(テーマ音楽)
(大竹)ここは銀行なんですけども又吉さん働いて随分お金もうけていらっしゃいますけどやっぱり銀行に貯金していますよね?
(又吉)いや僕はあまり貯金せずに意外と使ってるんですけど…。
この番組もう3年目ですよね。
そうですね。
徐々にでも意識は変わりつつはあるんですけど。
大人としてどうなんですかね?ハハハッそうですよね。
ところでね又吉さん。
近頃は現金通貨以外にもいろんなお金が誕生してますよね。
はい。
例えば「ビットコイン」って聞いたことあります?ゲームですか?あれは。
え〜っ!?ゲームじゃありません!もっとしっかり学びましょう。
ということで…。
今回のテーマは前回に引き続き「お金」。
今私たちの周りには紙幣や貨幣とは違うさまざまなお金が誕生しています。
何かと話題の仮想通貨「ビットコイン」。
変わり始めたお金の正体…。
これからのお金はどうなるの?経済学で考えます!未来の社会を変える可能性を秘めたある新しい通貨があります。
それは都内のある商店街で10年前に始まり今では北海道から沖縄まで広がって日本最大規模2000万円の流通高を誇る「地域通貨」です。
その成功の秘けつを探りにやってきた又吉さん。
あっ!アトム通貨のポスター貼ってますね。
探していたのはアトム通貨。
電気屋さんで手に入るのでしょうか?すいません。
アトム通貨はどうやったらもらえるんですかね?
(店主)え〜といいことをするともらえます。
いいことをするともらえる?あっそうなんですか!例えばどういう?例えば当店で言えばLED電球をお求めいただくとアトム通貨を差し上げてる。
LED電球を使うことは地球環境に優しくいいこと。
そこでこのお店ではアトム通貨を渡しています。
感謝の印のアトム通貨でございます。
ありがとうございました。
ありがとうございます。
あっ何かすごいかわいらしいというか。
かわいいでしょ?これが地域通貨のアトム通貨。
単位は馬力で1馬力1円。
この50馬力で50円分の買い物に使えます。
何かうれしいですね。
このかわいらしいデザインですし。
この地域は漫画家の手塚治虫さんが事務所を構えていた「鉄腕アトム」ゆかりの地です。
そこで2004年に地域通貨として誕生したのが「アトム通貨」。
現在180の加盟店で使うことができます。
例えばこちらのおそば屋さんではマイ箸を持参して食事をする事で10馬力がもらえます。
他にも4つの理念にかなった活動に参加することでアトム通貨をもらうことができるのです。
アトム通貨が使える店。
和菓子屋さんですね。
あっ!アトムのお菓子を売ってますね。
今度はアトム通貨で買い物。
これですか?
(店主)これがアトムのまんじゅうでこちらがウランちゃん。
かわいいですね。
5個入りを。
はい。
これで60円ありますもんね。
アトム通貨60馬力で60円分を支払います。
今領収書を差し上げます。
本当に使えましたね。
実際使えるとまたうれしいですね。
本当にお金として現金と一緒にこう使えるっていうのが。
ちょっと手放す悲しさもあるんですけどね。
(店主)こんにちは。
これだけありますんでこれを換金をお願いします。
2人はアトム通貨事務局の学生ボランティアスタッフ。
お店に集まったアトム通貨を回収して換金しています。
どんな仕組みなのでしょうか?ありがとうございます。
ありがとうございます。
まずは事務局がアトム通貨を発行しそれをお店が現金で買い取ります。
お店はいいことをしたお客さんにアトム通貨を渡します。
もらったお客さんはアトム通貨を使って商店街で買い物をします。
お店が受け取ったアトム通貨は事務局が回収し換金します。
今回お金を手にしたのは和菓子店でアトム通貨を買い取った電気店ではありません。
逆に和菓子店が通貨を買い取って配り電気店がお金を手にすることもあります。
買い取った店が必ずしももうかるとは限りません。
それでもアトム通貨が流通する事で商店街全体が活性化し顧客が定着するというメリットがあるのです。
又吉さん早稲田大学の中にあるアトム通貨事務局へ。
ここがアトム通貨事務局ですか?
(学生たち)はい。
これはこの商店街でしか使えない?全国今9支部9か所であと本部もあるので全部で10か所になるんですけどもそれぞれに通貨を発行していてその通貨自体は全て相互作用で使えるような形にはなっています。
アトム通貨のシステムは全国10か所に広がっています。
お互いが助け合うシステムが各地の商店街に活性化をもたらしています。
アトム通貨みたいに全国に広がるほど使われている例っていうのはどうしてだと思います?お金自体がデザイン性が高いというか持っておきたくなるというその物にも価値があるというのも大きいんじゃないかなと思ったんですけどね。
アトム通貨の場合はですね「お互いに助け合う」っていう。
言ってみたら互酬性みたいな。
互酬性っていうのはね地域通貨が成功するうえで私は1つのポイントになってると思ってるんですよ。
それはアンダーマイニングを避けることができる。
アンダーマイニング?はい。
「アンダーマイニング効果」とは自発的に何かをしようとしたとき…又吉さんもね後輩から「ちょっと手伝って下さいよ」とかって例えば「ライブみたいなのを手伝って下さい」って言われたときに「今日はありがとうございました」って5,000円渡されたらちょっとムッとしません?ハハッ。
後輩に渡されたら確かにね嫌かもしれないですね。
だからせっかくボランティアで。
お金じゃないんだって事ですよね。
ああそうかもしれないですね。
そういう時に地域通貨でお礼をするというふうな事だと善意とお金っていうのが両立すると。
なるほど。
紙幣や貨幣では果たせない役割を地域通貨は担っているのです。
未来のお金がどうなるか考えてみるためにまずはですねこれまでお金がどう変化してきたのか歴史を振り返ってみましょうよ。
はい。
まず最初は又吉さんはい。
はい。
私はリンゴが欲しいんです。
僕はバナナが欲しい…。
はい。
その場合は成立しますよね。
はいそうです。
ところがもういっぺん交換しようとしたときに私はバナナ食べたい気分じゃないと。
その時に又吉さんどうします?大竹先生が欲しそうな物を持ってくるしかないですよね。
そういう時に使われた品物って何だと思います?米とか。
うん。
こういうものですね。
お米。
はいはい。
米の他に塩と布。
これらには共通した3つの特徴があるんです。
その特徴とは?何でしょう?みんなが必要とする。
じゃあ答え言いましょう。
だからこの3つっていうのがお金の役割ですね。
はい。
3つの役割を満たしその後世界各地でお金として使われるようになったのが金銀銅の貴金属でした。
そういう金属を持ち歩かなくてもいいように金属と交換するための証書として使われたのが紙幣なんですよね。
これ昔の10円札なんですけれども何て書いてあるか?ちょっと。
昭和5年の10円札。
書かれているのは…。
「この券引き換えに金貨拾圓相渡し…」。
「相渡し申すべく候」。
つまり10円の価値を持つ金貨と交換できると書かれています。
次の紙幣見てください。
よく似てるでしょはい。
それから13年後の10円札と比べると…。
「金と交換できる」と書かれていた文章が…なくなっています!日本の紙幣は金と交換できる兌換紙幣から不換紙幣へと変わったのです。
この間に何があったのでしょうか?日本ではですね昭和6年ですね金が不足してたんですよ。
金の輸出を禁止して金と交換できる兌換制度を停止したんですよ。
はい。
昭和17年に兌換の義務が無い不換紙幣というのが発行できるようになったんですね。
なるほど。
お金の歴史を見ると誰もが欲しがる物から価値の高い貴金属そして紙に…。
この先お金はどうなっていくのでしょうか?それで今は更に現金通貨以外にもいろんな新しいお金が出てきてるわけです。
今話題になってるビットコインについて見てみましょうか。
はい。
新たなお金として注目されている仮想通貨「ビットコイン」。
2008年あるプログラマーがネット上に論文を公開したのがきっかけでした。
目的は…考えに賛同した世界中のプログラマーによってつくられたのがビットコインです。
ビットコインは「マイナー」と呼ばれる採掘者たちがコンピューターを使って膨大な計算をすることで手に入れることができます。
このマイナーたちの計算が暗号となり全ての取引が記録される台帳のセキュリティーを守ります。
管理者が不在でもビットコインは成立するのです。
更にビットコインは発行量の上限が決められています。
そのため欲しい人が増えると価格が上昇するようにつくられているのです。
各国の現金にも換金でき安い手数料で買い物ができる新しいお金。
国や銀行の管理を超えて世界中個人と個人が自由に取引が行える通貨なのです。
ビットコインというのは新しい通貨っていうんですけれどもインターネットで個人と個人が世界中自由に取り引きする事できるんで。
だから使う側にとったら世界中同じ通貨の方が便利ですよ。
なるほど。
ただね各国の政府っていうのは自分の国と違う通貨が広く使われるようになる訳ですから単純には賛成できませんよね。
そうですね。
ビットコインに対し各国の政府は取引を違法と表明したり黙認・承認するなど対応はさまざまです。
日本の対応どうだったか知ってます?日本はどうなんですか?でもよくビットコインというワードは聞くんでね。
認めた?それなりに認めたんじゃないですか。
どっち付かずというか。
政府は…あっ!しないと。
つまり禁止もしないし使ってもいいと。
通貨だったらそれは違法だとかこういうふうにしなきゃいけないとかってなるわけですけどそもそも通貨じゃないんだということで様子見という感じですね。
便利な点もたくさんありますけど不安な要素もありますよね。
振り込め詐欺とか…。
そうですね。
オレオレ詐欺とかいろいろありますね。
金融機関を介さないでお金を振り込めますから犯罪とかテロに資金が流れやすくなるんじゃないかという心配がされてるんですね。
今年2月ビットコインの大手取引仲介会社の経営破綻が報道されました。
しかし破綻したのはあくまで取引所です。
ビットコインは今も世界中で使われています。
そして先月…。
あなたはどうする?ビットコインのような仮想通貨が広がるっていうのはまだ先かもしれないですけどね。
でも電子マネーは実際結構使っている人いるじゃないですか。
実際にね現金は一切使わずに電子マネーだけで生活している人っているらしいんですよ。
へぇ〜!そうなんですか。
はい。
そこで電子マネーだけで生活するとどんなことが起こるか試しにスタッフが挑戦したんですよ。
えっ!?そうなんですか?見てみましょうよ。
はい。
アシスタントディレクター中嶋君の電子マネー生活。
中嶋君が現金と電子マネーでそれぞれ一週間ずつふだんどおり暮らします。
お金の使い方にどんな違いが出るのか調べてみます。
一日の終わりに…翌週今度は電子マネー生活スタート。
現金は一切使わず支払いは全て電子マネーで行います。
中嶋君の食事はほぼ毎日これ。
食生活は電子マネーで問題ありません。
同じように毎日使ったであろう金額を予想します。
電気代など公共料金の支払い。
新聞もワンタッチでOK!ちょっとここはさすがに無理でしょうね。
えっ!あるの!?洗濯も乾燥も電子マネーでOK!ん?ここはもしかして?まさかの銭湯ですよね。
ああ…。
えっ!?ちょっと。
はい。
すいません。
Edyで。
はいはい。
いやいやいや。
無理でしょ。
無理でしょ。
えっ!?えっ!?え〜っ!ここまで普及しているなんて!すごい!お風呂上がりの牛乳も…。
(店主)ここ当ててください。
牛乳はいいから。
カードをね。
ついつい使いすぎてません?おいしそっ!両方の生活が終わったところで実際に使った金額を計算して予想した金額と比較します。
果たしてどんな結果が?実はねこれが結果なんですよ。
これは現金で生活してたときに彼に一日いくら使ったかを予想してもらったんですね。
予想からの誤差使いすぎてた分がプラスになるわけです。
はい。
これ見ると現金生活の時は差は927円しかなくて。
ところがね電子マネーの時5194円。
やっぱりちょっと使いすぎてしまうんですね。
現金と電子マネー。
電子マネーでは自分がどれくらいの金額を使っているのか認識できていなかったのです。
う〜ん。
あるある。
「電子マネーを使うと私たち価格をあまり気にしなくなるようだ」という研究結果もあるんですね。
アメリカの研究で実際に高速道路でETCってあるじゃないですか。
あのETCを使っている運転手さんと現金でお金を払っている運転手さんと「道路料金がいくらか?」を聞いてみたんですよ。
そうするとETC利用されている運転手さんは現金払いの運転手さんよりも道路料金を知らない比率が高いんですね。
なるほど。
ということはですねお金取る方はそれを利用しない手はないと思いません?そうですね。
これMITっていう大学のフィンケルスタイン教授が推定されたんですけれどETCが無かったときに比べると実は道路料金というのは20%〜40%高くなってる。
みんながわからんうちに値上げしてる。
値上げできると。
文句言わないから。
ちょっと怖いですよね。
怖いですね。
そう考えると。
どうですか?又吉さん電子マネー使ってどんどん後輩を連れていくと怖いことになりません?そうですね。
ちゃんと現金で払って今日これだけ使ったかってわかった方がもしかしたらいいかもしれないです。
ちょっと私後輩に言っておきますよ。
「又吉さんに電子マネー持たすように」って。
いやいや駄目ですよ。
使っちゃうじゃないですか。
電子マネーとか仮想通貨にはマイナスの要素確かにありますよね。
私たちがいくら使っているかわからないっていうところが。
でも経済学的に見ていい面もあるんですよ。
あっいい面もあるんですか。
それはね…う〜んはいはい。
現金だとゼロ以下の金利って付けられないじゃないですか。
かつてねこういう紙幣があったんですね。
1930年代オーストリアのチロル地方で使われた地域通貨の「ゲゼル型通貨」。
この部分に面白い仕掛けがあるんです。
ここにスタンプを押す所があるんですけれども。
毎月ここにスタンプを押されて押される度に価値が1%ずつ下がっていくという通貨なんですよ。
嫌なお金ですよね。
早く使わないといけないと。
そういうことです。
だから金利が毎月1%のマイナスなんですよね。
持ってる人にとってはよくないんですけど経済全体考えたらみんながより早く使うということでデフレからなかなか抜け出せないというときにはこういうゲゼル通貨みたいに価値が下がっていくお金があれば脱却できるかもしれないですね。
又吉さん欲しいですか?僕はでも割とすぐ使うんで大丈夫かもしれないですね。
そっか。
普通の貨幣だとこんな事出来ないじゃないですか。
はい。
ところがね電子マネーとか仮想通貨だったらそれが簡単にできますよね。
そうですね。
電子マネーとかもねいろんな可能性を秘めていると。
とは言えねお金がどんなふうになっていこうととりあえず又吉さんはお金を全部使ってしまわないでちゃんと貯金ができる大人にならないといけないですよ。
そうですね。
まずはねこれをつけることから始めてください。
えっ!?「お小遣い帳」ですか?はい。
ではしっかりつけてくださいね。
わかりました。
ますます面倒くさくなってお金を全部使ってしまわないようにしてくださいね。
又吉さん。
2014/07/01(火) 00:00〜00:25
NHKEテレ1大阪
オイコノミア「“お金”の正体って…?」(後編)[字][再]
イマドキのお金はお札と硬貨だけじゃない!地域通貨に電子マネー、ビットコインに代表される仮想通貨などさまざまな形がある。未来のお金はどうなるのか?
詳細情報
番組内容
現金を一切使わず電子マネーだけで生活することはできるのか?今回、番組ADが1週間の電子マネー生活に挑戦。コンビニや交通機関はもちろん、コインランドリーなど思いもつかないところでも使用可能で普及の実態が浮かび上がった。一方、電子マネーと現金ではお金の使い方に異なる傾向があることが判明。何が違うのか? また、国内でATM設置が始まったビットコイン、全国に広がる地域通貨など新たな可能性を持つお金を紹介。
出演者
【出演】又吉直樹,【解説】大阪大学教授…大竹文雄,【語り】朴ろ美
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
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