこと!
(相模川)あの。
私別に死ぬつもりは。
えっ?じゃあ何やってんの?考え事を。
(相模川)ところでお二人はどうして一緒にいるんですか?あの。
あっ。
ちょっ。
ちょっと待ってください。
ちょっと。
マジで焦ったんですけど。
これからどうしようか川でも眺めて考えようと思ってただけでして。
あの。
できれば川以外を眺めてもらえなかったんですかね?すみません。
サヤカさん。
(藤沢)はいどうぞ。
俺のおごり。
えっ?マジで!?すいません。
いただきます。
これ絶対食べた方がいいから。
(金田一・彩矢)いただきます。
(藤沢)はいな。
うわっ。
うめえ!久しぶりだけどうめえ。
(藤沢)余り物だけどね。
これ?
(藤沢)ああ。
昼間ランチ始めたんだけどこの辺り昼の客少なくて閑古鳥でね。
えっ?こんなうまいもんが売れ残るなんて俺信じらんないんすけど。
(相模川)うまい。
ウフッ。
でしょ?こんなときでもおなかは減るもんなんですね。
これからどうするんですか?うちの会社は畳みます。
もう決めました。
あっ。
そうなんだ。
(藤沢)珍しいね。
金田一さんまでそんな暗い顔してんの。
えっ?フフッ。
俺そんなにいっつも能天気っすか?
(彩矢)うん。
確かに。
うん。
間違いない。
お金も仕事もなくてホームレス同然の生活してんのにいつも何かどうにかなるやみたいな顔して。
なあ?ちょっと待て。
待て待て。
ぎりぎりさ家あるじゃん。
だからホームレスじゃないだろ。
(彩矢)うん?
(相模川)去年私の同業者も仕事と家を失ってホームレスに。
腕のいい職人でしたけど。
(藤沢)この不況だしね。
手に職あっても働く場所ないんじゃ仕方ないね。
あっ!
(彩矢)うん?どうしたんですか?いいこと思い付いた。
(トクイチ)携帯炊飯器3,000個!?ええ。
それで1週間で作んなきゃいけないんすよ。
でも人手が全然なくて。
何ていうかその。
熟練の経験者が。
(トクイチ)それを俺に手伝えっていうのかよ?駄目っすか?
(トクイチ)いや。
駄目っすかって…。
いや。
お願いします。
(彩矢)いいじゃないですか。
暇そうなんだし。
(トクイチ)暇だと!?暇。
いやいやいや。

(ゲン)トクイチ!ああ。
ゲンさん。
(トクイチ)うん?いや。
(ゲン)俺からも頼む。
なっ?何やってんの?
(ゲン)こいつらにお前の技術貸してやってくんねえか?
(トクイチ)何でだよ?ゲンさん。
(ゲン)こいつは俺の命の恩人だからよ。
(トクイチ)えっ?ゲンさんの?いや。
大げさだってもう。
ほら。
風邪ひいてたんだから。
(ゲン)なっ?頼む。
(相模川)社員全員集めましたけど。
(社員)いまさら何の用だよ?バカにしてんのか?
(榎本)いやあの。
皆さんに集まってもらえって金田一さんが言ってますから。
(相模川)金田一さんが?
(榎本)はい。
ああ。
おはようございます。
(榎本)あっ。
ちょっと。
金田一さん。
遅いっすよ。
ああ。
悪い悪い。
相模川さん。
ちょっと。
助っ人連れてきましたよ。
(相模川)助っ人?
(榎本)えっ?
(彩矢)トクさん。
トクイチさんです。
もともと腕のいい職人さんで工場も経営されてました。
あっ。
経営難で工場はつぶれたそうなんですけど。
余計なこと言うな。
姉ちゃん。
あの。
ありがとうございます。
でも一人来てもらっただけじゃ。
(トクイチ)誰が一人だけって言ったよ?鳥肌用意ね。
おい!みんな元工場の職人さん。
みんなお暇だそうで。
(相模川)皆さん。
(トクイチ)よっしゃ!久しぶりに労働すんぞ!
(一同)おおー!はい。
お願いします!
(社員)こちらですね。
トクさん!簡単な作業だったら俺もやりますから!素人は事務でもやってろ!
(模合)作業に入った?
(榎本)はい。
行きます僕。
おい。
(社員)ああ。
お願いします。
(男性)はいよ。
(男性)150。
横20。
手伝ってくれると思わなかったよ。
(彩矢)いや。
相模川さんにも頼まれましたしバイトも夕方からなんで。
ありがとね。
サヤカちゃん。
(彩矢)ちょっと!次言ったらグーでぶん殴りますよ!
(模合)榎本はまた外か?
(社員)ああ。
あいつなら相模川製作所ですよ。
(社員)ここんとこずっと張り付いてますよ。
(榎本)皆さん。
差し入れです。
これで元気出してください。
(一同)おおー。
(トクイチ)何だよ?せっかく手伝ってやってんだからもっと精のつくもん出せよ。
言っとくけどこれなめない方がいいっすよ。
(トクイチ)うめえなこれ!でしょう?コーヒーもありますから。
コーヒー。
(財前)相模川製作所の件なんですが。
どうやら金田一がかんでるようです。
いかがいたしましょうか?
(榎本)じゃあお先失礼します。
(社員)うん。
はい。
(模合)榎本。
(榎本)はい。
(模合)ちょっと。
また相模川製作所か?どうなってる?今。
(榎本)ノルマ達成に向けてみんな頑張ってます。
社長も社員の皆さんも金田一さんも毎日必死で。
(模合)そうか。
(榎本)あっ。
何なんですかね?
(模合)うん?
(榎本)いや。
金田一さん。
いったい何のためにやってるのか僕にもまったく分かんないんですよ。
うまくいく可能性なんてほとんどないのに。
でも何か自然と人が集まってきちゃうんですよ。
金田一さんのペースに巻き込まれて。
ハハッ。
ああ。
すいません。
じゃあ僕行きます。
(巌)《お前は社長の器ではない》《二三男こそふさわしい》何であいつなんだ?今から?
(瑤子)今日の夜なら父が都合つくって。
仕事あるんだよね。
(瑤子)工場の仕事でしょ?うん。
工場の仕事。
いや。
俺瑤子ちゃんが思ってるほど自分のこと惨めだって思ってないんだよね。
(榎本)お疲れっす。
おう。
お疲れ。
(榎本)あっ。
あっ。
あっ。
仕事だから行くね。
(榎本)初めまして。
あの。
お前急げ急げ急げ。
お前。
時間ないんだぞ。
(社員)残り800!
(社員)残り800です。
(社員)お願いします!
(社員)頑張りましょう。
はい。
(彩矢)お疲れさまです。
あっ。
これ差し入れよかったら。
(社員)ありがとうございます。
差し入れ頂きました。
(彩矢)お待たせしました。
おっ。
来てくれたんだ。
(彩矢)だってもうあと5時間でしょ。
(相模川)サヤカさん。
寒いんで。
これ。
(彩矢)ありがとうございます。
ちゃんと着て。
サヤカさん。
ねっ?おっとっと。
(榎本)いや。
ちょっと。
(彩矢)ちょっと。
(榎本)時間ないっすよ。
時間。

(ノック)
(模合)はい。
(榎本)失礼します。
模合さん。
ちょっと来てもらえますか?ああ。
(相模川)携帯炊飯器3,000個。
納品させていただきます。
おおー。
この世で最初っから不可能なことってやっぱりないんじゃないっすかね。
フフフ。
社に報告してきます。
ありがとうございました!
(一同)よっしゃ!
(榎本)ありがとうございました。

(相模川)本当にありがとうございました。
金田一さん。
このままうちで働いてもらえればよかったんですけど。
ああ。
いや。
まあでもあの。
俺やりたいこと見つけちゃったんで大丈夫っす。
あっ。
でもそっか。
これは。
(相模川)あっ。
それは持っていってください。
いいんすか?
(相模川)お礼です。
ありがとうございます。
すいません。
(相模川)もちろんサヤカさんも。
(彩矢)いえ。
私はいいです。
何で?これあったかいからもらっとけよ。
えっ?悪いですよ。
(相模川)どうぞ。
ありがとうございます。
あっあの。
それから。
あの。
彼女彩矢さん。
すいませんでした。
あっちあのお店の名前。
(相模川)あっ。
お二人ともよくお似合いですよ。
(榎本)よかったじゃないっすか。
サイズもぴったりだし。
でもお揃い。
えっ?
(模合)以上9社は滞りなく契約を白紙にいたしました。
ただ相模川製作所につきましては契約を継続しようと思います。
(財前)おいおいおいおいおい。
おい。
模合君。
(模合)はい。
何でしょうか?
(統一郎)予定どおり相模川との契約も白紙にしてください。
あそこはノルマをきちんと達成して。
確かに達成したら契約を継続すると話しましたね。
はい。
(統一郎)相模川製作所が予想よりも優秀な取引先だったことは分かりました。
ただ決定は変わりません。
それでは約束が違います。
(統一郎)最初に申し上げたはずです。
今は新製品の開発は行わない方針だと。
それがミラクル魔法瓶を守るための私のやり方です。
(財前)さっじゃあ次の議題ということで。
(模合)本当にそう思っていらっしゃるんですか?
(模合)ホントにそう思っていらっしゃるんですか?
(模合)経営が苦しいときこそ製品開発に力を入れろ。
これは先代のお言葉です。
新製品開発こそがミラクル魔法瓶の今日の発展を支えてきたのではないでしょうか?
(財前)模合君。
ねっ?この間社長が言ったでしょ?
(模合)あなたと話してるのではありません。
私は社長と話をしてるんです。
社長はいつまでこんなことをお続けになるおつもりですか?新しいミラクル魔法瓶をつくるという名目で先代が築き上げてきた大切なものをどんどん切り捨てていく。
人も会社も理念までも。
(財前)模合君!いいかげんにしろ!私はこの会社から切り捨てられるべき人間は彼らではないと思います。
本当に切られるべき人間は…。
社長。
あなたです。
(統一郎)模合統括本部長。
自分が何をしてるのか分かってますか?分かっていると思います。

(模合)榎本。
相模川製作所に連絡をしてくれ。
社長の方針が変わった。
契約は打ち切りだ。
携帯炊飯器もうちで取り扱うことはない。
(榎本)えっ?ちょっ。
ちょっと待ってください。
話が違うじゃ…。
(模合)最後まで話を聞け!すまん。
私はこれからホットスプリング社に行ってくる。
3,000個の携帯炊飯器を買い取ってもらうためだ。
相手が首を縦に振るまでは帰らないつもりだ。
だから心配しないようにと相模川製作所に伝えてくれ。
(榎本)あっ。
でもホットスプリング社ってうちのライバルですよね?いいんですか?私はもうこの会社にはいられないだろうから。
(徳子)アハハ。
(奈美)もうさっきから…。
(模合)ただいま。
(奈美・徳子)あっ。
おかえりなさい。
(徳子)ちょっと聞いてよ。
ほら。
見て見て見て。
見て!ほら。
ねっ?奈美ちゃん成績1位になったのよ。
(奈美)シャネルのマドモワゼルバッグのために気合入ったもん。
それでねパパ。
できればシャネルのデザイニングブーツも買ってほしいんだけど。
(徳子)もちろん大丈夫よ。
ねっ?あなた。
(模合)パパ会社辞めてきた。
(徳子)えっ?
(奈美)えっ?だから会社を辞めてきたんだ。
すまない。
でも何だかとても晴れやかな気分だ。
これからはちょっと大変になるかもしれないけど3人で力を…。
(徳子)あなた。
うん?
(徳子)お話があります。
うん。
(財前)模合君もおとなしくしていれば将来が約束されていたのにホントにバカですよね。
本当のバカならあんなことしませんよ。
失礼します。
何だって?無事に新規の契約が決まったそうです。
おおー。
アハハ。
相模川さんよかったねぇ。
あっあの。
えっ?榎本さんに聞いたんですけど。
ああ。
模合さんがホットスプリング社にお願いしに行ったそうです。
えっ?ホットスプリングに?模合さんが?えっ?またやっちゃったかあの人。

(一厘)ご両人。
お客さんだよ。
(彩矢)えっ?うん?うん?いや。
俺じゃない。
(統一郎)お待たせしてすいません。
(広瀬)いえ。
先日はどうも。
大屋敷社長。
(統一郎)すいません。
今日はお時間頂いてありがとうございます。
(広瀬)ああいえ。
あっ。
今日はね娘を連れてきてるんですよ。
(広瀬)私の会社に勤めてるんですけど。
社会勉強と思いましてね。
(統一郎)ああ。

(足音)
(瑤子)こんにちは。
よろしくお願いします。
模合さん。
どうしたんすか?
(一厘)家を追い出されたんだとさ。
(貫太)社長に歯向かって会社も辞めたって。
えっ?
(両太)金もあんまり無いみたい。
(模合)お前と同じ立場になった。
いや。
笑いたきゃ笑えよ。
プッ。
フフフフ。
ホントに笑うなよ。
模合さんまたやっちゃったんだろうなと思って。
それにここもそんな悪くないですよ。
何の保証もない生活ですけど。
まあそれはそれで結構楽しいこともあるんで。
あるわけないだろそんなもん。
ハハッ。
アハハ。
フフフ。
いやいやいや。
模合さん。
はい。
(模合)いや。
どうぞ。
重い。
2014/07/16(水) 15:53〜16:48
関西テレビ1
PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜 #04[再][字]

「最後の一人も堕ちてきた」
木村拓哉 中井貴一 香里奈 藤ヶ谷太輔(Kis−My−Ft2) 夏木マリ 藤木直人

詳細情報
番組内容
 金田一二三男(木村拓哉)が鞠丘貫太(前田旺志郎)、両太(田中奏生)と公園にいると、榎本小太郎(藤ヶ谷太輔)がやって来る。榎本にご飯を奢ると言う金田一。と言っても、いつもの炊き出し。列に並んで食事をもらった金田一は、無一文になった時に段ボールを貸してくれたゲンさん(五頭岳夫)がいないことに気付く。ゲンさんのテントを覗くと、体が弱っている様子。金田一は榎本に薬を買ってこさせ、水と食料も差し入れた。
番組内容2
 榎本の用事は、金田一が会社にいた頃に進めていた自分の企画が形になりそうだという報告。コストの問題でもめていたが、下請けの相模川製作所の社長の協力で切り抜けたのだ。榎本は、その会社が人手を必要としているので、金田一に短期で良いなら働いてみないかと勧める。金田一は、もちろん大喜び。
 金田一が『幸福荘』に帰ると、二階堂彩矢(香里奈)と鉢合わせ。彩矢は富沢萌(小嶋陽菜)に
番組内容3
キャバクラのバイトの代打をさせられているのだが、金田一には職が見つかったとうそぶく。そこに一厘(夏木マリ)が来て、金田一に客が来ていると教える。金田一の恋人、広瀬瑤子(蓮佛美沙子)だった。
 一方、模合謙吾(中井貴一)は大屋敷統一郎(藤木直人)から企画営業部で進めている新製品企画を全て白紙に戻すよう命令されていた。その中には、榎本が相模川製作所と進めている企画も含まれていて…。
出演者
木村拓哉 :金田一二三男 
中井貴一 :模合謙吾

香里奈 :二階堂彩矢 
藤ヶ谷太輔 :榎本小太郎 
蓮佛美沙子 :広瀬瑤子 
升毅 :藤沢健 
前田旺志郎 :鞠丘貫太 
田中奏生 :鞠丘両太
 ・ 
中村敦夫(特別出演) :大屋敷巌 
イッセー尾形 :財前修
 ・ 
夏木マリ :鞠丘一厘 
藤木直人 :大屋敷統一郎
原作・脚本
【脚本】
古家和尚
監督・演出
【演出】
鈴木雅之

【プロデューサー】
牧野正 
村瀬健

音楽
【主題歌】
The Rolling Stones「Jumpin’ Jack Flash」
制作
フジテレビ

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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サンプリングレート : 48kHz

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