連続テレビ小説 花子とアン(79)「ゆれる思い」 2014.06.30

(かよ)お姉やん。
もうあの人の事待ったりしちゃ駄目だ。
村岡さんは結婚してるだ。
(はな)聞きました。
全部。
(英治)言いそびれていてすいません。
これからも花子さんが翻訳するページは手伝わせて下さい。
あなたのためにできる事はそれしかないんです。
まさか自分が道ならぬ恋をしていたなんて思ってもみなかったはなでした。
・「これからはじまる」・「あなたの物語」・「ずっと長く道は続くよ」・「虹色の雨降り注げば」・「空は高鳴る」・「眩しい笑顔の奥に」・「悲しい音がする」・「寄りそって今があって」・「こんなにも愛おしい」・「手を繋げば温かいこと」・「嫌いになれば一人になってくこと」・「ひとつひとつがあなたになる」・「道は続くよ」・「風が運ぶ希望の種」・「光が夢のつぼみになる」はなたちは新しい雑誌の完成に向けて大忙しの毎日を送っていました。
(須藤)安東君これもよろしく。
あっはい。
(梶原)よし。
(醍醐)あとは宇田川先生の連載小説だけですね。
もうこれ以上待てません。
ほかの作家に頼んだらどうでしょう?いや宇田川満代の連載はこの雑誌の目玉になる。
諦めずに口説き落とそう。
(三田)いや〜宇田川先生やっぱり今勢いありますよ。
「文芸東洋」に連載してる「逢引」も気合い入ってます。
「なぜあんな告白をしてしまったのだろう。
女の口から『あなたを好きです』と言ってしまったのだ。
どしゃ降りの雨の中男はハル子を追ってきた。
ハル子の胸は春の嵐のように轟々と高鳴っていた。
男は傘を差し出しハル子を抱き締めた。
だが明くる日男はハル子に信じられない言葉を言い放った。
『ゆうべの事は忘れて下さい』」。
はなさんこの小説ひょっとして…。
(梶原)安東君どうかしたのか?あ…いえ…。
・安東さん電話。
あっはい。
ありがとうございます。
はい安東でございます。
・宇田川満代です。
てっう…宇田川先生!はい!あ…すぐに伺います!はい。
宇田川先生何だって?うちの連載の第1話を今書いて下さってるそうです!
(どよめき)すごいわはなさん!お手柄よ!行ってきます!
(一同)行ってらっしゃい!宇田川先生…。
話しかけないで!ここまで来たら一気呵成よ。
(平祐)今日は静かでいいなあ。
お姉やんよかったね。
苦労したかいがあったじゃん。
(時計の音)
(時計の時報)出来たわ。
宇田川先生ありがとうございます。
「銀河の乙女」ですか!すぐに読んでもよろしいでしょうか?それが編集者の仕事でしょ。
では。
コーヒーお代わり。
はい。
すばらしいです!傑作です!簡単に褒めないでちょうだい。
作家に最高の作品を求めるのが編集者でしょ。
駄目を出してちょうだい駄目を。
駄目なんてそんな…。
まあ「みみずの女王」に言われても私は書き直さないけど。
本当にすばらしいです!特にここ。
「『スピカスピカ。
おお私の美しい星よ』。
ルカはささやきました。
『二度とこの地球に帰ってこられなくてもいいの』。
その時銀河の女王が見えない翼をルカにそっと授けました」。
そこ実は私も一番気に入ってるの。
本当にすばらしいです。
本当にありがとうございました。
第2話以降も楽しみにしています。
ごちそうさま。
(小声で)君のお姉やんもようやく編集者らしくなってきましたね。
(かよ)ありがとうございます。
もしもし安東君。
宇田川先生の原稿どうだ?たった今すばらしい原稿が仕上がりました。
そうか!もう時間がないんだ。
・そのまま村岡印刷に届けてくれ。
村岡印刷…ですか。
安東君。
何か問題でもあったのか?ああいえ…。
分かりました。
これからすぐに届けます。
村岡印刷か…。
こぴっと届けるしかねえ。
あの男は結婚してたんじゃないかしら。
あの男って…。
だから抱き締めた翌日「ゆうべの事は忘れて下さい」と言い放った男よ。
作家の勘ではね彼には妻がいたのよ。
あなたも大変だったわね。
あ…宇田川先生!だからそれは友達の事で私は大変なんか全然…。
まあ頑張って。
原稿無くさないで届けてね。
こぴっとしろし。
ごきげんよう。
聡文堂です。
あの…こ…この原稿を至急「にじいろ」のページに組み版して頂きたいんです。
分かりました。
確認します。
はい。
あ…宇田川先生書いて下さったんですか。
よかったですね。
ええ…。
ではよろしくお願いします。
できるだけ早く組み版して弟に届けさせます。
では失礼します!・
(猫の鳴き声)
(ため息)お姉やん…眠れんの?てっ…ごめん。
起こしちまったけ?今日村岡印刷に行ったら?大丈夫だったけ?ああ…村岡さんの事?もう忘れた忘れた。
奥さんのいる人だって分かった途端ただの物体に見えたさ。
物体?うん。
大きくて邪魔なか…壁じゃん。
うん。
お姉やん無理しんで。
てっ無理なんて…。
お姉やんのこんだからきっと仕事場ではうんとこさ無理して頑張ってるら。
おらの前まで無理しんでいいだ。
かよ…。
お姉やんが本気で好きんなった人ほんな簡単に嫌いになれる訳ないじゃん。
おやすみ。
おやすみなさい。
(郁弥)お待たせしました!みんな!届いたぞ。
2週間後ついに「にじいろ」の創刊号が完成しました。
よし!いい出来だ!記念すべき「にじいろ」創刊号の完成を祝って乾杯!
(一同)乾杯!英治さんこんな日にもいらっしゃらないなんて残念ね。
きっとお忙しいのよ。
(小声で)でもはなさんとは順調に愛を育んでるんでしょう?醍醐さん…それはもういいの。
「いい」って?そういえばさずっと英治君見ないけど奥さんの具合そんなに悪いの?はあ…。
奥様!?お兄様結婚なさってたんですか?僕も知りませんでした。
兄と結婚してすぐに義姉は胸を患って今も入院してるんです。
はなさんは知ってたの?あ…ええ…。
はなさん大丈夫?こんなにロマンチックな挿絵を描いてくれた人が結婚してたなんて…。
これからもこの絵を見る度にはなは切ない気持ちになるのでしょうか。
どうも。
香澄。
今日はどう?この人が奥さんの香澄さん。
なんと美しい人なんでしょう。
ごきげんよう。
さようなら。
生字幕放送でお伝えします2014/06/30(月) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 花子とアン(79)「ゆれる思い」[解][字][デ]

はな(吉高由里子)は英治(鈴木亮平)に妻がいたことのショックを胸にしまい、新雑誌刊行の仕事に打ち込んでいた。ある日、宇田川(山田真歩)から意外な連絡が…

詳細情報
番組内容
はな(吉高由里子)は英治(鈴木亮平)に妻がいたことのショックを胸にしまい、新雑誌『にじいろ』刊行の仕事に打ち込んでいた。ある日、文芸誌に連載中の宇田川(山田真歩)の小説がはなと英治の恋愛をモデルに書かれたと気づき、はなは動揺。一方で宇田川は『にじいろ』のための児童小説を書き始め、聡文堂の面々を歓喜させる。カフェーで宇田川の原稿を受け取ったはなは、梶原(藤本隆宏)から村岡印刷に届けてくれと頼まれ…
出演者
【出演】吉高由里子,鈴木亮平,黒木華,高梨臨,藤本隆宏,町田啓太,山田真歩,中原丈雄,中村ゆり,【語り】美輪明宏
原作・脚本
【原案】村岡恵理,【脚本】中園ミホ
音楽
【音楽】梶浦由記

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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