1995年に起きた阪神・淡路大震災。
6,434人の命がうばわれました。
その人がこちら。
消防士井上奈緒神戸の街を守ります!
(サイレン)今回のぶたいは…火災の消火や急病人のはん送など人々の命を守るのが仕事です。
井上奈緒さんが今働いているのは消防局の管制室。
119番の通報を受ける場所です。
火災や事故急病人の通報が神戸市全域から入ってきます。
一日に入る通報はおよそ400件。
出動した隊員がすぐ活動できるよう現場の状況を通報者から細かく聞き取っていきます。
奈緒さんが消防士を目ざすようになったのはあの阪神・淡路大震災がきっかけでした。
当時奈緒さんは7歳。
はげしいゆれにおそわれました。
余震が続く中お父さんの雅文さんは仕事のじゅんびを始めました。
雅文さんは神戸市の消防士人命救助をする隊員でした。
家族の無事をかくにんしお父さんは災害現場に向かいました。
奈緒さんはそれから毎日ニュースで流れる消防士の活動をかじりつくように見ていました。
お父さんのすがたをさがしていたのです。
お父さんの仕事にほこりを持った奈緒さん。
小学校の卒業文集には「お父さんのような立派な消防士になる」と書きました。
高校を卒業しあこがれの消防士になった奈緒さん。
しかし今不安があります。
それは阪神・淡路大震災のような…あの日街のいたる所で火災が発生し家屋がとうかい。
けが人も病院に入りきらず道路にまであふれていました。
管制室もパニック状態になりました。
一日におよそ6,900件もの通報がおしよせたのです。
奈緒さんは震災を経験した先ぱいからその日書かれた通報の受信票を見せてもらいました。
つぶれた家から…次々に飛びこんでくる市民からのうったえが記されていました。
神戸の消防士たちが阪神・淡路大震災をふり返った手記をまとめた本です。
ここには大災害の中人を助けられない火を消せないという悔しさがつづられています。
奈緒さんの父雅文さんも手記をよせています。
震災直後雅文さんはヘリコプターに乗り空から情報収集をしていました。
地上ではわからない街全体の被害を写真や地図に記録。
こくこくと変わる状況を消防本部に伝え続けました。
何日も燃え続ける街を見続けていた雅文さん。
なんとか火を消せないかというさけびを記しています。
「ヘリから水をまけないか」。
大災害にどう立ち向かえばいいのか?この日奈緒さんはお父さんに直せつ聞いてみることにしました。
話してくれたのは震災から3日後に行った救助のことでした。
日没のせまった夕方「山の中で地震にあい動けない人がいる」と連らくがありました。
すぐに現場に向かった雅文さん。
しかしヘリが着陸できる場所は無く雅文さんが一人ロープで降り救助にいどむことになりました。
雅文さんたちはきびしい状況を乗りこえ被災者を救い出すことができました。
ささえになったのは「あらゆる手を尽くす」という使命感でした。
大災害に立ち向かうには人を助けることをあきらめない強い心が必要だと奈緒さんは教わりました。
今日も119番通報を受ける奈緒さん。
一人でも多くの命を救うという志をむねに日々の仕事に向き合います。
これが奈緒さんにとってのBOSAIです。
2014/06/29(日) 18:30〜18:40
NHKEテレ1大阪
学ぼうBOSAI 阪神・淡路大震災 いのちのリレー「消防士 井上奈緒さん」[解][字]
1995年におこった阪神・淡路大震災。この震災の経験をいかして、いま防災に取り組む人々を紹介するシリーズ。今回の主人公は、神戸市の消防士・井上奈緒さん。
詳細情報
番組内容
1995年におこった阪神・淡路大震災。この震災の経験をいかして、いま防災に取り組む人々を紹介するシリーズ。今回の主人公は、神戸市の消防士・井上奈緒さん。阪神・淡路大震災の時、消防士として現場で活動した父親に憧れて、自分も消防士になりました。現在、井上さんは管制室で働いています。大災害がおこった時、どのように行動すればいいのか、父親や先輩からその経験や心構えを学んでいきます。
出演者
【出演】神戸市消防局職員…井上奈緒,【語り】山本美希
ジャンル :
趣味/教育 – 幼児・小学生
趣味/教育 – 中学生・高校生
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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