(金田一)解雇ってあの解雇ですか?うわっ!?
(金田一)俺ここに置いてもらってもいいですか?
(一厘)1日500円。
(金田一)楽勝って言ってるじゃないっすか。
(巌)二三男は腹違いの弟だ。
(金田一)金稼ぐって大変っすね。
両太。
気持ちよく使おうぜ。
北別府。
俺に力を。
しゃー!よっしゃ。
もらった!きた!
(貫太)よっしゃ!
(貫太・両太)よっしゃ!
(貫太)えっ?
(店員)あらら。
見事にキャラメルゲットだ。
はい。
(店員)おめでとう。
すんげえ甘い。
なあ?両太。
このキャラメル普通のやつより甘いやつだ。
(貫太)全然フォローになってねえし。
だいたいあのボール大事なやつじゃねえのかよ?いいんだよあれは。
(貫太)バカだよな。
ビール代の300円も使っちゃってさ。
バカ?
(貫太)おう。
今バカっつった?
(貫太)言ったよ。
バカはねえだろ。
お前。
なあ?なあ?もうさお前も元気出せよ。
ほら。
おまけやるから。
キャラメル。
(貫太)うん。
(両太)誰?これ。
信長じゃね?
(彩矢)ああ。
ハァー。
ああー。
(彩矢)また三成か。
(彩矢)《その人が情報漏らした日っていつですか?》
(社員)《9月10日》
(模合)《9月10日は確かに出張してますよ》
(女性)《金田一さまでしたら確かに宿泊されております》誰?
(両太)一号室の豪田さん。
あっどうも。
(豪田)悪い相が出てますな。
はい?
(豪田)とてつもない貧困の相が出てる。
えっ?ちょっと。
マジですか?
(貫太)気にすんな金田一。
ここに住んでる住人はみんな貧困の相出てんだろ。
あっ。
ホントだ。
しかしあなたの窮地を救う幸運の女神の到来が予想されますな。
幸運の女神?
(貫太)もう相手しなくていいから。
言い過ぎだよ。
(貫太)ばあちゃんただいま。
(両太)ただいま。
(一厘)おかえり。
幸運の女神?
(一厘)500円。
はい。
はい。
確かに。
確かに!ううっ。
んっ!うーん!た…確か。
(一厘)往生際が悪い!だって500円稼ぐのすげえ大変だったんすよ。
知ってるよ。
フフッ。
でももっと大変なこと教えてやろうか?何?これを毎日続けること。
あしたもよろしく。
(貫太・両太)頑張れよ。
(一厘)頑張れよ。
(社員)模合部長ってさ商談の肝心なときに消えるよな。
(社員)あれ何?わざと逃げてんの?それとも存在感ないだけ?
(社員)分かんない。
(榎本)あっ。
模合部長おはようございます。
(模合)陰口なら私のいないところで言ってくれないかな。
(社員)いつからそちらに?
(模合)君たちが来るずっと前から。
(社員)すいませんでした。
(社員)行こう行こう。
(榎本)あの。
模合部長。
金田一さんのことなんですけど。
最後に連絡取ったとき言ってたんですよ。
情報漏えいなんてしてないって。
あの。
もし誤解なら。
(模合)君が心配することじゃない。
(貫太)本当の祭りは祭りの翌日。
屋台で使った小銭とかが結構落ちてんの。
ホントだ。
(貫太)えっ?20円。
北別府の背番号と一緒。
きた。
何だよ?
(貫太)それはもらいます。
何で?これ俺んだろ。
俺が拾ったんだから。
(貫太)金田一さん。
あなたにこの場所を教えたのは誰ですか?7円か。
(貫太)そんなんじゃビール絶対無理だ。
ビール。
ビール。
もうそれどころじゃねえもんな。
(両太)そんなにビールが飲みたいの?飲みてえよ。
お前な世界一うまいんだぞビールって。
あれ?ヤベえ。
舌が味を忘れかけてる。
(貫太)金田一。
喜べ。
幸運の女神だ。
・
(女性)アンケートいかがですか?えっ?
(貫太)おばちゃんについてって30分くらいの簡単なアンケートに答えればいいんだ。
それだけで図書カード500円分もらえてその図書カードを金券ショップで換金すれば。
最初っから教えろよ。
これで今月やってけるだろ。
(貫太)甘えな金田一。
毎日やってるわけじゃねえから。
あっそうか。
(両太)その前に働きなよ。
分かってるよ。
誰?
(貫太・両太)知らない。
(彩矢)あの。
金田一二三男さんですか?あっ。
はい。
私ミラクル魔法瓶の経理課二階堂と申します。
これお湯ですけど。
どうぞ。
(彩矢)あっ。
どうぞお構いなく。
ハァー。
ほんで俺がここにいるってどうやって分かったんですか?あっ。
あの。
企画開発営業部に問い合わせたんです。
それで?二階堂さん。
ああごめんなさい。
あの。
でも分かんなくて。
あの行きつけの店があるって聞いて。
(両太)信長。
覚悟!
(彩矢)それは信長じゃなくて山中鹿助幸盛です。
鹿助?
(彩矢)じゃなくてあの。
あの。
店のマスターに聞いたんです。
マスター?ここら辺じゃないかって。
それで経理部の人が俺に何の用なんですか?もうさこれ向こうで遊んでくれよ。
結局気に入ってんじゃねえかよ信長。
(彩矢)鹿助です!鹿助?あっいや。
じゃなくて。
えっと。
あっ。
9月10日。
9月10日にあなたは大阪タウンビジネスホテルに宿泊されましたか?9月10日。
ああ泊まってますね。
俺地元のタクシーの運ちゃんと「ああ。
今日牛タンの日っすよね」って話したの覚えてるんで。
それがおかしいんです。
何で?
(彩矢)その日あなたは本社にいたはずです。
でなければ専務の部屋に忍び込んで情報を持ち出すことはできない。
えっ?
(彩矢)あなたは行ってもいない出張をでっち上げたんじゃないですか?経費を不正に得るために。
あんただわ!
(彩矢)はい!?えっ?幸運の女神。
いや。
俺その日大阪に出張行ってんのよ。
(彩矢)でもあなたはカラ出張。
いや。
それが逆なの。
(彩矢)えっ?機密情報を持ち出したって方が嘘なの。
あっ。
じゃあさ二階堂さんは俺が大阪に出張に行ったのどうやって分かったわけ?ホテルの領収書です。
きた!それで俺の無実が証明されるでしょ。
(彩矢)領収書だけでは金田一さんが大阪にいた確かな証明には…。
なりません。
だったらその大阪の出張を指示した模合さんっていう人がいんだけどその人がちゃんと説明してくれれば。
聞いてる?
(彩矢)ちゃんと話してくれますかね?模合さん。
何で?いや。
一度金田一さんの件を伝えたんですけど反応がないんですよ。
厄介事に首を突っ込みたくないタイプなのかなって。
そんなことないよ。
本当はあの人…。
(模合)本当は何なんだ?何で俺捜してんだ。
あっ!?
(彩矢)あれ?あの。
模合部長はいらっしゃいますか?
(社員)はい?えっ?模合さん見た?
(社員たち)さあ?金田一さん!えっ?おう。
ちょっと。
こんなとこで何やってんすか?うん?ちょっと。
あっ。
中入ってくださいよ。
いいよ今日は。
えっ?あっ。
それより俺戻れっかもしんないから。
えっ?ホントですか?誤解は解けたんですか?今から解くんだよ。
あっ。
ねえ?模合さんどこ?朝から見てないですけど。
どこに向かってるんですか?うん。
休憩室か屋上?模合さん営業部にいなかったらだいたいそこにいるからさ。
なぜ気付かないんだ?目合ったのに。
(財前)あっあっあっあっあっ。
待ちなさい。
なぜ君がここにいるんだい?専務。
(財前)社長。
彼が金田一です。
情報漏えいで懲戒解雇になった。
社長?あの。
ちょっと聞いてもらっていいですか?僕会社の情報漏えいなんてしてませんから。
(財前)君も往生際が悪いなぁ。
証拠は全て揃ってんだ。
っていうか俺その日大阪に出張行ってるんです。
実際その領収書もちゃんと持ってるんで。
(統一郎)それが本当ならもう一度調査すべきですね。
おっ。
(統一郎)優秀な人材を無実の罪で失うのは会社にとって大きな損失だ。
経営者として見過ごすわけにはいきませんからね。
ありがとうございます。
(統一郎)ただ今日のところは帰りなさい。
観客が増え過ぎた。
あざっす。
(彩矢)あの。
誰か私の机いじりました?
(社員たち)えっ?
(彩矢)領収書がなくなってるんです。
大阪タウンビジネスホテルの宿泊費。
(社員たち)さあ。
(経理部長)二階堂君。
(彩矢)はい。
(経理部長)君に辞令が出た。
(彩矢)えっ?
(彩矢)あの。
あの。
本日からこちらでお世話になります二階堂彩矢と申します。
よろしくお願いします。
(倉内)空いてる机どこでも使ってください。
(彩矢)はい。
(倉内)ああ。
私室長の倉内です。
(彩矢)どうも。
(倉内)本が読みたくなったら駅前の喫茶アトムはコーヒー一杯で何時間でも粘れますよ。
(彩矢)えっ?
(倉内)後ね通用口出たところにあるカフェセドムね。
あそこ漫画が豊富なんだよ。
あっ。
でもな空調壊れてるからなぁ。
(彩矢)仕事は?
(倉内)財前専務ですか?
(彩矢)えっ?
(倉内)あなたをここへ飛ばしたのは。
(彩矢)財前専務?
(倉内)次に社史を編さんするのは13年後です。
(彩矢)えっ!?
(倉内)我慢比べかな。
会社とのね。
(彩矢)模合部長。
(模合)ああ。
君経理の。
(彩矢)今日から異動になりました。
社史編さん室に。
(模合)社史編さん室?
(彩矢)あの。
私先日お話しした金田一さんの大阪出張の件を調べてたんです。
(模合)カラ出張だとか。
(彩矢)ああ。
それは誤解でした。
でもそれを証明するための領収書がけさ方盗まれてしまって。
(模合)盗まれた!?
(彩矢)その上昨日金田一さんと一緒にいた私は他部署に異動です。
これ何か変だと思いません?
(模合)そうきたか。
(彩矢)何か知ってるんですか?
(模合)いや。
何も。
じゃあ。
(模合)ねえ?君。
(彩矢)はい。
(模合)君は金田一の居場所を知ってるのかい?ねえ?あんたさ俺に巻き込まれたんじゃないの?えっ?だって領収書のことも異動も俺に関わった途端に起こった話でしょ?確かに。
あっ。
うわっ!?何者なの?あんた。
つまり会社は金田一さんに戻ってきてほしくない。
だから証拠を隠滅してそれ以上情報を得られないように私を飛ばした。
何でそんなことすんだろうな?
(彩矢)知りませんよ。
でも間違いなく言えるのは会社に相当嫌われてますよね金田一さん。
いったい何したんですか?何したの?俺。
あっ。
(彩矢)はい。
買ってくれたの?
(彩矢)タダですから。
えっ?でもこれ2つあるじゃん。
交渉したんです。
あっ。
えっ?えっ?何?地味に重い。
これあの。
どれか持ってもらっていい?これ。
(彩矢)ああ。
どれ?じゃあパンとか。
(彩矢)はい。
ああ。
すいません。
あの。
私思ったんですけど。
模合部長は知ってるんじゃないですか?金田一さんが首になったホントの理由。
何で?
(彩矢)私が異動になったのを伝えたときにあの人「そうきたか」って言ったんです。
まるで分かってたみたいに。
もしかすると模合部長はこの件に関わってんじゃないのかなと思って。
ああー。
模合さんと飲みに行くじゃん。
あの人会計のときになるとしれーっと姿消すのよ。
目上の人と一緒に飲み行ってるときは自分はすげえ高いもん頼むくせに俺ら後輩と飲み行ったときは枝豆しか食わしてくんねえのよ。
あと話つまんねえんだよな。
酔うとおんなじことずっとしゃべってるし。
あと家でも奥さんと娘さんからすげえ虐げられてるらしいよ。
想像つくでしょ?ああ。
もういちいち目に浮かびます。
でもあの人最後は正しい判断すんだよな。
模合さんは絶対に間違わない。
フッ。
おう。
(貫太)おう。
金田一すげえ。
こんだけあればバーベキューいけるっしょ!バーベキュー?これでやんの?・
(大島)バーベキュー?バーベキューやるんすか?誰?誰?これ。
(両太)二号室の大島兄ちゃん。
(大島)いや。
マジで腹減ってたんすよ。
ここんところ飯全然食えてなくって。
助かったなぁこれ。
いや。
なあ?これでバーベキューっておかしいだろ?
(彩矢)お邪魔します。
(大島)ヒヒッ。
バーベキューか。
はい。
(大島)ああ。
すいません。
(貫太)今日幾らだった?
(両太)62円。
(貫太)昨日の78円と合わせると。
(彩矢)140円。
(貫太)計算早いね。
(彩矢)うん。
ずっと経理だったからね。
(貫太)あと70円か。
(彩矢)ふーん。
何か買いたいもんでもあるの?うまそう。
(貫太)いや。
別に。
これでここにビールあったら最高なんすけどね。
(一厘)ぜいたく言ってんじゃないよ。
(大島・豪田)いただきます。
(一厘)あんたも食べな。
(彩矢)あっ。
いいです。
私は大丈夫です。
(豪田)うん。
うまいね。
(大島)うん。
最高っすね。
(豪田・大島)うん。
あの。
何か貧乏って何だかんだ結構楽しいっすね。
(大島・豪田)ハハハ。
だよね。
(彩矢)それ私が一番嫌いな発想です。
今は物珍しさで楽しいと感じてるだけです。
(貫太)あんたに貧乏の何が分かんだよ?
(彩矢)分かるよ。
よく知ってるもん。
皆さん。
ホントにそれおいしいと思ってます?
(豪田)これはこれでなかなかおいしいですよ。
(彩矢)炭火で焼く霜降り和牛よりも?
(豪田)いや。
それは…。
(彩矢)じゃあこのアパートはどうです?快適ですか?
(大島)まあ外よりは。
(彩矢)隙間風冷たくないですか?床暖房欲しくなりません?
(大島)欲しい。
(彩矢)ふかふかなベッドで目いっぱい手伸ばして眠りたくないですか?寝たい。
(彩矢)ほら。
どう考えたってお金があった方が幸せなんです。
皆さんも感じてるはずですよ。
お金を持ってる人が強くて貧乏が弱いってこと。
(一厘)あんたも苦労したんだね。
えっ?
(一厘)私はこういうバーベキューもなかなか幸せだけどね。
(豪田・大島)うん。
(貫太)あっ。
そうだ。
俺の取って置き教えてやるよ。
ホテルのパーティーって基本入場者チェックなんてしてねえの。
つまりある程度まともな格好してる大人なら金が無くても入れる。
食べ放題飲み放題。
(せきばらい)
(統一郎)どうして君が?えっ?あっ。
そちらの女性もうちの社員みたいだけど。
招待されたのかな?ああ。
止められなかったんで。
(統一郎)世の中には暗黙のルールというものがある。
ここは君たちが入っていい場所じゃない。
ここに来るにはそれなりのステータスが必要だ。
君たちはここにいていい人間じゃない。
すいませんでした。
(統一郎)あっ。
それから情報漏えいの件あらためて調べさせたよ。
残念ながら君の疑いは晴れなかった。
でもあれは…。
(統一郎)出ていきなさい。
落ちてました。
(統一郎)皆さん。
失礼しました。
続けましょう。
(彩矢)ああもう。
悔しいです!もうちょっとでビール飲めたのに。
(彩矢)いや。
そこじゃないでしょ!もうあんな状況じゃなかったらもっとガツンって言い返せたのに。
ハァー。
でもあんたの言うとおりだわ。
えっ?弱えな貧乏って。
《何で?俺何にもやってないんですよ》
(模合)《何もしてなきゃこうはならないだろ》
(彩矢)《その日は金田一さんが情報漏えいをした日です》《出張先ではなくてこの社内にいたってことになりますよね?》
(榎本)《最後に連絡取ったとき言ってたんですよ》《情報漏えいなんてしてないって》
(財前)《金田一の件はね誰にも感づかれるわけいかないんだから》
(彩矢)《金田一さんの大阪出張の件を調べてたんです》
(財前)《直属の上司である君も罰せられていておかしくない話なんだよ》
(彩矢)《金田一さんと一緒にいた私は他部署に異動です》《これ何か変だと思いません?》《でもあの人最後は正しい判断すんだよな》
(社員)あっそうだ。
金田一さん会社に来たって。
(社員)ああ。
あれでしょ?経理の二階堂って子と一緒だったんでしょ?
(社員)マジで?いや。
もう…。
(模合)くだらないことを言ってないで早く仕事をしなさい!
(社員たち)はい。
・
(倉内)おっ。
電話が鳴った。
3週間ぶりだ。
・
(彩矢)はい。
社史編さん室です。
金田一と話がしたいんだ。
(貫太)おかえり!おう。
何やってんの?
(貫太)今日の稼ぎ幾らだった?今日?今日。
524。
(両太)また500円ぎりぎりだね。
(貫太)しょうがねえな。
これやる!どうしたの?これ。
(貫太)祭りんときからずーっと飲みたがってたじゃん。
(貫太)昨日のパーティーでもありつけなかったんだし。
(貫太・両太)取っとけ。
マジで?・
(彩矢)金田一さん!お前ら。
(彩矢)金田一さん。
何?
(彩矢)私と一緒に来てください。
何で?
(彩矢)模合部長が大事な話があるって。
模合さん?
(彩矢)やっぱり何か知ってたんですよ。
行きましょう。
いや。
でもさ模合さんまで巻き込んでいいのかな?
(彩矢)ちょっと。
向こうが言ってきたんですから。
それにすでに巻き込まれた私の身にもなってくださいよ。
うん。
じゃあ貫太さこれ家でかきんこきんに冷やしといて。
帰ったらゆっくり頂くわ。
(彩矢)早く。
(貫太)おう!なっ!
(貫太)うん。
(店長)君そのビールどこから持ってきたの?あれじゃないの?
(彩矢)ああ。
ちょっと。
ヤベヤベ。
(彩矢)はい。
(両太)お姉ちゃん。
金田一いる?
(彩矢)ちょっと待って。
何?もしもし?
(両太)金田一。
兄ちゃんが連れていかれちゃったの。
連れてかれたってどこに?
(両太)コンビニの中。
(両太)万引したんじゃないかって言われて。
万引!?ばあちゃんもいないし。
どうしたらいい?コンビニってどこの?
(両太)さっき会ったファイブマート。
分かった。
すぐ行くから待ってろ。
なっ?
(彩矢)えっ?えっ?ちょっちょっと!模合さんは?
(模合)ま…まだいますけど。
(従業員)あっ。
すいません。
・
(ドアの開く音)
(従業員)いらっしゃいませ。
両太。
貫太は?
(両太)こっち。
貫太。
(貫太)金田一。
(店長)ど…どちらさまっすか?焦った。
(貫太)両太。
えっ?ああ。
こいつの保護者みたいな。
(店長)身分証を見せてください。
今持ってないんで。
(店長)保険証。
会社の社員証でも。
すいません。
今仕事探してる最中で。
あっ。
無職ってことね。
あっ。
うん。
いや。
こいつが万引したって聞いたんで。
(店長)ああ。
このビールをね。
(貫太)ちゃんとお金払ったって。
(店長)レジを通した記録が残ってないんだよ。
(貫太)酒は子供じゃ買えないからお金を置いて出てきたの!
(店長)そんな話信じられるか!バカ!チッ。
取りあえず缶もへこんじゃってるし払ってくれる?210円。
(彩矢)210円?
(貫太)《昨日の78円と合わせると》
(彩矢)《140円》《あと70円か》あっ。
210円。
でも金払ったって言ってんじゃん。
(店長)払ってるわけないでしょう。
この子たちはしょっちゅうこんなことしてんの。
廃棄弁当だって勝手に持っていくし店の前の自動販売機に潜り込んで小銭拾ってくしさ。
いや。
だからそれは…。
(店長)金が無いから何でもやるんだよ。
貧乏だから許されると思って。
ねえ?
(店長)うん?えっ?貧乏だからこいつは信用できないの?
(店長)当然でしょう。
貧乏人の嘘に付き合っていられますか!えっ?こいつが貧乏だから嘘ついてるって思ってんの?
(店長)そうだよ。
貧乏人だから。
あるわけねえ…。
(彩矢)あるわけないでしょんなこと!
(店長)うん?お金が無いから盗んだって?
(店長)そうだろ。
貧乏人だから。
(彩矢)ふざけんなよ!貧乏人が泥棒するって誰が決めたんだよ?この子たちはね大人が見向きもしないようなお金を毎日こつこつ集めてやっと210円ためたの。
大切な人にそのお金でビールを買うために。
お酒が買えないから勝手に持ってきたのは確かに悪かったと思う。
でも大切なお金で他人にビールを買おうとした子供を貧乏だから泥棒って決め付けんのはおかしいんじゃないの!?かの徳川家康もこう言ってます。
「人を知らんと欲せば我が心の正直を基として人の心底を能く察すべし」「言と形とに迷ふべからず」何を言ってるんだ?あんた。
家康?あっ。
そもそもお宅の経理はどうなってるんですか?しっかりしてるんですか?
(店長)いや。
そんなの当たり前じゃないか。
(彩矢)フフッ。
じゃあ見せてください。
(金田一・店長)えっ?
(店長)えっ?えっ?ちょっちょっ。
どこ行くの?
(彩矢)レジお借りします。
(店長)レジって。
駄目だよ。
ちょっと何でレジ?ちょっ。
あっちょっちょっ。
(彩矢)そこで待っててください。
1分で終わらせますから。
(店長)1分!?
(店長)あっ。
うわっ。
速え。
(彩矢)このレジの中にある合計金額が18万2,016円。
そして計算上の売り上げ合計金額が18万1,806円。
差額は?はい店長さん。
(店長)えっ?えっと。
(彩矢)210円です。
210円。
(彩矢)これはどういうことを意味していますか?店長さん。
(店長)えーっと。
このレジの中に。
(店長)このレジの中に。
(彩矢)彼らが払ったと思われる。
(店長)彼らが払ったと思われる。
(彩矢)210円が入っていました。
(店長)210円が入っていました。
(彩矢)確認もせずに責めたてて申し訳ありませんでした。
確認もせずに責めたてて申し訳ありませんでした。
あっ。
よくできました。
(拍手)アハハ。
(拍手)ハァー。
じゃあいただきます。
くあー!うめえ!更新しました!これね世界一じゃなくて宇宙一だわ。
(貫太)いや。
大げさだろ金田一。
いや。
マジでマジで。
今まで飲んだビールん中でぶっちぎりの1位。
ああー。
ちょっと前の俺はこんなビール飲めなかったな。
アハハ。
うん。
ウフフ。
いいことあるわ。
貧乏でも。
いや。
このビールはどんなにお金払っても飲めないって。
ほら。
ああー。
ヤバい。
ああ。
(彩矢)ああっ!ホントだ。
おいしい!だろ?ハハハハ。
ちょいちょいちょい。
ちょいちょいちょい!
(彩矢)ああ。
何飲んでんの?こんなに。
(彩矢)ウフッ。
すいません。
すげえ減ってんだけど?
(彩矢)そんなことない。
いや。
ちょっ。
何?これ。
(貫太)っていうか金田一。
あっ?
(貫太)そっちの用はもういいの?ああー。
あっ!何?そっちの用事って。
あっ?あっ!
(彩矢)ヤバい!約束の時間だいぶ過ぎてますよ!うーわ。
ヤ…。
うん?いやいやいや。
ハァー。
(せきばらい)貫太。
両太。
ありがとうございました!
(両太・貫太)おう!デヘヘヘ。
ヤベっ。
・
(ドアの開く音)
(従業員)いらっしゃいませ。
すいません。
(従業員)はい。
ここに存在感薄めの人いませんでした?
(従業員)あっはい!さっきまでいたんですけど。
(彩矢)あした朝一模合部長に会ってきます。
あっ。
あしたの夜空けといてくださいね。
言われなくても空いてるけどね。
(彩矢)それいつまで持ってるんですか?宇宙一だぞ。
捨てらんねえだろ。
(彩矢)あの。
模合部長はいらっしゃいますか?
(榎本)あっいや。
全然見てないっすね。
(彩矢)ありがとうございます。
(模合)あっ。
(財前)話があるんだよ。
ちょっと来てくれるかな?
(模合)あっはい。
(財前)君が大切な情報握ってることは分かってんだ。
ああ。
責めるつもりはないよ。
実は君に昇格の話がある。
これは君が統括本部長に上がる最後のチャンスだね。
もちろん君がそれを望んでいるのであればだが。
(彩矢)室長。
先日財前専務が私を飛ばしたと言いましたよね?この会社で起こる不思議なことには全て財前専務が絡んでるんですよ。
(彩矢)ありがとうございました。
(倉内)我慢。
我慢ですよ。
(彩矢)模合部長。
昨日はホントにすいませんでした。
あの。
今日こそは金田一さん連れてくるので。
(模合)いや。
忘れてくれ。
(彩矢)待ってください。
あの。
昨日言ってた大事な話っていうのは?
(模合)その話はもういいんだ。
(彩矢)専務に何言われたんですか?模合部長!もう…。
部長じゃない。
(彩矢)えっ?部長じゃない。
(彩矢)早くして。
(彩矢)えっ?
(財前)人の部屋で何をしている?
(彩矢)いや。
(両太)あっ。
お姉ちゃん。
どうしたの?そんな大荷物で。
(彩矢)私もここにお世話になってもいいですか?何で?
(彩矢)懲戒解雇になったんです。
えっ!?
(彩矢)社員寮も追い出されました。
それに後はこれで全部なくなりました。
だから…。
「美波水産経営破綻株価大暴落」
(一厘)まっ上がって。
朝ご飯食べな。
何はともあれ朝ご飯。
はい。
(彩矢)また戻ってきちゃいました。
(彩矢)こういう生活から抜け出すために必死にやってきたのに。
うん。
あんたも大変だね。
さっ食べな。
(彩矢)いただきます。
(一厘)おいしいかい?おいしい。
悔しいです。
私には貧乏がお似合いってことなんですかね?おいしい。
(彩矢)うん。
おいしいよ。
ごちそうさまっした。
(一厘)うん。
社長さん!
(統一郎)ハァー。
また君か。
こないだは部外者なのにパーティー会場に忍び込んだりしてすいませんでした。
そんなことを言うためにわざわざ?社史編さん室の二階堂彩矢さんが首になったって聞いたんで。
そうみたいですね。
彼女俺の無実を証明しようとしてただけなんですよ。
だから?だから彼女の処分撤回してくれませんか?悪いことをすれば罰せられる。
それが社会のルールです。
ホントに悪いことしたんですかね?彼女も。
俺も。
失礼します。
(彩矢)絶対駄目だからね。
あげないからね。
何やってんだよ?
(貫太)金田一。
どこ行ってたんだよ?えっ?いや。
別に。
っていうか何?お前ら俺に黙ってラーメン食おうとしてんの?
(貫太)いや。
だってこの姉ちゃんがおごってくれるって言ったから。
何で?
(両太)これと交換でね。
(貫太)フフフ。
嘘だよお前。
これでラーメン食えねえだろ。
(彩矢)いや。
これで全部揃うんですよ。
食玩戦国武将シリーズ。
この山中鹿助幸盛で。
誰?その鹿助って。
(彩矢)えっ?何で知らないんですか?尼子家に仕えた名将ですよ。
衰退していく尼子家のために…。
(貫太)すいません!
(彩矢)「願わくば我に七難八苦を与えたまえ」って三日月に祈って。
何?
(貫太)チャーシューメンチャーシューメン。
じゃあ俺ネギラーメン。
(彩矢)ちょっとちょっとちょっとちょっと。
何便乗してんすか?おごるの2人だけですよ。
いやいやいやいやいや。
そこは気前よくいこうよ。
私だってお金無いんですから。
ネギラーメンだけ。
(彩矢)両太君両太君。
さっきの食玩。
(両太)はいどうぞ。
(佐倉)この三日月は山中鹿助幸盛。
2014/07/14(月) 15:53〜16:48
関西テレビ1
PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜 #02[再][字]
「貧乏って弱いの?」
木村拓哉 中井貴一 香里奈 藤ヶ谷太輔(Kis−My−Ft2) 夏木マリ 藤木直人
詳細情報
番組内容
一泊分の家賃を手に入れた金田一二三男(木村拓哉)は、鞠丘寛太(前田旺志郎)、両太(田中奏生)兄弟と幸福荘に戻る。すると、金田一はアパートの住人、豪田武雄(酒井敏也)に窮地を救う女神が現れると占われた。もしや、家賃が…と、思う金田一だが、ようやく稼いだ500円は一厘(夏木マリ)にしっかりと受け取られてしまう。
次の日も、金田一は寛太、両太から僅かばかりの金を得る方法を指南してもらう。その頃
番組内容2
『ミラクル魔法瓶』では、榎本小太郎(藤ヶ谷太輔)が模合謙吾(中井貴一)に金田一の無実を直訴。模合も納得しているわけではないのだが、榎本が心配することではないと取り合わない。
金田一たちが幸福荘に戻ると、二階堂彩矢(香里奈)が来た。『ミラクル魔法瓶』の経理課に努める彩矢は、金田一の大阪出張を疑問に思っていた。その日、金田一が本当に出張していたなら、本社から機密情報を持ち出すことは出来ない。
番組内容3
彩矢はカラ出張を疑っていたのだが、この証拠は金田一には朗報。ホテルの領収書もあるので、出張を命じた模合の説明があれば、金田一の疑いは晴れる。
翌日、金田一は『ミラクル魔法瓶』へ。彩矢と一緒に模合を探すが、なかなか見つからない。そんな時、金田一は社長の大屋敷統一郎(藤木直人)と財前修(イッセー尾形)に見つかってしまう。大阪出張の件を話す金田一に、統一郎は再調査を約束するのだが…。
出演者
木村拓哉 :金田一二三男
中井貴一 :模合謙吾
香里奈 :二階堂彩矢
藤ヶ谷太輔 :榎本小太郎
蓮佛美沙子 :広瀬瑤子
升毅 :藤沢健
前田旺志郎 :鞠丘貫太
田中奏生 :鞠丘両太
・
中村敦夫(特別出演) :大屋敷巌
イッセー尾形 :財前修
・
夏木マリ :鞠丘一厘
藤木直人 :大屋敷統一郎
原作・脚本
【脚本】
古家和尚
監督・演出
【演出】
鈴木雅之
【プロデューサー】
牧野正
村瀬健
音楽
【主題歌】
The Rolling Stones「Jumpin’ Jack Flash」
制作
フジテレビ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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