連続テレビ小説 花子とアン(80)「ゆれる思い」 2014.07.01

(梶原)記念すべき「にじいろ」創刊号の完成を祝って乾杯!
(一同)乾杯!
(醍醐)英治さんこんな日にもいらっしゃらないなんて残念ね。
(梶原)ずっと英治君見ないけど奥さんの具合そんなに悪いの?
(郁弥)兄と結婚してすぐに義姉は胸を患って今も入院してるんです。
(英治)香澄。
今日はどう?・「これからはじまる」・「あなたの物語」・「ずっと長く道は続くよ」・「虹色の雨降り注げば」・「空は高鳴る」・「眩しい笑顔の奥に」・「悲しい音がする」・「寄りそって今があって」・「こんなにも愛おしい」・「手を繋げば温かいこと」・「嫌いになれば一人になってくこと」・「ひとつひとつがあなたになる」・「道は続くよ」・「風が運ぶ希望の種」・「光が夢のつぼみになる」今日は調子がよさそうで安心したよ。
(香澄)その辺飛び回りたいぐらい元気なの。
また無理するなよ。
分かってるわ。
新しい雑誌?うん。
郁弥が初めて担当した童話雑誌なんだ。
あいつ早く君に届けろってうるさくて。
フフフ。
この絵…あなたが描いたのね。
…うん。
珍しいわね。
あなたが挿絵を描くなんて。
絵描きになるのは諦めたんじゃなかったの?才能がないからね。
でも…これはすてきだわ。
この童話郁弥がイギリスで買ってきた本を翻訳したものなんだ。
舞台になってる16世紀のイギリスの雰囲気を出したページにしようって事になって。
女性の翻訳者なんて珍しいわね。
君は「にじいろ」創刊号の読者第1号だから忌憚ない意見を聞かせてくれ。
私が第1号なの?刷り上がったばかりだからね。
まあうれしい。
じゃあ心して読ませて頂きます。
(かよ)ついに出来ただね!すてきな雑誌じゃん。
てっ!「訳安東花子」!お姉やん本当にすげえなあ!これ見たらおとうなんか大喜びして村中に宣伝して回るよきっと。
(はな)うれしいけんど恥ずかしいじゃんね。
あっひょっとしたらまた行商に出ちまったりして。
「おとうがはなの本を売ってやる」とか言って。
てっ言いそう言いそう。
この挿絵もすごくいいじゃん。
ほれ村岡さんが描えてくれただ。
てっ…。
お兄さんの方?おかげでいいページに仕上がったさ。
感謝してるだ。
お姉やん…。
心配かけてごめんね。
でももう本当に大丈夫だから。
あっ宇田川先生の話もすっごくいいだよ。
あの人性格はきっついけんど心は水みてえに透き通った人なんだなあ。
こんなにすてきな童話書いてもらえて本当によかったさ。
ほういえばミスタードミンゴさんが褒めてただ。
ミスタードミンゴさん?ほらコーヒーが好きな紳士じゃん。
回想
(平祐)あなたは編集者には全く向いてない。
てっあの紳士が?お姉やんの事編集者らしくなったって。
わあ…ほれじゃあもう国に帰らんでいいだね。
はあ…。

(梶原)安東君。
これ作家に渡す分だから。
はい。
作家には担当者から早急に創刊号を渡すように。
分かってます。
発売日よりも前に渡さないとあの人たちへそを曲げるどころじゃありませんからね。
(須藤)作家先生ってのは怒らせると面倒な人種ですからね。
ご機嫌損ねないように頼むぞ。
はい。
安東君。
それが終わったら村岡印刷行くぞ。
あの…?社長に挨拶がてら紹介するよ。
「王子と乞食」のページが出来たのも村岡兄弟のおかげだからな。
編集長!それ私に行かせて下さい。
(三田)醍醐君はこれから岡田先生と打ち合わせでしょう。
そうでした…。
じゃあ三田さん行ってきて下さい!何で忙しい僕が。
大丈夫よ醍醐さん。
でも…。
醍醐君。
安東君を村岡印刷に行かせたくない理由でもあるの?本当に大丈夫だから。
ヘマしないように編集長のお供してきます。
じゃあ行こうか。
行ってらっしゃい。
行ってらっしゃい。
何してるの?あ…いえ。
こんにちは。
ああ…わざわざお越し頂いてすいません。
あいにく兄は出かけていて。
そう。
今日は英治君にもお礼を言いたかったんだけど。
くれぐれも梶原さんによろしく伝えてくれと言っていました。
社長。
やあやあ。
「にじいろ」創刊おめでとうございます。
どうぞ。
てっ…ミスタードミンゴ!
(平祐)やあ「みみずの女王」。
何だ安東君。
知り合いだったの?カフェーで何度かお目にかかりました。
僕も忙しくて行けないのに父さんはあの店に行き過ぎなんだよ。
父さん?はい。
社長で父です。
という事は…ご兄弟のお父様…。
安東君今日はおかしいぞ。
大丈夫か?やっぱり君は田舎に帰った方がいいんじゃないかね。
そんな…。
あまり編集者として優秀になると女性は生意気になるからね。
この辺で帰った方がいい。
あのこれつまらないものですが。
ありがたく頂戴します。
ほうウイスキーとはまた。
最近凝ってまして。
しかしいい雑誌に仕上がりましたな。
「にじいろ」はこれから長〜く愛される雑誌に成長しますよ。
社長にそう言って頂けると自信がつきますよ。
社長。
郁弥君。
この度は「にじいろ」創刊へのご尽力本当にありがとうございました。
ありがとうございました。
いや〜あの「王子と乞食」のページすばらしい出来栄えです。
はい。
本当にすてきなページにして頂きました。
英治はあのページえらく入れ込んでましたよ。
次号の安東さんの翻訳兄が楽しみにしてますから。
(梶原)安東君?はい。
あ…ご期待に沿えるように頑張ります。
こんにちは。
こんにちは。
今日は奥様気分がすぐれないから帰ってほしいと。
あ…大丈夫なんですか?心配なさるほどではないですけどね。
そうですか…。
では申し訳ありませんがこれ着替えなので渡して頂けますか。
はい。
よろしくお願いします。
(看護婦)本当によかったんですか?ご主人随分心配なさってましたよ。
いいんです。
ありがとうございました。
お着替えしまっておきますね。
毎日のようにお見舞いにいらして優しいご主人ですね。
ええ。
優しいんです。
…優しすぎるの。
(ため息)安東君どう?まだかかりそうです。
今日うち結婚記念日なんだよな。
あっじゃあ奥様おうちでお待ちでしょうからあとは任せて下さい!明日の朝一番に尾崎先生のとこ持ってくんだけど大丈夫?はい。
じゃあ悪いけどお先!失礼します。
ごきげんよう。

(雷鳴と雨の音)回想
(英治)うわっ!てっ!あっ…。

(梶原)安東君。
編集長…。
英治君と何があったか知らないがそういう時こそ仕事を頑張りなさい。
仕事は裏切らないよ。
「にじいろ」の次号に向けてまた頑張ってくれって事だ。
期待してるぞ。
もちろん頑張ります。
じゃあお先に。
お疲れさまでした。
ごきげんよう。
(ドアが閉まる音)降りやまない雨はない。
(雨の音)はなの心に降る雨もいつかはやむのでしょうか。
ごきげんよう。
さようなら。
生字幕放送でお伝えしますおはようございます。
2014/07/01(火) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 花子とアン(80)「ゆれる思い」[解][字][デ]

完成したばかりの新雑誌『にじいろ』を持って、英治(鈴木亮平)は妻・香澄(中村ゆり)の病室を訪れる。雑誌を眺めていた香澄は、『王子と乞食』のページに目を止め…

詳細情報
番組内容
完成したばかりの新雑誌『にじいろ』を持って、英治(鈴木亮平)は妻・香澄(中村ゆり)の病室を訪れる。香澄はうれしそうに雑誌を眺めるが、ふと、英治が挿絵を書いた『王子と乞食』のページに目を止める。挿絵を英治が描いたと知ったかよ(黒木華)もはな(吉高由里子)を心配するが、はなは気丈に振る舞う。発売準備に追われるはな(吉高由里子)は梶原(藤本隆宏)から、宇田川(山田真歩)には真っ先に届けるよう言われ…
出演者
【出演】吉高由里子,鈴木亮平,黒木華,高梨臨,藤本隆宏,町田啓太,中原丈雄,中村ゆり,【語り】美輪明宏
原作・脚本
【原案】村岡恵理,【脚本】中園ミホ
音楽
【音楽】梶浦由記

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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