今週は何かいい事ありましたか?私ね思うんですよ。
日がな一日釣り糸を垂らし海を眺めて過ごす。
今日の主人公はそんなのんびりとした田舎暮らしを楽しむ方です。
いらっしゃいましたね。
ご紹介しましょう。
佐藤貴美雄さん69歳です。
あっ来たかな?来た来た…。
小さい…。
小さい…。
いやこれはまたかわいいキスですね。
へへへ…。
(貴美雄さん)暇な時ね1時間もやれば大体1回分のおかずがとれるんです。
それはいいですね。
仕事で忙しい時は午前様しても次の日行ったもんですけどね釣りに。
今はこうやっていつでも出来ると思うとなんかそれほどファイトが湧かないですね。
いやでもいつでも釣りが出来るなんて羨ましいですよ。
釣った魚はその場でさばいてから持ち帰ります。
田舎暮らしを始めて3年。
海から歩いてたったの2分のところにご自宅があります。
貴美雄さんは家族と離れひとり暮らししています。
その訳は…。
やっぱりリタイアしたあとの事をね考えると家にいたら濡れ落ち葉になる…。
濡れ落ち葉が文句言ってる姿ですよね。
文句言えるって事は健康で…健康なんでしょうから…。
今日の舞台は和歌山県の南西部白い砂浜とエメラルドグリーンの海が広がる白浜町です。
年間平均気温17.2度の温暖なこの町は本州屈指の海と温泉のリゾート地と言われています。
海岸線に湧く白浜温泉は1400年の歴史を誇る日本で最も古い温泉の一つです。
太平洋を望む露天風呂や足湯が点在し1年を通して多くの観光客が訪れます。
貴美雄さんが暮らすのはその町の中心から車でおよそ10分の堅田地区です。
「思いついた事を思いついた時にやる」をモットーに予定のない日々を過ごしています。
目指すのは100パーセントの自給自足生活。
とっても広い畑で野菜を育てています。
あの電柱からこっち。
それからその通路からこっち。
で奥は山裾まで。
こっから前全部って事ですよね。
この辺だけですねきちっと手が回ってるのは。
今は畑の半分を耕し玉ねぎトウモロコシスナップエンドウなど10種類ほど栽培しています。
そんな貴美雄さんの野菜作りの先生は1600円で買った参考書。
もっぱらこれですね。
たくさん種類出てますからね。
参考書を片手に野菜の苗作りから手がけています。
貴美雄さん楽しいですか?楽しいですね。
種をまいてそれがこうムクムクムクムクと大きくなってくるところがなんとも言えないですね。
福島県出身の貴美雄さんは東京の大学を卒業後鉄鋼専門の商社に勤務しました。
27歳の時同僚だった美恵子さんと結婚。
2人の子供が生まれました。
32歳の時名古屋へ転勤しますがその頃から会社の業績が悪くなりやりがいもそれから反面義務感も…。
がむしゃらに動きましたね。
あっちこち頭下げまくって。
それから飛び込みで訪問しまくって。
貴美雄さんは会社と家庭を守るため必死に働きました。
そしてその頃から田舎で暮らしたいと考えるようになりました。
インターネットで色んな情報がいっぱいあるじゃないですか。
でそんなの見て…。
そうすると田舎の景色とかなんかが映ってますよね。
そんなの見て心和ましていましたね。
5年で社長職を退任した貴美雄さんはすぐに移住先を探し始めました。
そして雑誌で見つけたのが海に近い畑付きの家でした。
(貴美雄さん)子供たちも嫁さんも婿さんもみんな大賛成みたいでね。
家内にしたらそりゃ色んな寂しいとかなんかあったとしてもね旦那に「お茶!」って言われる事もないし「そこ掃除出来てない」と言われる事もないし。
家内は家内で天国なんじゃないでしょうかね。
こうして2010年4月白浜町に1人で移住し田舎暮らしを始めました。
来たよ。
おお〜!早かったね。
ねえねえ貴美雄さんどちら様ですか?妹と姉です。
ごきょうだいですか。
年寄りです。
ハハハ…。
姉の千賀子さんは和歌山市内にお住まい。
妹の多喜子さんは埼玉県所沢市にお住まいです。
ほう〜所沢から!よくいらっしゃるんですか?そう月1回ぐらいは来ますね2人で。
貴美雄さんは8人きょうだいの下から2番目です。
田舎暮らしを喜んでくれたのがお姉さんと妹さんでした。
長い事大勢で育ってますけど…。
な〜るほど。
きょうだいが集まる機会が増えましたね。
というわけで本日は親父一人の自由気ままな田舎暮らし。
白浜の美しい景色とともにご紹介致します。
和歌山県白浜町。
海に近い立地が気に入り3年前愛知県から単身で移住した佐藤貴美雄さんが今日の主人公です。
自給自足の生活を目指す貴美雄さんですがその日の行動は朝起きてから決めるという予定のない自由な毎日を楽しんでます。
ちなみに今日は苗がちょうどいい大きさに育っていたのでキュウリの植えつけです。
いやぁ気持ちがいい朝ですね貴美雄さん。
朝気持ちいいですよ。
ウグイスが鳴いてるでしょ。
(ウグイスの鳴き声)あっ本当だ。
いやぁいいなぁ。
あっおはようございます。
(箱嶋さん)おはようございます。
どなたかいらっしゃいましたね。
(箱嶋さん)キュウリ植えてるんですか?マルチしてね。
草に負けてるのいつも。
ああ本当やね。
こちらはご近所の地元の先生です。
(箱嶋さん)何をおっしゃいます。
(貴美雄さん)彼岸過ぎたら何とかねちゃんと頭入ってる。
キュウリの植えつけも最初は箱嶋さんに教わりました。
ああそうなんだ。
(貴美雄さん)かわいいですね。
ムクムクムクムク…とね。
育つのを見てるのが楽しいんですよ。
順調に育てばキュウリは2か月後に収穫出来るそうですよ。
いやぁ楽しみですね。
キュウリの植えつけを終えた貴美雄さんは食事の支度に取りかかります。
10時半。
貴美雄さんはいつも朝昼一緒のブランチです。
今日は頂き物のうどんです。
キスの天ぷらをのせました。
ああいいですね。
でも貴美雄さんなんで朝昼一緒なんですか?3回食べると3回分の食器が出来ますもんね。
2回だと2回分。
汚れ物2回分で済むじゃないですか。
ハハハ…洗い物減らしたいから1日2食にしてるんですか?それってちょっとものぐさって言うんじゃないですかね?西田さん貴美雄さん曰く合理的なんだそうですよ。
ああ…そうとも言えるか。
食器は夕食後まとめて洗います。
これも合理的です。
食後2時間のお昼寝が日課なんです。
いやぁこれぞまさしく自由なひとり暮らしの特権でしょう。
これねえ!西田さんお静かに。
すいませんお昼寝中でしたね。
すいませんでした。
羨ましい!
(ウグイスの鳴き声)いやぁ聞こえるのは波の音と…。
(ウグイスの鳴き声)鳥のさえずりそして風の音。
本当羨ましい。
(貴美雄さんの鼻歌)ほら鼻歌出ちゃってるもん。
昼寝のあと鼻歌交じりで再び畑仕事ですよね。
玉ねぎの収穫です。
今年は4年目にしてようやく満足のいく出来だそうです。
農薬を使わない事ですね。
特に除草剤は使ってませんね。
そんな貴美雄さんが目指す田舎暮らしをひと言で言うとどういう事になりますか?「悠々自給」。
あっごめん…。
ああ「悠々自足」。
いいじゃないっすか!ねえ!
(鼻歌)ほらまた鼻歌だもの。
悠々自足。
鼻歌も飛び出しますわそりゃ。
今日も静かに暮れていく白浜町。
でも貴美雄さんにとっては一番の大仕事が待っています。
えっ?そう夕飯作りです。
なんだ…。
なんともこれ危なっかしい包丁使いですが…。
今夜はどんなおかずですか?今日は裏で釣ったキスの天ぷらと…。
はい。
あの…玉ねぎのスライスですね。
ああ〜ねえ自分で釣ったキスと自分で育てた玉ねぎ。
悠々自足じゃないですか。
ねえ!他にもピーマンやニンジンを天ぷらにしました。
うん素晴らしい!スライスした玉ねぎは缶詰のツナを混ぜてサラダにしました。
いや〜新玉ねぎのサラダこれうまそうだなこれ!うまい!出た「うまい」。
ねえ。
あっサラダがボウルのまんまですけど…。
貴美雄さん普通なんか別の器に盛り付けませんかね?
(貴美雄さん)普通ですけどね。
ヘッヘッヘ全然普通ですけど。
それが普通なんだ。
あっそうですか。
これってだけど入れ替えるだけでしょう。
いやそうなんです。
言ってみればそうなんです。
ヘッヘッヘッヘ…。
働いていた時は接待も多く自宅に帰るのはほとんど深夜だったという貴美雄さんです。
その反動からな〜んにも縛られない暮らしに憧れました。
人とは十分その…色んな意味含めてですけどねお付き合いさせてもらいましたんで。
やっぱり残る人生じゃあ自然かなと思ってね。
ずっといつまでも仕事に関わっていけない事もないですけどね。
まあ若い人も育ってるしそんなに年寄りがね出張ってやってるのもあんまり美しくないし。
やっぱり人生って終点があるんですよ。
だからそこを見据えた時に何が一番…どうするのが一番いいかなって考えるわけですよね。
考えた末の結論が社長を退任する事。
そして今まで苦労をかけた妻美恵子さんを自由にしてあげる事でした。
元気なうちは離れててもいいし。
その時は仕方がないですよね。
それも含んで今単身赴任してるわけですし。
だから…万が一ですよ病気でどうのこうのなったら帰りますよすぐ。
ハハハハ…悪いけど。
悪いけど帰りますよ。
貴美雄さんの掲げる悠々自足の暮らしとは人生最後のわがままであると同時に妻美恵子さんへの思いやりだったんですね。
大型連休のこの日貴美雄さんは久しぶりに車でお出かけです。
やって来たのは白浜駅。
待ちに待った人がやって来ました。
じいじ〜!
(貴美雄さん)来た来た来た。
おお〜!じいじ!
(海惺くん)はいじいじお土産。
(貴美雄さん)ありがとうありがとう。
愛知に住む妻美恵子さんと横浜に住む長女恵子さんの旦那様そして2人のお孫さんです。
いや〜お疲れさまです。
美恵子さんようこそ白浜へ。
そして自宅に戻ると長男貴志さん家族も車で到着していました。
いや〜男のひとり暮らしが一気ににぎやかになりました。
こりゃ楽しい連休になりそうですね。
翌日貴美雄さんはお孫さん4人を乗せて自慢の船で海に繰り出しました。
久しぶりの船釣りです。
おおっ!早速当たりがきたようですね!
(貴美雄さん)アジだ!ヘッヘ…。
アジだ!
(貴美雄さん)アジが釣れました!とったどー!ハッハッハ〜とったねえ!ねえ貴美雄さん。
改めてここでの暮らしいかがですか?もうね天国天国!フフフ!あっそうか!アハッどうもどうも。
お気遣いありがとうございます。
休みのたびに1人で出かけた趣味の釣り。
今はお孫さんや息子さんと一緒に釣りが出来る喜びを心から感じている貴美雄さんです。
貴美雄さんとお孫さんたちが釣りを楽しんでいる頃ご自宅では美恵子さんと長女の恵子さんが台所に立っていました。
よいしょ。
美恵子さんお昼の準備ですか?はい。
これはですねもう明日帰りますので作り置きを。
前はもうホントに冷凍してたくさん作ってたんですけれど同じもの作って食べるのは嫌だっていう事で。
フフフフ…!2〜3日食べられるものを作っていきます。
美恵子さんは月に一度は貴美雄さんの様子を見に来てそのたびに保存がきく料理を作っていきます。
ねえ美恵子さん。
貴美雄さんが1人で暮らすって言い出した時どう思われましたですか?驚きのみです。
ただホントに今までね私たちのために一生懸命働いてくれてたのでまあね楽しんでくれればいいのかなと思いまして。
そうか…。
娘さんの恵子さんはどうです?ダメって言って聞くようなタイプじゃない事はもう知っていたのでまあいいんじゃないって言って。
やっぱここ見たら私も結構気に入っちゃって。
子供が遊んでる姿とかも想像出来たしここだったら夏休みとかも来れるし。
おかえり〜。
ママ。
いや〜久しぶりに家族が集まりました。
それじゃあ恒例のバーベキューいきましょう!白浜に家族が集まれば恒例のバーベキューです!貴美雄さんが育てた野菜と地元の新鮮な魚介を頂きます。
うわ〜ハハッ!うまそうだなこれ!この日はご近所の方もお呼びしました。
箱嶋さんからはカツオとマグロの差し入れです。
うわっすっげえゴージャス!こんなににぎやかなのは去年の夏以来だそうです。
こちらは移住の先輩おかわり〜!ハッハッハ!いや〜貴美雄さん楽しいねえ!お祭りみたいですね。
ハッハッハッハ…!普段はお昼寝タイム。
フフフ…!ハハハハ…!ねえ貴志さん。
お父さんの白浜での暮らしぶり見てどうですか?嬉しいですし羨ましいですしって感じですかね。
まあ元気でね好きな事やれるっていう…。
譲りますよ。
ハハハハ…!私は好きな事だけ。
片付けたり掃除したりしないで寝て起きて釣りしてまた寝てって…。
フッフッフッフ…!全部やってもらう。
(貴志さん)遊びに来る方が楽かもね。
そりゃそうだね。
満喫させてもらっております。
はい。
だから今寂しい時もありますけどねやっぱりね。
だけどやっぱり元気で楽しんでもらえたらもういいのかなって。
うんそうですね!離れて暮らしていても家族は家族ですからね。
翌日家族それぞれが家に戻ります。
長男貴志さん家族は京都へ。
長女恵子さん家族は横浜へ。
そして美恵子さんは愛知に帰ります。
じいじバイバーイ!じいじバイバイ!
(貴美雄さん)フフフフ…!愛する家族を見送り貴美雄さんまた1人の悠々自足の暮らしが始まります。
がむしゃらに働いた40年。
第二の人生貴美雄さんが選んだのは何事にも縛られない自由な暮らしをしたい。
海と向き合い土と語り合う1人での田舎暮らしでした。
一見わがままに見える貴美雄さんのひとり暮らし。
しかしそこには妻美恵子さんへの感謝の気持ちが込められていました。
貴美雄さんこれからも自由な日々を思いっきり楽しんでください。
悠々自足な暮らしを満喫してくださ〜い!楽園通信です。
桃ちゃん南紀白浜で僕と一緒にちょっと泳ぎませんかね?はい。
白良浜海水浴場は本州で一番早く5月3日に海開きしましたよ。
だよねだよね!でもちょっと水冷たいかな?まだ。
大丈夫です。
大丈夫?海水浴のあとは温泉に入りましょう。
ああ〜!海辺には露天風呂や足湯がたくさんあります!白浜最高じゃん!2014/06/30(月) 11:00〜11:30
ABCテレビ1
人生の楽園[再][字]
新しい人生を選択し、夢を実現した人がいます。「人生には楽園が必要だ。」で始まるこの番組は「新しい生き方」を提案する大人のための「いい人生の歩き方」発見番組です。
詳細情報
◇番組内容
「予定のない日々 男ひとり暮らし」楽園の舞台は和歌山県白浜町。名古屋から移住し一人暮らしを始めた主人公。自給自足の生活を目指し、畑で野菜を育て、すぐ近くの海で魚を釣ります。“日々の計画は立てず、気の赴くまま”がモットー。でも休日にやって来る家族を楽しみに待っています。
◇出演者
【楽園の案内人】西田敏行、菊池桃子
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
福祉 – 高齢者
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