Dr.検事モロハシ〜新たなる生命〜 2014.07.01

(諸橋)うーっ。
(椿)ねえ。
大丈夫?
(諸橋)駄目だ。
もう死ぬ。
うっ。
(椿)海の上じゃどこにも逃げ場ないしな。
(諸橋)このまま飛び込みたいよ。
(椿)えーっ。
もう。
うえっ。

(辰雄)おい。
大丈夫か?まあ大の男が船酔いじゃしょうがねえな。
(辰雄)あんたたち観光客?
(椿)はい。
新婚旅行で。
あっ。
大宅島の温泉巡りしようって言ってたんですけど。
ああ。
この様子じゃちょっと無理かも。
だから最初から船旅はやだって言ったんだよ。
(椿)そうだっけ?温泉だったら麻布にだってあるだろ?何でわざわざあんな離れ小島に。
そういうの優雅っていうんじゃないの?
(辰雄)ちょっとお二人さん。
こんなときにねケンカなんかしてんじゃないよ。
ねっ。
うっ。
うえっ。
(珠代)ああもう。
大丈夫ですか?ちょっと。
あっ。
あのう。
大宅島に病院は?
(珠代)診療所があります。
船下りたら車でお連れしますよ。
ありがとうございます。
助かります。
(辰雄)じゃあ取りあえず休んでよ。
(珠代)こっちこっち。
はい。
ほら。
ああちょっと。
(辰雄)うっ…。
あーっ。
痛っ。
どうしたんですか?
(珠代)お父さん。
大丈夫?何か持病でも?先週大腸がんの手術を受けたんです。
(辰雄)ううっ。
(珠代)あっ。
(辰雄)あーっ。
痛え!うっ。
痛え。
縫合不全による腹膜炎の可能性がある。
(辰雄)うっ。
痛っ。
吐血は胃潰瘍の併発。
早く手術しないと危険です。
でも大宅島まであと3時間はかかるわ。
さあ。
肩につかまって。

(辰雄)ああっ。
ううっ。
あっ…。
ううっあーっ。
あっ。
痛え!
(荻野)どうしたんですか?
(珠代)お父さん。
(荻野)大丈夫ですか?
(珠代)お父さん。
しっかりしてね。
(荻野)ちょっと。
何勝手に開けてんですか?今からオペを始める。
(荻野)はあ!?何言ってるんですか?早く処置しないと死ぬぞ。
(珠代)しっかりして。
キャー!
(荻野)ああ!医師免許は持っている。
ここにある医療器具はこれで全部ですか?
(荻野)はい。
椿。
僕は血管を確保する。
君はパルスオキシメーターと麻酔の準備を。
麻酔器ありませんけどどうしますか?腰椎麻酔と鎮静剤で対処する。
かばん取ってきてくれ。
はい。
メス。
はい。
コッヘル。
開腹器を取り付ける。
持ってて。
はい。
もう少し引き上げて。
はい。
やはり腹膜炎か。
でも範囲はそこまで広がっていない。
原因は胃穿孔。
このまま胃の部分切除を行う。
メス。
はい。
メッツェン。
はい。
2−0。
はい。
クーパー。
はい。
出血は止まった。
潰瘍部の摘出に入る。
メス。
慎重にお願いしますね。
(珠代)お父さん。
島着いたからね。
頑張ってね。
お父さん。
(隊員)はい。
持ち上がります。
1・2・3。
(珠代)よろしくお願いします。
(隊員)入ります。
(隊員たち)はい。
急いで。
大宅島診療所までお願いします。
(奈良)はい。
診療所ね。

(紀子)すごい。
ここまでのオペを船の中で?
(紀子)お見事です。
いえ。
容体が安定したら東京の病院に再入院させた方がいい。
(紀子)はい。
(珠代)ホントに助かりました。
ありがとうございます。
あっ。
おなかの方は大丈夫?
(珠代)ええ。
フフフ。
あっ。
そういえば先生。
船酔いは?いや。
苦しんでる人見るとそういうの吹っ飛んじゃうんですよね。
自分が何とかしなきゃ。
助けなきゃって。
まあ根っからの医者なんでしょうね。
(珠代)ハハハ。
(紀子)フフフ。
(恵)失礼します。
(珠代)よかったね。
お父さん。
(恵)先生。
診療お願いします。
(紀子)あっ。
はい。
じゃあ失礼します。
(2人)ありがとうございました。
(珠代)1年前診療所の先生が亡くなって診察を受けるには隣の長浜島まで船で行くしかなくなったんです。
でもその現状をテレビのニュース番組が取り上げてくれて。
それを見た岩田先生がこの診療所に来てくださったんです。
しかも彼女産婦人科が専門だったんですよ。
へえー。
そりゃ珍しいね。
東京の有名な病院で働いてたそうです。
あっほら。
あのう。
有名人やセレブがよく利用する産婦人科病院。
愛聖病院?あっ。
そう。
そこ。
(リポーターたち)おめでとうございます。
(リポーター)40代にして初産ということで色々不安視された部分もあったかと思いますがいかがでしたか?
(女優)優秀で紳士的な先生のおかげでとても快適なマタニティーライフを送ることができました。
主治医の麻生先生とスタッフの皆さまには心から感謝したいと思います。
(リポーター)念願の第1子ということでやはりカワイイですよね?
(女優)はい。
もう…。
(新田)昨日麻酔科の鈴木君が辞めたいと言ってきた。
伊坂さんの手術まだ気にしてるようだ。
(麻生)あれは医療ミスではありませんよ。
(新田)君の方からも説得しといてくれないか?
(麻生)分かりました。
(恵)2階の戸締まりしてきます。
(紀子)お願い。
(恵)先生。
あんまり無理しないでくださいね。
こっち来てからほとんど休み取ってないんですから。
ありがとう。
・こんな時間までお仕事ですか?諸橋先生。
これ珠代さんに頼まれた差し入れです。
すいません。
患者さん助けてもらったのにこんなことまで。
いえ。
実はさっき珠代さんの店で興味深い話を聞きましてね。
はあ。
何でしょう?岩田先生以前愛聖病院で働いていたそうですね。
それもことしの3月まで。
あっ。
それが何か?実は私が勤める病院に愛聖から来た看護師がいましてね。
ことしの3月に帝王切開の手術中に医療ミスが起こって妊婦が亡くなったっていうんですよ。
しかもそのときの第1助手が手術直後すぐに病院を辞めてるって。
まあ酒の場だったんで場を盛り上げるための嘘だと思っていたんですが。
岩田先生が愛聖を辞めてここに来た時期とぴったり一致するじゃありませんか。
もしかしてそのドクターって岩田先生なんじゃありませんか?あなた。
詮索し過ぎ。
確かにそれは私です。
でも医療ミスなんてなかったし辞めた理由もそのこととはまったく関係ありません。
でも愛聖って年収3,000万円ももらえるんでしょ?それだけの収入を捨ててこんなに何にもない島に来るなんて妙ですよね。
本当は医療ミスの隠蔽が怖くなって愛聖から逃げ出したんじゃないですか?あなた。
(恵)ちょっと。
いいかげんにしてください。
(紀子)恵ちゃん。
(恵)岩田先生が愛聖を辞めたのはあの病院の方針についていけなかったからです。
どういう意味ですか?
(恵)確かに愛聖は日本でも有数の産婦人科病院です。
不妊治療に関しては最先端の技術を持ってるし精子バンクも管理してます。
でも入院費や治療費は普通の病院の3倍は掛かるんです。
だから利用できるのはお金持ちのセレブかキャリアウーマンだけでした。
(恵)同じ国に暮らす妊婦なのに不便な場所に住んでるってだけでまともな診察も受けられない。
岩田先生はそんな医療格差に疑問を持ってこの島に来たんです。
っていうかさ君誰だっけ?愛聖にいたころ一緒に働いていた看護師の伊藤さんです。
私は先生の考えに共感してこの島についてきたんです。
とにかく先生の誠意を疑うようなまねはやめてください。

(奈良)どうだ?諸橋。
(奈良)今回は医療特捜の出番ありそうか?今のところ半々ってとこでしょうかね。
きっかけは1カ月前
東亜中央病院での医療過誤の裁判だった
《なるほど》《それほど交代前のオペが気になっていたんですね?》
公判が進む中新たな証言を求めて関係者の事情聴取を行ったときある看護師がふと漏らした
以前勤めていた病院で妊婦が帝王切開の手術中に亡くなった
死因は医療ミスによるものだという噂を聞いたと
《ちなみにその以前勤めていた病院というのは何という病院ですか?》
(女性)《愛聖病院です》
亡くなった伊坂ゆり子さんは帝王切開の予定だった
しかし前期破水で緊急のオペの術中に伊坂さんは心不全を起こしてしまい…
(紀子)《どうしますか?》
(麻生)《子宮全摘出手術をする》
(紀子)《またですか?》
(麻生)《胎盤は一部剥離しており出血もある》《このまま手術を終えるのは危険過ぎる》《一号》
(看護師)《はい》
(麻生)《どこから出血した?》《吸引。
ガーゼ》
(看護師)《はい》
(麻酔医)《血圧68の36です》
(麻生)《どこだ?》
(心電計の警告音)
(看護師)《血圧急激に低下しています》
(麻生)《昇圧剤マックス》
(麻酔医)《もうマックスです》
(看護師)《麻生先生。
VFです》
(麻生)《DC。
150!》
(看護師)《はい》
(麻生)《岩田。
やれ》
(紀子)《はい》
(看護師)《チャージしました》
(紀子)《いきます。
離れて》
(除細動器の音)
(心電計の警告音)
(紀子)《1・2・3・4・5・6・7・8・9・10》《1・2・3・4・5・6・7・8・9・20》《1・2・3・4…》死因は出血多量による心不全。
ご主人は医療ミスをまるで疑ってなかったのか?血栓を防ぐための抗凝固薬の投与を行ったにもかかわらずなぜ肺梗塞が起こったのか?その点に関しては疑問を抱いていました。
ただカルテを見るかぎりでは不審な点は見当たらず。

(主人)失礼します。
はい。
(主人)お酒持ってまいりました。
どうぞ。
どうも。
(主人)ごゆっくり。
(奈良)ああ。
はい。
どうぞ。
(奈良)気になるのはあの女医か。
疑惑の手術をしたスタッフが術後すぐに病院を辞めてしまうというのはやはり不可解ですからね。
酔ったふりして近づいてひそかに探るつもりでしたが思わぬ形で一気に情報が入りつい先走ってしまいましたよ。
意外な邪魔も入っちゃったしね。
タクシーの乗客にそれとなく岩田紀子のことを聞いてみたんだが悪く言う人間は一人もいなかった。
純粋で真面目で思いやりがあって。
そんなドクターが妊婦と赤ん坊を死なせて仕事続けられるもんかなぁ。
死なせてしまった罪悪感からがむしゃらに働くという考えもありますよ。
まあいずれにせよもう少し詳しく調べてみます。
おい椿。
うん?ここの温泉本物か?えっ?何かうちの入浴剤と同じ香りがするぞ。
えっ?離れの露天風呂はそんなこと全然なかったわよ。

(ノック)
(紀子)うーん…。

(ノック)諸橋先生。
今日東京に戻ります。
そうですか。
昨日は失礼な口を利いてすいませんでした。
ちょっと飲み過ぎちゃったみたいです。
いえ。
ただ最後に一つだけ言わせてください。
何でしょう?こんな無茶な仕事を続けていたらいつかきっと医療ミスが発生しますよ。
何かあってからでは遅いんです。

(佐久間)どうも初めまして。
厚生労働省官房秘書課の佐久間と申します。
(奈良)医療特捜部の奈良です。
諸橋です。
(佐久間)噂は聞いています。
清稜医科大学病院で発生した連続殺人事件を解決したキレ者だとか。
フッ。
最後はトカゲの尻尾切りに遭いましたけどね。
被害の拡大を防ぐことができてわれわれも感謝しています。
あれ?メンツつぶされて怒り心頭だって聞きましたけど。
(奈良)諸橋。
厚労省は病院のチェック機関でもある。
本来ならば摘発はわれわれの仕事です。
そういう意味であなた方のことを快く思っていない連中も大勢います。
しかし私は違う。
協力し合った方が互いの利益につながると考えます。
それは気が合いそうだ。
どうぞ。
で今日はどういうご用件で?
(佐久間)医療特捜部の次のターゲットについてです。
(奈良)といいますと?愛聖病院の医療過誤を疑って嗅ぎ回っているそうですね。
その情報をどこから?
(佐久間)それは言えません。
ただあの病院には手を出さないでいただけませんか?はい?
(佐久間)日本の少子化問題はつば際に立たされています。
そういう意味で愛聖はわれわれにとって大きな希望なんですよ。
希望?妊娠出産は安心安全が当たり前だと思ってる人がほとんどですが実は多くのリスクを伴います。
妊娠中に合併症を起こしたり出産後精神的肉体的に異常を起こす女性も少なくありません。
特に最近は晩婚化が進んで高齢出産が増えていますからね。
(佐久間)訴訟リスクも高まり産婦人科医は減少の一途をたどっています。
しかし華やかな愛聖の登場はそのマイナスイメージを覆す大きな魅力を秘めています。
高度な不妊治療の技術もあり多くの女性に希望をもたらしているんですよ。
でもその恩恵を受けているのは一部の高額所得者だけですよね。
確かに以前はそうでした。
しかしわれわれの指導によりどんな妊婦でも診療を受けられるようエコノミークラスの窓口も開設している。
一つの病院内で医療格差があるなんて。
誰も受け入れないよりはましだと思いますが。
とにかくいたずらに愛聖をおとしめるようなまねは慎んでいただきたい。
話は以上です。
2つの命がなくなってるんですよ。
もし原因が医療ミスだとしても目をつぶるつもりですか?手術内容はわれわれも報告を受けています。
医療ミスはなかった。
これがわれわれ厚生労働省の見解です。
いきなりけん制球か。
かなりわれわれを警戒していますね。
岩田紀子に会った直後というのも気になります。
諸橋。
椿。
潜入捜査だ。
愛聖に潜り込んで内情を調べろ。
(諸橋・椿)はい。
(新田)諸橋正志。
37歳。
えー。
前職は清稜医科大学病院産婦人科ですか。
はい。
(新田)うちを志望する理由は?それはもちろん愛聖の理念に共感いたしまして。
奇麗事はいいから。
ぶっちゃけお金です。
いや。
小説家目指していたんですけど貯金が底を突いちゃいまして。
(小坂)採用の可否は追って連絡します。
はい。
あっ。
よろしくお願いいたします。
それでは失礼いたします。
清稜医大病院に連絡してみます。
(新田)うん。

(呼び出し音)あっ。
もしもし。
お忙しいとこすいません。
私愛聖病院で事務局長しております小坂と申しますが。
・ああ。
院長の関田です。

(小坂)そちらの産婦人科に在籍していました諸橋正志という先生についてちょっとお話伺いたいんですが。
・あっ…。
(せきばらい)・ああ。
諸橋君ですか。
彼なかなか腕の立つ医者でしてね。
うちもずいぶん引き留めたんですが。
・どうしても作家になるという夢を捨てきれないと言いましてね。
彼が何か?
(小坂)あっ。
いえ。
分かりました。
ありがとうございました。
(受話器を置く音)取りあえず問題はないようです。
(新田)うん。
(バイブレーターの音)もしもし?ああ。
俺。
(池谷)院長に成り済ませって。
(池谷)諸橋さん。
いったい何やってんですか?そんなのお前に話せるわけないだろ。
(池谷)また潜入捜査ですか?以前うちを調べたときみたいな。
(池谷)《うわっ。
何してるんですか?》《心配するな。
一応医師免許は持っている》《おそらく腹部大動脈瘤破裂。
すぐにオペだ》《令状に基づきこれより強制捜査を行う》池谷。
お前少しは腕上げたか?
(池谷)そりゃもう。
沖田先生に毎日絞られてますから。
それに諸橋さんに教わったことも忘れていませんよ。

(ドアの開く音)
(涼子)院長。
これよろしくお願いいたします。
(関田)ああ。
池谷君。
君こんなとこで何してるんだ?あっ。
いや。
ちょっとあのう。
諸橋さんに頼まれて。
(関田)諸橋?誰それ?
(涼子)院長。
諸橋というのは最近入院してきた口うるさい患者さんです。
池谷君。
わざわざ院長室にまで報告に来なくてもいいのよ。
(池谷)すいません。
(関田)うんうん。
うん。
(麻生)動いた。
アハハ。
分かりました?今。
体調にお変わりはないですか?
(智子)つわりもなく食欲も旺盛です。
ちょっと体重が増え過ぎかな。
食事の量は普通でいいですから。
ここが頭でここが手ですね。
順調に育ってますよ。
じゃあ測りますね。
(落合)先生。
僕と妻どっち似でしょうか?いや。
だってまだ15cmぐらいです…。
奥さん似じゃないかな。
(落合)やったー!
(智子)あなた。
次の方お願いします。
(看護師)はい。
ここってさプレミアムとスタンダードじゃ全然待遇違うんだね。
アメニティーが全部フランスのブランド物なんて聞いたことないよ。
(留美)そりゃ不妊治療や精子バンクを希望する患者さんは病院に落とすお金が桁違いですから。
プレミアムフロアってどんな患者さんがいるの?
(留美)無駄ですよ。
電子カルテは上と下で完全に分かれてますから。
じゃあプレミアムフロアの患者のカルテは上に行かなきゃ見れないってこと?それも私たちには無理。
IDカードがないと上には上がれないんです。
へえー。
もしかしてドクターや看護師の待遇も?
(留美)聞いたら辞めたくなりますよ。

(ノック)どうぞ。
(顕子)失礼します。
どうぞ。
お掛けください。
(顕子)はい。
西条顕子さん。
今日はどうなさいました?
(顕子)実は不妊治療についてご相談を。
(留美)それでしたら専門の窓口がありますので。
私は大丈夫なんです。
再婚した夫が無精子症で。
でもどうしても彼の子供が産みたいんです。
それは…。
大丈夫ですよ西条さん。
(顕子)えっ?そういう方でもうちは対応してますので。
このまま不妊治療の窓口に行ってください。
はい。
ありがとうございます。
(留美)お大事に。
ねえ。
対応するってどういうこと?
(留美)男性のあそこの組織を採取して細胞レベルで調べるんです。
あそこ?先生にも2つついてるでしょ?マジ?データ上は精子が存在する可能性があるそうです。
仮になくても精子細胞さえ見つかれば顕微授精で妊娠が可能だそうですよ。
細胞レベルの不妊治療ってほとんどSFだな。
(メールの着信音)「何かつかめたか?」「全然。
上のフロアの情報はまったく下りてこない」「内部統制が徹底してるんだろうけど」「ちょっと異常よ」「あれがこの病院の看板ドクター麻生友樹」「亡くなった伊坂ゆり子さんの主治医よ」「アメリカ帰りのイケメンで腕も超一流。
しかも独身」「俺とどこがどう違うっていうんだよ」「頭のてっぺんから言おうか?それとも爪先から?」・
(麻生)諸橋先生ですね?ええ。
不妊治療を担当している麻生です。
清稜医科大学病院からいらしたとか?ええ。
まあ。
(麻生)心臓外科の沖田先生は私の後輩でしてね。
えっ?もともと私外科医だったんです。
彼女元気にしてますか?毎日にこりともせず若いドクターの尻蹴飛ばしてますよ。
面白い人ですね。
今度一杯どうですか?下層のドクターなんかも相手にするんですか?あなたがどれほどのキレ者なのか。
顔見たら分かりますよ。
では。
彼なかなか見る目あるんじゃないのか?「上のフロアに行くためのIDカードをゲットしてくれ」「どうやって?」えっ?
(中島)今日は何にしようかな。
中島先生?あっ。
同僚から聞いたんですけど。
中島先生。
ラーメンお好きだそうですね?
(中島)ええ。
私も大好きなんです。
ラーメン。
よかったら今夜ご一緒しません?ぼ…僕とですか?
(中島)この店はスープが絡まりやすい特注麺を使ってるんです。
ふーん。
グルテンがこうたくさん入ってる国産の小麦を使ってるから風味がすごくいいんですよ。
へえー。
(バイブレーターの音)ちょっとすいません。
(バイブレーターの音)あっ。
もしもし。
えっ?警察?ちょっと。
すいません中島さん。
どうやら人違いだったようです。
何か人違いでした。
ああ。
ああ。
楽しみだなぁ。
楽しみですね。

(看護師)大野先生。
内山さんがおなかの張りを訴えてます。
(大野)分かった。
すごいな。

(解錠する音)ほう。
ハァハァ。
まだ?まだ?ハァー。
(中島)いやぁ。
森下さん。
いい食べっぷりだなぁ。
ラーメンはしごする女性なんて初めて見ましたよ。
あっ。
中島先生。
ラーメン。
あともう1杯食べに行きません?ねっ?えっ?いや…。
ほらほら。
あっち。
(中島)もう1杯?なぜだ?なぜ伊坂さんのカルテがない?
(心電計の警告音)
(解錠する音)
(メールの着信音)何でこの人たちだけ別フォルダになってるんだ?《再婚した夫が無精子症で》《でもどうしても彼の子供が産みたいんです》
(大野)1時間たっても症状変わんなかったらまた呼んで。
(看護師)はい。
(バイブレーターの音)
(大野)もしもし。
あっ。
小坂です。
今誰か特別室使ってますか?さあ。
ちょっと患者の容体診てたもんで。
何者かが特別室に入ってるようです。
大至急医局に戻って確認してください。
ああ。
はい。

(警報音)
(警報音)椿。
椿!特別室の暗証番号急いで中島先生から聞き出してくれ。
暗証番号?はい?ああ。
いえ。
病院のIDのパスワードどうしようかなと思って。
中島先生ってどうされてます?富士山です。
富士山?どういう意味ですか?僕が食べ終わるまでに考えてください。
富士山。
富士山。
富士山。
富士山。
富士山。
富士山…。
(解錠する音)富士山。
富士山富士山。
富士山富士山。

(警報音)
(解錠する音)
(解錠する音)
(中島)さすがに食べ過ぎましたね。
ああ。
(中島)じゃあ僕はこれで。
中島先生。
あともう1杯だけご一緒しません?
(中島)僕もう無理ですよ。
(バイブレーターの音)そんなこと言わずあともう1杯だけ。
ねっ。
嘘?IDカード確認しろって。
ない。
カードが。
まさか。
あっ。
先生。
もう一度よーくかばんの中確認してみません?
(中島)いや。
確かに確認した。
誰かが僕のかばんから盗んだんだよ。
もしもし。
大野さんですか?中島です。

(従業員)お客さん。
(従業員)お客さん。
これ忘れてません?すいません。
カードありました。
これどこに?
(従業員)レジのそばにありました。
(中島)すいません。
支払いのとき置いちゃったんじゃないですか?
(中島)そっか。
ごめん。
遅い。
おなかいっぱいなんだからもう。
伊坂さんの持ってたカルテと中身は一緒ね。
手術直前まで母体に異常はない。
投薬もきちんと行われている。
オペに立ち会った人たちや麻酔医まで経歴を調べましたが全て経験豊富な腕のいいスタッフたちでした。
医療ミスの証拠は挙がらずか。
うん?無精子症って子供できないんじゃないの?いや。
可能性はゼロってわけじゃないんだよ。
愛聖では男性の睾丸組織から精子細胞を採取して顕微授精を行ってるらしいんだ。
それ痛いのか?もちろん。
あれを切開しますから。
うん…。
ホントだ。
この人たちみんな不妊の原因はご主人にあるみたい。
《再婚した夫が無精子症で》でも変だな。
ご主人が無精子症だという患者のカルテは不妊治療を受けてる患者たちの中にもあった。
なのになぜこの人たちの分だけ別のパソコンで保管されていたんだ?あっ。
これ。
この妊婦さん。
妊娠3カ月で流産してる。
えっ?こっちの妊婦さんは5カ月で流産してる。
この人は生まれて3日で亡くなってる。
赤ん坊が生まれたのは?この平井彩花という女性だけです。
これだけの女性が不妊治療を受けてるというのにちゃんと生まれてるのはたった一人?順調ですね。

(健太)先生!紀子先生!大丈夫か?先生!
(恵)珠代さん。
(珠代)ううっ。
(紀子)何があったの?
(健太)それが料理の仕込み中に急に苦しみだして。
(紀子)すぐ処置室に運んで。
(恵)はい。
大丈夫だからね。
(健太)立てるか?
(恵)ゆっくり。
ゆっくり。
(健太)ゆっくり。
(紀子)横にさせてください。
(健太)はい。
ゆっくり。
座れるか?
(珠代)うっ。
(健太)お願いします。
(恵)珠代さん。
しっかりね。
失礼します。
(珠代)はい。
(恵)大丈夫だからね。
(紀子)ちょっと冷たくなりますよ。
切迫流産になりかけてる。
点滴用意して。
(恵)はい。
(紀子)大丈夫ですよ。
大丈夫です。
(恵)先生!先生?先生!岩永晴美さんですか?
(晴美)はい。
私東京地検医療特捜の諸橋といいます。
(晴美)医療特捜?岩永さん。
以前愛聖病院で不妊治療を受けていましたよね?それが何か?失礼ですが妊娠3カ月で流産されていますよね?病院側からは胎児の染色体に異常があったと言われました。
あなたに責任はないって。
何があったか知りませんが私病院側を恨んでませんよ。
麻生先生も親身になって心配してくださったし。
あのう。
ちょっと待っていただけませんか?
(美穂)しつこいわね。
何で赤の他人に流産の経緯なんて話さなきゃいけないのよ。
愛聖の対応に何か問題は?
(美穂)別に何もないわよ。
っていうかこっちは必死で忘れようとしてるんだから思い出させないでよ。
すいません。
(美穂)妊娠が分かってからもずっと仕事続けてた。
それが原因で流産したんじゃないかってずっと自分のこと責め続けてた。
麻生先生だけだったわ。
あなたのせいじゃないって慰めてくれて。
どうだった?愛聖の悪口を言う人は一人もいなかった。
むしろ病院の誠実な対応に感謝してるぐらい。
こっちも一緒だ。
平井彩花さんには会えた?《赤ん坊が生まれたのは?》《この平井彩花という女性だけです》家まで行ったけど空き家だったよ。
空き家?住民登録されてる場所は確かにここなんだけど。
近所の人の話じゃ出産してから一度も家には帰宅していないらしい。
ご主人は?彼女が妊娠中に脳卒中で亡くなっている。
どこに消えたんだろう?当直の時間だ。
いったん病院に戻るよ。
(バイブレーターの音)
(青木)ちょっと失礼。
(バイブレーターの音)
(佐久間)医療特捜。
やはり捜査を継続していました。
(青木)動いているのは?
(佐久間)諸橋という男です。
(青木)ああ。
噂のドクター検事か。
奈良さんも面白い男を見つけだしたもんだ。
(佐久間)いんぎん無礼で嫌みなやつですが油断なりません。
(青木)それはつぶしがいがあるじゃないか。
これ以上嗅ぎ回られると面倒だ。
われわれの警告を無視したことを後悔させてやれ。
フッ。
はい。

(紀子)あっ。
(恵)あっ。
先生。
(紀子)珠代さんは?
(恵)今点滴打って休んでます。
まだ少し痛みはあるみたいですけど容体は安定してきてます。
(紀子)ああ。
よかった。
(恵)先生。
貧血で気失って倒れたんです。
もう体力限界だったんですよ。
今日はもう余計なこと考えないでゆっくり休んでください。
ハァー。

(彩花)先生。
(彩花)どうぞ。

(ノック)
(珠代)はい。
(紀子)具合どうですか?
(珠代)あっ。
私の方は大丈夫。
それより先生の方は?
(紀子)おかげでゆっくり休ませてもらいました。
(珠代)恵ちゃんから聞いた。
先生こっち来てほとんど休み取ってないんだって?ごめんね。
私たち自分のことばっかりで先生に甘えてばっかりで。
違うんです。
ごめんなさい。
私そんなできた医者じゃないんです。
えっ?ホントは弱くて臆病でひきょうな医者なんです。
(珠代)先生。
(紀子の泣き声)
(智子)あっ。
キャー!
(留美)血圧96の50。
脈拍88。
サチュレーション95%ですね。
はい。
ご家族とは連絡は取れてますか?そうですか。
どうした?
(留美)あっ。
落合さんが歩道橋から転落したそうです。
えっ?内臓破裂してるみたいなんですけどどの病院も妊婦だからって受け入れ拒否してるみたいで。
貸して。
主治医の諸橋です。
すぐにこちらに搬送してください。
諸橋先生。
お願いします。
すぐにオペの準備を。
(留美)まずいですよ。
落合さんスタンダードクラスの患者ですよ。
もしものことがあって万が一裁判沙汰にでもなったら。
このままじゃ母体の命も危ないんだ。
俺たちが優先すべきは命を救うことなんだ。
さあ早く。
(隊員)血圧サチュレーション…。
(看護師)大丈夫ですよ。
(看護師)中入りますからね。
(麻生)失礼します。
(小坂)諸橋が重傷を負った患者を勝手に受け入れたよ。
しかも割に合わないスタンダードクラスの妊婦だ。
(新田)あのバカ。
何てことしてくれたんだ。
(小坂)ハァー。
ドクターが倒れたことにしてもう一度救急車に送り返しましょう。
そんなことが表沙汰になればマスコミにたたかれますよ。
(小坂)しかし麻生先生。
これから肝切除および子宮縫合の手術を続けて行う。
それでは開腹します。
血液が噴き出すと思うから吸引しっかり頼む。
(医師)は…はい。
メス。
(看護師)はい。
(医師)あっ。
おい。
吸引早く。
早く。
(看護師)はい。
(麻酔医)血圧どんどん低下していきます。
しっかりしろ。
患者とおなかの子が死んでもいいのか?
(心電計の警告音)
(麻酔医)胎児が危険です。
早くしろ。
(心電計の警告音)・
(ドアの開く音)
(麻生)私がサポートする。
(麻生)貸せ。
肝臓がかなり損傷しています。
このままだとタイムオーバーです。
(麻生)諦めますか?いや。
このオペ肝切除と子宮縫合を同時に行います。
(麻生)なるほど。
では私は子宮縫合を。
しかし諸橋先生。
私が来なければどうするつもりで?来ると思っていましたよ。
結紮する。
ペアン。
(看護師)はい。
1−0。
(看護師)はい。
(麻生)メス。
(麻生)ガーゼ。
(医師)はい。
(麻生)いつものオペとおんなじだ。
(医師)はい。
2−0。
(看護師)はい。
(麻生)子宮の損傷発見。
縫合に移る。
2−0。
(看護師)はい。

(麻生)子宮縫合終了。
肝部分切除終了。
閉腹します。
(落合)先生。
手術は無事に終了しました。
母子共に問題ありません。
ありがとうございます!ありがとうございます!智子。
智子。
智子。
(落合)よかった。
智子!見事なサポートでした。
ありがとうございました。
(麻生)こういうことはもうこれっきりにしてください。
(アナウンサー)東京都大宅島の高良川で女性の遺体が発見されました。
東京都伊豆諸島に属する大宅島の高良川で本日未明人のようなものが浮いているとの通報を受け警察が引き揚げました。
死亡していたのは大宅島の診療所に勤める医師岩田紀子さん。
32歳。
遺体には争った形跡はなく警察は自殺と事故の両面で捜査を進めています。
(真田)あっ。
本庁に連絡取って。
(警察官)はい。
分かりました。
(真田)お願いね。
おい。
ちょっと。
駄目だよ。
勝手に入ってきちゃ。
東京地検医療特捜部諸橋正志。
岩田紀子の遺体を見せてくれ。
(真田)えっ。
えっ。
ちょっと。
ちょっとあんた。
(警察官)後ほど連絡します。
(真田)亡くなった岩田さんの幼なじみだそうです。
(警察官)こちらです。
(真田)こちらです。
(真田)橋の上に靴と財布が並べて置かれていました。
診療所の看護師の話によると昨日妊婦が搬送され処置を施してる途中貧血で気を失ったそうです。
岩田さんはそのことをすごく気にしてたようで。
大至急遺体を解剖に回してくれ。
(真田)しかし遺体に争った形跡は…。
いいから早く。
(真田)はい。
(珠代)諸橋先生。
皆さんをだまして申し訳ありませんでした。
実は私はこういう者なんです。
(珠代)東京地検医療特捜部?3カ月前東京の愛聖病院で一人の妊婦が帝王切開の手術中に亡くなったんです。
われわれはその術中に医療ミスがなかったかを調べていたんです。
実はその手術に岩田先生が参加していたんです。
彼女はその手術が終わってすぐに愛聖病院を辞めこの診療所にやって来たんです。
私たちは岩田先生が医療ミスの隠蔽に耐え切れなくなって病院を辞めたのではと疑っていました。
(恵)だからそれは違うって言ってるじゃないですか!
(珠代)待って。
私ちょっと気になることが。
何です?実は昨日紀子先生がこの部屋で急に泣きだして。
(紀子)《違うんです》
(紀子)《ごめんなさい。
私そんなできた医者じゃないんです》
(珠代)《えっ?》
(紀子)《ホントは弱くて臆病でひきょうな医者なんです》《先生?》
(紀子)《ホントはこの島に逃げてきたんです》《自分のやった罪が怖くて》《あの人たちがやったことが恐ろしくて忘れようとしてたんです》《でも…。
でもやっぱり無理》《毎晩悪夢にうなされるんです》《忘れようとしても頭にこびりついて離れないんです》
(紀子の泣き声)愛聖でいったい何が行われていたんですか?それがそれ以上のことを話してはくれなくて。
だけど昨日の紀子先生明らかに普通じゃなかった。
何か見えない影におびえてるっていうか。
やはり岩田先生は何者かに殺されたのかもしれない。
まさか口ふさがれたってこと?少なくとも彼女は島の妊婦を放って自殺するような人間ではない。

(足音)・
(珠代)紀子先生の弟さんですか?
(雅彦)いえ。
隣に住んでた幼なじみです。
(珠代)あっ。
紀子先生には本当にお世話になりました。
こんなことになってしまって心からお悔やみ申し上げます。
(雅彦)こここれからどうなるんですか?
(珠代)たぶんまた閉鎖です。
父も再入院で東京行っちゃったし。
私も東京で出産できる病院探さないと。
(戸田)われわれの所見では死因は溺死。
気道内に生活反応があったことを示す液体が充満していた。
つまり生きたまま川へ入水したってことだ。
他殺の線は?
(戸田)いやぁ。
考えづらいね。
川に放り込まれたならもっと抵抗の痕跡があってしかるべきだ。
薬物や睡眠薬は?
(戸田)一切検出されなかった。
その解剖所見見せてもらえますか?
(戸田)ああ。
どうぞ。
肺に顆粒状の物質が見つかった?
(戸田)ああ。
それもちょっと分析してみないと成分は分からんな。
これは…。
妊娠3カ月。
(真田)被害者についてわれわれももう少し調べてみます。
だったら一つ頼みがある。
(真田)何です?岩田さんのおなかの子の父親を捜してほしい。
(真田)分かりました。
俺はもう一度愛聖の内部を調べる。
またラーメン?コピーは作ってある。

(解錠する音)・
(新田)何をしているんだね?諸橋先生。
(小坂)やはり君だったか。
中島先生のIDを使っていたのは。
(麻生)諸橋君。
君には失望したよ。

(ノック)
(堀内)入りたまえ。
(佐久間)愛聖から抗議の電話がありました。
医療特捜は潜入捜査というスパイまがいの行為をしてるようですね。
あなた方のやっていることは医療現場の不信感を増長させているだけなんじゃありませんか?次席検事。
病院は医療特捜部を訴えると息巻いていますがどう対処するおつもりですか?
(堀内)内部調査は即刻やめさせる。
(佐久間)そんなことで相手が納得するとでも?ではどうしろというんだ?
(佐久間)われわれとしては医療特捜部の解散を要求します。
これは愛聖も同意見です。
要求をのめないときはあなた方を訴えるそうです。
(堀内)分かった。
(堀内)医療特捜部は解散させる。
(奈良)次席検事。
(堀内)厚労省との関係悪化はできれば避けたい。
残念だが手を引いてくれ。
(佐久間)ついでに捜査資料も全部預からせていただきます。
念には念を入れておかないと油断なりませんからね。
このまま黙って引き下がるんですか?あともう一歩であの人たちの尻尾がつかめそうなんですよ。
それに岩田さんだって口をふさがれた可能性があります。
このまま弱みに付け込まれておしまいなんてそんなの絶対おかしいです。
椿。
(奈良)そこまで言うんならこのままずらかるか?
(椿・諸橋)えっ?
(奈良)書類は何者かに持ち出されたことにする。
お前たちはこのまんま地下の物置へ逃げ込め。
そんな嘘が通用するはずないじゃないですか。
そんなことは分かってる。
だからこそ今日明日中にも上を説得する材料を見つけるんだ。
それができなきゃわれわれの負けだ。
(奈良)早く行け。
残された時間ないぞ。
(椿・諸橋)はい。
資料が持ち去られた?
(奈良)今諸橋たちが捜してます。
(佐久間)ふざけるのもいいかげんにしてください。
そんなでたらめが本気で通用すると思ってるんですか?
(奈良)しかしなくなったものはしょうがないでしょ。
(佐久間)次席検事。
今日明日中に発見できないときは処分を検討します。
今しばらくのご猶予を。
(上野)これです。
岩田紀子の肺に残ってた顆粒状の物質の分析結果です。
炭酸カルシウム?
(上野)おそらく入浴剤に含まれる炭酸ナトリウムが水道の水と混ざって化学反応を起こしたものだと思います。
入浴剤?
(上野)ええ。
諸橋さん。
大宅島の露天風呂。
《おい。
椿》《うん?》《ここの温泉本物か?》《えっ?》《何かうちの入浴剤と同じ香りがするぞ》諸橋さん。
私大宅島の温泉の成分調べてみる。
頼む。
(バイブレーターの音)もしもし?
(真田)岩田紀子が交際していた相手ですが。
ああ。
何か分かったか?
(真田)携帯の通話記録を調べたところ3カ月前まである男と頻繁に連絡を取り合ってました。
(雅彦)じゃあ後はよろしく。
・北島さん。
先日大宅島に来ていましたよね?
(雅彦)紀ちゃんと付き合いだしたのは1年前からです。
ただお互いの両親には知らせていません。
幼なじみじゃ何となく恥ずかしいもんな。
紀子さんとは大宅島に就いてからも続いていたの?
(雅彦)いえ。
赴任する直前に別れました。
理由は?
(雅彦)愛聖で妊婦が亡くなって彼女すごく落ち込んでたんです。
(雅彦)僕なりに一生懸命励ましたんだけど彼女逆にいら立つばかりで。
僕もだんだん研修医の仕事が忙しくなって結局別れようって話になって。
亡くなった妊婦のことについて彼女から何か聞いていない?そのことに関しては何一つ話してはくれませんでした。
そう。
それまでは愛聖のこと絶賛しててスタッフと一緒に撮った写真とかよく送ってくれてたんですけど。
ちょっとそれいい?どうぞ。
この右側の人って誰だか知っている?
(雅彦)いえ。
どこかで見たことあるんだよな。
・何してるんですか?
(主人)あっ。
あのう。
湯加減見に来たんですけどねはい。
何ですかそれ?
(主人)何でもないっすよ。
ちょっと。
やめてくださいよそれ。
「日本の温泉島の秘湯」これ入浴剤ですよね?温泉偽装働いてましたね?
(主人)これには訳があるんですよ。
この辺の温泉全部枯れてしまいましてね。
まあ仕方なくという状態で…。
すみませんでした。
これ預からせていただきます。
いやいや。
あのう。
訳聞いてくださいよ。
温泉が枯れてしまい…。

(ドアの開く音)岩田さんの肺から検出された入浴剤と大宅島の温泉で使われてるものが一致したわ。
彼女はそこで襲われたってことか。
おそらく。
今真田さんに頼んで現場検証してもらってる。
何探してるの?うん。
岩田さんが愛聖にいたころに同僚と撮った写真が見つかったんだ。
うん?この麻生の隣にいる男って何者?そう。
それが思い出せないんだよ。
どこかで見たことあるんだよな。
(おなかの鳴る音)諸橋さん。
ご飯は?フフッ。
そういえば昨日から何も食べてない。
じゃあ一緒に食べよう。
じゃあこれもらうわ。
うん。
はい。
うん?これ豆変わった?今まで使ってた輸入物遺伝子組み換え食品だったんだって。
何か怖いよね。
遺伝子組み換えかぁ。
そうだ。
何?どうしたの?あっ。
ショーンズホプキンス大学の動物発生工学の研究メンバー川村祐介だ。
動物発生工学って。
何でそんな人が愛聖なんかに?問題はそれだ。
もしかして麻生の留学先って。
川村と一緒。
ショーンズホプキンス大学。

(ノック)・
(ドアの開く音)・先生。
そろそろ始めましょうか?
(解錠する音)
(施錠する音)・ここ空いてるか?
(青木)ああ。
どうぞ。
(奈良)アイラモルト。
ロックで。
(従業員)かしこまりました。
(青木)10年ぶりですか?
(奈良)ああ。
アサガ製薬の薬害問題以来だ。
(青木)ああ。
噂で聞きましたよ。
せっかくつくった医療特捜部解散に追い込まれたそうですね。
そっちはずいぶん出世したようだな?今内閣府の医療統括官やってんだって?名ばかりの肩書ですよ。
(奈良)表向きはな。
裏じゃ医療改革の根回しに暗躍してるそうじゃないか。
(青木)それは人聞き悪いですね。
(奈良)愛聖のバックにいるアメリカの投資ファンドもお前が主導して引っ張ってきたんじゃないのか?
(青木)想像するだけなら自由ですよ。
フフッ。
だったらもう少し俺の想像に付き合え。
ハゲタカファンドが大してうまみのない病院経営に興味を持つとは俺にはどうしても思えん。
やつらは資金の中継役をこなしているにすぎず真の投資家は陰で息を潜めてる。
違うか?
(青木)奈良さんともあろう人が荒唐無稽ですね。
青木。
俺がどういう男か覚えてるか?
(青木)狙った獲物はとことん追い込む。
あんたはそういう人だ。

(涼子)諸橋さん。
久しぶり。
愛聖の麻生さん?君が同じ大学だったと聞いてね。
彼もともと外科医だったんだって?
(涼子)ええ。
優秀なドクターで人間的にも素晴らしい方よ。
彼はどういったきっかけで産婦人科医に?
(涼子)ああ。
たぶん冬子さんのためよ。
うん?誰それ?麻生さんの亡くなった奥さん。
麻生さん大学6年生のときに同級生だった彼女と大恋愛の末に結婚したの。
でもその幸せは長くは続かなかった。
冬子さん子宮がんを患ってねあっという間に全身に転移してしまったの。
そして半年後冬子さんはこの世を去った。
そのとき冬子さんのおなかの中には赤ちゃんがいたんだけど結局出産には間に合わなかったそうよ。
麻生さんが産婦人科医の道を選んだのは冬子さんのような女性を一人でも多く救いたいからだと思う。
麻生さん。
今でも冬子さんのこと愛してるんじゃないかしら?去年ね大学の恩師の定年祝いで会ったんだけど珍しく酔っぱらって言ってた。
もう一度この手で冬子を抱き締めたいって。
ホントに麻生はそう言ったのか?ええ。
そういうことだったのか。
(伊坂)諸橋さん。
あっ。
突然押し掛けて申し訳ありません。
(伊坂)こちらへどうぞ。
(伊坂)ニュース見ました。
ゆり子の帝王切開手術に参加していた岩田先生亡くなったそうですね。
ええ。
現在その件も含めて調査中です。
伊坂さん。
ぜひ協力していただきたいことがあるんです。
・諸橋さん。
(奈良)投資ファンドを通じて愛聖を買収した会社分かったぞ。
ホントですか?
(奈良)ゼネラルクロップスだ。
アメリカの大手食品メーカーじゃないですか。
(奈良)やつらは今大阪と福岡で病院の買収を進めてるそうだ。
まさか第二第三の愛聖をつくるつもりですか?おそらくな。
だがやつらの真の狙いが分からん。
日本の病院を買収していったい何するつもりなんだ?・
(男性)諸橋さん。
上野が呼んでます。
(上野)あっ。
諸橋さん。
分析結果出ましたよ。
にらんだとおりでしたよ。
諸橋さん。
それは?浩一さんの睾丸組織を調べてもらった。
精子は1匹も発見されなかった。
えっ?まさか亡くなった奥さんのおなかにいた赤ちゃんは旦那さんの子じゃなかったってこと?ああ。
じゃあ誰の子だったの?誰の子でもない。
ゆり子さんのおなかにいた子はDNA上はご主人の浩一さんだったんだ。
えっ!?諸橋。
まさかクローンか?ええ。
愛聖はクローン技術を応用してゆり子さんを妊娠させたんです。
嘘でしょ。
哺乳類のクローンは1996年に羊のものがつくられ現在では猫や馬ヤギウサギ豚など様々な哺乳動物のクローン作成の成功が報告されている。
それにまだ公にはなっていないが人間のクローン作成の症例も出ている。
川村祐介もまたそのクローン作成に魅せられ研究に没頭していったんだ。
おそらく麻生は留学先のショーンズホプキンス大学で川村と出会いクローン技術の可能性を知った。
そして2人はクローン技術を使って人を妊娠させることを思い付いたんだ。
(奈良)そういえばゼネラルクロップスが栽培する農作物の80%は遺伝子組み換えで作られてるといわれてる。
もしかしたらやつらもクローンの研究に興味を持ち2人のスポンサーになったのかもしれん。
ゼネラルクロップスが愛聖を買収したのって麻生と川村に研究の場を提供するためだったってこと?おそらくその可能性が高いだろう。
じゃあ諸橋さんが見つけたあのカルテって…。
その実験台にされた女性たちのものだろう。
彼女たちはそのことを…。
おそらく知らされてないと思う。
そんな。
(奈良)だがこれはあくまで推測にすぎん。
肝心な物証がなければやつらを追及することはできんぞ。
(バイブレーターの音)もしもし。
あっ。
捜査1課の真田です。
例の露天風呂から岩田紀子の指紋が検出されました。
ホントですか?
(真田)それから事件当夜露天風呂を貸し切りで予約していた人間がいました。
(真田)伊藤恵です。
えっ!?
(真田)伊藤恵は昨日の船便で東京にたってます。
これから彼女を緊急手配します。
分かった。
急いで確保してくれ。
(真田)それともう一つ。
岩田さんが殺害された前後の乗船記録を調べたところ気になる人物が浮上しました。
川村祐介という愛聖に勤務してる男です。
川村が大宅島に?
(真田)目的は分かりませんが川村は1年前から毎週のように大宅島を訪れてます。
何だって!?川村は毎週こんなとこまで何しに来てたんだろ。
愛聖病院が1年前から賃貸契約を結んだ一軒家が島の奥にある。
きっとそこに答えがあるはずだ。

(ノック)
(彩花)どちらさまですか?東京地検医療特捜部の諸橋といいます。
平井彩花さんですね?どうして?この家は愛聖病院の名義で借りられている。
あなた方は愛聖に囲われてるんじゃありませんか?違います。
違います。
あっ!?失礼。
ご協力ください。
失礼します。
B班は上のフロアへ。
(一同)はい。
(小坂)諸橋!貴様。
何しに来た?
(新田)誰の許可を得て踏み入った?私が今ここにいるのは医者としてではない。
あなた方を裁きの場に引きずりだすためにいるんだ。
東京地検医療特捜部諸橋正志としてね。
3カ月前に亡くなった伊坂ゆり子さんをはじめ多くの不妊治療患者に対し不正な医療行為を行った容疑で当病院を調べさせてもらう。
東京地検医療特捜部だ。
令状に基づきこれより強制捜査を行う。
C班は右へ。
(一同)はい。
医療特捜部だ。
あらゆる書類電子メディアに目を通し根こそぎ押収しろ。
(一同)はい。
(大野)おい。
患者のカルテまで持ってくつもりか?ご心配なく。
カルテは全てコピーを渡します。
諸橋さん。
(解錠する音)
(小坂)おい。
医療特捜だ。
早く…。
あっ!?ここがクローンの研究所か。
麻生さん。
川村さん。
大宅島にかくまわれている平井勇人君のお母さんに全部話は聞きましたよ。
《違います》《失礼》《ご協力ください。
失礼します》
(彩花)《勇人はまだ生後1年ほどしかたっていませんが肉体の老化が激しく内臓もほとんど成長していません》《正直生きてるというより生かされてるといった方が正しいかもしれません》《お子さんがクローンだと知ったのはいつごろですか?》
(彩花)《勇人を出産した直後です。
麻生先生からあなたの息子さんは夫のクローンだと言われました》《われわれが生命を維持しなければすぐにでも死んでしまうだろうって》《そんなひどい目に遭いながらどうして愛聖を訴えなかったんですか?》《「クローンの子供なんて誰も守ってくれない」》《そう言われて…》《この子を守るためにはあの人たちに従う他なかった》あなた方は許可も得ず不妊治療に訪れた46人もの女性たちをヒトクローンの実験台にした。
3カ月前に亡くなった伊坂ゆり子さんもそうだ。
彼女の帝王切開手術中に医療ミスは起きなかった。
しかし死因である子宮動脈の損傷を招いたのはあなた方が施した不正な医療行為が原因だった可能性が極めて高い。
今回のクローン研究を裏で支援していたのはアメリカの大手食品メーカーゼネラルクロップスですよね?
(川村)何でそんなことまで?ゼネラルクロップスが麻生さんと川村さんが留学していたショーンズホプキンス大学のラボに資金援助していることも突き止めました。
間もなくアメリカ食品医薬品局の査察が本社に入ります。

(ドアの開く音)・
(真田)川村祐介。
岩田紀子さん殺害の容疑で逮捕する。
(川村)ちょっと待ってください。
これは?これどういうことですか?
(真田)伊藤恵が全て自供したよ。
(恵)《岩田先生が大宅島に赴任したとき彼女を監視するように言われて一緒についていきました》《岩田先生が秘密を暴露しそうな気がして麻生先生に連絡しました。
そしたら川村先生がいて岩田先生を温泉に連れ出せと指示されました》そしてあなたは岩田さんに即効性の高い麻酔薬を嗅がせて気絶させ温泉で溺死させようとした。
しかし岩田さんはまだ仮死状態で川に放り込まれたときに意識を取り戻し大量の水を飲んで溺死したんだ。
(真田)連れてけ。
麻生さん。
これでもう全て終わりだ。
(麻生)諸橋さん。
あなたは罪深い人だ。
もしこの実験が成功していれば臓器移植に苦しむ何千何万という人たちを救うことができたかもしれないんだぞ。
あんたはその輝かしい未来をぶち壊しにしたんだ。
何が未来だ?お前はただクローンの研究をして亡くなった奥さんのコピーをつくりたかっただけだろ。
そんな自分の欲望のために罪もない女性たちをだまし勝手にモルモットにしたんだ。
彼女たちは心と体にどれだけ深い傷を負ったのかお前に分かるのか!科学や医学の進歩というのは人間にとって確かに必要だ。
だがもっと大切なのはそれを使う者の心だ。
人を思いやれないやつにそれを使う資格はない。
誰も救うことなんかできやしない。
麻生さん。
仮に亡くなった奥さんを蘇らせることができたとしてもそれはあなたが愛した冬子さんとはまったく別の人間よ。
冬子さんと愛し合った記憶は冬子さんとしか共有できない。
たとえ冬子さんのコピーをつくったって失った時間を取り戻すことはもう絶対にできないんだから。
違う。
違う。
違う!違う!
(麻生)違う!・
(雅彦)諸橋さん。
1階で佐川さんが苦しんでます。
(雅彦)下半身から出血。
常位胎盤早期剥離だと思われます。
早く手術をして子供を取り出さないと母子共に危険です。
誰か急いで手術を。
(大野)誰が貴様の指図なんか受けるか!
(小坂)うちの患者じゃないんだ。
助けたければ他の病院回せ。
あんたたちどこまで腐ってんのよ。
よせ。
椿。
でも!俺が執刀する。
では帝王切開を始める。
メス。
はい。
鑷子。
はい。
鞍状鉤。
はい。
持ってて。
はい。
吸引。
器械は自分で取る。
はい。
子宮壁を切開する。
血が噴き出るぞ。
はい。
胎児に臍帯が絡まっている。
椿吸引。
出血多くて吸引間に合いません。
(アラーム音)80の43。
血圧下がってます。

(アラーム音)
(雅彦)俺が手伝います。
お願いします。
出血は止まった。
胎児を取り上げる。
(雅彦)はい。
もう少しだ。

(雅彦)コッヘル。
(雅彦)クーパー。
はい。
(雅彦)閉腹します。

(産声)
(バイブレーターの音)
(佐久間)もしもし。
私だ。
(佐久間)ちょっと待て。
麻生が罪を認めた?そんなバカな。
まさかわれわれとのつながりもしゃべったんじゃないだろうな?
(キャッチホンの音)
(佐久間)ちょっと待て。
キャッチだ。
佐久間です。
(青木)佐久間。
少々相手を甘く見たな?
(佐久間)青木統括官。
責任の取り方は分かってるな?は…はい。
諸橋か。
(机をたたく音)
(佐久間)くっ!
(奈良)ゼネラルクロップスのクローン研究への資金援助が明らかになり病院の買収話は立ち消えになったそうだ。
あの人たちのホントの目的って何だったんだろう?ただのお金もうけ?それとも人助け?さあな。
裏で暗躍していた黒幕も厚労省の佐久間だと発表があったがどこまでホントだか。
真相はまたやぶの中ってわけね。
(奈良)しかし今回の産婦人科問題も含めて日本の医療界は問題が多過ぎる。
画期的な治療法や研究を急ぐ気持ちは分からなくもないがあまりにも人の命が軽んじられ過ぎてる。
結局医者と患者をつなぐのは信頼関係です。
その前提なくして医学の進歩なんてあり得ませんよ。
確かにそうね。
ほんの少しでもいい。
医者も患者もそれぞれ互いを思いやることができれば色々なものが変えられると思うんですよね。

(男性)大丈夫だ。
もう着くよ。
段差気を付けて。
(女性)よいしょ。
(男性)嘘!?先生!駄目だ。
やっぱ閉まってる。
(女性)大丈夫よ。
ちょっとおなかが張ってるだけだから。
(男性)でもよ心配だしよ何かあったらさ。
(雅彦)あのう。
(雅彦)僕が診ましょうか?
(男性)あんた?今日からここで働くことになった北島雅彦です。
(男性)お願いします。

(雅彦)どうぞ。
(男性)はい。
2014/07/01(火) 21:00〜23:08
関西テレビ1
Dr.検事モロハシ〜新たなる生命〜[字]

医師×検事!二つの顔を持つ男!連続する出産事故と不審死の謎!巨大病院が隠す禁断の研究?新たな命を巡る国家規模の策謀と失われた母親の想いとは?稲垣吾郎

詳細情報
番組内容
 諸橋正志(稲垣吾郎)と森下椿(吹石一恵)は新婚旅行を装い大宅島に向かう客船に乗っていた。諸橋は船員に船酔いを訴え、島に着いたら診療所へ案内して欲しいと同船した佐川珠代(三倉佳奈)に依頼する。そんな中珠代の実父、辰雄(大河内浩)が腹部の痛みを訴える。急きょ、医師免許を持つ諸橋が船内の救護室で手術をすることに。手術に十分な環境が整っていないにもかかわらず諸橋は椿の助けを得ながら見事なメスさばきを見せ
番組内容2
手術を成功させる。
 大宅島の診療所に辰雄らと共に向かうと診療所の医師、岩田紀子(野波麻帆)に出会う。紀子は東京の有名産婦人科病院、愛聖病院で働いていたという。実は諸橋と椿は愛聖病院で起きたと思われる医療ミスの真相を探るために大宅島診療所に潜入したのだった。
 愛聖病院では、医師の麻生友樹(石黒賢)が妊婦、伊坂ゆり子の帝王切開手術を行った際、ゆり子が心臓マヒをおこし胎児もろとも亡くなった。残された
番組内容3
夫は医療ミスを疑ったが、カルテ上に問題はなかった。真相は闇の中に…。
 諸橋は、手術に関わっていた紀子、看護師の伊藤恵(入山法子)の足取りを追い、二人が大宅島の診療所で働いていることを突き止め、捜査のため島までやってきたのだった。諸橋らが医療ミスの真相に次第に近づき始めると、そこには国家規模の極秘プロジェクトがうごめいていた。ついには内閣府医療統括官、青木俊作(岩城滉一)の存在が見え隠れし始める。
出演者
諸橋正志
(東京地検医療特捜部 医事係検事): 稲垣吾郎 

森下椿
(東京地検特捜部 検察事務官): 吹石一恵 

麻生友樹
(愛聖病院医師): 石黒賢 

岩田紀子
(大宅島診療所医師): 野波麻帆 

伊藤恵
(大宅島診療所看護師): 入山法子 

佐川珠代
(大宅島居酒屋女将・妊婦): 三倉佳奈 

佐川辰雄
(佐川珠代の実父): 大河内浩
出演者2
池谷一朗
(清稜医科大学病院・胸部心臓外科医): 山田親太朗 

沖田涼子
(清稜医科大学病院・胸部心臓外科医): 木村佳乃 

青木俊作
(内閣府医療統括官): 岩城滉一 

奈良徳和
(東京地検医療特捜部 特捜部長): 松方弘樹
スタッフ
【企画】
加藤達也 

【原案】
「Dr.検事モロハシ」能田茂
(集英社 BJヤングジャンプコミックス) 

【脚本】
大石哲也 

【プロデュース】
古郡真也(FILM) 

【監督】