くらし☆解説「消費増税3か月 暮らしへの影響は?」 2014.07.01

生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは、10時5分になりました「くらしきらり解説」きょうは消費増税3か月、暮らしへの影響は?というテーマです。
担当は今井純子解説委員です。
今井⇒よろしくお願いします。
きょうで消費税が上がってちょうど3か月になりますがこの3か月間、特にぜいたくをしているというわけではないんですが支出を見ていると増えたなという感じがするんですけれどもね。
3か月たって、ひしひしと増税の重みを感じているという方多いのではないかなと思います。
実際に、物価は上がっているんですね。
こちらが価格の変動が激しい生鮮食品を除いた物価の推移なんですがもともと円安などの影響でこのように上がってきていて3月には、1年前と比べて1.3%になっていた。
そこに消費増税分が、どんとのっかった形で5月は3.4%。
これは32年ぶりの高い水準だったんです。
いろいろなものが同じように上がっているんですか。
ばらつきはあるんですね。
いくつか見てみると生鮮食品を除いた食料品全体で見てみると4.1%値上がりしていますまた外食は1年前と比べて3%。
洋服や靴は2.3%上がっています。
値上がりが目立つのはエネルギー関係です。
電気代は1年前と比べて11.4%上がっていますね。
だいぶ上がりましたね。
日用品の中でも、トイレットペーパーや洗剤、紙おむつこういったものは大きく値上がりしているものもあるんですね。
増税分よりも大幅に値上がりしているものがありますけれどもこれは便乗値上げではないんでしょうか。
そう思いたくもなりますよね。
ただ思い起こしてみると円安などの影響で、原材料費の価格、例えば原油や紙パルプこういったものの輸入品の価格が上がっていましたしまたこうしたものを作るために必要な電気代とか、輸送にかかるコストこうしたものも値上がりしていたんですね。
これまでは、なんとか値上げせずに我慢してきたんだけれども消費増税と合わせてそうしたコストを価格に転嫁していくそうしたケースもあって、そうしたケースについては必ずしも便乗値上げとは言えないというのが政府の見解なんですね。
それにしても、これだけ値上がりしていると、やはり買うのを控えなければと思ってしまいますね。
そうですね。
実際に消費支出というのは落ち込んでいるんですね。
こちらが家計調査で2人以上の世帯の物価の影響を除いた支出を見てみると、5月は1年前と比べて8.0%減っているんです。
消費がこれだけ減っている。
こちらは去年1年間の平均の支出を100として、ことしの消費支出の推移を見たものです。
極端なグラフですね。
3月にぐっと上がってかくんと落ちていますね。
消費増税前の3月に駆け込み需要が盛り上がった分、そのあとの落ち込みが大きくなっている形です。
どういうもので買い控えが起きているんですか。
目立っているのはこうしたものです。
例えば家のリフォームですね。
それから自動車購入費それから家電製品こうしたものはもともと価格が高くて、増税前に買ったほうがかなりお得というものこれは、前倒しで買った方が多かったということです。
あるいはコンタクトレンズやペットフード、化粧水こうしたものはある程度買いだめができますよね。
ですから5月の消費が減っている状況なんですね。
私も、化粧品は増税前にいっぱい買いましたがそろそろなくなってきて、また買わなければというときなんですけれどもね。
私も化粧品や調味料、こうしたものがそろそろ家のストックが底をついてきて買い始めている、そういうものが増えています。
実際に家計調査を見てみますと食料品や、あるいは洋服こうしたものへの支出というのは5月は回復してきているんです。
6月に入ってまとまった統計はまだ出ていないんですが、デパートなどに聞いてみますと化粧品が6月は売れ始めているスーパーで聞くと、お米や洗剤それからトイレットペーパーこうしたものが売れ始めているそういう声が聞こえてくるんですね。
戻りつつあるんですね。
ざくっとまとめると高額で前倒しで買う人が多かったもの、これはまだ買わないよという人が多くて在庫がそろそろ底をついてきたもの、こうしたものは、買う人が増え始めている。
さらに、駆け込みとは関係のないもの、外食や旅行、弁当、こうしたものは堅調にお金を使っているんですね。
減っていないわけですか。
そうですね。
むしろ去年よりも好調、売り上げが好調という企業があるんですね。
これから消費は増えていくんでしょうか。
そこは正直分からない、見方が2つに分かれているんですね。
デパートやスーパーなどの消費の現場に聞くと全体的に消費は戻ってきているしあまり冷え込んでいるという感触はない。
単純に値段を安くしたから売れるわけではなくて、むしろ価格が高くても品質のよいものが売れる傾向が続いているというんですね。
高くても売れるんですか。
ことしは賃金が久しぶりに上がったという方も多くて働く側のそうした明るい意識がこうした消費を下支えしている面があるのではないかという見方なんです。
今は、ちょうどボーナスの時期でもありますよね。
ボーナスもことしは増えたという方も多くて、これから夏の気温が冷え込む冷夏にならなければ消費というのは全体的にまもなく元の去年の水準に戻ってそれから緩やかに拡大していくのではないかそういう期待する声が売る側からは聞こえてくるんですね。
ただ、消費する側から考えるとそう楽観していいのかなと心配な点もあるんです。
どういう点ですか。
先ほど、賃金が上がっていると言いましたけれども連合のまとめで年齢や働く年数に応じて上がる定期昇給と全体的な底上げにあたるベースアップを含めた賃上げを見てみますと2%程度なんです。
一方、先ほども言ったように物価は5月に3.4%上がっているわけです。
物価のほうが高いわけですね。
ボーナスを合わせてもなかなか追いつく水準ではないと実際、家計調査で物価の上昇分を差し引いた実質の収入を見てみますと、5月は前の年と比べて4.6%減っているんです。
つまり、賃金は上がっても物価の上昇に追いついていないその分、収入が目減りしている状態なんです。
生活が厳しくなるということですよね。
増税後しばらくのうちは買いだめしておいたものを使って支出はあまりしない。
でも、それが底をついてきて支出し始めるようになると冒頭に岩渕さんがおっしゃったように、支出を見てみると結構増えているなとか貯金が減っているなというのを感じ始める、ちょうど今そういうころだと思うんですね。
そうなると消費のパターンを変えなければいけないもっと節約をしなければいけないなというふうに考え始めますよね。
その時期ですね。
実際私もこのところ自転車で行けるところは自転車で行って車を使わないようにとか家族での外食をもっと控えようとかそういう意識が強まっているんですね。
わが家は車が欲しいと言われてもだめだと、車自体を持たない選択をとったんですけれども。
それがいちばんの節約ですよね。
ただ、こうした節約の動きがどんどん広まっていくと消費を冷え込ませることにもなるんじゃないか。
実際にそういう心配をする経済の専門家というのも出始めているんですね。
でも、やはりこの数字を見ると節約しないといけないなっていう気になってしまいますよね。
そうですね。
ただ、そういうふうに節約の動きが広がっていくと、経済が再び低迷してアベノミクス失敗ということになりかねませんよね。
それを避けるために必要なのはやはりこの賃上げ。
なんとしても、もう一段上げていただかなければいけないですよね。
ほんとに上がるんでしょうか。
希望がないわけではないですよね。
今、人手不足はほんとに深刻になってきています。
なんとか人を確保しようということで賃金を上げたり収入のいい正社員を増やしたりそういう企業も増えているんですね。
その分、また販売価格が上がる動きにもつながってくるんですが大事なのはこのバランスなんです。
ですから、せめて企業の経営者には物価が上がる分は賃金を上げてほしい。
せめてつり合うようにしてほしいですね。
賃上げと物価というのがよい形で上がっていく、そういう経済のいい循環につなげてほしいと思いますね。
今井純子解説委員でした。
次回のテーマです。
健康食品の表示見直しについて消費者庁の検討会が議論を続けています。
担当は合瀬宏毅解説委員です。
ぜひご覧ください。
2014/07/01(火) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「消費増税3か月 暮らしへの影響は?」[字]

NHK解説委員…今井純子,【司会】岩渕梢

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出演者
【出演】NHK解説委員…今井純子,【司会】岩渕梢

ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療

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