いよいよ夏本番。
こんばんは中井貴一です。
今日最初のサラメシは神奈川県は淵野辺駅へ。
この町にあるのがそうあの惑星探査機はやぶさを造った研究施設。
そこに一般客も利用できる食堂があるという事で訪ねてみました。
名物は宇宙をイメージしたランチ。
ほらピラフが土星の輪っか。
オクラとニンジンは星になってます。
こちらはこの食堂を毎日利用しているという方々。
特に中華は。
随分この食堂がお気に入りのようですが実はこの施設とも宇宙とも無関係のお仕事。
じゃあ彼らの職場はどこかというと研究所のすぐ向かい。
こちらの施設は近所の方にもあまり知られていないそうです。
特別な許可をもらって中に入ってみると怪しげ何かスパイ映画に出てきそう。
この施設の心臓部ともいえるのが地下にあるこちらの部屋。
24時間体制で温度と湿度が厳重に管理されています。
並んでいるのは銀色の缶。
皆さん何だか分かります?そうこれらは全て映画のフィルム。
ほらほらありましたよ。
私の主演した映画も。
そう先ほど食堂にいた方々はここ東京国立近代美術館フィルムセンターのスタッフだったんです。
フィルムセンターは日本で唯一の国立映画機関。
さまざまな映像フィルムを時代や文化の貴重な記録として収集保存しています。
ちなみに国の重要文化財に指定されている日本最古のネガフィルムもここに。
映画の父といわれるリュミエール兄弟の発明から僅か15年。
明治時代の日本を収めた貴重な映像です。
撮影されたのはある企業の創業者のお葬式。
現存する日本最古のネガフィルムの映像はこんなお葬式だったんです。
…って事は昔のサラメシも映像に残ってるか!?所蔵フィルムの数はおよそ7万本。
個人や企業自治体などが撮影したフィルムも数多く保存されているそうです。
そこにどんな記録が収められているか。
まずは保存状態をチェック。
フィルムは温度や湿度の影響を受けやすいため見る事すらできないものも。
渡邉さんは16ミリフィルムのプロフェッショナル。
フィルムの状態を丁寧に調べ可能な限りの補修作業を行います。
内容の記録と共に保存される事になった1929年の上海の映像。
こうしたフィルムは貴重な歴史的資料として学術研究などに利用されるそうです。
一方こちらは35ミリフィルムのプロ…無理を承知でこんなお願いをしてみました。
例えばランチとかお昼ごはんで検索して頂く事ってできますか?できるだけ古いランチ風景を見てみたい。
今回は特別に聞き入れてもらいました。
西村さんが探してくれたのは1930年代。
中国の戦地で旧日本兵が食べる昼ごはんの映像だそうですが…。
どんなランチなんでしょうか。
戦地の映像は数あれどこうした食事風景を記録したものは珍しいんだそうです。
映し出された時代の記録。
写真や文献だけでは分からない何かを探す毎日です。
11時45分。
西村さんたちはいつもちょっと早めのランチタイム。
そして今日も向かいの施設の食堂へ。
迷惑をかけないよう混む前に出かける小さな気遣い。
魚なんです私。
僕麺なんで。
渡邉さんはいつも日替わりの麺。
一方の西村さんは毎日必ず魚定食。
こちらが西村さんのサラメシ。
この日は一味とうがらしの利いたピリ辛の焼きサバ定食。
実は西村さん毎日魚なのにはある訳が。
はあ〜ご家族が肉食系。
一方の渡邉さんは日替わり麺。
毎日必ず大盛りなんだそうです。
この日は鶏もものショウガ焼きも載っていてボリューム満点。
それでも渡邉さん大盛りを注文していました。
さては相当な食いしん坊?こだわりのランチの裏にはそれぞれの家の事情がね。
なるほどそういう事でしたか。
渡邉さん西村さんまた珍しいサラメシのフィルムを発見したら教えて下さい。
お願いします!それでは今日も皆さんから頂いたランチの物語をご紹介しましょう。
まずは結婚1年目の新婚さん…何何?「消防士の夫に毎日の弁当作りを頼まれました。
ところが今まで弁当を作った事がほとんどなくて何を入れたらいいかさえ分からなかった」ですって。
うわそりゃ大変だね。
そこで思い出したのが以前おばあちゃんに作ってもらったお弁当。
…で気が付けば筑前煮に里芋とイカキビナゴの甘煮と毎日煮物ばかりの弁当に。
そんなある日料理本を見ていたらショウガ焼き弁当や空揚げ弁当が載っていて気付きました。
えっお肉入れればいいんだって。
え〜!?それって本見て気付く事?今ではほらお肉も入ったお弁当。
そう人生は気付きの連続。
愛妻弁当これからもしっかり頑張って下さい。
本見てね。
続いては新潟県の…何でも独学でお茶について学び11年前に専門店をオープン。
茶摘みから全て手作業。
しかも裕子さん一人でやっているため外に食べに行く時間が取れないそうです。
そりゃ大変だ。
だからお昼はお母さんの手作り弁当。
わあ〜おいしそう。
でも裕子さんお母さんにやめてほしい事があるんだとか。
それがこちら。
分かります?竹の子ごはんに振りかけ。
そら豆ごはんにだって振りかけ。
栗ごはんにも舞茸ごはんにもみ〜んな振りかけ。
せっかくの風味が台なしになっちゃうからやめてほしい。
でも毎日作ってくれるお母さんにそんな事言えない。
なるほどね。
裕子さんのお母さん炊き込みごはんの日は振りかけはあの…なしの方向でひとつ。
本人に成り代わりお願い申し上げます。
皆さんからの投稿もお待ちしています。
こちらとある厨房。
大きな鍋にマヨネーズをどば〜っと。
なるほど。
マヨネーズを油の代わりに使うとは隠し味もばっちりですね。
はいカレーピラフの出来上がり。
こちらは手ごねの肉だんごでしょうか。
これどこの名店?いえ実は社員食堂なんです。
やって来たのは東京・調布にある創業95年の大手食品メーカー。
おお〜働いてますね皆さん。
ドレッシングやマヨネーズなどの調味料からパスタソースカット野菜までおよそ800種類の商品を製造販売しています。
ここで働くのはおよそ1,400人。
系列グループ各社の研究開発スタッフと事務スタッフが共に働く総合オフィス。
社員のほとんどが利用するという社員食堂。
…って事はこの中にいる訳ですよ。
1,400人の中でいちばん乗りでやって来る人が。
誰よりも腹ペコなのかはたまた急いでいるのか。
あなたの社食のいちばん乗りに突撃!さあどんな腹ペコさんが来るんでしょ…。
来たか?来たか?今度こそ来たか?おめでとうございます。
はい?あなたが今日のいちばん乗りです。
ありなんです。
この日栄えある社食のいちばん乗りは…おっとほかには目もくれず直行しました。
それ何でしょうか?それ。
何でも野菜は200g以上カロリーや塩分量にも配慮された完全予約制のヘルシーメニューだそうです。
デスクワークで座りっ放しの日が多いからと体のために毎日スマート御膳だそうですが…。
いい事じゃないですか。
ちなみにいつも一番なんでしょうか?ちなみに総務部課長望月さんの仕事は職場の環境整備や危機管理だそうです。
ちょっと僕にはその…ピンと来ないんですが具体的には何を?えっ?社内で迷子を助けたって…いや「子」じゃないや。
ほら席に着くなり早速相談を受けてるし。
みんなに頼られる「縁の下の力持ち」なんです。
意識的に違う部署の人とランチを食べる事もあるそうです。
職場環境を整えるためには周囲の声に耳を傾ける事も大事。
そんな望月さんなら知ってるはず。
社食の一番ほかにありませんか?野菜に一番詳しい山形さんっていわれたって1,400人もいるのに見つかる訳…えっうん?って名札?見つけちゃいましたよ山形さん。
何でも野菜のプロフェッショナルだそうですがランチも…野菜だけ?ちなみにテラスで野菜なんて本当に作ってるんでしょうか?わっ本当だ。
何でも社員に野菜の生命力を知ってほしくて総務部と相談して作っちゃったんだそうです。
キュウリの仲間だと思ってた。
野菜に耳を傾け野菜を知るか。
深すぎる。
社食の一番。
続いてはやっぱり気になる一番人気のメニュー。
この日159食と一番人気だったのは鶏天。
揚げたての鶏天をおろしポン酢でさっぱりと。
お肉好きですか?こちらは商品の販売企画などを行っている皆さん。
社食の一番教えて下さい。
全部の景色。
えっ今何ておっしゃいました?車好きの男の子か!あんまりいませんよ。
ランチの時にクレーン車についてこんなに熱く語る女子。
そんなクレーン車もばっちり見える窓側席。
ある一番さんがいらっしゃるそうです。
失礼ですがあの…何の一番ですか?はい一番偉い人。
この日は海外出張帰りだそうでつるっとうどんを。
でも社長とランチってどんなお話を?皆さん。
「好きこそ物の上手なれ」ですね。
続いては社食で一番長〜い行列。
その先にあったのは…毎日違う9種類の野菜やお総菜が盛り放題なんですって。
おや?大盛りサラダの向こう側の方は?ランチタイムが始まってからず〜っとサラダだけを見ています。
インカムまでつけて。
実はこちら社食で一番の新人スタッフ…社食の一番ここにもいました。
以前はスーパーの総菜部門に勤務していたそうですが調理師免許を取ってこちらの社員食堂に。
仕事は主に材料の下ごしらえ。
ランチタイムはサラダバーを担当。
少なくなったら即補充。
目を光らせます。
だってお客さんである社員は食のプロ。
味付けから盛りつけまで厳しい意見を耳にする事も。
そんな金城さんにも昼は来る。
おっこれはもしかして…。
今日残ってしまったものから好きなものをチョイス。
あれもこれもちょっとずつ。
これって実は社食で一番のぜいたくメニューじゃないんですか?ランチタイムが終わった社食でほっと一息のまかない。
ちなみに金城さんにとっての一番って何ですか?やっぱり健康が一番。
社食の一番ごちそうさまでした。
次は是非テレビの前のあなたの会社にお邪魔させて下さい。
あの人も昼を食べた。
イタリアンレストランの先駆けといわれるその店に半世紀もの間通い続けた男がいた。
舞台や映画のクランクイン前必ず現れては好物に舌鼓。
時代劇からニヒルな刑事役まで幅広い演技で人々を魅了した俳優丹波哲郎。
彼のオーラはまるであの侍役そのものだったという。
そうですねひと言で言うと…決まって注文したものセロリニンジンジャガイモなど9種の野菜をじっくりと炒め特製のブイヨンで煮込んだミネストローネ。
ベシャメルソースが醸し出す独特のコク。
そして特に気に入っていたメインは自家製の幅広パスタで作るラザニア。
1層目にはベシャメルソース。
2層目にはトマトソースを挟みそこにソーセージやマッシュルームをたっぷりと。
最後にチーズを重ねオーブンへ。
時には事務所のスタッフと。
時には同じ世界に飛び込んだ息子と共にテーブルを囲んだ。
ラザニアが焼き上がるまでおよそ12分。
ある時好物の登場を待ちきれなくなった丹波はオーナーを呼び寄せた。
素直に「おいしい」とは決して言わない。
しかし半世紀もの間この味を求めて通い続けた。
これが俳優丹波哲郎が愛した昼ごはん。
ごちそうさまでした。
今日もお相手は中井貴一でした。
2014/07/14(月) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
サラメシ[字]
▽社員食堂で様々な1番を探すコーナー「社食の1番」はある食品メーカーの600席ある食堂に潜入。▽東京国立近代美術館フィルムセンターの相模原分館でランチのぞき見。
詳細情報
番組内容
▽社員食堂でさまざまな1番を探すコーナー「社食の1番」は東京・調布市にある食品メーカーの600席ある社員食堂に潜入。この食堂の1番人気はサラダバーで、多くの社員が利用しているという。 ▽東京国立近代美術館フィルムセンターの相模原分館で古い貴重なフィルムのデータベース化作業に取り組む人々。ランチを食べに行くとっておきの食堂とは? ▽俳優・丹波哲郎さんが愛したラザニア。
出演者
【語り】中井貴一
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
バラエティ – 料理バラエティ
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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