科捜研の女9 2014.07.16

(土門薫)城戸崎明子52歳。
8階のあの部屋に住む主婦だ。
(乾健児)あそこから転落した…。
詳しいことはまだだ。
今だんなと息子に聴取している。
ちょっと上行ってきます。
おう。
(榊マリコ)あごと首の硬直から見て死亡推定時刻は…。
死亡時刻は午後8時33分。
え?駆けつけた救急隊員が確認した。
救急が来た時まだ生きてたの?生きていたのは警官が駆けつけた時だ。
警官が先に来たの?うん。
だんなの通報を受けて消防が警察に連絡したらしい。
ご主人の通報に何か不審な点が?妻が落ちるところを見たのかどうか。
その供述が曖昧だったらしい。
それで不審死として科捜研を呼んだ。
そう…。
出血部位は側頭部やや前方それに吐血もしてる。
体を強打し内臓が損傷したからのようね。
つまりうつぶせで頭から落ちたってわけか。
8階から?ああ…。
だとしたらこの程度の傷で済むはずない。
うん…。
これ死斑じゃない。
ひどい内出血よ。
もしうつぶせで落ちたとしたら…。
落ちる途中に背中を打つような障害物…ないわよね?ないな。
だとしたら背中から落ちたの?なのになぜ今はうつぶせ?とにかく司法解剖に回して。
ご苦労さん。

(乾)土門さん。
こういう柵があったら普通転落しませんよね?
(風丘早月)のどが痛い?すごく痛い?んー…ヘルパンギーナかな。
薬はママが帰ってから。
ダーメ!熱下げすぎちゃう薬もあるから。
クーラー?じゃあ27度にして。
寒くしないでね。
(通話が切れる音)あっ…亜矢?
(不通音)ヘルパンギーナ…。
あっ!風邪ですか?亜矢ちゃん。
熱出して家に送ったって学校から連絡があって。
え…大丈夫なんですか?んー…まあ今家にかけたらちゃんといたから。
そうですか。
これ…なんだろう?
(早月)何かの切れ端?繊維片…。
ちょっと珍しいですよね。
うん。
あの…これすぐ調べたいんで私。
オッケー。
明日までに鑑定書上げとくから。
すいません。
お願いします。
あ…え…!?ちょっと!ちょっと誰!?ちょっと!!やめてください!
(城戸崎勝)俺の女房だ連れて帰る!
(早月)触らないで!何してんの!ご遺体から離れて!俺は亭主だ!女房の体を切り刻むなんて絶対に許さん!お気持ちはわかりますが…。
解剖なんか絶対させんからな!これは司法解剖です。
ご家族の承諾はいらないんです。
何っ!?これ以上は警察を呼びます。
警察…俺は被害者だ!加害者になって公務執行妨害で逮捕されてもいいんですか?さあ…。
さあ。
お願いします!お願いします。
(早月)お願いします。
そうか…あのだんなが。
どういう人なの?城戸崎勝60歳。
この春勤めていた区役所を定年退職したばかりだ。
解剖は?今風丘先生が。
お前は?私は早くこれを鑑定したくて。
解剖するなと言い出したのは殺した痕跡を見つけられるのを恐れたからか。
殺した…?あのご主人が?…か息子がだ。
どういうこと?息子の剛は去年仕事をクビになっている。
事務仕事でいろいろな施設に派遣されていたらしい。
それで?クビになってから引きこもりがちだったようだ。
で親子が言い争う声やデカい音が毎日近所で聞かれている。
だから息子さんが…。
背中の内出血誰かに殴られたという可能性はないか?かなりひどい内出血よ。
あれが暴行所見ならバットとかで思いっきり殴らない限りああはならない。
あの部屋には木刀があった。
それに壁にも…。
少し熱下がったね。
のどまだ痛い?
(風丘亜矢)んー…さっきよりいい。
そう。
何か飲む?オレンジジュース。
オレンジジュースはねのどにしみるから…牛乳。
いや〜だ!はいそれ飲んで寝る!
(亜矢)えー!もう…アイスクリームにする?うん!じゃあ今買ってくるから。
はい。
しっかり寝てるのよ。
はーい!
(早月)寝てんのよ。
はーい。
(榊伊知郎)転落死した城戸崎明子さんの爪から見つかったこの繊維片。
木綿とポリエステルの混合繊維だった。
そこにフッ素樹脂加工がされてたよ。
(日野和正)耐水性耐熱性に優れた布ってことですかね?
(土門美貴)ねえそんな丈夫な布が爪の中に入ります?かなりの力で何かを引っかけばあるいは…。
落ちる直前に何かをこう…掴もうとしたとか。
(美貴)あー。
いやベランダにそんなものはありませんでした。
(美貴)じゃあなんで?おはようございます。
すいません。
先生亜矢ちゃんどうですか?ああ今朝やっと熱が下がって。
ああ。
大事をとってね今日一日休ませてます。
そうですかよかった!ほんとよかったお兄ちゃんいなくて。
え…。
はぁー…あ?だってほら感染したら病人増えるでしょ?お兄ちゃんどうしたんです?修学旅行。
もう少しの間だけでも兄妹げんかがないと思うとホッとするわ。
(美貴)いただきます!
(あくび)ああ徹夜ですか?亜矢ちゃんの看病で。
んー…どっちかっていうとこっちかな?ああ…。
ありがたく拝見します。
(伊知郎)「頭骨の骨折脳動脈の出血左の腎臓と腹大動脈の出血脊柱と左の腸骨の骨折」か…。
脊柱の骨折?そう。
脊柱から腸骨にかけてボロボロだった。
でも変よね。
うつぶせで落ちてるのに背中を強打してるなんて。
落ちる時何かに接触したとか?それで衝撃が緩和されて即死じゃなかった。
でも現場には接触するような場所なかったわよね?ええ何も。
じゃあ落ちる前に誰かに暴行された。
(日野)出ましたよ。
木刀の指紋が出ました。
(日野)だんなと息子の。
血痕は出ませんでしたけどね。
まあもしこれが使われたとして内出血だから血痕が出なくても不思議じゃない。
でもこれで家族殴ります?もしそうだとしたら世も末だね。
(リポーター)ご夫婦の争う声や親子の争う声をご近所の方々が聞いてるんですが…。
ああ…夫婦げんかとか親子げんかぐらいしますから。
(リポーター)奥様の転落死警察が捜査してますよね?警察からは何も聞いていません。
(リポーター)警察は事件性があると思ってるんじゃないですか?女房は事故です。
(リポーター)事故?なぜそう言い切れるんでしょう?それは…私の目の前で落ちましたから。
(リポーター)「ご主人が見てる前で転落したんですか?」
(勝)「ええベランダから落ちかかった洗濯物を無理に拾おうとして…」
(ドアの開閉音)
(チャイム)大変な時に申し訳ありません。
少しお伺いしたいことがあります。
洗濯物を拾おうとして転落。
テレビでそうおっしゃってましたね。
ええそれが事実ですから。
つまり奥さんは洗濯物を取り込んでいる最中だった。
ええ。
変ですね。
あのベランダにそんな様子はありませんでしたよ。
片づけたんです。
片づけた?奥さんが8階から落ちて警察と救急が来る間にあなたはのんきに洗濯物を畳んでしまってたんですか?そうです。
城戸崎さんあなたね…。
だってそうなんですから!奥様のご遺体には…頭と背中に傷がありました。
それは…落ちた時打ったんでしょう。
奥様はうつぶせで倒れていました。
うつぶせで落ちて背中を打つことは不可能です。
落ちたあときっと動いたんです。
それは無理です。
どうしてですか?女房は落ちたあともしばらく生きていたんですよ。
奥様は背中の骨をひどく骨折されていました。
自力で仰向けからうつぶせになるのは無理なんです。
解剖すればそれぐらいのことわかるんですよ。
解剖?そんなの嘘です。
は?女房は解剖なんかされていない。
何言ってるんです?ちゃんと解剖されてます。
女房の体に解剖の跡なんかなかった!
(リポーター)なんとですね遺族は遺体に解剖の痕跡はなかったと主張してるんです。
「もし仮に警察に何かしらの救護義務違反がありその隠蔽のために解剖しなかったとしたら大問題です」
(佐久間誠)これはどういうことなんだ!死体はすでに火葬されて確認はとれません。
でも解剖されてないなんてそんなはずはありません。
解剖には立ち会ったのか?いいえ。
でもこのようにちゃんと鑑定書も。
まあ確かに解剖写真はたくさん添付されてるがな。
肝心の顔が写ってない!専門家の先生に確認したところ解剖の鑑定書に顔写真がないのは違法ではないそうです。
「続いての疑惑ですがこの司法解剖を担当した医師仮にK医師とします」「このK医師の娘さんが解剖の当日高熱を出したという理由で小学校を早退してるんです」「警察発表によると解剖したとされる時間は昨日のお昼12時から14時です」「もし仮に学校から連絡を受けたK医師がこの時間娘さんを心配して家に帰っていたら解剖はしてなかったことになります」はぁ…。
こんなの言いがかりです!
(学部長)では大学としてもそのように発表しましょう。
お願いします。
あっ私も同席します。
君は自宅待機しててください。
いや学部長…。
いいですね!
(司会者)「欧米諸国が変死体の20〜30パーセントを解剖するのに対し日本では約4パーセントです」なんかかなり手厳しいですね。
大体日本は解剖の予算が少なすぎるんだ。
マリコさん…。
亜矢ちゃん!どうしたの?今日は一日家で寝てるんじゃ…。
お母さんを助けて!え…。
お願いお母さんを助けて!わかった。
(記者)顔を出してくださいよ!ありがとうございます。
(記者たちのざわめき)大丈夫。
お母さんは何も悪いことしてない。
(記者)一言お願いできませんかね?出てきて説明してください。
お願いしますよ!
(記者)娘さんですよね?すいません通してください。
(記者)警察の方ですか?それとも学校の先生でしょうか?ちょっとお母さんのこと聞かせてもらえる?やめてください!通してください!昨日熱出して家にいたんだよね?お母さん何時頃帰って来たのかな?やめてください!昨日お母さんお昼頃帰ってこなかった?
(亜矢)帰ってこなかった!お母さん夕方まで帰ってこなかったもん。
ほんと!?夕方まで…。
(検事)皆さん!京都地検です。
感心しませんねこういう取材のやり方は。
中入りましょう。
さあそこ開けて!だから解剖したって何度言えばわかってもらえるんですか!こちら解剖写真はありますが顔写真がありません。
だーかーらー!昨日は私1人で解剖から撮影までしたの。
いつも撮影してくれる人がいなかったの!それは伺いました。
これがメモ代わりだということも。
(早月の声)「胸骨除去終わり」「続いて胸腔臓器。
心嚢…」残念ながらどこで録音されたものか証明できません。
それにあなたが大学を何時に出たのかそれを証明できる人もいません。
(早月)じゃあどうすりゃいいのよ!あ…腎臓…。
腎臓…?左の腎臓…摘出してある。
え…。
損傷があったからそうすべきだと思って…。
それなら完璧な証拠になります。
本人の腎臓だと証明できるんですか?DNA鑑定すればわかります。
私がやります。
そこまで言うならいいでしょう。
鑑定をお願いします。
ただ少しでも疑わしいところがあればこちらで別に鑑定人を立てます。
そのつもりで。
わかりました。
あー!
(ため息)
(リポーター)「遺体から取り出した臓器が保存されているんですか?」
(検事)「担当医はそう主張しています」
(リポーター)「それが本当なら解剖された証拠になりますが」
(検事)「全てはDNA鑑定ではっきりするはずです」
(リポーター)「万が一偽物だったら検察としてはどう判断されるんですか?」
(検事)「全ては鑑定結果をお待ちください」悪いわね。
忙しいのに仕事増やして。
そんなこと…それに先生のせいじゃ…。
ううんきっと私のせい。
え…。
解剖の時顔写真撮らなかったのはまずかった。
昨日は普通じゃなかったのかも。
亜矢のことを気にしてなかったって言ったら嘘になる。
先生自分を責めないで。
大丈夫。
私が必ず先生の潔白を証明します。
城戸崎明子52歳。
ご確認ください。
(検事)確かに。
ではお願いします。
はいお預かりします。
息子のDNAを?それが解剖医の取り出した臓器のDNAとミトコンドリアレベルで合致すれば臓器は奥様のものです。
解剖はされたということになります。
だから女房は解剖なんかされていなかったと何度言ったら…。
それを証明しませんか?やましいことがなければサインできるはずです。
ねえ?拇印で結構です。
どうぞ。
では唾液を採取させていただきます。
口開けて。
「現在警察でDNA鑑定していますが仮にDNAが一致した場合解剖はされていたことになります」
(司会者)「そうすると昨夜問題のK医師の娘さんが言ったことは本当だったんですかね」
(亜矢)「お母さん夕方まで帰ってこなかったもん」亜矢…。
(アラーム音)どうして…?DNAが一致しないってどういうことですか?城戸崎明子の腎臓ではなかったということだ。
ま…まさかじゃあほんとに解剖していなかったの?
(美貴)いやだったら証拠として腎臓を出すわけないよ。
ホルマリンの化学作用で鑑定できなかったわけでもないんだ。
はい。
ちゃんと鑑定できてます。
しかしこれ…まずくないですか?うん…。
今のままでは風丘先生が解剖しなかった上に鑑定書を偽造したことになってしまう。
ちょっと見にきてください!
(亜矢)「帰ってこなかった!」これ…。
(亜矢)「お母さん夕方まで帰ってこなかったもん!」
(リポーター)「今見ていただいたとおりなんですが問題のK医師が娘さんの言うように夕方ではなくお昼過ぎにはすでに帰宅していたという証言がご近所の方から取れました」
(司会者)「娘さんは母親のK医師をかばって嘘をついたということも考えられます」顔は出てなくてもあれ亜矢だって絶対わかるよ。
ねっ。
だから今日は学校休んだ方が…。
おい!嘘つき!お前何テレビで嘘ついてんの?お前のお母さん逮捕されちゃうんじゃねえの?逮捕だよ?逮捕?亜矢!なんで…こんなはずはない。
(チャイム)
(記者)風丘さんお願いします!臓器が入れ違った可能性は?
(記者)…説明してください!そんなはずはない。
(記者)お願いします!ですよね…。
(チャイム)はい。
(検事)「京都地検です」
(検事)失礼します。
あの…。
風丘さん…。
ちょっと…。
DNAの鑑定結果は少し待っていただけますか?それならお宅の刑事部長さんからもういただきました。
え…。
風丘早月さん任意同行していただけますか。
有印虚偽公文書作成および行使。
その疑いです。
(検事)お願いします。
(記者)検事!事実関係ははっきりしたんですか!?
(検事)道をあけてください!あとで会見を開きますから!道をあけてください。
危ないですよ!
(亜矢)お母さん!亜矢ちゃん…危ない。
(泣き声)亜矢ちゃん!助けてって言ったのに!お母さん助けてって言ったのに…。
つまり解剖してなかったということですよね?いや解剖したはずの臓器がなんらかの手違いで他人の臓器と入れ替わった可能性もあると考えて…。
(記者)警察は自らのミスを隠すため解剖医と手を組んで司法解剖をしたとでっちあげたんじゃないんですか。
「そんなことをしたら率先してDNA鑑定をしいち早く鑑定結果を公表するはずないじゃないですか」ちょっとこれ大丈夫なんですか?これじゃあ全部風丘先生の責任になっちゃうな。
(城戸崎剛)こんなことだろうと思ってました。
は?母から摘出したっていう腎臓偽物だったんですよね?ええ。
別人のものでした。
これでもう捜査はおしまいですよね。
(勝)刑事さん。
苦しんでいたんですね。
はぁ?何がそんなに苦しかったんでしょう…。
(勝)話をはぐらかさないでください。
捜査は続けます。
失礼。
女房は事故です。
事故です。
佐久間部長が会見で言っていた線はないか?え?臓器の取り違いだ。
ああ…。
でもそんな…ありえない。
しかし洛北医大じゃ一日に何体も解剖してるはずだ。
証拠物件として保存してある臓器も多いだろ。
だからって取り違いなんてありえない。
保存容器には名前がしっかりはられてるの。
じゃあそれをはり替えれば済む話だ。
誰かが故意にやったって言うの?さっき被害者の息子が言ったんだ。
母から摘出したっていう腎臓偽物だったんですよね?え…?マスコミには腎臓とは発表していない。
なのになぜ腎臓だと知っていたんだ?土門さん前に言ってたわよね。
息子の剛は去年仕事をクビになっている。
事務仕事でいろいろな施設に派遣されていたらしい。
それってどこの施設に派遣されてたの?あの息子が働いていた派遣会社の派遣先リストだ。
洛北医大…やっぱり。
うん。
あの息子なら臓器が保管されている場所もその鍵のありかも知ってる可能性が高いな。
彼がすり替えたとしたら本物の腎臓は…。
処分してなきゃ身近に置いてるかもな。
家宅捜索できる?そうしたいのは山々だが今の段階では令状が取れない。
じゃあ…。
ここを私たちに調べさせて。

(乾)マリコさん毛髪できるだけ集めました。
次はゲソ痕…。
(美貴)マリコさん。
これ…。
なんだろう?採取した指紋の中には城戸崎剛のものはなかった。
関係者以外が侵入した形跡は今のところなし。
毛髪も彼のDNAと一致するものはなかった。
こいつの正体わかったよ。
「猩々丸」というサボテンのトゲだった。
ん…?確かこんなサボテンあったよな?あ…。
うんありました。
城戸崎家のベランダに。
このトゲが城戸崎家のサボテンのものと一致すれば家宅捜索できるわよね?こちらお返しします。
ありがとうございました。
これで何かわかるんですか?これはサボテンのトゲです。
こちらのサボテンとDNA鑑定した結果一致しました。
つまりこのサボテンのトゲだったんです。
だからなんですか?問題はこのトゲがどこで見つかったかです。
洛北医大の解剖室です。
そこには司法解剖で摘出された臓器が保管されています。
去年まで何度か洛北医大に派遣されてるね?家宅捜索令状です。
(乾)すぐ見つかりましたよ。
息子の部屋から。
やっぱり彼がすり替えていました。
(美貴)持ってたんだすり替えた腎臓…。
そりゃ捨てられないでしょ。
母親の体の一部だ。
本当に母親のものかどうかDNA鑑定…。
はい。
お前が木刀で母親の背中を殴りベランダから突き落として殺害した。
そうだな?しかしなぜ腎臓を隠した?すり替えた理由を聞いてるんだ!DNA鑑定の結果この腎臓は城戸崎明子さんのものと確定できたわ。
やっぱり。
やれやれ…。
さらにこの腎臓は激しく損傷してる。
脊柱の骨折などから考えても背中を強打したことが致命傷につながった。
じゃあやっぱり息子が木刀で背中を殴って腎臓を損傷させて殺害しベランダから突き落としたってことじゃないの?そうとも言い切れないの。
(美貴)ん?8階から転落する途中にどこかで背中を打ってから地面にうつぶせで落ちた…とは考えられない?8階から転落して頭部の傷がこの程度で済むとはどうしても考えられないの。
(乾)でも落下の途中に接触するような障害物は何もなかったですよね?問題はそこ。
あの現場にはまだ何かある。
これから調べに行くってことだね?いいえ。
夜まで待つわ。
(美貴)どうしてですか?あと考えられるのは死亡時刻の午後8時33分。
あそこが落下の始点。
ここが落下の終点。
(乾)でもどう見てもやっぱりありませんよ。
あそこからここまで落ちる間に人がバウンドできるようなひさしとか樹木とかそういうのは…。
(トラックの走行音)「バックしますバックします…」もしかして…。
では現場検証を始めます。
どうぞ。
ここが明子さんが倒れていた場所です。
ここが落下の終点で落下の始点があそこです。
しかしその間に中継点があったんです。
中継点?おい。
「バックしますバックします…」ここです。
ちなみにこれは宅配便の車。
運転手に確認したところいつもここに止めているそうです。
時間帯指定の配達をしてるそうでこのマンションに来るのは午前10時半午後2時半午後5時半そして午後8時半だそうです。
午後8時半…。
奥様の死亡時刻です。
調べた結果あの夜もここに来たそうです。
こちらへどうぞ。
見てくださいあそこ。
大きくゆがんでます。
中は暗かったので運転手は気がつかなかったそうです。
その近くの幌が小さく裂けてます。
元々2〜3か所裂けていたので運転手は気に留めなかったそうです。
これが明子さんの爪から採取されました。
鑑定の結果この幌の繊維でした。
またこれは幌を上側から撮ったものです。
ここに血痕がありました。
鑑定の結果明子さんの血液でした。
つまり彼女は…落下したあとこの車の荷台に背中から落ちバウンドし少し離れた地面にうつぶせで落ちたんです。
しかしそんなことは知らなかった運転手さんが車を現場から動かしてしまいました。
よって今回は殺人事件ではありません。
じゃあ本当に事故…?違います。
通常の落下事故の場合…。
落下する人物の軌跡は直線に近くなります。
しかしここに止まっていた車に最初に落下するにはベランダから放物線を描かなければなりません。
それにはかなりの勢いで飛び降りる必要があります。
それこそあの柵の上から前へ蹴り出すように…。
じゃあ母さんは自殺…。
あなたが解剖はされていないという嘘をつかなければ…。
君が証拠品を隠さなかったら…。
もっと早くわかったんですよ。
でもなぜ…自殺を隠さなければならなかったんです?教えてください。
あの夜本当は何があったのか。
あの夜…。
お願いよ剛!夕飯ぐらい一緒に出てきて食べてよ!
(剛)一人で勝手に食うよ!
(明子)剛…。
(勝)もうほっとけよ!あなたも黙ってないで…剛に言ってくださいよ…。
(勝の声)そんなことが毎日で本当に疲れてしまって…。
私が何か言うともっとひどくなるんであの夜は…。
(明子)剛〜出てきなさい!剛〜!剛〜!
(木刀でたたく音)
(明子の悲鳴)
(剛の叫び声)
(木刀でたたく音)
(ドアが閉まる音)
(勝)おい。
おい。
あっ…!?あぁ…。
あ…あぁ…。
じゃあ息子さんが殺したと思ってたんですか?なるほど。
それで解剖してないなんて言い張り死因をごまかそうとしたんですか。
それで君は?僕は…僕は…。
(明子の声)お願いよ剛!
(明子)夕飯ぐらい出てきて一緒に食べてよ!一人で勝手に食うよ!
(勝)もうほっとけよ!
(明子)あなたも黙ってないでなんとか言ってくださいよ!
(ドアをたたく音)
(明子)剛〜!出てきなさい!
(明子)剛〜!剛〜!
(剛)うるせえ!!
(明子の悲鳴)
(剛の叫び声)
(勝の足音)
(ドアの開閉音)あなたは…お父さんが殺したと思ったんですか?どうして…。
僕が派遣の仕事切られて…次の仕事決まらなくてずっと家にいるようになってから父と母が争うようになって…。
だから…だから全部僕が悪いんだと思って…。
それで解剖の証拠となる臓器をすり替えた…。
互いに…互いをかばってついた嘘だったんですね。
それならそこから親子をやり直せませんか?奥様の死を…お母さんの死を…無駄にしないためにも。
父さんが悪かった…。
お前のことも…母さんのことも…。
父さんが悪かった…。
(2人のすすり泣き)
(早月の声)そっかぁ。
親子の思い合う気持ちがあんなことを…。
2人とも風丘先生に謝りたいって言ってます。
気にしないでって伝えて。
真実が明らかになればそれでよし。
さあ明日からバリバリ働こう!フフッ…。
本当に今回は助けてもらったわね。
ありがとう。
いいえ。
私は…。
(早月)亜矢…。
亜矢ちゃんに頼まれたんです。
「お母さんを助けて」って…。
(早月)亜矢。
お母さん。
ごめんなさい。
えっ?亜矢が嘘をついたからお母さんを困らせて…。
ありがとう。
お母さんをかばってくれて。
すっごくうれしかったよ。
お母さん…。
亜矢ちゃんよかったね。
ありがとう。
お母さんを助けてくれて。
さあ帰ろう。
そろそろお兄ちゃんも帰ってくる時間よ。
うん!じゃマリコさん。
じゃ。
じゃあお兄ちゃんの大好きなシューアイス買って帰ろうか!じゃあ亜矢の好きなイチゴのミルフィーユも!よーし。
じゃあついでにお母さんの大好きなチェリータルトも。
(亜矢)じゃあモンブランも!2014/07/16(水) 15:05〜16:00
ABCテレビ1
科捜研の女9[再][字]

「告発された司法解剖 追いつめられた女医」

詳細情報
◇番組内容
沢口靖子演じる京都府警科学捜査研究所研究員の榊マリコが、“科学”を武器に事件の真相を究明する科学捜査ミステリー。
◇出演者
沢口靖子、内藤剛志、若村麻由美、加藤貴子、斉藤暁、泉政行、小野武彦 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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