きょうの健康「不安症 どんな病気?」 2014.07.01

(テーマ音楽)皆さんの毎日の健康のために。
「きょうの健康」です。
今回のテーマはこちら「不安症どんな病気?」です。
ではまず不安症でよくあるケースを見てみましょう。
こちらです。
ある日電車の中で突然心臓がドキドキし始め息ができず激しいめまいを感じました。
このままでは死んでしまうと思い救急病院に駆け込みましたが検査の結果は全て異常なし。
しかしその後も電車で同じような事が起きたためまた起こるのではと電車に乗る度に不安になりました。
電車で1駅ごとに降りるなど試してみましたがついには電車に乗るのも難しくなってしまい外出を避けて家に閉じ籠もるようになってしまったのです。
これはご本人は深刻ですよね。
さあこうした症状一体どういう事なのか今日も専門家をお迎えしております。
分かりやすく伺ってまいります。
特に不安症の認知行動療法と脳のメカニズムの研究がご専門です。
どうぞよろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
さて今日は「不安症」という病気がテーマですがAさんのこの症状これは不安症の典型的な症状なんでしょうか?そのとおりですね。
不安症以前は不安障害と呼ばれていましたが心の病気になりましてAさんの場合ですとパニック症という病気になります。
パニック症。
私どもパニック障害という病名を聞いた事があって電車の中なんかでパニックを起こすAさんのような症状ですね。
その呼ばれていた事と同じ事ですか?同じ事で今はパニック症と呼ぼうという事になってきました。
パニック症。
さて誰でも不安というのは覚えるものですがやはり病的な状態治療が必要な状態になる事があるんですね?生活に支障がない程度であれば問題ないんですが不安が高じて心の病気につながる事もあります。
患者の数というのは多いんでしょうか?実は不安症というのは心の病気の中でも潜在的な患者数が最も多いといわれていまして不安症という病気に気付くのが後れてしまう場合も非常に多いです。
本人だけでなく職場ですとかご家族あるいは周囲の方にもこの不安症という病気を理解して頂きたいと考えています。
多いという事ですからね。
では不安症別なケースも見てみましょう。
こちらです。
今度は20代の会社員Bさんです。
大切な会議で初めて人前で発表する事になったんですね。
ところがもともと人前で話す事が苦手だったBさんは緊張のせいか顔が真っ赤になり体が震えるのを感じました。
そのためこの大事な会議がとても嫌な記憶となってしまったんです。
それ以来人前で話す時は「顔がひどく赤いのでは」と気になり顔を隠そうと下を向いてしまい声が震えるようになりました。
こんな事が続くうちに会議での発表が近づくととても不安で会社に行けない日も出てきたんです。
あらら…こちらもご本人はつらいですね。
深刻ですね。
ただ同じ不安症でも先ほどのAさんのパニック症とはまた違いますよね?こちらのBさんは社交不安症という病気になります。
社交不安症の場合ですと大学生や社会人になって人前でプレゼンテーションをするような時期になると実はこの病気と分かる人が多くなってきます。
あ〜そうか新入社員などは環境が変わってプレッシャーも多いですからね。
ではこのパニック症そして社交不安症それぞれの特徴を伺ってまいりますがまずAさんのパニック症の特徴を更に詳しく教えて下さい。
パニック症の場合ですと突然の…体の反応いわゆるパニック発作が起こります。
更に予期不安といいましてまた発作が起こるのではないかという強い不安をいつも感じています。
また起こると不安なんですね。
これがね。
特にパニック症の場合ですと電車ですとかデパートの中などといったような発作の時に逃げられないような狭い空間。
あるいは助けが得られないような人混み。
そういった特定の場所ですとか状況で恐怖感が強まるという事も特徴になっています。
今のご説明では人混みのイメージがありますがそういう事なんですか?家で一人でいる時なんかも助けが得られませんのでそういう時も恐怖が募るという事もあります。
一人でも助けてもらえないという恐怖がね…。
そういう事がある訳ですね。
それではパニック症伺いました。
次にBさんの社交不安症ですね。
こちらの特徴はどうでしょうか?社交不安症というのは言いかえますと対人恐怖症の事ですね。
そのために体に…この社交不安症の方というのも多いんですか?非常に多い病気ですね。
子どもの頃から人と関わる状況で強い不安に悩んでいた方が大半になっています。
確かに人と接するのが苦手だという方いらっしゃいますしね。
それが強く出てる。
あらゆる場面で本当に出てきてしまうという事ですよね。
本当ですよね。
今日はそのパニック症と社交不安症2つの症状出ておりますが共通点はあるんでしょうか?不安や恐怖を過剰に感じましてそのために仕事ができないなどといった日常生活の支障につながる点が共通しています。
それではこの病気の原因ですがそもそもこういう症状はなぜ起きてくるんでしょうか?不安症の場合はこういったきっかけとなるような出来事が知られていましてAさんの場合は電車に乗ったという事ですね。
Bさんですと会議で発表したといったような出来事があります。
出来事。
発端ですね。
こういった出来事で動悸が起きたり赤面してしまったという事をネガティブに認知してしまうと。
そういった事で不安や恐怖を過剰に感じる事がございます。
これ少々難しいんです。
ネガティブに否定的に認知したと。
これどういう事ですか?認知というのは物事の考え方とか捉え方の事なんですね。
ここでは不安とか恐怖を起こすような考えばかりしてしまう事をネガティブな認知といっております。
こういったひどい事が起こるというふうに捉えますと不安とか恐怖というふうに誰でもなりますよね。
不安とか恐怖は体に反応を起こします。
動悸ですとか赤面息苦しいとか震えとかですね。
体の反応の症状ですよね。
そういった体の反応自体が「また本当にひどい事が起こってしまった」というような認知につながりますのでそうするとまたそこで不安恐怖そして体の反応またそう考えるという。
こういった悪循環が生じてきてしまう訳ですね。
これで症状ひどくなっていくんですね。
そして行動というものもありますが…。
ここですね。
これは何の事でしょうか?これらは安全行動ですとか回避行動という言い方をしておりますがAさんの場合ですと動悸を避けようとして電車を1駅ごとに降りてみるといった行動。
Bさんの場合ですと赤面した顔を見られないように下を向いたりするといった行動にあたりましてそういった行動で不安が緩和される事もあるんですが根本的な解決にはなりませんでむしろ悪循環をひどくすると。
Aさんの場合ですと電車に乗れなくなって外出できなくなってしまうとか。
Bさんですとかえって声の震えがどんどん悪くなって会社を休まないといけないというような日常生活の支障につながる事が多いです。
過剰なそうした不安をなんとか断ち切りたい。
この悪循環もなんとか断ち切りたいと思う訳ですがでは治療ですよね。
和らげるためにはどんな治療法が行われているんですか?基本になりますのは薬と認知行動療法という2つがございます。
2つ柱がある訳ですね。
ではお薬。
どんなものが使われるんですか?よく処方されますのがSSRIというものでございましてこれは神経細胞間の情報のやり取りに欠かせないセロトニンの量のバランスを保つ薬になっています。
恐怖を感じる脳の回路に作用するといわれています。
更にお薬はまだあるんですね?もう一つは抗不安薬でベンゾジアゼピン系というようにいわれてますが不安緊張焦りなどの症状が現れた時に使うと速効性がありまして症状を和らげる効果があります。
こうした薬で不安症はよくなるんでしょうか?SSRIには一定の効果が知られていますし抗不安薬も対症療法としては有効です。
ただ今は薬よりも効果が高いといわれております認知行動療法が治療の鍵になってきています。
認知行動療法効果が高い訳ですね。
どんな療法ですか?認知行動療法というのはものの考え方というような認知ですとかあるいは行動のパターンを変えるための方法になっています。
不安や緊張に立ち向かう中で頭に浮かぶ悪い認知イメージというのを乗り越えて慣れていくまで練習していくというものですね。
具体的にはドクターと関わる治療でどんな事が行われるんでしょうか?まずセラピストが病気の苦しさを十分に耳を傾けるようにします。
次に患者さんと十分な信頼関係ができたあとなんですが先ほどお示ししたような不安症の認知ですとか行動に関する悪循環をお互いに理解し合ってその悪循環をよい循環に変える方向について一緒に練習していくトレーニングしていくというような治療になっています。
すると不安症という病気の事も知識を持ち悪循環を起こす特徴もよく分かって頂くという。
大事な事ですね。
次にこのエクスポージャーですねこれはどのようなものですか?例えばパニック症の場合のエクスポージャーですがあえて避けていた不安とか恐怖に少しずつさらされるようにしていって不安と身体の反応に慣れていくというものでございます。
例えばAさんなら…?Aさんの場合ですとご家族と一緒に最初に各駅停車に乗ってもらってその次に慣れてきたら一人で。
あるいは更に快速電車に乗るというようなだんだんに練習していくという方法になっています。
そしてビデオフィードバックとありますがこれは何の事でしょう?こちらは社交不安症の患者さんに使われる技法でございますが患者さんの方のスピーチを録画して自分で見てもらうという方法になっています。
何のために?例えばBさんの場合ですと人前で話すと必ずりんごのように顔が真っ赤になっているというふうに思っているところがあるんですね。
ただそれを実際にビデオで見て頂くとこんなですねほとんど肌色でそんなには赤くなってない事に気付いてもらうという治療でございます。
自分で思うほどの事はないんだという事ですね。
そこでここにございますように…確かに私たちもすごく自分が気にしていても他人はそれを全く気にしていないという事よくありますよね。
他人はそれほど自分を見ていないという事に気付いてもらう事が大切ですね。
こういったところで重要なのはそういった恥ずかしい事あるいは不安な事を時間をかけてあえてやってみて予想するほど最悪な結果は起こらないという事に気付いてもらう事が不安症が治る事につながっていきます。
不安症かもしれないと感じたらどこを受診すればよろしいですか?まずは精神科心療内科メンタルクリニックにご相談頂きたいと思います。
ご本人もご家族もこの病気に気が付かない事も多いですのでまだまだ知られていないのが不安症でございます。
是非こういう病気がある事を知って頂ければ幸いでございます。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
明日はご覧のテーマです。
明日も是非ご覧下さい。
どうもありがとうございました。
2014/07/01(火) 13:35〜13:50
NHKEテレ1大阪
きょうの健康「不安症 どんな病気?」[解][字]

不安症はパニック症や社交不安症などを含んだ病気の総称。進行すると不安・恐怖が過剰になり、日常生活に影響が出ることが。効果的な治療の一つ認知行動療法を含めて紹介。

詳細情報
番組内容
不安症はパニック症・社交不安症などを含んだ病気の総称。進行すると不安・恐怖が過剰になり、日常生活に影響が出ることが。パニック症は突然不安に襲われ、死ぬのではという恐怖を覚え、激しい動き・めまいなどのパニック発作を起こす。社交不安症は人に注目されること、人前で恥ずかしい思いをすることが怖くなり、社会にでることができなくなる。不安症の具体的なケースをもとに、効果的な治療法の一つ認知行動療法などを紹介。
出演者
【講師】千葉大学教授…清水栄司,【キャスター】濱中博久,久田直子

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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