(矢島律子)大手スーパーワンダーマーケットを解雇された女性たちの解雇取り消しを求める裁判の判決がまもなく言い渡されます。
私も同じ働く女性としてこの裁判の行方に強い関心を持っています。
あっ…勝訴です!原告側が勝訴しました!おめでとうございます!
(支援者)ありがとうございます!優秀な弁護士さんたちのおかげです!法廷も喜びに沸いている事でしょう!
(裁判官)検察官質問は以上でよろしいですか?
(検察官)以上です。
(裁判官)では弁護人反対尋問をどうぞ。
(藤堂真紀)はい。
では証人にお訊きします。
あなたは新宿南署の刑事として被告人を住居侵入及び窃盗の容疑で取り調べましたね?
(証人)はいそうです。
甲第20号証を証人に示します。
(裁判官)はい。
起訴状によると被告人はこのハンマーで被害者の家の窓を割り屋内に侵入したとしています。
でも被告人は腕が悪く全く上がらない状態なんですよ。
そんな人にこの重いハンマーが使えますか?被告人の腕が悪いとは初耳です。
取り調べの時も普通に腕を動かしてましたよ。
しかし現に被告の腕は…。
上がってますね…。
どういう事ですか!?私には…。
(被告)フッ…ちょっとからかったんだよ。
弁護人からかってどうするんですか!?
(ため息)あー先生!先生…ありがとうございました!勝訴したんだ…。
先生方のおかげです!
(田代千春)いいえ皆さんが諦めずに頑張ったからです。
(南條宏美)その気持ちが私たちにも伝わったんですよ。
(支援者たち)ありがとうございます!嬉しい〜よかった!
(男性)かっこいい〜。
どこの弁護士事務所かな?姉ちゃんもいつかあんなふうになれるといいな。
…はい。
(一同)カンパーイ!おめでとう!ホーント勝訴できてよかった。
やっぱり和解に持ち込んだらよかったんじゃないかってヒヤヒヤしたけどね。
ホンマやわ結果オーライやったからよかったけどあの和解拒否は無謀やったんちゃうの?
(飯島妙子)私は勝てる自信がありました。
和解したんじゃ会社側の思うつぼです。
まあ今日はいいじゃないですかお祝いって事で。
(木下五月)そりゃあそうだけどなんで新人のあんたが言うのよ。
(笑い声)
(杉本美佐子)いいじゃない勝訴した時は素直に喜びましょ。
はい。
(テレビ)「今回の判決をどうお考えになりますか?」あっ!ほらほらほら…。
いいわね〜美人に映ってる。
(笑い声)
(麻生恵理)私も早くこんな大きな事件担当したいな。
そやね〜もっと経験積んだらね。
もう3年目です。
経験十分です。
あっそういえば藤堂さん今日窃盗事件の裁判だったんでしょ?この騒ぎで報告聞くの忘れてた。
どうだった?ハハッ…散々でした。
被告人の嘘を見抜けなくて…。
そうか…そうね。
弁護士は依頼人の嘘を見抜くのも仕事のうちなのよね。
依頼人疑うなんて悲しいけどね。
はい。
「女性が女性を弁護する」「同じ女性として応援したくなりますね」おっ宣伝してくれてる。
(笑い声)「では次のニュースです」「私ども東西テレビ女子アナウンサーの更衣室が盗撮されそのビデオがネットに流された事件で東西テレビは被疑者不詳のまま…」やだー私たちも気をつけないと。
ん?美人弁護士の生着替え盗撮なんて流出したらもう大変よ!
(辰巳良介)「こんな事をする犯人はまさに女性の敵ですね」「全くです。
では次のニュース…」「えー今何かこのテレビ局内で事件が発生したもようです」「詳しい事はわかりませんが…わかりしだいお伝えします」「事件が発生したもようです」
(パトカーのサイレン)すいません開けてください。
すいません。
お二人をお連れしました。
どうぞこちらへ。
(刑事)こちらです。
田辺さん!辰巳キャスター。
あの方をご存じで?ええ…報道番組プロデューサーの田辺です。
我々の上司です。
この部屋にはどうして来たんでしょう?会議か何か…?さあ…今夜は会議の予定はなかったと思いますが…。
(騒ぎ声)
(由紀江)何かあったの?坂田由紀江さんですね?はい。
どこにいらしたんですか?資料室に…。
何があったんですか!?あなたの上司の田辺さんが殺害されました。
えっ!?ご存じなかったんですか?本当なんですか?田辺さん!ちょっと待ってください!
(刑事)これがあなたのロッカーから出てきました。
(テレビ)「東西テレビの局内で同局報道部の田辺篤さんが殺害された事件で警視庁は先ほど田辺さんの部下の坂田由紀江容疑者を殺人の容疑で逮捕したもようです」「あったった今出てきました。
坂田由紀江容疑者が出てきました」由紀江先輩!?「社内での盗撮事件に続き今回の殺人事件と相次ぐ不祥事で東西テレビには大きな衝撃が走っている事でしょう」
逮捕された坂田由紀江は私の大学の先輩だった
警察の調べによれば彼女は殺された田辺篤と不倫関係にあった
最近田辺の妻に2人の関係が知られ田辺が彼女に別れを切り出していたらしい
殺害に使われたナイフは報道部の給湯室にあったもので由紀江の指紋が確認されている
由紀江はずっと資料室にいたと主張したがアリバイはなく警察は彼女がクロであるという強い自信のもと厳しい取り調べを続けた
やがて由紀江は殺害を自供した
ん?この事件の弁護を?はい大学の先輩なんです。
ぜひ弁護したいんです。
へぇ〜この人先輩だったの。
でももう他の弁護士依頼してるかもしれないじゃない?問い合わせてみます。
あ…あなたがね先輩を助けたいって思う気持ちはわかるんだけどでも…あなたにはまだ殺人事件荷が重いんじゃないかな〜。
そんな事ありません。
(五月)所長の言うとおりよ。
それよりさ今日依頼があった離婚調停あなたにお願いするわ。
引き継ぎするから来て。
あ…でも…。
死後3日って感じ?
(北村一平)普通に見るなよ!ビビるぐらいなら監察医と付き合わないわよ。
その様子じゃダメだったんだな。
先輩を弁護する話。
うん…。
俺だったら自分の知り合いが殺人で裁かれるなんて見るだけでもやだな。
逆によかったんだよ。
簡単に言わないでよ。
毎日死体ばっかり見てるくせに。
死体は泣いたりわめいたりしないからさ。
嘘もつかないし。
そりゃあ依頼人は嘘をつく事があるけど…。
仕事の事は置いといて…。
そろそろ結婚しない?死体の写真見てる時にプロポーズしないでよ。
デートか…。
あっ…じゃこういうのどうかなぁ?デートを中断して打ち合わせに戻ってきたらやる気があると見込んでこれやらせてみる。
そういう事で決めていいんですか!?はい!すぐ戻ります!あの事件やらせてくれるって!これから戻って打ち合わせ!ちょっと結婚の話は!?また今度!こんな形で再会するなんてね…。
精一杯頑張ります。
早速ですけど由紀江先輩…。
本当に田辺さんをその…殺したんですか?よっぽどの事情があったんでしょうね…。
その事情をちゃんと訴えて少しでも罪が軽くなるよう努力しますから。
それでは裁判の事についてお話ししますね。
裁判では話したくない事は話さなくてもいいんです。
でもそれによって裁判官の心証が左右される事がありますからホントに殺したんなら殺したと素直に言って頂いたほうが…。
やってない…。
え…?私…殺してなんかない。
ホントですか?刑事に毎日毎日お前がやったんだろうって責められて…。
でもやってない。
別れ話でもめてたっていうのは?あの人は奥さんとちゃんと別れるまで待っててくれって。
私もそのつもりだった!大好きだった人を殺したりしない!ねえ…どうしたらいい?わ…わかりました。
私が…。
きっと私が無実を証明します!
殺人暴力性犯罪…
犯罪はいつあなたの身に降りかかるかもしれない
このドラマははからずも事件の当事者となってしまった女性を司法の場で救うべく日夜闘い続ける7人の女弁護士たちの活躍を描くものである
(検察官)罪名及び罰条殺人。
刑法第199条。
以上につきご審理願います。
(裁判官)では被告人に訊きますが今の起訴状の内容に対して何か言う事はありますか?私は田辺さんを殺していません。
(ざわめき)
(廷吏)お静かに!
(裁判官)弁護人のご意見は?被告人と同様です。
被告人は田辺さん殺害犯ではありません。
無罪を主張します。
真紀ちゃんがいくら無実を確信しても裁判官は確信してくれへんの。
証拠を見つけます。
どうやって?とりあえずテレビ局に行って調査を。
(宏美)テレビ局?協力してくれるかしら?だって由紀江さんは殺人で起訴された事で懲戒解雇になってるのよ。
そういう人の弁護人が調べさせてください言うてああそうですかって協力してくれるわけないやん。
(電話)そんな事わかりません!私が頼みこみます。
…はい。
あっはい…少々お待ちください。
所長東西テレビからです。
え?私たちの事務所取材させてくれって。
(一同)えーっ!?チャンス!女性ばかりで弁護士事務所を立ち上げようと思われたきっかけはなんでしょうか?私長年弁護士として様々な事件にかかわってまいりましてこの司法の世界っていうのがつくづく男性社会だっていう事を痛感したんですよ。
たとえばレイプとかドメスティック・バイオレンスとか本来はその被害者の女性を救うはずの裁判でかえって被害者を傷つけてしまっているっていう現実をたくさん見てきたんです。
これではいけないなと思いましてそれでこの女性の弁護士事務所を作ろうと思ったんです。
そうですかあなたがあの事件を。
はい。
それでテレビ局の中で調査させて頂きたいんです。
そういうお話でしたら総務に…。
もう断られました。
あ〜それじゃどうしようもないんじゃないかと。
でも矢島さんがお話を通して頂ければ…。
私も一介の社員ですから…。
それに…坂田さんの無実を主張するって事は…あなたは社内に真犯人がいると思ってるって事でしょ?そうなりますか…。
仲間を疑ってる人を協力するっていうのはね…。
由紀江さんだって仲間じゃないんですか?女性が女性を弁護するのを見て応援したくなるってテレビでおっしゃってたじゃないですか。
嘘だったんですか?フッ…失礼します。
人の人生かかってるもんな。
大変な仕事だな。
今頃になってそれがわかってきた。
弁護士やめたくなった?私…依頼人をとことん信じる弁護士でいたい。
頑張れよ。
お腹空いた!あれ?なんで電気ついてんの?
(藤堂雅人)よっ。
あっ!なんでいんの?…誰?あ…元カレ?えっ!?…なわけないでしょ!弟。
ああ…弟。
(雅人)すいません。
姉がお世話になっております。
いえいえこちらこそ。
何しに来たのよ?いや聞いてよ。
寮追い出されちゃってさ。
行くとこないんだよね。
泊めてよ。
また仕事やめたの?あ〜あまたプータローに逆戻り。
ご迷惑でした?いえいえ迷惑なんて…。
迷惑よ!出てって!そういえばささっき東西テレビの矢島って人から電話あって…。
矢島さんから!?うん伝言聞いたんだけど。
勝手に電話出ないでくれる?矢島さんなんて?泊めてくれる?ダメ!泊めてくれる?ダメ!
(雅人)あっ返してよ!
(律子)今日一日だけですよ。
私の関係者という事で。
ここが殺害現場よ。
はい。
この辺りに田辺さんは倒れていたんですか?ええ。
当日もこのブラインドは下がっていたんでしょうか?そうみたいね。
隣の部屋は?この並びはずっと会議室とか応接室。
事件があった日は使ってなかったんでしょうか?あの日隣の部屋にいらしたそうですね?もうその事は警察に話したけど。
もう一度話してあげて。
はい。
ほなちょっと待っててください。
じゃあ私は今から会議だから…。
ありがとうございました!きっと真相を突きとめます。
私…真犯人に恨まれるわね。
えっ?
(佐野)これですわ。
あの時はこの新型カメラのテスト撮影してたんですよ。
テスト撮影?その時悲鳴とか言い争う声とか何か聞こえませんでしたか?
(佐野の声)いや…俺音楽聴きながらやってたから。
そうですか…。
あっ…そのテスト撮影って音声は録音してなかったんですか?
(佐野)まあ映像のテストやけど自動的に音もとれてるからね。
ホントですか?うん。
あ…これ見てー。
こんな仕事をしてるから盗撮の犯人俺ちゃうか言うて…。
「内部の犯行か?」いや俺ちゃうよ!リカちゃん!?これも映像テストやからなんでもええの!やっぱ怪しいかも…。
音聞く?はい。
(ノイズ)止めて!今んとこボリューム最大にして。
もう一度お願いします。
(ノイズ)もう少し聞こえやすくなりませんか?聞こえやすく…。
お願いします!
(佐野)聞きやすくねぇ…。
できました。
はい。
(ノイズ)もっと聞きやすくなりませんか?もっと聞きやすく…。
(佐野)これ以上はもう…無理!
(男性)「なんだこんなところに呼び出して…」「どういうつもりだ!?」「うわっ…!くっ…」「
(足音)」「
(ドアの開閉音)」「
(足音)」犯人が逃げる足音…。
(男性)「なんだこんなところに呼び出して…」「どういうつもりだ!?あっ…!」「
(ドアの開閉音)」この後注意して聞いてください。
「
(足音とドアの開閉音)」別の部屋に入った?
(女性)「会議の件は後でまとめて報告します」「それと例の出張の件ですが…」
(男性)「その件は山田さんに確認して」
(女性)「オーケーなら札幌のホテル予約します」「
(ドア開閉音と足音)」犯人は逃げようとした。
すると向こうから人が来た。
(千春)ほんで手近な部屋に隠れた。
この並びの会議室のどれかに…そして2人が行ってしまったのを見計らって出ていった。
(男性)その件は山田さんに確認して。
(女性)オーケーなら札幌のホテル予約します。
(千春)まっこの2人はこの「山田」って名前と札幌出張をもとに探したら見つかるよね。
はい。
あと正確な時刻もわかったんです。
ここにタイムが出てますね。
「
(チャイム)」「施設管理部よりお伝えします」この放送は夜の9時半きっかりに入るんです。
ふーん…そしたらこの時間とさっきの時間の差を計算したら…。
計算しました。
犯行時刻は9時43分です。
この分じゃ私たちのサポート必要ないわね。
えっ!?お願いします!まあまあ…飯島さん飯島さん。
なかなかやるわね。
フッ…。
調子に乗りすぎるとケガしますよ。
まっ今んとこはしばらく見守りましょう。
よかった!これで無罪に向けて一歩前進ですよね?どこが?その足音由紀江さんだって可能性もあるじゃない。
あ…。
そうやよ〜それにこの通りかかった2人が犯人見てる可能性これかなり薄いわ。
え?前進っていっても正確な犯行時間わかっただけ。
そんな…。
そうだ!さっきの声からすると犯人が殺された田辺さんと知り合いだった事は確かです。
あの口調からすると相手は同僚か部下ですね?そうですよね!彼が部下や同僚に恨まれるとかそういう事はありませんでしたか?いいえ。
彼は人に恨まれるような事は何も…。
でも逆恨みっていう事だってあるかもよ。
そういえば田辺さんと矢島さんが言い争いしてるのを見た事が…。
矢島さんと?それは確かですか?はい。
言い争いの理由を後で田辺さんに訊かなかったんですか?仕事の事だと思って遠慮したんです。
本当に何も聞こえなかったんですか?何かひと言でも覚えてませんか?ビデオがどうとかいうのがチラッと…。
ビデオ?田辺さんは人と声をあげて言い合う事は多かったの?
(由紀江)いえとても優しい人でしたから。
それ以外にそういう事は一度も…。
ねえ…。
秋の改編後の私たちのニュース続くわよね?そりゃ上が決める事だよ。
フフッ…嘘。
あなたが一番発言権が強いはずよ。
あなたの番組なんだもの。
ねえ私たち相性がいいと思うのよいろんな意味で…。
まあな。
(雅人)そうなんすか。
9時43分…。
やっぱり犯行時刻にニュースに出てる人が犯人なわけないか…。
うーん…。
仕事の事後にして食えよ。
おっこのスープいけるよ。
「中沢さんの天気予報です。
中沢さんお願いします」「はーい中沢圭子です。
明日のお天気をお伝えします」
(雅人)そういえばこのテレビ局の女子アナの更衣室を盗撮したビデオがネットで出回ってますよね?
(一平)マジ〜?偽物じゃないの?見たいですか?いや…見たくないよそんなもん。
見たい!えっ?見たい!おっこれこれ…。
ああ…これじゃ女子アナかどうかわからないじゃーん!ああ…ホントけしからんよなこんなもん盗撮するなんて。
けしからん。
テレビ局の誰かがこれを?何?今やってる仕事となんか関係あんの?さあ…。
ビデオがどうとかいうのがチラッと…。
ビデオってもしかして…盗撮ビデオの事!?あ…いや…わかんないな。
えー!?捜査に協力?はい。
あなたの客って事でテレビ局に入れてもらいたいんです。
あっ…そこをなんとか…お願いします!
(男性)「その件は山田さんに確認して」
(女性)「オーケーなら札幌のホテル予約します」確かに僕らの声ですけど…。
はい。
この時何か見ませんでしたか?この辺の部屋に隠れる人影とか…。
さあ…。
私も何も…。
あ…そうですか。
ありがとうございました。
田辺さんが盗撮ビデオの事を調べていたとか何か知っていたとかそんな事はございませんでしたか?そんな話聞いた事ないな。
ああちょっと待ってください!田辺さんの事についてな〜んでもいいのでなんか思い出す事ございませんか?なんでもいいって言われてもな…。
盗撮ビデオの事について何かございませんか?やっぱり律子さんはこの事件とは関係ないのかも…。
そうとも限らないわよ。
えっ?『ニュースメディア9』をここ何日か録画して調べたの。
天気予報はニュースとの兼ね合いで毎日多少時間がずれる。
時には9時40分頃から始まる事もあるわ。
それって…。
ニュースに出演中でも9時43分に殺害現場に行けるって事ですか?天気予報は約5分。
続けてCMがあるから合わせて7分。
スタジオから現場まで何分かかるかによるわね。
事件のあった日天気予報は何分からだったのか…。
それから『ニュースメディア9』のスタジオから殺害現場まで往復何分かかるのか…!えーっ!?また…?
(妙子)よーい…スタート!よしっ!
(激しい息づかい)往復5分。
残り2分…これなら犯行も可能です。
(激しい息づかい)お願いします!あかーん!って…。
4月13日殺害のあった日の『ニュースメディア9』をどーしても見たいんです!いやそんな事したら俺クビなんの!あっじゃ上の人に許可を取ってください。
だからダメ!ダメもとで!
(妙子)この辺ですよね?ちょっと勝手に何してんねんな!まあまあ…。
13日…。
あれ?ない。
え?事件のあった4月13日のビデオがない。
なんで!?それにしても被告の由紀江さんって人は運が悪いですよね。
犯行時間にアリバイさえあればよかったのに…。
確かにね…。
あっ!それって…偶然?もしも真犯人が由紀江さんを犯人に仕立てようとしたとすると彼女のアリバイをなくす必要があるわね。
その時間に由紀江さんを資料室に行かせた人間は誰か?彼女から聞いてないの?あー…それ盲点やったわ。
明日被告に確かめます。
で…藤堂さんどこ行ったわけ?あ…ああ。
犯行時刻は9時43分。
(男性)「なんだよこんなところに呼び出して…」「どういうつもりだ!?やめろ!あっ…!」「ああ…!」
(女性)「会議の件は後でまとめて報告いたします」「それと例の出張の件ですが…」「その件は山田さんに確認して」「オーケーなら札幌のホテル予約します」
(男性)「頼んだよ」犯人はここに隠れたんだ。
(携帯電話)おう真紀。
どうした?えっテレビ?早く『ニュースメディア9』見て。
なんだよ?いいから早く!
(テレビ)「今日の関東地方では湿度30パーセント前後と…」おい邪魔だよ。
あ…すいません。
見てるけど何?「明日からも晴れの天気が続きます。
大陸側からは…」えっ何?…なんだよ?…あっ!?これだ…!
(裁判官)弁護人質問をどうぞ。
はい。
では質問します。
あなたは田辺さんが殺害された時間『ニュースメディア9』に出演されていましたね?はい。
ニュースの中で毎日天気予報のコーナーがありますね。
その間にトイレに行かれる事はありますか?ええたまには…。
CMを入れて7分ほどありますから。
事件があった日トイレに行かれましたか?さあ…覚えてません。
(千春)質問を変えます。
えー4月4日頃テレビ局の中であなたが殺された田辺さんと激しく口論をしていたのが目撃されています。
口論の理由はなんだったんでしょう?さあ…よく覚えてません。
(千春)いちいち覚えていないほど田辺さんとはよく口論をしてたんですか?たまにはそういう事も。
(千春)そうですか〜?田辺さんは非常に温厚な方で田辺さんと口論をした事があるという人は私たちが調べたかぎりでは1人もいませんでした。
理由を覚えていないのではなく…言えないんじゃないですか?終わります。
(裁判官)検察官尋問ありますか?
(検察官)ありません。
(裁判官)では証人結構です。
はい。
では次の証人に飯島弁護士が質問します。
次の証人…?あなたは4月13日の…つまり事件のあった日の『ニュースメディア9』の放送中に矢島さんが席を立ったかどうか覚えてらっしゃいませんか?さあ…記憶にありません。
質問を変えましょう。
あなたは殺された田辺さんと被告が不倫関係にあったのをご存じでしたか?ええ…噂になってましたから。
もし真犯人が他にいたとしたら田辺さんと不倫関係にある被告は罪を被せるのにちょうどいい相手ですね?さあ…それは私はなんとも…。
仮に真犯人が被告に罪を被せようとしたとします。
でもそのためには被告にアリバイがない状態を作らなければいけない。
(妙子)そうですね?
(検察官)異議あり。
証人に訊いても意味のない質問です。
(裁判官)弁護人その質問の意図は?被告は犯行時刻には資料室に1人でいたと主張しています。
でもそれを証明する人はいません。
あんなに夜遅くに資料室に1人で行く人は滅多にいないそうですから。
それが私とどういう関係があるんですか?藤堂弁護士に代わります。
被告は1人で資料室にこもっていたためにアリバイがない。
これは真犯人にはとても都合のいい状況です。
そうかもしれませんが私には関係ない話です。
関係がない?辰巳さんあの日被告に資料を調べるよう命じたのはあなたですね?
(ざわめき)確かに私です。
だからなんだっていうんですか?なぜあんな夜になって資料調べを頼んだんですか?次の日のニュースに急に必要になったからです。
まさかあなた私が犯人で彼女に罪を被せるためにそんな事を?先ほど矢島さんが席を立ったかどうか覚えてないとおっしゃいましたがそれはあなた自身が席を立っていたからじゃないんですか?ハッ…バッカバカしい。
なんで私が田辺さんを殺さなきゃいけないんですか?田辺さんと矢島さんが口論していたという話を聞いた時私たちはまず2人の間に何かトラブルがあったんではないかと思いました。
でもその口論する理由は必ずしも2人の間にあるとは限りません。
証拠として申請しましたビデオテープを証人に示します。
このビデオテープは田辺さんの遺品から見つかったものです。
私たちが田辺さんの奥様にお願いして探してもらったところ出てきました。
ここには女子アナウンサーの更衣室を盗撮した映像が録画されていました。
(ざわめき)お静かに!ほぉ〜…盗撮の犯人は田辺さんだったんですか。
いいえ!遺品からはテープだけが見つかって肝心のカメラがなかったんです。
田辺さんが盗撮していたとすれば不自然ですよね?このビデオテープの指紋鑑定を申請します。
ここに田辺さん以外の誰かの指紋が付いていたとすればその人物こそが盗撮犯人の可能性が高いと思われます。
ちょっと待て…!私が盗撮犯人だと言いたいのか!?もし仮にそこから私の指紋が検出されたとしてもなんの証拠にもならんぞ。
第一盗撮と田辺殺しはなんの関係もない。
それでは見て頂きたいものがあります。
準備ができました。
(裁判官)始めてください。
(千春)はい。
お願いします。
これは私たちが入手した4月13日の録画です。
この日ワンダーマーケット社の裁判があってこの番組でも大きく取り上げられたので原告団の人が録画して持っていたんです。
ここに音声を重ねます。
この音声は事件当日殺害のあった隣の部屋で東西テレビ局技術局の佐野兼治さんがカメラテストをしていた際に同時に録音されたものです。
(男性)「なんだこんなところに呼び出して…」「どういうつもりだ!?あっ…!」今この部屋で犯行が行われました。
「
(足音)」「
(ドアの開閉音)」犯人が外に出ました。
しかし向こうから人が来たのを見て隠れる場所を探します。
ここに注目してください。
「
(ドアの開閉音)」止めて。
ここを拡大してください。
(ざわめき)辰巳さんこれはあなたですね?あなたが田辺さんを殺したんですね?どうしてですか?どうして田辺さんを!?こんなのは茶番だよ!私は帰る!逃げる場所ありませんよ!あいつは…。
私を破滅しようとしたんだ…。
(田辺篤)辰巳!?お前が盗撮の犯人だったのか!?どうしてこんな事を…!?ち…違うんだよ…。
毎日毎日…ニュースと視聴率に追いかけられててさちょ…ちょっと息抜きが欲しかったんだよ。
これが世間に知れる前に辞表を出せ。
俺から…あの番組を追い出すっつうのか?誰のおかげで視聴率とれてると思ってんだよ!辞表は今週中に出すんだ。
あぁ…。
私が築き上げてきたものをこんな事で…。
殺すしかなかったんだ。
どういうつもりだ!?おい!やめろ!あっ…!由紀江さんに罪を押しつける計画だったんですか?はぁ…フッ…。
悪いとは思ったがね。
悪いとは思った?あなたがやってる事は悪い事だらけじゃないですか!?報道っていうのは一番公平で正義感のある人がやるべきじゃないんですか?甘い事を…。
公平で正義感だけでトップがとれると思うのか?あの女だってそうだ。
キャスターになりたいために俺に言い寄ってきた。
欲しいものが手に入れたいんだったらな汚い事だって必要なんだよ。
だからって人を殺したり罪に陥れたりしていいわけないでしょ!明日すべてのテレビ局があなたのニュースを報道します。
でもあなたはそのニュースを見る事はできません。
これで終わります。
(記者)辰巳さーん!あの人が犯人だって知ってましたね?殺害された田辺さんが私にだけ打ち明けてくれてたの。
辰巳さんが盗撮をしていた事…。
辞表を書かせようとしている事…。
私たちの番組は高視聴率を続けてたわ。
(律子の声)だから局の利益のためには辰巳さんの犯罪行為は闇に葬るべきだ。
そう訴えたの。
私は自分が正しいと思ってた…。
でもあの日…。
CM明け1分前でーす!
(律子)あおかえりなさい。
お待たせしました。
差し込みの原稿です。
はい。
彼が本番中に汗をかくなんて一度もなかった。
田辺さんが殺されたって知って…。
辰巳さんが殺したと思ったんですね?ええ…。
それでもあなたはあの人をかばった。
4月13日のビデオを隠したのはあなたですね?ええ…。
フッ…。
私に真実を報道する資格なんかないわね。
駆け出しの頃は今のあなたみたいに正義に燃えてたのにね…。
(ため息)じゃ…。
辰巳良介は懲役15年の判決を受け刑が確定した
矢島律子は東西テレビを退職し二度とテレビの世界には戻らなかった
坂田由紀江の懲戒解雇は取り消されテレビ局に復帰した
殺された田辺の志を継いで番組作りに没頭している
(宏美の咳払い)自分だけのお手柄なんて思わないでよ。
もちろんです!皆さんのサポートがあったおかげです。
フフフッ。
なんか先越されちゃった気分。
私だっていつか…。
どうぞ!
(宏美)美味しそ!そういうわけで皆さん次もよろしくお願いします!「次も」って調子ええなぁ。
(ノック)はい。
いかがです?秋田名物・なまはげまんじゅう。
あ…ありがとう。
あホント…なまはげだ。
フフフッ。
案外やりますねあの子。
所長の若い頃もああだったんですかねフフッ…。
う…。
(咳込み)あららら…。
大丈夫ですか?所長…。
飯島さん。
ん?ありがとうございました。
私のためにいろいろと…。
あなたのため?依頼人のためよ。
あ…そうですよね。
あっ…今やってる事件手伝ってくれない?え…?はい!わかりました!
(咳込み)大丈夫?やっぱり似てるわホホホッ!そうね。
熱いわよ。
アチ…アチッ!ごめんなさい!ハハハッ!…あー!美味しい!2014/07/01(火) 15:05〜16:00
ABCテレビ1
[新]7人の女弁護士[再][字]
「人気女子アナ空白の7分間!?殺人生中継と盗撮の罠!!」
詳細情報
◇番組内容
7人の個性あふれる豪華女優陣が、絶妙なチームワークで、いっぱいの愛情と熱き正義感を持って、女性たちの事件を魅力的かつパワフルに解決、救っていくミステリー。
◇出演者
釈由美子、原沙知絵、井上和香、柴田理恵、南野陽子、川島なお美、野際陽子 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
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