連続テレビ小説 花子とアン(91)「あなたがいる限り」 2014.07.14

(英治)僕の人生にはあなたが必要なんです。
結婚して下さい。
(はな)ありがとうございます。
よろしくお願い致します。
(かよ)お姉やん…よかったね…。
本当によかったね…。
(郵便配達員)電報です。
(吉平)おお〜。
大みそかにご苦労さんでごいす。
(ふじ)ご苦労さんでごいす。
おお!はなからだと。
はなから?
(吉平)「会わせたい人がいる」だとう。
てっ。
会わせてえ人…。
・「これからはじまる」・「あなたの物語」・「ずっと長く道は続くよ」・「虹色の雨降り注げば」・「空は高鳴る」・「眩しい笑顔の奥に」・「悲しい音がする」・「寄りそって今があって」・「こんなにも愛おしい」・「手を繋げば温かいこと」・「嫌いになれば一人になってくこと」・「ひとつひとつがあなたになる」・「道は続くよ」・「風が運ぶ希望の種」・「光が夢のつぼみになる」おとう。
おかあ。
ただいま帰りました。
どうぞ。
お邪魔します。
父と母です。
初めまして。
村岡英治です。
はなの母でごいす。
あ…あんたも挨拶しちゃあ。
はなの父でごいす。
(リン)お隣の木場リンでごいす。
朝市のお母さんよ。
そうですか…。
花子さんはこの家で育ったんですね。
「花子」?「花子」…。
はなずら。
あ…。
これつまらないものですがよろしかったら。
(吉平)ああほうけ。
お宅は印刷会社をやってるだか。
ほれじゃあはなの出版社の本も印刷してるだか?はい。
村岡さんは私が翻訳してる「王子と乞食」の挿絵も描いて下さってるの。
へえ〜!あの挿絵描いたの君だったか!あれはいい絵だったじゃんね〜!さあさあ村岡さん飲めし。
ところで…お義父さん…あの…今日は…大事なお話があって伺いました。
え〜っと…そのですね…。
あの…。
いや〜村岡さん!もう英治君でいいら?はい…。
俺は君の事が気に入ったぞ。
ボコの頃から本が大好きなはなにぴったりの相手じゃん。
はなのこん嫁にもらってくれちゃあ。
このとおり。
え…。
(ふじ)てっ!おとうが先に言っちゃ駄目じゃんけ!おとう!村岡さん困ってるじゃん!ああいえ…。
てっ!アハハハハハ!
(吉平)ほれにしてもはなから電報もらったときゃあ一体どんな男が来るかと思ったけんど英治君みてえな青年でよかった。
アハハハハハ!
(せきこみ)すいません。
全く東京にゃあひでえ男もいるからなあ。
あんた!ほれぐれえにしとけし。
英語の辞書をくれた男からはなはひでえ目に遭ったらしい。
(ふじ)あ…すまんじゃんね。
この人すっかり酔っ払っちまって。
(雷鳴)
(雨の音)村岡さんはなの事花子って呼んでくれるだね。
うん。
アハハ…よかったね。
本当にいい人に巡り会っただね。
うん。
はな。
あの…辞書くれた人のこんもう忘れただね?…うん。
はあ…。
村岡さんと2人でこぴっと幸せんなれし。

(吉平)頂きます。
頂きます。
あの…お義父さん。
お義母さん。
大事なお話があります。
アハハハハ…ゆんべは酔っ払ってたけんど「はなを嫁にくりょう」って話ならこぴっと覚えてるだぞ。
アハハハハ。
いえ。
実は…お二人に黙っている事がありまして…。
村岡さんその事は…。
正直に全部話そう。
花子さんに英語の辞書を贈った男は僕なんです。
てっ!てっ!一体どういうこんでえ?
(ふじ)ふんだってほの人は結婚してるって…。
僕には妻がいました。
半年前に病気で亡くなりましたが…。
(英治)花子さんと初めて出会ったのは花子さんがまだ女学校に通っていた時の事です。
それから妻に出会い結婚しました。
花子さんと再会したのは去年の春花子さんが上京して聡文堂で働き始めた時です。
僕は…妻がいる身でありながら花子さんの事を好きになってしまいました。
違う…おらが悪いの。
英治さんが結婚してるなんて知らなんで「好きです」なんて言っちまったから…。
ほれで?僕はなんとか花子さんへの思いを忘れようとしました。
でも妻には分かったようで「離婚したい」と言われました。
離婚してすぐに妻は亡くなりました。
(ふじ)てっ!
(吉平)駄目だ。
この結婚は認められん!離婚しただけならいい。
ふんだけんど…奥さんを亡くしてる男とは一緒になっても幸せになれん。
…どうして?亡くなった奥さんへの思いはこの人の中に生き続ける。
ほんな男と一緒になってもはなは幸せになれん。
おとう。
おらほれでもいい。
はな!前の奥さんの事も全部含めておら今の村岡さんを好きになったの。
おら…自分はもっと強い人間だと思ってた。
ボコん時っからちっとぐれえつれえこんがあっても心を強く持って人前では笑ってた。
ふんだけんど村岡さんと会ってっから自分はなんて弱い人間なんだろうって思った。
泣くほどのつらい思いも飛び上がるほどのうれしい思いもどうしようもねえほどのときめきも全部村岡さんから教えてもらった。
村岡さんを好きにならなんだらこんな自分にも出会えなんださ。
おとうおかあ…。
おら村岡さんと一緒に生きていきたい。
結婚させて下さい!お願いします!必ず花子さんを幸せにします!フフフフ…。
ほういやおらたちも…。
回想お父やん!お願えしやす!こん人と結婚させてくりょう!お願えします!お父やんは随分と頑固で…。
本当に許してくれたのはおじぃやんが亡くなる間際だ…。
ほんなに待ってたらはなはおばぁやんになっちもう。
英治さん。
今のうちにもらってやってくりょう。
はなのこん幸せにしてやってくりょう。
英治君。
頼む。
はい。
ありがとう…。
ありがとうごいす…。
(鐘の音)ここが花子さんの一番好きな場所ですか。
はい。
そうだ花子さん。
ここで結婚式をやりましょう。
結婚式?はい。
この甲府で。
甲府で結婚式?さてどんな式になるのでしょう。
ごきげんよう。
さようなら。
2014/07/14(月) 12:45〜13:00
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 花子とアン(91)「あなたがいる限り」[解][字][デ][再]

はな(吉高由里子)は甲府を訪れ、吉平(伊原剛志)とふじ(室井滋)に英治(鈴木亮平)を紹介する。吉平は酒をくみ交わすうちに英治を気に入るが、余計なことを口走る…

詳細情報
番組内容
はな(吉高由里子)から「会わせたい人がいる」と電報をもらい、驚く吉平(伊原剛志)とふじ(室井滋)。うわさを聞いたリン(松本明子)とともに安東家で待っていると、はなが英治(鈴木亮平)を連れてやってくる。酒をくみ交わすうちに英治を気に入った吉平は、自ら娘を嫁にもらってくれと言いだし、一同は笑いに包まれる。ところが吉平は酔った勢いで「はなは英語の辞書をくれた男にひどい目にあった」という話をし始め…
出演者
【出演】吉高由里子,鈴木亮平,伊原剛志,室井滋,松本明子,【語り】美輪明宏
原作・脚本
【原案】村岡恵理,【脚本】中園ミホ
音楽
【音楽】梶浦由記

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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