成功への階段はどこにあるか分からない
彼女の場合それはメイクだった
引っ越してきたばかりの都心の自宅
スマホを片手にこの日も深夜まで鏡に向かった
取材初日
(スタッフ)こんにちは
(ざわちん)おはようございま〜すこんにちは初めましてよろしくお願いします「ざわちん」と呼んでください
(スタッフ)ざわちんはい
これは…
こちらは…
例を挙げれば切りがない
ざわちんは目と眉のメイクであらゆる人物に変身する
いやふだんはマスクしてないですそうですねこれがトレードマークなんでフフフフ…
人呼んでものまねメイク
頑張れば誰でもできる
そこがミソ
世の女性は飛びついた
今年彼女が出したハウツー本は既に14万部を売り上げている
メイクの新しい分野を彼女は創ってしまった
やっぱりそうですね…最大の魅力じゃないですか私だともう30いくつなんですけれども…
今21歳
2年前まではごく普通の女の子だった
突然浴びたスポットライトに少し戸惑っている
不安だから走ってしまう
本気
それが彼女のキーワード
都内のスタジオ
おはようございます
ファッション誌の撮影でものまねメイクを披露する
到着するなり鏡についていた照明を消してしまった
違う違う私が消したのまぶしいから
(撮影スタッフ)こっちがタングステンなんですけど光が当たる具合によって影が出来ちゃうんですよ自分は今までものまねメイクで影までメイクで作っちゃうので無駄に影があるとそこを計算できなくなっちゃうんです
(スタッフ)どういうもんですか?ものまねメイクっていろんな芸能人の方の顔をメイクでまねするっていう…本当にそのまんまのとおりですね自分にとってはすごくベタなんですけど…
男性にだってなれる
可能性を広げたくて挑戦した
あの…このコーナーが一番大事なんですよアイブローコーナーでで結構こうやって見てもらえばいいんですけどすごい最後の最後まで使おうとしてるぐらいものまねメイクって眉毛が一番大事なんですよ
(スタッフ)眉毛が?眉毛が一番大事で眉毛を完コピできればその人のイメージって出てくるので…アイブローメイクは一番こだわってやってますねいや全然ですよこれなんか普通に300円とかでゲットできるやつで…
手軽な魔法
メイクはそうあってほしい
撮影が始まった
誰に扮しているかは説明無用だろう
エキゾチックな大きな目は本人と見まごうばかりだ
(スタッフ)あえて聞きますねはいものまねメイクでは必須です鼻から下って正直メイクじゃ変えられないんですけど…そうなんですよ影をつけるだけであって結局は形は変えられないんですよマスク外してしまうと自分が出ちゃうのでより似せるためにはマスクは欠かせない存在ですね
撮影はメイクと同じかそれ以上に時間をかけて行われる
OKを出すのは彼女自身だ
(玉置さん)もう一押し?
100枚以上撮っても納得しなかった
(玉置さん)つけまつげが切れる所か
追求は続いた
ものまねメイクは誰にでもできる
だから自分がやる時は妥協できない
これがOKカット
141枚の中の1枚
確かに今までのものは何だかんだできてたんで…それを忘れずにやってれば何だかんだできると思うから頑張っちゃいますね本気ですか?すごい難しいな本気っていうの何だろうな…本気って大事だと思いますでも本気と気合いは違う気がします気合いは気持ちの問題であって本気っていうのは行動に表すことなんですよね気合いがあっても本気がなければ行動に表せないっていう…
別の現場
違うスタッフに囲まれた
カメラのフラッシュと共に値踏みするようなプロの視線を浴び続けた
こんな時代に「デジタルでちょっと直しちゃって」なんて言えばできちゃうことかもしれないのにそれをせずにガチでやってるっていうそのガチさが一番すごいなと思います
撮影後の修正は一切しない
(浅見さん)あ〜いいね
(浅見さん)あ〜いいね
玄人をうならせた
OK!いいと思う
(拍手)
(浅見さん)お疲れさま
いわば時の人
大好きなショッピングに行けないのが目下の悩み
セールやってますね入りたくなっちゃいますねほらシースルー多くないですか?シースルー大好きなんでめっちゃうれしいですけどいいですか?やった〜!見る見る見る
(鼻歌)
仕事も収入も増えた
でもセールの洋服には今も胸が躍る
本名…
群馬県太田市で育った
日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれた
自称お母さんっ子
私の母です初めまして
小学3年生の時メイクに興味を持った
母の影響だった
メイクブラシの心地よさが彼女に魔法をかけたのかもしれない
以来月500円のお小遣いはメイク用品に消えていく
人気に火をつけたのは自身のブログ
ものまねメイクはそこから広まった
タレントなのかメイクのプロなのか
肩書はひと言では言いにくい
しかし彼女の存在を世間が受け入れたことは間違いない
出した本の売れ行きには誰よりも自分が驚いた
うれしくてだから頑張ってしまう
手を休めれば食べられるのにそれができない
(拍手)
もっときれいに
女性は皆そう願う
ざわちんはメイクを自在に操ることで彼女たちに希望を与えているのかもしれない
私ざわちんに似てるって言われて超テンション上がってやった!ってジャンプした瞬間足コキってなってうそ〜大丈夫?
新作に挑む
その一部始終を観察させてもらうことにした
挑戦するのは女優・杏
今から杏さん風ものまねメイクを始めたいと思いますまずはブラウンのアイシャドーをアイホール全体に塗っていきます切れ長猫目っていうのが…
(スタッフ)切れ長猫目はいブラックのジェルライナーでアイラインを引いていきますここは本当に細く描くのがポイントですねそうですね涙袋の影をアイブローペンシルを使って描いていきます杏さんの涙袋はどちらかというと狭いので幅は狭めに作るのがポイントですね杏さんの眉毛は平行に入って眉尻が垂れるっていうのが結構特徴なのでそれを意識しながら描いていきたいと思います
(シャッター音)
ひととおりのメイクが済むといつもどおり写真撮影
最高の角度と瞬間を探す
納得がいかない
照明が問題らしい
これ普通電気ってつけられます?
(スタッフ)常夜灯つけて
何かに気付いた
眉を微調整する
(シャッター音)
今度はどうか?
OKを出さない
座り込んでしまった
(スタッフ)これは大体何割ぐらいの完成?
その点数ではOKにできない
時刻は深夜2時を回っていた
久々に一発でできなかった
時間切れ
あ〜…
「取材期間中に必ず100点を見せます」
彼女はそう約束した
こんにちは初めましてざわちんです
メイク道具のデザインをしてほしい
そんな依頼を受けた
日を追うごとに仕事の幅は広がっている
アイシャドーより少し距離感があって…
会議室で大人たちを相手にレクチャー
こんな日が来るなんて思ってもみなかった
地元の群馬に帰る
車内ではスマホに夢中
あっ…
今も地元が大好き
ここで育ってよかったと思う
すご〜い!身長伸びたな自分若干見えてるっていう感覚が今すごく不思議に感じます昔はこの身長だったんで全く見えないじゃないですか
(スタッフ)大きくなったんですね大きくなりましたねあっ気付いてる
通っていた小学校
キャ〜ハハハハ昼休み?はいそうで〜すあ〜頑張ってねこの風がすごい懐かしく感じるんですこういうとこでおたまじゃくしを捕まえてました
好きなものを見つけると夢中で追いかける
そんな子供だった
中学時代はバレーボールに打ち込んだ
ボールを追うコートに夢を描いた
「将来はバレーの選手になりたい」
久しぶり〜
当時のチームメートと再会した
「有名になって」…有名じゃないよ
会えば尽きない思い出話
バレーボール選手という夢はかなわなかったけれど一生懸命に打ち込むことの気持ちよさをあの頃に学んだ
3年間一回も早く出たことないいやそれは盛った
たった半日の里帰り
それでもやっぱり帰れてよかった
じゃあねバイバイ
21歳本気の毎日
こんな日があるからまた一から頑張れる
3日後彼女はパリにいた
フランスに来たのは生まれて初めて
あれエッフェル塔ですか?わ〜すごい超すごいえっすごい!何あれ
旅の目的はパリコレの視察
日本のメイク協会からアンバサダーとして派遣された
世界中の視線を集めるファッションの祭典
大広間がメイクルームになっていた
モデルも一流ならメイクのスタッフも一流ばかり
腕を認められた正真正銘のプロでなければこの仕事には携われない
アイブローですよねそんな延びます?すごい!めっちゃ延びてる
メイクを手伝えることになった
願ってもみなかった腕試しの機会
20分…はいえっファンデーション…自分全然分からないんですけど
培ってきた技を何とか見せたい
片方の目を終えたところで20分が経った
デザイナーの感想はどうか
(Soahiさん)「ドラマがないね」
ドラマがない
そのひと言に評価の全てが詰まっていた
ここではメイクの完成がゴールではない
ものまねメイクとはそこが違う
本番
ステージに立ったモデルたちは際立つ独特の美を宿していた
メイクはショーの世界観の始まりだった
メイクの魔法
自分がこれまで知らなかった魔法を彼女はこの日目の当たりにした
そして…
自宅ですっぴんを見せてもらう
そう約束していた
(スタッフ)お邪魔しますあっこんにちはお願いしますどうぞどうぞ
自宅
彼女はノーメイクで待っていた
ちょっと散らかってますが…いつもここに座ってメイクしてますここで何が一番違う…う〜ん難しいなそこふだんマスクしてる時はものまねメイクしてる状態なんですよけどマスクをしてない状態はまさにふだんの自分…
ふだんの自分を見せてほしい
そう頼むと…
表情が硬い…
めちゃ緊張してます今もめちゃ緊張してますよこれがざわちんですいつものざわちんですハハハハ
マスクで守りメイクで攻める
ざわちんはそうして今を戦っている
彼女は取材の終わりにあの日できなかった女優・杏のものまねメイクを見せてくれた
出来ましたジャン!ポイントは眉毛とノーズシャドーがしっかり利かせられたっていうのと涙袋も更に細く作ってるっていうのがポイントになってきますね
(スタッフ)マスクが変わりましたよねピンクっていうラブリーな感じが全くないので素朴でシンプルな白のほうがいいのかなと思って
(スタッフ)新作完成っていうことで考えてもいいですかねはい完成です
(スタッフ)プロだなぁありがとうございますいや〜よかった本当によかった私全然自信なかったんですよ本当に昨日寝れなくて
本気の新作はもちろん100点
坊主頭一体何が?
モテる男の正体とは?
2014/07/13(日) 23:00〜23:30
MBS毎日放送
情熱大陸[字]【ざわちん▽杏のメイクに大苦戦!ノーメイクスッピンも】
ものまねメイクアーティスト/ざわちん▽メイクの魔法教えます。滝クリやローラ、嵐になりきる…マスクの下21歳の素顔に迫る。メイクの本場フランス・パリで何を思うのか
詳細情報
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番組内容
滝川クリステルやローラ、嵐など…その驚異的なメイクテクニックは年齢・性別・国籍さえも越える“ものまねメイクアーティスト”ざわちん。いま、10〜20代の女性から注目されている21歳だ。人生初のパリコレの現場で見た本場のメイク術。テクニックもスピードも、独学で学んだ自分とまったく違うことに気付いた彼女は何を思うのか。1番の理解者である母と過ごすOFFの姿にも密着。マスクの下に隠された21歳の素顔に迫る
出演者
【プロフィール】
ざわちん
ものまねメイクアーティスト。1992年生まれ。芸能人の“ものまねメイク”という新ジャンルを確立し、新作を発表するたびに話題に。レパートリーは滝川クリステル、浅田真央、浜崎あゆみ、ミランダ・カーのほか、男性では嵐、ワン・ダイレクションなど現在80人以上のものまねメイクができる。初の著書は14万部を超えるヒットを記録。トマトが苦手で、焼肉や牛丼などお肉が大好きな肉食系女子。
制作
【製作著作】MBS(毎日放送)
【制作協力】東北新社
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
福祉 – 文字(字幕)
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