未来世紀ジパング【反中渦巻くベトナムで沸騰!日本の“信頼食”】 2014.07.14

ベトナムといえばこの風景
首都ハノイ朝の通勤ラッシュ
なんとバイクに家族4人乗り
その波を縫うように1人の警官が向かった先には…。
2人組がいた
ハノイ交通警察の取り締まりだ
またしても違反のノーヘル
しかし振り切って逃げた
ベトナムが抱える大問題それが交通死亡事故。
毎年1万人以上が命を落とし特に登録4,000万台バイク事故の削減が急務だった。
そしてまた動いた。
しかしこの男性ヘルメットをかぶっている。
いったい何が問題なのか?
なんとヘルメットの後ろの部分がない
実はこれ髪を結ぶ女性向けに作られたもの
しかし事故のときに肝心の急所がこれでは守れない。
街なかにはヘルメットだけを売る専門店もある。
すると…
別の店でも…
そのヘルメットには日本でおなじみのキャラクターやサッカーワールドカップのデザインも…
強度不足の粗悪品で多くが中国製だという。
実はこうした粗悪品のヘルメットは販売自体が違法なのだ。
死亡事故を減らせ。
ヘルメットの基準を厳格にする新たな法律が今月スタート。
そこには日本の取り組みが生かされていた。
日本がかつて交通事故を減らした実績を生かしベトナムの警察官に交通違反の取り締まりなどを指導。
その面々が今ベトナムの最前線で活躍しているのだという
黄金の国よ再び。
日本との関係が深まるベトナムで隣国中国との間で大きな亀裂が生まれていた。
ハノイ中心部の市場にやってきたストッキングとかありますけども…。
日用品からおもちゃまで中国製以外を探すのは難しいほどだ。
しかしある異変が起きていた
世界各国のお菓子が並ぶこの店で中国のものが見当たらない
実は今消費者の間で中国離れが進んでいるという
メードインベトナム…小さく書いてあります。
そのわけは海にあった
前方に島影が見えてきましたね。
ベトナム中部南シナ海に浮かぶリーソン島
衝突のきっかけはリーソン島の東領有権を争う西沙諸島の海域に中国が石油の掘削施設を設置。
施設を監視するため中国は海洋警察の船を100隻以上展開。
ベトナム船との衝突が今も続いている
後藤がその最前線リーソン島に到着。
まず目に飛び込んできたのは…
港を埋め尽くすたくさんの漁船。
島の人々が豊かな海の恵みに支えられて生活していることがわかる
そのときトラブルを抱えた1隻の船が港に戻ってきた
後藤が早速その船へ
これどうしたんですか?
それだけではない。
中国の警察は船内の無線機を奪ったという
更に乗組員のカバンを切り裂いて携帯電話を強奪
通信手段が絶たれてしまった
実際そういうことが行われてこの船今漁場からかえってきたばかりですけど…。
一方中国政府はベトナムの船がぶつけてきたと主張。
しかし決定的な映像があった
この映像は世界中に配信された
ここは船の修理工場
中国船の攻撃を受けた漁船が次々と運び込まれていた
そしてあの沈没した漁船を発見
どうなっているんですかね。
穴があいてますね。
これ結構ひどくあいてますね。
船はその後引き上げられ事件の証拠として保管されていた
5月ベトナム各地で大規模な反中デモが発生
ここは中国系企業が集まる工業団地
ここはプレートが…社名が書いてあるとこですがここに漢字があったと思われるところが全部外されてますね。
やはり中国企業ということがわからないように今はしているということでしょうか…。
ベトナムから撤退した企業もあった
「ホアンサはベトナムのものです」というふうに書いてあるそうです。
反中の矛先が向かないようとられた自衛策だった
そのベトナムで今
その驚きの変化とは?
今夜は今中国と対立しているベトナムです。
ベトナムハノイ出身のベト・ハーさん。
今日はよろしくお願いします。
お願いいたします。
ベトナムの皆さんの中国への反発っていうのはやっぱり強まってるなという感じがしますか?そうですね昔からの話もいろいろあったんですけど最近の出来事でもっともっと強くなりました。
その反中の意識を物語るTシャツを取材スタッフがハノイで見つけてきました。
ここに書いてある文字…こちらはですね東の海を見ろと書いてあります。
東の海といいますとこちら問題の西沙諸島があります。
更にここの文言なんですけれどもこちらは…。
竹田さんなんだか戦争の決戦前夜のような…。
後藤さん実際もともと仲はよくないんですか?中国とベトナムというのは長い歴史的な関係がありますが…。
中国がベトナムに対して侵略を繰り返し1000年におよぶ支配の歴史があるわけですね。
更に最近でいうと1979年に中国がベトナムに侵攻した中越戦争というのがありました。
これは結果的にベトナムが中国を押し返したということなんですけれども…。
これって今ベトナムと対日本はどういう関係なんですか?ベトナム中部にホイアンという街があるんですけども今から400年以上前にたくさんの日本の貿易商人が住んでいて日本人街というのまでできていたんですね。
日本人が造ったという橋日本橋というのが残っていてホイアン全体が世界遺産に登録されている非常に歴史的な古い由緒のある街なんですね。
そこで今回の沸騰キーワードはこちらです。
何だろう?信頼食?初めて聞く言葉ですけど。
急に食の話になるんですか?それが日本の信頼食ですね。
朝の7時。
通りには屋台で朝食を食べる人の姿が…。
定番は米粉で作られた麺に…
あっさり出汁のスープをかけた国民食のフォー。
最後に生野菜をのせる。
更に本場ベトナム流は…。
薬味となる生の香草をたっぷり入れる
香りと食感がクセになるという
こちらは地元で人気のレストラン。
香ばしい香りが辺りいちめんに漂う。
店の名物バインセオ
ここでもやはり食べ方はベトナム流。
具材をレタスなどの生の野菜で巻いて甘辛いタレで食べる。
隣のテーブルの女性たちも野菜で巻いていた
料理とともに出される大量の生野菜。
ベトナム料理にとって絶対に欠かせない食材だ
しかし今この生野菜に問題が起きていた。
ベトナムに輸入される中国産の野菜から大量の残留農薬が検出
高まる不安。
家庭の食卓はどうなっているのか?育ち盛りの2人の子供を持つ
食事の準備が始まった。
すると突然あるものを取り出した
ベジーと書かれている
なんと野菜を洗うための洗剤。
どうやって洗っているのか?まずは洗剤を入れた水に5分ほど漬け込む
続いて水道水で1枚1枚丁寧に洗い流す。
これを繰り返すという
食事ができあがり家族が食卓に集まってきた
丁寧に洗った生のレタスが山盛りに。
子供たちの大好物だ
そのベトナムで今「奇跡」と呼ばれる野菜があるという。
買い物客で賑わうスーパーマーケット。
大勢の人が奇跡の野菜に群がっていた
ベトナムで話題の奇跡の野菜とは
買い物客で賑わうスーパーマーケット。
そこに大勢の人が群がる場所があった
洗わずに食べられるレタスと聞いて半信半疑の様子
試食した人たちは皆納得の表情
このレタス見てみると…。
ラベルに漢字の文字が…。
朝霧とある。
値段は1玉およそ160円と他の2.5倍。
かなり高い
洗わずに食べられる日本ブランドのレタス。
飛ぶように売れていた。
実はこの朝霧日本では別の名前で知られている。
その名も天空のレタス。
みずみずしく甘みがあるのが特徴。
標高1,300mの八ヶ岳山麓長野県川上村で作られている
低農薬で栽培されている
その天空のレタスが今ベトナムでも作られている
中心部から更に山のなかへ
道なき道を進むこと30分
山あいに見えたのが人気のレタス朝霧の畑だ
そこではいちめん収穫を前にしたレタスが…
その出来栄えを確認する1人の日本人川上村からやってきた
日本の安全でおいしいレタスを広めたいと去年ベトナムに進出
これまで培ったノウハウをもとに川上村と同じく低農薬でのレタス栽培をしている
苗の植え方から細かく指導。
すべては安心安全なレタスを作るためだ
去年ベトナムの新聞が洗わずに食べられるレタスと特集。
奇跡の村と大々的に報じた
(一同)いただきます!
スタッフは全員住み込み。
生活をともにしながら安全なレタス作りを一から学んでいる
その背中にはここで作っている日本ブランドのレタス朝霧の文字が…
朝霧の可能性それが日本とベトナムの気候の違いだ。
日本では半年間しか生産できないが亜熱帯のベトナムの高地では一年中レタス栽培ができる
ちょっともうひと目で花岡ファンになってしまいました。
ねえ。
すてきな方ですね。
洗わなくていい朝霧だったらそうですよね。
ほんとですね。
竹田さんもすてきなことおっしゃって…。
ベト・ハーさんこのレタスっていうのは有名なんですか?ただベトナムではちょっととんでもない事件が起きているということなんですけれどもまずこちら。
なになに?子供がおもちゃで遊んでいたらガラス瓶が割れて中の液が漏れ出したと。
そうするとそれが有毒ガスを発生させてえ…怖い!他にもこちら。
口紅やマニキュアなどの化粧品や歯磨き粉などの日用品。
更にはこちら。
下着や子供服から発がん性物質が検出されて大騒ぎになっているということなんですよね。
こういうおもちゃやいろんな日用品ベトナムに輸出してくる中国が悪いのはもちろんそうなんですけど…。
それがメードインチャイナに対するベトナムの方の不信感を募らせているっていうことが言えると…。
ベトナムの方たちは物を買うときに非常に慎重なんですよね。
こちらをご覧ください。
世界平均の36%の倍以上の方が気にしているんですね。
ということで世界の平均に比べてはるかに高いんですね。
ということは少しお金を出してでも安心安全なもののほうがいいっていうことですか?ベトナムの経済水準っていうのは非常に今急速に上がってまして一人あたりのGDPは1900ドルまだこの段階ですと途上国ということなんですけれども10年前に比べると3倍ということで…。
ベトナムの人たちの心をつかむ次なる日本式信頼食とは?ご覧ください。
チャイナプラスワンの生産拠点ベトナム。
ハノイ郊外の工業団地には日本のキヤノンや…。
韓国。
更にドイツと世界の企業が集まる。
ベトナムは現在も各国企業の進出ラッシュが続きもちろんそこには中国企業も…
これはある中国企業の社員食堂。
皆黙々と食べている
無料で支給されているのだが…
不満爆発!
ベトナムに進出するある
見ると食器はプラスチック。
スープには具が入っていない。
無料だがこのメニューが大問題だった
労働者の不満は人材の流出を招いてしまうのだ。
こちらは日系企業の
大手家電メーカーのテレビチューナーの製造や精密機器の組み立てなどを手がけている
女性が9割で20代前半の若い労働力が中心だ
昼休みを告げるチャイムが鳴った
表情は微妙
なんとも評判が悪い。
食べ盛りの若い従業員たちも残していた
その社員食堂にやってきた女性
危機感を募らせていた
社員食堂についてのアンケート。
結果は…
衛生環境についても…
そこで急遽社員食堂を一新することに。
託されたのは
シダックスといえばカラオケ店で有名だが原点は社員食堂
日本で社食を急拡大させた
シダックスは去年日本式の社食を広げようと
木内さん早速厨房へ
まず目にしたのはこれまで運営してきた地元ベトナム業者の衛生管理の問題だった
調理場では古くなった油の使いまわし
洗い物を床で行うなど日本では考えられない問題がいたるところにあった
そして更なる難題が
工場の休み日曜日のわずか1日だけであの社員食堂を変えることはできるのか?厨房では30人のスタッフ総出で大掃除が始まった。
すると食料の倉庫で…
調理器具などはそのまま引き継ぐため隅々まで念入りに磨き上げていく。
日本式のサービスを提供するには衛生的な環境が欠かせない。
ここで木内さんのげきが飛んだ
食堂のフロアではサービス向上に向けたトレーニングも始まった
スタッフにはサービス業の意識を徹底させ進出から1年で33社に拡大
なんとか準備が整った
社員食堂の厨房を訪ねると…
わずか1日で見違えるようにピカピカだ
ネズミがいた倉庫も…。
ご覧のとおりきれいに整理された
床に鍋が散乱していた洗い場はパーテーションで調理場と区切られ衛生面をより強化
そして肝心のメニューは栄養バランスを考えて作られていた。
盛りつけは一つひとつグラム単位で計測。
米は品種を変えて以前とは炊き方も変えた。
これを木内さん自らチェック
記念すべき初日のメニューがこちら。
以前同じ料理が続くと不満が出ていたため肉と野菜の組み合わせで4種類から選べるようにした
そして昼食の時間がやってきた
果たして味にうるさい彼女たちを満足させることはできるのか
ベトナムの日系企業。
その社員食堂の改革を任された
一斉に従業員たちが食堂に入ってきた。
我先にと列に並んでいく
期待が膨らむ新たな社員食堂
新しくなったメニューで彼女たちの舌を満足させられるのだろうか?
社員食堂が活気に包まれていた
この日は
社食という日本の福利厚生がベトナムの製造業の現場を支えていた
1日でガラリと変わりましたね。
従業員にしたら勤めてた会社が変わったくらいの感覚ですよね。
大事なんですね。
社員の皆さんが働き続けるそのモチベーションについてはこのような結果になりました。
えっ意外!福利厚生が賃金よりも重視されると。
その頃の日本の状況に今ベトナムがあるというふうに考えても…。
まさにそうですね。
その具体例ちょっとご覧いただきたいと思います。
こちらです。
ベトナムに進出した日本企業はこんな福利厚生を打ち出しているというものなんですけれども。
この会社では毎年社員旅行を行っているということです。
更に従業員が誕生日を迎えると会社でお誕生日会ケーキを買ってみんなで祝うというような会をやっているということですね。
この会社はなんと…。
非常に効果を出しているということだと思います。
そしてこちら工業団地では駅伝大会が開かれているんですね。
そしてこちらの工場では敷地内に500万円の費用をかけてフットサル場を作りました。
それによって社員のモチベーションも上がり売り上げも2年で20倍近くに伸びたそうです。
一緒にいろんな遊びをするということも団結を深めるという意味でベトナムと日本の関係今後期待できそうですけれども後藤さん未来予測お願いします。
はい。
私の未来予測はこちらです。
成長続くベトナムその未来とは…
しんかといっても進む進化と深まる深化この2つがあるということですね。
ベトナムの人たちというのは日本が大好きという方が多いんですね。
ホンダヤマハっていうのがバイクの代名詞になっているくらいですし皆さんが食べているインスタントラーメンこれはもうエースコックですよね。
そして皆さん学校で使っているノートこれはもうコクヨのノートが使われているということで日本製品に対する支持というのは厚いですよね。
この日本好きをしんかさせるものそのカギって何になってくるんですかね。
いろいろありますね。
まずはこちら。
VTRでもご紹介しましたけれども日本の安心安全。
そして日本の高度成長時代を支えた手厚い福利厚生が今後カギを握るという
ベトナムがどんどんこれから変わっていくなかでベトナムの人たちのニーズとか好みに合わせた…。
変わり方を手伝えるような関係になっていけるんじゃないかな。
2014/07/14(月) 22:00〜22:54
テレビ大阪1
未来世紀ジパング【反中渦巻くベトナムで沸騰!日本の“信頼食”】[字][デ]

日本の「安心・安全」に熱視線!▽「奇跡の野菜」と呼ばれる日本が生んだベトナム産レタス▽企業進出成功のカギは…社員食堂?▽粗悪品ヘルメットの取締りに日本のノウハウ

詳細情報
番組内容
南シナ海の領有権を巡り、中国との衝突が続くベトナム。高まる反中国の感情は、中国製品の不買運動に発展している。一方、経済成長が続くベトナムで日本の「安心・安全」に熱い視線が注がれている。「奇跡の野菜」と呼ばれる日本が生んだベトナム産のレタスに、従業員の心をつかむ「日本式」の福利厚生…。日本にとってもベトナムは「チャイナプラスワン」の生産基地を超えた深い関係になっている。
つづき1
【交通死亡事故を減らせ!粗悪品ヘルメット取締りに密着】ベトナムの街の風景といえばバイクの波。交通事故の死亡率は日本の3倍以上だ。流行の「おしゃれヘルメット」は、人気キャラクターなどが描かれた主に中国製のコピー商品で、安価だが強度は全く基準に満たない。政府は7月、着用するヘルメットの基準を厳格化。粗悪品撲滅へ向けた警察の取締りに密着すると、そこには日本がかつて交通事故を減らした経験が生かされていた。
つづき2
【安心・安全意識の高まり 日本のレタスが沸騰!】ベトナム料理に欠かせないレタスなどの生野菜。しかしベトナムでは残留農薬や化学肥料の問題から、野菜専用の洗剤で洗わなければ食べられないという。そんなベトナムに安心・安全を武器に乗り込んだのが長野県の農業法人。そのレタスが現地メディアで“奇跡の野菜”と呼ばれ沸騰していた。ベトナム南部の山深い農村で、一人の日本人が安心安全なレタス作りを一から教えていた…。
つづき3
【心をつかむ“日本式”社員食堂の大改革!】今も各国企業の進出が続くベトナム。カギは現地従業員への食事の提供だという。ベトナムでは労働者が企業を選ぶ際に、賃金以上に重視するのが福利厚生、中でも社員食堂なのだ。昨年、ベトナムの社員食堂事業に参入したのが、日本ではカラオケ店でおなじみのシダックス。日本の給食事業のノウハウを生かした社員食堂の大改革に着手。新たなメニューに従業員たちの反応は?
出演者
【メーンMC】SHELLY
【進行役】大橋未歩(テレビ東京アナウンサー)
【沸騰ナビゲーター】後藤康浩(日本経済新聞社 編集委員)
【ゲスト】
 竹田圭吾、坂下千里子、ベト・ハー
関連情報
【公式ホームページ】

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