NHK高校講座 生物基礎「DNAとタンパク質合成」 2014.07.15

いなくなってしまった。
(ヤマネ)ヒヒヒ…。
(チェシャ猫)うわ!ヤマネだ逃げろ〜!生き物の不思議を解き明かす「生物基礎」へようこそ。
生物にとって大切なタンパク質はそれぞれの生物の体の中でDNAの情報に従ってつくられる。
今日はDNAとタンパク質の関係に肉迫じゃ。
こんにちは八田亜矢子です。
今日も楽しく勉強していきましょう。
よろしくお願いします。
東京アヴァンギャルドの丸沢丸と…。
綾瀬マルタと…。
森の精のミドリ君です。
この前健康診断受けたみたいです。
結果が気になるねぇ。
うん。
よろしくね〜。
よろしくね。
はい今日のテーマは…私たち生物にとって欠く事のできないタンパク質。
そして生物の設計図DNA。
今日はこの2つの関係について学習していきます。
では丸君マルタさん…さっき焼き肉を食べてきたんで僕の胃の中に入ってます。
あ〜そうだね。
つまり…はい。
タンパク質は動物の体をつくっている大切な物質です。
例えば筋肉。
そして皮膚やそれからこの前学習した酵素もタンパク質からできているんです。
体をつくる大切な物質なんですね。
はいそうなんです。
そしてこの大切なタンパク質…えっタンパク質を含んでる肉とか魚を僕たち食べてますよね。
動物は食べたタンパク質を一旦分解して…そういう事じゃ。
では丸君今日のキーワードを出してくれたまえ。
はい。
よいしょ。
(丸)「タンパク質はこうしてつくられる」。
ん?どうやって?はい。
タンパク質がつくられる時大切な役割をしているのがDNAの塩基配列なんです。
さてDNAの塩基覚えておるかな?はい。
A。
T。
G。
C。
アデニンチミングアニンシトシン。
(丸)DNAはこの4種類の塩基がたくさん並んでつくられてます。
その並び方が塩基配列でした。
…よね?はいそうでしたね。
実はタンパク質がつくられる時そのDNAの塩基配列がもとになっているんです。
つまり…えっちょっと待って下さい。
DNAというのは…あっそうそう。
そのDNAが何でタンパク質に関係あんだろうね?そうだよね。
何を言っておる!…だと確認したばかりじゃ。
ああそうかそうか。
ハハ…。
タンパク質は体をつくる大切な材料です。
つまり…というのは……という意味なんです。
あぁなるほど。
DNAの……って訳なんですね。
うん。
ではここで質問です。
どうしますか?はい!すぐに産業スパイに…もっとここ使わないと。
えっ?私だったら重要な部分だけ…頭いい!もっともっと。
売るかどうかはさておいてタンパク質の設計図でもコピーをするというのは同じなんです。
でも…RNA?何だ?それ。
はい。
RNAというのはRiboNucleicAcidというDNAによく似た物質なんです。
(丸)ほう。
DNAはDeoxyriboNucleicAcid。
(マルタ)うん確かに名前は似てる。
でも大きな違いがあるんです。
DNAで使われている塩基はATGCでしたがRNAではAUGC。
つまりチミンの代わりにウラシルという塩基が使われているんです。
(丸)でこの塩基の形を見るとアデニンとウラシルがくっつく…あの…くっつくやつ。
何ていうんだっけ?あっそれそれ。
そうです。
塩基の相補性です。
ですからDNAからRNAに情報がコピーされる時にはこのように「相補的塩基対」をつくってRNAが合成されます。
(マルタ)なるほどDNAでATGCの順に並んでいる塩基がRNAにコピーされるとUACGになるんですね。
はいそうです。
このように…「はい転写通ります。
ご注意下さい」。
それ電車。
DNAからRNAへの転写の様子を見てみよう。
まずDNAの二重らせんがほどけほどけたDNAの片方にRNAの塩基が近づき…この時転写されるのは片方のDNAの一部である。
こうしてできたRNAはmRNAメッセンジャーRNAと呼ばれている。
DNAの情報が転写されてmRNAがつくられた。
じゃあ次はこのmRNAの情報をもとにタンパク質がつくられる…ですよね?はいそうです。
…といいます。
(丸)翻訳ですか。
はいそうです。
貼って下さい。
はい。
翻訳によってタンパク質ができる。
(丸)でも翻訳ってどんな仕組みなんですか?翻訳の仕組みを学習する前に…知っておるのかな?いやいやどんな物質ってそんなの。
ちょっとちょっと肉や魚に含まれてるに決まってるじゃないですか。
ねぇ。
そういう事ではない!どんな構造をしておるかという事じゃ。
あ〜なるほどなるほど。
構造の方ですね。
ハハハ…。
知りません。
知りませ〜ん。
アミノ酸が1列に?「1列」っていうところはRNAに似てますね。
そうか。
という事はDNAからRNAへの転写と同じように…1列につながる。
(丸マルタ)ですよね!ブッブ〜!いいとこ突いてはいるんですがちょっと違います。
実はタンパク質の材料になる…20種類のアミノ酸と1対1でくっつくには塩基の種類が足りません。
うん。
4種類の塩基と20種類のアミノ酸でしょ。
4つと…え〜?RNAの塩基はAUGCの4種類。
だから1文字で決められるのは4種類だけだ。
そこでAAAUAGACのように4種類の文字を2つずつ並べたらどうだろう?この場合4×4で16。
つまり16種類のアミノ酸が決められる。
でもアミノ酸は全部で20種類。
まだ足りない。
さあどうする?分かりました!塩基2つで16通り。
って事は3つだったら更に4倍のアミノ酸が決まりますよね。
ああそうか。
という事はちょっと待って。
16×4でしょ…64通り。
おっこれなら十分です。
…よね?はいそのとおりです。
でもまだ1つやっかいな問題が残っているんです。
やっかいな問題?はい。
例えばこのようにmRNAの塩基が並んでいたとします。
この時始まりがどこなのか分からないと…UCAで1組なのかCAUの3つなのか。
(マルタ)確かに分かんないですね。
そこでこの中から「AUG」という並びを探します。
実はこのAUGという並びがタンパク質をつくる翻訳の始めと決まっているんです。
(丸)へぇ〜そうなんだ。
という事でこのmRNAではこのような3つの塩基の並びによってアミノ酸が決まる事になります。
(丸)ふ〜ん…そして始まりのAUGから3つずつ区切っていって初めて出てくる「UAG」。
これが翻訳の終わりです。
(マルタ)なるほど。
文の終わりに付ける。
みたいなものですね。
はいはいはいはい!僕僕僕。
あぁ。
どっちから読んでも終わってるって事ですかね〜。
よいしょ!よいしょ〜。
ではここにmRNAがあります。
本当はもっと長いんですけれども今回はこの長さでやります。
そしてそちらにはいくつかのアミノ酸があります。
その下に付いてるのはアミノ酸の運び役のRNAなんですが。
では…お〜。
はいやってみましょう。
まずはタンパク質をつくる塩基の…AUGを探そう…。
あっこれだ。
AUGこれですね。
でAとペアになるのはUだからUで。
UにはA。
でGにはCだね。
という事はUACがあればいいのか。
はい。
(丸)よしじゃあUACを探しましょう。
UAC…。
あっあった。
UACいきます!お〜ぴったり。
(マルタ)次のUUGに付くのはえ〜っと…。
あっこれだね。
はいはまりました。
で次はこれです。
GUCに付くのは…これ。
(マルタ)次はAAUだから…。
え〜っと…はいこれです。
はいはまりました。
(丸)次がUAGだから…。
UAGは…。
あそうか終わりか。
じゃあこれでタンパク質の完成です。
はい「焼肉定食」というタンパク質が完成しましたね。
でも焼肉定食ってどんなタンパク質です?それはもう肉のタンパク質でしょう。
まあ焼肉定食はありえませんがもしこのmRNAが翻訳されるとしたらひっくり返して下さい。
はい。
…という並びになります。
ではミドリ君の持っている表を見てみて下さい。
おっいつの間に!?
(マルタ)「64通りの塩基の並びによってできるアミノ酸はこのように決まっているよ」。
へぇ〜。
違う並びでも同じアミノ酸をつくる事があるんだ。
はいそうですね。
そしてこのようにして決められた…うん。
ん?でも亜矢子さんこの前見たアミラーゼっていう酵素あるじゃないですか。
酵素はタンパク質って事だけど1列に並んだ長い分子には見えないですよ。
ああそうですね。
先生こんにちは。
(奥脇)はいこんにちは。
どうぞ。
どうもありがとうございます。
今日はDNAの塩基配列がタンパク質の設計図という事を学んできたんですが何か質問ですか?はい。
タンパク質はアミノ酸が1列に並んでいるという事でしたが…これはタンパク質であるアミラーゼという酵素のCGです。
これを別の見方をしたCGで表すとこうなります。
なるほど。
1本の長い分子が複雑に折りたたまれて立体的に見えるんですね。
でもこの複雑な…ではこの模型で説明していきましょう。
このようにアミノ酸が1列につながったタンパク質があったとします。
この緑色のアミノ酸は親水性…水となじみやすいアミノ酸です。
そしてこちらのオレンジ色のものこれは疎水性といって水となじみにくいアミノ酸だとします。
それからほかには電気的にプラスのアミノ酸。
それからマイナスのアミノ酸があったりします。
このアミノ酸のつながったものを水の中…つまり細胞の中に入れるとどうなるかというとプラスとマイナスがくっついて水となじみやすいアミノ酸が外側に来るのでほら。
あっ折りたたまれましたね。
でこのプラスのアミノ酸が別の位置にあると違う折りたたまれ方をする。
このように…実はタンパク質というのはこの立体構造が重要なんです。
ふ〜ん。
ふ〜ん。
そうかタンパク質は立体構造が重要なんだ。
うん。
でもさ…えっ?その疑問に答えてくれるのは東京大学でタンパク質の研究をしている…
(濡木)この人形を使って説明しましょう。
これに光を当てると影が出来ますね。
この影を…タンパク質の形を決めるのもこれと同じなんです。
これはタンパク質である…タンパク質にいろいろな角度からX線という光を当ててその結果をコンピューターで計算するとそのタンパク質がこのような形であるという事が分かる訳です。
(マルタ)へぇ〜X線の影で形が分かるんだ。
(丸)科学にはいろんな方法があるんだね。
では亜矢子さん今日の「実になる一言」お願いします。
はい今日の「実になる一言」はこちら…
(丸マルタ)「3つの塩基で1つのアミノ酸」。
mRNAの塩基配列が翻訳される時3つの塩基の並びで1つのアミノ酸が決まるという事です。
なるほどね。
3つで1つが決まるんだ。
あっ僕もそうですよ。
僕も3つのもので決まってます。
マツタケシイタケエノキダケ。
えっどういう事?僕キノコ!2014/07/15(火) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 生物基礎「DNAとタンパク質合成」[字]

生物を学ぶ事は自分自身を知る事です。ヒトとはどんな生物なのか?体のしくみや健康に暮らすための知識等々、本格的に「生物」を学ぶ前に「生物基礎」でその準備をします。

詳細情報
番組内容
生きていくために必要なタンパク質を、生物は自分の体の中で作る。このタンパク質を作るための情報はDNAの塩基配列に記録されている。DNAの塩基配列はまずメッセンジャーRNAに転写され、メッセンジャーRNAの塩基配列をもとに、20種類のアミノ酸がどのように並ぶかが決められ、タンパク質へと翻訳される。【出演】八田亜矢子・東京アヴァンギャルド、【講師】奧脇 亮
出演者
【解説】開成学園中学高等学校教諭…奥脇亮,【キャスター】八田亜矢子,【リポーター】東京アヴァンギャルド,【語り】増谷康紀

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 生涯教育・資格
バラエティ – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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