女医花橋澪子の事件カルテ 2014.07.15

(救急車のサイレン)
(安達舞子)痛い…痛い…。
ああ…。
うっ…うう…。
(医師)血圧。
はい。
血管確保。
はい。
モニターつけて。
はい!超音波エコー準備して。
(看護師)はい!痛い…ああ…あっ!採血して。
(看護師)はい!
(花橋澪子)どんな状態?妊娠後期激しい腹痛とかなりの出血があります。
血圧は?
(看護師)60です。
輸血の準備するから昇圧剤入れて。
(看護師)はい!聞こえますか?大丈夫?お願い…。
赤ちゃん…助けて…。
わかった!頑張るんだよねっ!出血してるけど破水してないわね。
随分お腹も張ってるし。
このままでは母体も胎児も危険です!何言ってんの。
どっちも助けるのよ。
帝王切開の準備ね!
(医師・看護師)はい!先生よろしいですか?はい安定してますからどうぞ。
はい。
では開産を始めます。
よろしくお願いします。
お願いします。
お願いします。
メス。
(看護師)はい。
(医師)ガーゼを。
(看護師)はい。
(医師)コッヘル。
(看護師)はい。
クーパー。
はい。
開腹鈎。
はい。
おはよ。
おはようございます。
安達さん…。
残念だけどあなたしか助けられなかったの。
ごめんなさい。
赤ちゃん…欲しかった…。
じゃあ早く元気になって。
チャンスはある。
きっとチャンスあるから!・先生!あっ今日退院ですか?
(的場美鈴)こんにちは。
はいありがとうございます。
元気があるから大丈夫だ。
あっくん弟の事大事にするんだよ。
うん。
そうか。
あららら。
ご機嫌斜めかしら。
お大事に。
お大事に!どうもありがとうございました。
じゃあね。
バイバイ。
バイバイ!安達さん!ねえもう2〜3日入院してたほうがいいんじゃないの?保険証ないんです…。
入院費払えないんです。
わかった。
私が経理に掛け合ってみる。
一緒に行こう。
もういいです。
どうもありがとうございました。
安達さん…。
結局…何にもしてあげられなかったなぁ…。
何言ってるんですか!精一杯やったじゃないですか!第一母子共危なかったところを舞子さんは助けてあげられたじゃないですか。
まっそれが先生のいいとこなんですけどね。
早く元気になってください。
ありがとうございます。
アチッ!アチッ…。
(ノック)アッチ〜。
(芦川仁志)やあ。
先生。
元気の素が見えましたよ。
何だ?ああっ!なっ何でもない!何?何?あっうまい寿司でも食いに行こうかと思ってね。
あっいいですね。
賛成。
うん。
じゃあ後で。
うん。
ああ〜あせっかく誘ってくれたのに味わかるかな〜?べ〜つに味なんてどうだっていいんでしょう?芦川先生が一緒なら。
君が火傷させたんだぞ。
すいません。
じゃあ今夜ゆっくり芦川先生に治療してもらってください。
なんせあちらは専門家ですから。
いいねそのアイデア!そうするわ。
またそうやって…。
もうホントに…ごちそうさまでした!はははっ!秋田へ!?ああ。
院長としてな。
まだ先の話だけど1年は今のままで…。
ちょっと待ってよ。
あなた医者になった時どんな事があってもこの系列の病院には行かない。
患者のためにこの大学に残って臨床と研究を続けるんだってそう言ってた。
いや向こうだって研究はできるさ。
そうかな…。
そうは思わないけど。
思ってもみなかったチャンスなんだから。
澪子一緒に来てくれないか?私に医者辞めろっていうの?ある女流作家がこう言ってたなぁ。
別れ話に寿司屋のカウンターは最適だって。
おっおい…。
横に並んでるから顔見なくて済むし人目があるから大ゲンカにもならない。
適度に注文すれば間も持つ。
別れる気!?さあ?1年かけて考えてみるわ。
あっトロください。
大トロね。
・はい!
(雷鳴)
(雷鳴)
(雷鳴)
(チャイム)澪子!?おいっ!おいっ澪子!澪子!澪子!澪子!どうした!?何があったんだ!心配…?おい!まだ心配してくれるんだ…。
当たり前じゃないか!はあ…。
ああっよかった!ケチャップよ。
お前!!チッチッ…。
怒らない。
怒らない。
何だ…?冗談にもほどがあるよ。
冗談わからないにもほどがある。
いっつも死と向き合ってるんだぞ!俺達は!悪い冗談はよせ!今後一切!はい。
はあ?やけに素直じゃない。
最後ぐらいはね。
(ため息)考えは変わらないのか?私は今までどおり聖ペトロ大学病院で患者さんを診ます。
あなたはどうぞ院長先生にご栄転ください。
澪子…。
ああ〜あ。
さっきホントに死んじゃえばよかったな〜!おい!チッチッチッ!怒らない怒らない。
悪い冗談は一切やめます。
はい。
・仁志!忘れ物。

(パトカーのサイレン)
(霧旗澄人)ご苦労さまです!遅くなりました。
(十文字誠)おう。
女だ。
死後6か月は経ってるな。
(木原要一)ううっ!
(十文字)空気にさらされていた上半身は白骨化しているが腹から下はほれ比較的まともだ。
下腹部にかなりひどいケロイドの傷跡がありますね。
(十文字)おい。
おいそれ。
はい。
おい頑張れ。
はっはい…。
手首にはめられていたブレスレット。
これは土の中に埋まっていた靴。
そう高年齢な女じゃない。
埋まっていた箱。
その箱の中になこんな物が。
「good−bymyLove」…。
メス。
はい。
開腹鈎。
はい。

(中尾護)ガイシャの皮膚の状態は淡白分解が進んでいるものの推定年齢25歳から35歳の女性だと思われます。
次に身元を洗うのに重要だと思われる下腹部に残された傷跡です。
10センチほどの褐色の皮膚の隆起がカニの甲羅状にこびり付いています。
何らかの手術後に発生したものと思われます。
手術後にね…。
どうかね?ドクター。
警部いい加減そのドクターっていう呼び方やめてもらえませんかね。
じゃあ何と呼べばいいんだ?ドクター挫折者か?それとも医学部中退者か?
(刑事達)あはは…。
(十文字)霧旗ってお前の名前言おうとするとなときどき舌噛みそうになる時があるんだよ。
舌が使えなくなると夜かみさんが困る。
(刑事達)ふふ…。
だからドクターでいい。
ドクターで。
ええドクター先生のご見解。
はい。
ええ〜下腹部といっても位置的には恥骨の上です。
(十文字)それがどうした?恐らく婦人科の手術でしょう。
(十文字)婦人科…。
はい。
ちょっといいかな?開けてくれる?ええ例えば帝王切開では恥骨のすぐ上の下腹部をこのように正中切開します。
セイチュウ切開?縦に切ることです。

(木原)先輩。
うん?するとガイシャは婦人科の手術を受けた事があると。
うん。
手術の部位からしてその可能性が強いな。
婦人科を洗えという事か。
はい。
まずは。
まずは?まずはという事は婦人科だけでは不十分だという事か。
医学部中退の挫折者の見解ですがお聞きになりますか?はい。
ええ先ほどのケロイドですがこれは一度や二度の治療じゃないかもしれません。
で火傷やケロイドを専門に扱うのは形成外科です。
だから子宮筋腫です。
絶対子宮ガンになりませんから安心してください。
だって花橋先生あの時放射線治療したじゃないですか。
あれは検査のためのCTです。
ねっ。
あの…。
うん?ちょっと。
何です?はい!私…もうセックスできないんですか?大丈夫ですって!子宮を切除しても女性ホルモンの産生には関係ありませんし膣もちゃ〜んと残ってますから性生活に支障はありません。
セックスだって週何回でもオッケーですか…!先生先生…。
えっ?あっ…あははは!いやいやこれはすいません。
すいません。
という事ですからお大事に!はいはい。
先生気をつけてくださいよ。
あっ。
私はテキパキしてるので評判がいいんだから。
時によりけりです。
はいはい。
あっどうも!
(芦川)あっどうも…。
芦川先生秋田にはまだ行ってらっしゃらなかったんですか?教授が博士論文提出してからにしろって。
はあ。
温情でね。
1か月ほど延びました。
はあ。
温情で。
私には温情ありませんから。
じゃ!ああ…。

(ノック)先生!警視庁捜査一課の刑事さんがご面会です。
何で?先生〜。
この間私が千円拾って届けなかった事警察に言ったんじゃないですよね?言う訳ないだろう。
何でだ?するとあの奥多摩の?ええ。
三多摩地区を中心に神奈川県埼玉県東京都内と幅を広げたんですけどどうしてもこの手術をした病院が発見できなくて…。
う〜ん…。
あっそちらの刑事さん…。
ああ霧旗です。
あっ…。
霧旗さんのご推察なさった仮説はおおよそ当たってると思います。
彼女たぶん婦人科のオペ受けてますね。
しかしケロイドがこれだけひどくなるととても婦人科の先生では手に負えないんじゃないでしょうか?やけにお詳しいんですね。
先輩は大学の医学部に7年間通ったんです。
ああ〜それでデカさんらしくないんだ。
あっ…そうですか?ああ…。
でどちらの?東都大学です。
へっ?あっ…じゃあ私の先輩ですね!あっどうも。
先生も東都大?ええあのちょうど学生寮が取り壊されるぐらいの時の。
はいはい…その寮私しばらく住んでましたよ。
あっそうですか!はい。
わあ〜懐かしいな!先輩まだ独身なんですよ。
おい。
余計な事言わなくていい。
はい。
あははは…。
ははは…先生ケロイドの話を。
あっ…あっそうですね。
お願いします。
ええ〜…。
このぐらいのケロイドになりますとうちの病院では形成外科に回しちゃいますね。
やはりそうですか。
ええ。
で先生このような傷跡の残った患者さんに心当たりありませんか?う〜ん…。
私も月に10人以上婦人科のオペに執刀しますけど…。
そうですか。
どうも。
せっかく独身だって売り込んだのに…。
でもきれいな先生でしたね。
まあね。
澪子!話があるんだ。
(芦川)俺んとこにも刑事が来た。
君んとこへ行ったのと同じ刑事だ。
あなたもしかしてさっきうちの医局に?立ち聞きしてた。
気になってね。
ちょっとどういう事?刑事が見せたケロイドの写真あの傷跡に見覚えがあるからさ。
その事デカさんにしゃべったの?どうして?警察は必死でその女性の身元捜査してるのよ。
どうして?俺の友達に立花勇一って男がいる。
親父さんの跡継いで渋谷で産婦人科開業してる。
そいつがある女性の外妊の手術をしたんだ。
あっ子宮外妊娠ね。
ところが縫合した皮膚の部分にケロイドが発生したんだ。

(立花勇一)決して私の手術ミスじゃありません。
緊急を要したので左右の卵管を調べるために下腹部に正中切開を加えたんです。
後でケロイドが生じたのは患者の体質のせいだと思うんですがそれを患者が疑問視したんです。
確かにケロイドが生じるのは患者さんの体質によって違いますよね。
患者さんの中には傷がわかりにくくなる横切開を希望する人もいますが子宮外妊娠の場合手遅れになると失血死にもなりかねませんから私も正中切開をすると思います。
そうだろう!だから立花の手術ミスじゃないんだよ!でも患者はそれでは収まらなかったんだ。
相手は28の女性だ。
立花にねじ込んできた。
(立花)それで私は形成外科の芦川に相談したんです。
(芦川)俺はこの病院まで出向いてこれは医療ミスではないと強調したうえで治療を施したんだが彼女は立花を恐喝し始めたんだ。
恐喝!?
(立花)ええ。
医療ミスで訴えられたくなかったら8千万円出せってね。
(芦川)立花は一度は拒絶した。
そしたらこんなものが俺宛てに届いた。
「芦川先生いつぞやは大変ご親切な治療ありがとう」。
「先生は近い内秋田にある系列病院の院長にご栄転とか」。
「おめでとう」。
「でも立花産婦人科で闇治療した事が暴露されたらどうなるかしら」。
これ半年前の消印じゃない。
今日刑事が言ってた。
奥多摩の死体は腐乱状態から見ておよそ半年が経過してるんですがね。
しかしこの脅迫状以来不思議な事に音信不通なんだ。
この女白鷺凛子から一切連絡がない。
って事は奥多摩の死体がこの手紙の白鷺凛子さんだとすると…。
動機のうえから真っ先に疑われるのは俺と立花って事になる。
無論俺達じゃないぞ。
犯人は。
ねえあなた達さっきからさ恐喝された事ばっかり強調してるけど手術でケロイドができた女性の気持ち少しは考えた事あるの?だから手術ミスじゃないって言ってるじゃないか!私はそういう事を言ってるんじゃなくて…。
(電話)手術でケロイドができた…。
はい立花です。
ちょっと待ってくれよ。
(白鷺凛子)「わ・た・し」えっ?しばらく連絡しなかったからといって例の件お忘れになったんじゃないでしょうね?君!君は白鷺凛子さん!?「明日8千万円全額用意しなさい」「断ればどうなるかわかってますよね?」「あなたの病院の信用は地に落ち芦川先生は将来の地位を失います」どっどうすればいいんだ。
「明日午後1時新宿ニューシティホテルの喫茶店でお待ちしています」生きてたんだ。
奥多摩の死体は白鷺凛子じゃなかったんだ。
(立花)ああ…。
(芦川)だけどどうする?明日だなんて。
金は何とか用立てられる。
お前に迷惑はかけない。
ちょっちょっと待てよ。
一度渡したら一生付きまとわれるぞ!じゃどうすればいいんだ。
お前彼女を殺してでもくれるのか?ちょっと…!?あんた達何考えてるの!少しは彼女の体の事気にしたらどうなのよ!彼女はね医者に不信感を抱いてるからきっと病院に行ってないと思うわ。
後遺症があったらどうするつもりなの!今これは一部だけ残っていた頭部の皮膚から皮下組織の厚みや脂肪量の特徴をつかみ白骨化した顔の骨格に肉付けしてるんです。
聖ペトロ大学の形成外科教授ね…。
(木原)奥多摩の死体の復顔写真です。
骨格など解剖学の復顔データを元にCGで再現したものです。
どうでしょう?やっぱり見覚えありませんか?うん…少なくともうちの患者さんじゃありませんね。
ああそうですか…。
あっあの念のために写真は置いていきます。
これから形成外科回りますんで失礼。
形成外科に?ええ。
いやぁちょっと調べてみたんですけどねあのケロイドの手術方法はこちらの形成外科の原田教授が編み出された方法らしくて…。
それでまあもう一度こちらの先生方と卒業生を洗い直したほうがいいかなぁと。
どうかしましたか?いえ。
いえ。
あっそうですか。
じゃあありがとうございました。
おい形成どっちだ?右です。
これは確かにうちの教授が開発した技術ですが学会でも報告され認知されています。
うちの関係者でなくてもいくらでも手術に応用できる訳でして。
ああはい。
しかしですね芦川先生。
一度身につけた技術っていうものはそう簡単に他の方法に変えれるものでもないしまあ…お医者さんの世界っていうのは封建的で縦社会だ。
まあ他の大学病院の先生が採用するとなるとひと悶着あるのが普通じゃないでしょうか?いえ。
新しく優秀な技術が生まれた時は今はどこでもすぐに採用しますよ。
それでなくては医学の発展はない訳でして。
はい…。
いやしかしそれはあくまでも一般論でしょ。
我々は3軒に渡って婦人科整形外科を訪ね歩きましたがその原田教授の手術方法を取ってる医師は皆無でした。
この聖ペトロ大学病院を除いては。
いらっしゃいませ。
コーヒー。
かしこまりました。
(芦川)ちょっちょっと待ってくださいよ。
(男)何言ってんだよ。
(芦川)それはだから…さっき説明したじゃないですか。
(男)いい加減にしろよ。
一生を台無しにされたんだよ。
彼女はあんた達に。

(ウエートレス)お待たせしました。
(男)で約束のものは?・ねえ!澪子!今のは白鷺凛子でしょ?ああ。
何のん気に座ってるのよ!ほら!白鷺さーん!凛子さん!体大丈夫なんですか?白鷺さん!仁志あなたも見たはずよ。
デカさんが持ってきた複製写真。
ああ。
さっき喫茶店にいた白鷺凛子さんにそっくりだったじゃないの。
どういう事かなぁ…。
どういう事って…どうだっていいさ!奥多摩の遺体とそれから白鷺凛子。
これは別人だったって事だよ。
これも俺も立花も殺人事件の容疑者から無事外された訳だから。
うん。
やっぱりあなた変わったわ。
前のあなただったら彼女に会った時容体はどうだ?とか言って親身になって訊いたと思うけどな。
またその話か。
澪子俺や立花は下手したら冤罪でぶち込まれたかもしれないんだぞ?それにいくら患者だと言っても相手は恐喝犯なんだから。
私はね恐喝の話全部警察にしゃべっちゃったほうがいいと思うけど。
そりゃあね奥多摩の殺人事件と直接関係があるかどうかは別として。
澪子まさか君…。
大丈夫。
あなたが決断しない限り私からどうのこうの言わないから。
これはあなたに対してのせめてもの友情です。
友情ね。
そう。
愛情じゃなくて友情。
じゃ。
奥多摩で発見された半白骨死体の復顔写真は白鷺凛子にそっくり。
そして凛子とそっくりの手術痕があった。
でもあの白鷺凛子は手術痕をネタに仁志と立花先生を脅迫してる。
どういう事だろ…。

(ため息)ああびっくりした。
うふ〜。
熱くない?火傷したら芦川先生の治療が待ってますよ。
こ〜ら!あっごめんなさい。
でも大丈夫です。
芦川先生との事は誰にも話してませんから。
ホント?ホントですよ!私はどこまでも花橋先生の味方です。
サンキュ。
ところで先生さっきから何悩んでるんです?美鈴ちゃん。
はい。
今日出産予定ないよね?ええ。
花橋さん。
はい!お待たせしました。
すいません。
篠沢孝夫…。
あの男…篠沢孝夫っていうんだ。

(車のクラクション)はあはあ…。
篠沢…何で私を…。
(美鈴)ちょっとじっとしててくださいよ…!唾つけとけばいいんだって…。
ダメですよそんな大雑把な事…。
オーバーだなぁ。
バンソウコウなんていいってば!ダメですよ!もういい歳して道の真ん中で転ぶなんてもう…。
いい歳だけ余計でしょ。

(レポーター)「このマンションの自室から見つかった篠沢さんの遺体はすでに死後2週間ほど…」篠沢?「現場の状況から警察は殺人事件と断定し捜査を開始しました」「被害者の篠沢孝夫さん28歳はいわゆるフリーターで…」私を襲ったのはあの男じゃないぞ…。
えっ?襲った?先生その傷まさかレイプされたんじゃ…?ますますわかんなくなっちゃった…。
で先生やられちゃったんすか?えっ!?バ〜カ!失礼しました〜!ちょいっ!
(パトカーのサイレン)ご苦労さん。
現場は?現場は2階です。
ご苦労さまです。
いやいや…これはひどいな。
まさにメッタ突きです。
凶器はまだ発見されてませんが恐らく包丁か何かでしょう。
見てくださいこの下腹部。
アベサダも真っ青です。
で例のものは?ああ。
おい。
(木原)はい。
これです。
ああすいません。
(中尾)どうです?ええ。
便箋も同じもののようですね。
文面も同じ。
筆跡も似てますね。
そうですか…。
という事はやはり合同捜査本部って事になりますね。
よろしく。
それにしても随分荒らされてますね。
うん。
現金は引き出しの中に7万円ほど手付かずで入ってました。
単純な物盗りじゃありませんよ。
他に何かなくなったものは?住所録電話帳手帳日記すべて見つかりません。
という事は…。
恐らく顔見知りの者の犯行でしょう。
「good−bymyLove」…。
これがホシからのメッセージだとしたらどんな意図があるんですかねぇ?とにかく第一発見者に会ってみましょうか。
お願いします。
じゃあ部屋の鍵はかかっていなかったと言うんだね?はい。
名前を呼びながら奥へ入ると孝夫が血まみれで倒れていて…。
我々は状況から見て篠沢さんの顔見知りの者の犯行と見てるんだけどね。
俺じゃない!俺じゃないっすよ。
うん。
まあいいや。
君の他に篠沢さんが親しくしていた友達恋人はいなかったかね?あっ恋人っちゅうか一時同棲してた女はいたけど。
もう別れたけど。
名前は?凛子。
白鷺凛子。
篠沢の奴がどこかにバイトに行った時に知り合ったんだって。
凛子もどっかの派遣店員で田舎が近いってわかって一発よ。
篠沢さんの田舎は?ええと確か甲府だったな。
山梨県の。
うん。
でその白鷺凛子さんねその後どうしてるか知ってる?さあ…今はわからないな。
あれは1年…いや10か月ぐらい前だったかな。
子宮外妊娠!?
(篠沢孝夫)ああ。
…ったくついてねぇよ。
まあ命に別状はなかったようだけどさかかった医者がとんだヤブでよ。
手術ミスしたらしいんだな。
でさ腹んところにひでぇ傷跡が残っちまって…。
傷跡?君ちょっといいかな。
白鷺凛子ってこの人?似てるな…いやそっくりだ!白鷺凛子ね…。

(ノック)はい!こちらでしたか。
ああどうも。
今日は一体何ですか?ご協力できるような事はもう…。
先生今日はもう朝刊お読みになりました?いえ。
ああ…。
実はですね昨日フリーターの男性が殺されまして…。
ああそれが何か?はい。
彼にはかつて恋人がいました。
でその恋人の腹部には子宮外妊娠の治療の際にできたと思われるケロイドがありましてね。
2人が別れた原因はそこにあるようなんですが…。
で私こう考えました。
犯人はそのいきさつを知る人物。
例えば…。
例えば?はい。
それを治療したお医者さんとか…。
どうかされました?ああいえ…。
その別れた恋人名前を白鷺凛子といいます。
心当たりでも?ああいえ。
ありません。
そうですか。
ではまた。
ああ…。
栄転だか何か知らんがこのまま秋田に行かれたんじゃ面倒な事になるな。
お前な…。
芦川医師のアリバイ徹底的に洗ってきます。
形成外科の芦川先生明日秋田にお発ちになるとか。
明日?ええ。
いやぁ急な話ですよねぇ。
何でも博士論文が仕上がったらすぐにでも赴任したいと教授のほうに自分から訴えたそうです。
そんなにお急ぎになる訳でもあるんでしょうか。
ああさあ…。
今回の殺人事件と奥多摩の事件何か関係あるんですか?私はこう考えてます。
奥多摩で発見された半白骨死体あれは白鷺凛子ではないかと。
白鷺凛子?ええ。
なかなかインパクトのある名前でしょ。
ああ…。
あはは…。
ご存知でしたか?白鷺凛子。
ああ…いえ知りません。
犯人はまず半年ほど前白鷺凛子を殺して奥多摩の山中に埋めた。
そして篠沢を殺す機会を伺い2週間ほど前これを実行した。
凛子の死体が発見されなければ犯人を彼女だと思わせておく事ができる。
真犯人はそう考えたんじゃないでしょうかねぇ。
そんなはずありませんよ!白鷺凛子は生きてますよ。
現に…。
先生。
あなた何隠してるんですか?いやぁ私は何も…。
花橋先生すぐにお越しください!大沢さんが急に産気づいたんです。
わかった。
失礼します。
(ため息)はい吸って!吐いて!吸って。
吐いて。
大きく息を吸ってそれで息を止めてください!力んで!う〜ん…!そうそう。
頑張れ頑張れ…!頑張れ頑張れ。
はい頭が出てきましたよ。
力抜いて胸に手を置いて。
はあはあして。
はあはあ…。
ほら出てきた出てきた!頑張れ頑張れ。
はいお産終わりましたよ。
苦しかったはずよ。
2人も入ってたもの。
女の子2人よ。
おめでと。
ありがとうございます。
ほらよく似てるでしょ?あなたの分身が2人よ。
お母さんそっくりね。
双子…。
双子…!
(末永敏江)誰がどう言おうと女は顔よ!そうかなぁ?あんたは昔から美人だからわかんないのよ。
いい?一重を二重に。
直線で顔を二分する鼻を真っ直ぐに。
日本人はあごが貧弱だから唇や歯が突き出て見えるでしょ。
それを矯正する。
それだけで美人が誕生するのよ?結果幸せを射止める事ができる。
私ね美容整形はボランティアだと思ってるのよ。
誇り持ってんのね。
この職…。
わかったわかった。
でささっきの話はどう思うの?う〜ん…いくら技術が進歩したからっていっても人間の顔なんて他人にそっくりにさせられるもんじゃないわよ。
この復顔写真だって完璧じゃないはずだし。
そう…。
しょせん似てるっていうところまでしかできないわよ。
あとは整形以外の全体像。
本人が雰囲気をいかに似せるかっていう努力よね。
例えばさ血のつながった肉親だったら他人が整形するよりは似るわよね?う〜ん親子だとか兄弟…。
まあ肉親なら同型の骨格を有する場合があるからよく似せる事はできるわね。
そっか…。
肉親なら他人よりはるかに似るか…。

(電話の呼び出し音)逃げ出す気だったの?ああびっくりした…。
何言ってんだよ。
予定どおりの秋田行きだよ。
ふ〜ん。
い〜い?私まだ警察に言ってないけどねあなた達がお金を渡した女殺された篠沢名義の車に乗ってたのよ。
何だって…!?それだけじゃない。
私その車に襲われたの。
危うくひき殺されそうになったの。
澪子…!という事はあの女と連れの男は篠沢を殺した可能性があるって事じゃない?殺人が絡んでんのよ。
じゃあ奥多摩の死体が白鷺凛子だとしたらあの女は一体誰なんだよ?私考えたんだけどあの喫茶店にいた女白鷺凛子そっくりに整形したんじゃないのかしら?
(芦川)整形!?なぜ?誰がなぜそんな事を?それはまだわからないけど…。

(刑事)班長。
(中尾)ああ?患者のカルテを調べてみたんですがどうも解せない事があります。
何だ?立ち会った婦長さんの話によると8か月前に初診を受けた患者のカルテがすべて紛失してるそうです。
(パトカーのサイレン)殺されたのはやっぱり立花だった。
白鷺凛子を捨てた篠沢が殺されて凛子の外妊手術をした立花が殺されて…。
どうしてなんだ?立花きちんと金払ったじゃないか!なぜ殺されなきゃいけないんだ?あれは…ただの恐喝じゃなかったのか?次は俺が殺されるのか…!?仁志。
やっぱり警察に行くべきよ。
ねっ?そうしよう。

(ため息)・花橋先生。
あなた自分のやった事わかってますか?まあそりゃあ芦川先生に出頭を勧めてくださったのは感謝しましょう。
しかしねやっぱりあなた白鷺凛子の事隠してましたよね。
それはどうもすいませんでした。
芦川先生の自宅は臨時警官がパトロールしてます。
犯人今度は先生狙うかもしれませんからね。
捜査はどう進展しました?ええ。
奥多摩の半白骨死体の手術痕の腹部を直接見てもらったところ縫合の位置から見ても恐らく自分が手術をした白鷺凛子に間違いないと芦川先生そう供述してます。
じゃあ恐喝したの誰なんです?私が喫茶店で見た女は誰なんです?凛子と篠沢の同棲から別れまでを知り彼女の腹部のケロイドの責任は立花と芦川両先生にある事を知っている女。
とまあその協力者の男ってとこですか。
誰なんです?それは。
さあそれはまだ…。
(ため息)そもそも白鷺凛子ってのはどういう人なんですか?篠沢と同じく山梨の甲府出身で…。
山梨?ええ。
身寄りがないんですが実は…。
おい!これ以上あなたには関係ない事だ。
余計な事に首を突っ込まないであなたのやるべき事をやってなさい。
いいですね?警察は凛子の友人近親者関係徹底的に調べてる。
それに今度は美容外科。
美容外科?うん。
新宿の喫茶店で金を渡した女は凛子にそっくりだって供述したらね。
凛子の近親者…。
凛子の近親者ねぇ…。
山梨県の甲府…。
それとね…どうやらマスコミに流してない事実があるらしいんだ。
えっ?「good−bymyLove」…。
えっ?そう書かれた便箋が奥多摩の現場にも篠沢が殺された現場にも残されてたんだって。
「good−bymyLove」…?ふ〜ん…。
明日の事情聴取で君が襲われそうになった事話そうと思ってるんだ。
いいだろ?君を襲ったその男こそきっと一連の事件の実行犯なんだよ。
君の事が心配なんだよ。
澪子ここんとこ家じゃさっぱり眠れないんだよ。
ねえ今晩だけでも泊めてくれないか?なあ頼むよ。
何もしないから。
(芦川のいびき)《私を襲ったあの男がすべての実行犯…》前にあの男どっかで会ったような気がするな…。
(舞子)もういいです。
どうもありがとうございました。
安達さん…。
あの男…!だとすると…。
まさか…。
(敏江)〔親子だとか兄弟…〕まあ肉親なら同型の骨格を有する場合があるからよく似せる事はできるわね。
安達舞子さん…!ええっ…?あっ先生!先生先生先生!うん?先日頼まれた件なんですけど甲府系列の病院を通じて甲府周辺の病院当たってもらったんですよ。
どうだった?ありましたよ白鷺凛子のカルテ。
これがそのコピーです。
ここに住所も書いてありますから。
うん。
はい?この事は警察には絶対内緒だからね。
当然ですよ。
死んでも言えませんよ。
あのそのかわり私が千円札拾った事…。
ああわかってるって任しとき!はいはい。
サンキュ!はい!・木原!はい。
山梨県警から例の女について何か入ってないか?いえまだ何も来てません。
ああそう…。
(電話)はい捜査課。
(パトカーのサイレン)どうも!
(中尾)ようドクター。
この車だよ。
長い事無断駐車されてたのは。
でナンバーを調べたところ殺された篠沢孝夫の車だと判明した訳です。
ここに止められたのは篠沢の死亡推定日時の後だ。
という事は犯人が乗り回した可能性が強い。
何か出ました?いやありません。
ハンドルなんかもきれいに拭い去られています。
ドクターちょっと。
はい。
あんたの受け持ちの中に聖ペトロ大学病院の花橋澪子って先生いるよな?あいつが何か?陸運局に問い合わせたらその先生あの車の所有者を調べに来たそうだ。
おいドクター。
はい?その先生一筋縄ではいかないぞ。
病院のほうも休診しているそうだ。
バカ野郎…。
おい!
(木原)はい。
すいませーん。
はい。
白鷺さんのお家ってどっちですか?この道まっすぐ行って左曲がって2軒目です。
どうも。
はい。
あら刑事さん。
花橋先生は?えっとあの…あっ臨時休診でして…。
今どちらに?いやえっと何だかいっつもいろんなところ行っちゃって私もよくわかんないんですよ。
痛っ…。
知ってる事はちゃんと話してもらわないと。
いや…知りませんよ。
私何も知りませんよ。
勝手な動きをされると捜査に支障をきたすんだ。
さあ吐け!言えません!死んでも言えません!よし!公務執行妨害。
えっ?千円じゃ割に合わないんじゃないか?あっああ…。
おばあちゃんこの先の白鷺さんどちらへ?どちらへってあんた…極楽に決まっとるでしょう。
極楽って…お亡くなりになった?うん…。
当主の亮平さんがおととしね。
あっお子さんは確か凛子さんっていう娘さんがいたはずなんだけど。
あんた誰?刑事さん?あっいや…。
ついこの間も東京から何たらいう刑事さんが訊きに来たがね。
いいや刑事かどうか怪しいねあの格好は。
やれやれ…。
また同じ話せにゃならんのか。
お茶飲むかね?あっどうぞ。
どうぞお構いなく。
あんた年寄りの楽しみ奪うもんじゃないよ。
白鷺さんの家は代々の名主でここらへんじゃ名門じゃった。
ところがおととし亡くなった亮平さん…。
凛子ちゃんの親父さん若い時から病気がちでなぁ。
今から30年近く前じゃったな。
亮平さん病気で療養所に1年ばかり入院した。
ところがそん時に付添婦の女とデキてしまったんじゃよ。
そしてその関係が続いて子供が生まれた。
むろん奥さんには内緒だから白鷺の籍に入れる訳にはいかん。
そこで愛人のほうの籍に入れてまぁ相応の養育費を払っとったんじゃ。
かわいかったな舞子ちゃん。
それって安達舞子さんですよね?そうじゃよ。
よく知ってんの?あっ…。
ところが本家のほうにも時を経ず女の子が生まれた。
それが凛子さん?ああ。
まぁ奥さんは産後の肥立ちが悪くてまぁかわいそうにそれからしばらくして亡くなった。
それを潮に亮平さんは舞子ちゃんを引き取ろうとしたがもうすでに愛人のほうは舞子ちゃんを連れ子して結婚しててなぁ…。
でも舞子ちゃんの事も凛子ちゃんと同じようにかわいかったんじゃろな亮平さんは。
相手の許しを得て舞子ちゃんに遊びに来させとったんじゃ。
舞子さんと凛子さんて仲良かったんですか?うん…子供のうちはな。
だけんど中学に上がる頃かな…。
舞子ちゃんは自分の父親は本当は亮平さんであると知ってしまってなぁ…。
待ってよ舞ちゃん!うるさいわね。
もう二度と来ないわよこんな家!舞ちゃん…。
どうせ私は愛人の子よ!今まで…今まで黙ってるなんて…。
そんな2人がそろって亮平さんのお葬式に顔を出したんで当時の事情を知るわしはもう喜んだのよ。
2人は仲良さそうでのう…。
まぁ母親が違うてもやっぱり姉妹じゃなぁって…。
あの2人は凛子さんと舞子さんはよく似てました?ああ姉妹に見えるわな。
背格好も大体同じだしな。
白鷺凛子と安達舞子…。
2人は異母姉妹…。
あのこの家売れちゃったんですか?えっ?相続税?ああ…。
ほら白鷺亮平さんが死んだからね相続権は一人娘の凛子さんにあるんだよ。
だけどね相続税などとても払えないって言うんでねこの家屋敷を処分して納めたいと言うんだよ。
それでうちに仲介を頼んで来たんだ。
だけどさこれだけの土地だよ。
ははは…そう簡単には売れないやね。
ほいでここんところ凛子さんとは没交渉になってたんだ。
ところが突然連絡をして来た?ああ3日ほど前にね。
うん…キャッシュが用意できたんで家屋敷処分するのはやめたい。
ほいでうちの仲介屋もねやめてくれって事なんだ。
うん。
まぁうちとしては大口の儲けなくした訳だけどね。
3日ほど前ね…。
まぁ多少の違約金をねもらわにゃぁと言ったら家屋敷の手入れを兼ねて来ると言うんだな明日。
明日!?そう。
今石和温泉。
明日不動産屋にもう1回行ってみようと思って。
だから白鷺凛子さんになりすましてるのは安達舞子さんじゃないかと思うの。
それを確かめるのが第一の目的。
おい澪子。
相手はもう何人も殺してるんだぞ。
危ない真似はやめろ。
警察に連絡したほうがいいよ。
ちょっと待って!私にはもう1つの目的があるの。
彼女がもし安達舞子さんだとしたら1年前に私の帝王切開のオペを受けた患者さんという事になるわ。
それが?もしかすると私があの人を追いやったのかもしれないから。
だって1年前に赤ちゃんを無事に救えていたら彼女こんな犯罪を犯さなかったかもしれない。
そう思うとね居ても立ってもいられないのよ。
おい澪子…。
その女が安達舞子かどうかわからないじゃないか。
危険すぎるよ!大丈夫!また連絡する。
じゃあね。
おい澪子!
(電話が切れる音)《白鷺凛子が安達舞子…》《彼女をどうやって見極めればいいんだろう》《それまでうかつに声を掛けれらないわ》・いらっしゃいませ。
(金井茂)予約した金井ですが。
金井様ですね。
はい。
どうぞ。

(ドアの開く音)何だ…。
(ため息)・
(ドアの開く音)お風呂…?傷…。
うわぁ〜大きなお風呂!外にもあるよほら。
気持ちよさそう。
すごーい!うわ気持ちいい〜!いいよね。
ほらツルツル。
ねぇ!・花橋様。
はい。
あっ先ほど山梨県警の方がお見えになってお話を伺いたいと。
あっそうどうも。
やっぱりあなたね。
1年前病院に安達舞子さんを迎えに来たのもあなたよね?何のために私をここへ呼び出したの?先生ここまで来たら消えてもらうしかないんだよ。
芦川を殺るまで警察に捕まる訳にはいかないんだよ。
それにあなたには一度は命を救われたお礼を言いたくて。
あなた安達舞子さんでしょ?私は白鷺凛子よ。
あなたにはあるべきはずの傷がお腹にないわ。
そう。
あの傷跡が凛子の命を縮めたんだわ。
あなた凛子さんを殺して奥多摩に埋めたの?私が凛子を殺した?とんでもないわ。
凛子は自殺したのよ。
自殺!?そう。
凛子は篠沢の事を本気で愛していた。
なのに…。
結婚!?俺はさお前が田舎の財産持ちだから口説いたんだ。
だけどどうだ?親父が死んだら土地も家も手放さなきゃなんないんだって?孝夫…。
冗談じゃないよ。
おまけにその傷跡。
早く俺の事は忘れろよな。
(舞子)家も失うお金もない。
恋人にまで裏切られる。
凛子は生きる希望をなくしてしまったのよ。
先生私ね凛子の事が憎くて憎くてたまらなかったの。
だってそうでしょ?同じ親から生まれたのに凛子は大きなお屋敷のお嬢様で私は貧乏な連れ子。
新しい父親には随分殴られたわ。
でも近所のおばさんの話だとあなたと凛子さんお父さんのお葬式の時にとっても仲が良かったって。
お芝居よ。
芝居?父親が死んで家も財産もなくした凛子。
私と同じ境遇に落ちた凛子を見たかったの。
あざ笑ってやりたかったのよ。
だからそんな本心を隠して仲直りするふりをしたの。
いらっしゃい。
久しぶりね。
あっ座って座って。
そうだ舞子さお腹空いてない?うん。
何もないけどちょっと作るね。
ありがとう。
待ってて。
(舞子)そしてお互いのアパートを行き来するようになったの。
気持ちよかったわ。
貧乏暮らしする凛子を身近に見続けるのは。
だからあの時も男に裏切られたと聞いて腹の底で笑ってやるつもりで凛子の部屋に行ったの。
凛子?凛子?舞子さん…お願い。
このまま死なせて…。
いいの。
生きててもしょうがないの…。
凛子!お姉ちゃんって呼んでいい?子供の頃ずっとそう呼んでたんだよね?お姉ちゃんが遊びに来なくなって私寂しかった…。
ずっと泣いて暮らしてたんだよ…。
ごめんね。
お姉ちゃん…。
凛子?凛子…!?ごめん…ごめんね…。
凛子ごめん…。
(舞子)私の心の裏側を疑いもせずに死んでいった凛子。
私はその時自分の罪を感じた。
だから私は泣いたの。
思いっきり泣いたの。
たった1人の大切な妹を失ってしまったって…。
舞子さん…。
私は凛子を追いつめた男達への復讐を誓ったわ。
篠沢孝夫立花勇一芦川仁志…。
それがせめてもの私の罪滅ぼしだって…。
私は泣きながら凛子を埋めたわ。
凛子になり代わって復讐する事を誓いながら。
そして相続税を払って家屋敷が取り戻せたら私達が一緒に遊んだ広い庭の片隅にお墓をこさえてあげようって。
立花先生と芦川先生を脅迫してたのあなたよね?そう。
初めはお金さえ取れればと思ってた。
でも凛子の死から復讐する事にしたの。
半年かけて私は凛子とそっくりに自分の顔を整形した。

(舞子)もともとは異母姉妹だもの。
さして手間はかからなかった。
「good−bymyLove」…。
手首を切った凛子の部屋には遺書と「good−bymyLove」と書かれた便箋が何枚も散らばっていた。
私はそれを凛子の死体と一度は彼女が愛した篠沢の死体に手向けたの。
舞子さん1年前あなたが病院に運ばれてきた時あの時赤ちゃんが死産でなかったら…。
無事元気に赤ちゃんが生まれていたらあなたこんな事したかしらね?やらなかったわよね?赤ちゃん大切にして…。
赤ちゃん一生懸命愛情注いで…。
私にも罪があるわ。
赤ちゃんを救えなかった罪がある。
ごめんなさい…。
本当にごめんなさい。
先生あなたはあの時こう言ったわ。
まだチャンスはあるわ。
きっとチャンスはあるって。
だけど私には今日まで二度とチャンスは訪れなかった。
私…あなたを元気づけるつもりで言ってたの。
でもごめんなさい。
その一言であなたの心を傷つけてしまったんだとしたら…。
先生…。
もう遅いんだよ。
俺達はね1歩も2歩ももう踏み込んじゃったんだよ。
でも舞子さんよく考えてみて。
凛子さんはあなたに復讐してほしかったのかしら?あなたの事お姉ちゃんって慕ってる凛子さんがあなたに人殺しなんかしてほしいと思ってるかしら?舞子さん…。
俺が言い出したんだよ。
舞子から凛子の話を聞いた時篠沢の野郎は俺一人ででも殺してやるって。
もうこれしかないんだよ。
あっ!・
(舞子)やめて!やめて!お願いやめて…。
お願い…。
こんな事凛子は望んでなかったと思う。
ごめんなさい…。
あなたをここまで巻き込んでしまって…。
ごめんなさい…。
安達舞子金井茂。
篠沢孝夫立花勇一の殺人容疑および花橋澪子の殺人未遂の現行犯で逮捕する。
いいね?バカ野郎!すいません…。
いやいいですよ手錠なんて。
見せなさい!何だそれか。
ったく…。
凛子ごめん…お姉ちゃん許して…。
「Good−bymyloveこの街角で」「Good−bymylove歩いてゆきましょう」「あなたは右に私は…」ケガ大丈夫ですか?ええもう。
どうしました?元気がないですね。
いえね安達舞子さんをあんなふうに追い込んだのは私にも責任があるんじゃないのかななんて思って。
チャンスはきっとあるなんて軽々しく口走って…。
患者さん1人1人に誠実に接しているつもりが毎日毎日たくさんの診察をこなしていく中でいつの間にか少し麻痺しちゃったんじゃないのかななんて思ってね。
反省してたんです。
いつまでもグチグチ言わない!悩んだり余計な事に首を突っ込んでる暇があったらその時間を患者さんのために使ってあげたらどうですか?ああ…。
ですよね。
ははは…。
ふふふ…。
あっでもよーく考えてみたら私が今回の事件に首を突っ込んだから…。
口答えはしない!先輩のいう事には素直にハイ!はい。
霧旗先輩体育会系ですか?ラグビー部でした。
あっ私演劇部です。
だから嘘が上手いんだ…。
私嘘なんか…。
ついたでしょ!さんざん。
あのね君にもしもの事があったら俺は辞表ものだったんだよ。
それはどうもすいませんでした。
あっいや…。
いや俺の事はいいけどさそれより君の事が心配だったんだ。
はっ?メシ食いに行きませんか?私今日非番なんです。
先輩先輩は非番かもしれませんけど私病棟回りがあるんです。
あっじゃあ次の非番はいつ?患者さんがいる限り私に非番はありません。
失礼します。
2014/07/15(火) 13:05〜14:56
ABCテレビ1
女医花橋澪子の事件カルテ[再][字]

「“復顔”された美女のさけび!連続殺人鬼は死んでいた!?白い肌に妖しい傷あと…」

詳細情報
◇出演者
池上季実子、世良公則、芳本美代子、三浦浩一 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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