日曜美術館 アートシーン ▽明治工芸の超絶技巧“自在置物”の世界 2014.06.29

すごい。
今日の「アートシーン」は明治時代世界を席巻した日本の超絶技巧。
お〜。
細かいな〜。
動くんですね。
金属に命を宿す驚きの工芸品の魅力を体感します。
よく出来てるな〜。
清水寺へ向かう参道の途中に小さな美術館があります。
展示されているのは幕末から明治大正にかけて作られた工芸品の数々。
目を引くのは細密を極めた職人の技です。
古びた瓦に止まる一羽の鳩。
鉄や銀などで作られた香炉です。
鳩が狙っているのは小さなクモ。
僅か8mm。
いつ鳩が飛びかかるのかそんな緊張感まで伝わってきます。
銅の器にガラス製の釉薬を焼き付ける七宝。
この花瓶は高さ20cmほど。
宙を舞う蝶を拡大してみると…。
釉薬を塗り分け蝶の羽の神秘的な模様を再現しています。
まさに超絶技巧。
この日新さんはある工芸品に触れるため都内の美術館を訪れました。
こちらですね。
あ〜。
よろしくお願いします。
こんにちは。
すごい。
ちょっと近づいて見させてもらいます。
今までガラスケースの中や紙面でしか見た事のなかった自在置物が今目の前にあるっていうのが…。
ちょっと緊張しますね。
明治時代に作られた「自在置物」と呼ばれる工芸品。
鉄で作られた蛇ですがただの置物ではありません。
まずは僕の事をずっとにらみつけているこの蛇から。
はあ〜ん〜緊張します。
いや〜こんな…。
あ〜。
想像以上の動き方をしますね。
あっすごい動き方しますね。
この胴の部分。
この…。
この動きです。
本当の蛇を持っているような…。
うわっすごい。
尻尾の一番先端までもが動くんです。
うわ〜…。
いや〜よく出来てるな〜。
ほんとに見事に一つ一つのこのうろこの1列ずつが全て重なり合って動きをするんですね。
あっ動くんですねやっぱりここも。
あっ口も動きますね。
あ〜すごいな。
全体動きますね。
おなかももちろん動きますし…。
作品自体の緊張感があるというかこれを作った名工の…。
意気込みみたいのをすごい感じますね。
自在置物を生み出したのは明珍という甲冑師の一族でした。
戦国時代彼らが作る鎧や兜は武将たちの信頼を得て一族は大きな勢力を誇りました。
しかし江戸時代戦乱の世が治まると注文が激減。
新たな活路を求め献上品などとして作り始めたのが自在置物でした。
甲冑で磨いた高度な技術があったからこそ生まれた工芸品です。
今までの鉄と触った感触全く違いますね。
ほんとにこう手のひらにヌルッとくるようなそういう冷たさと触り心地ですね。
いや〜鯉の動きだな〜。
この伊勢海老の甲羅の細かさ。
細かいな〜。
動くんですね。
関節ごとに動いていきますね。
生き物の生態全てをちゃんと知らないと作れないですよねまず。
今では数少ない自在置物の工房。
5代目の当主…先祖代々得意としてきたのがこの伊勢海老です。
これは先代…私の父親の作ですがもうそら…一番よく出来てますこれはね。
これはもう何十年とありますがどこもめげたとこがない…。
裏もね実際の海老に近いようにしてますね。
やはり「自在」ですからスムーズに。
余計な動きをせずにスムーズに動くっちゅうのが一番難しいですね。
先代から受け継いだ型を使って銀の板から120を超える部品を作ります。
甲羅のトゲを打ち出していきます。
丸みをつけ…。
ザラザラした質感を出します。
最大のポイントとなるのがやわらかく動く胴体です。
部品の一つ一つに穴を開けていきます。
(冨木)一番神経を使うところがこれなんです。
伊勢海老の胴がうまく曲がるという。
最も重要なのが鋲を留める穴の大きさです。
重なり合う胴体の部品。
鋲を留める穴の形を見て下さい。
内側の穴が横長になっています。
こうして鋲が動く隙間をつくりこの穴の大きさによって動き方を調整します。
それぞれの部品がちょうどいい具合に動くよう全ての穴で微妙に大きさを変えます。
穴の調整はコンマ1〜2mmの世界。
職人の技と勘が自然な動きを生み出しているのです。
(冨木)明治の頃のものを私らものづくりはものすごい誇りっていうかね最強だと思うんです。
見た感じの生命力ね。
そこまで生み出すっていうのが難しいですね。
ほんとどう見てもスズメバチだよな〜細かいな〜。
ん?おっおお〜。
うわ〜。
スズメバチのこの針が飛び出してきました。
結構痛いですね。
へえ〜。
すごい仕掛けが…。
こういう形で見て僕の気持ちはもう子供に返るというか…。
カブトムシなんかは…夏になるとワクワクするああいう気持ちがよみがえるほどのリアルさという。
あ〜これは本当に大人のための楽しみですね。
粋な遊びですよね。
来たお客様を驚かせたり楽しんでもらうためにこういうものが床の間や玄関とかさりげなく置かれてたら招かれたお客はうれしいですよね。
作り手の思いっていうのはやはり「こんなもの他の人たちには作れないだろ」っていうどこか自分への…「誰にも負けない」というそういう自負ありますよね。
感じますね。
「驚かせたい」「楽しませたい」という思いなんでしょうね。
2014/06/29(日) 20:45〜21:00
NHKEテレ1大阪
日曜美術館 アートシーン ▽明治工芸の超絶技巧“自在置物”の世界[字]

今回は特別編。明治時代に花開いた日本の超絶技巧の世界を探訪。フォーカスするのは「自在」と呼ばれる置物。生きているかのように動く金属のヘビやエビ。驚きの技とは?

詳細情報
番組内容
今回は特別編。司会の井浦新が“日本の超絶技巧”の世界を探訪する。明治時代、ヨーロッパなどに売り込むため、職人たちが技の限りを尽くし、細密を極めた工芸品の数々が作られた。中でもユニークなのが「自在」と呼ばれる置物。金属で作られたヘビや伊勢エビをかたどっているが、手にすると、まるで生きているかのように動く。そこには、激変する時代の中で生き残りをかけた職人たちの執念が込められている。その驚きの技とは?
出演者
【司会】井浦新,【語り】伊東敏恵

ジャンル :
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
情報/ワイドショー – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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