皆さんは…
おい!またかよやめろよ!
それはこう呼ばれている
1906年にノーベル賞を受賞した
神経解剖学者
カハール博士はこんな説を提唱した
その学説はおよそ100年にわたり
…とされてきた
その常識に真っ向から立ち向かう男がいる
脳の血管が詰まり
その先の神経細胞が壊死してしまう病気
…などを引き起こし
最悪の場合死に至ることもある
脳梗塞の新たな治療法を研究している医学博士…
ホンマにね知ってる?
死んだ脳の神経細胞は再生しない
ゆえに
…とされてきた
ところが田口が行った臨床試験で驚きの結果が
寝たきりになる可能性のあった重度の脳梗塞患者
誰も治したことがない病気は…
脳梗塞治療の新たな扉を開く男の挑戦を追った
Ihaveadream
梅雨が明ければ夏本番
この時期気を付けなければならないのは
熱中症だけではない
6月から8月夏場に特に多く発症する病気がある
夏はたくさん汗をかき
水分不足で血液がドロドロになり
血管が詰まりやすくなる
脳梗塞を治そうと
画期的なアプローチで研究に取り組んでいるのが
神戸・先端医療センターの田口明彦
田口の治療は今臨床試験の段階
この試験で寝たきりになるかもしれないと告げられた
重度の患者12人のうち9人が
自力で歩けるまでに回復した
藤川さんはその中の一人だ
5年前の7月の朝
通勤電車に乗ろうと走ったが間に合わなかった藤川さん
息が切れちょっと休もうとベンチに座ったとき
携帯電話が鳴った
ポケットから取り出そうとすると…
直後に意識を失った
…ってそのときに言われたんです
これがそのときの…
白いところが神経細胞が死んでしまった部分だ
かなり大きい
崩れるように倒れていくっていうんですかねこれで終わったのかなと思いましたね
突然発症することが多い脳梗塞
その治療は…
しかし必ずしも薬が効くとは限らない
ましてや独りで倒れ発見が遅れたら…
脳の神経細胞は非常に弱く短時間で死んでしまう
神経細胞が死んだ後では
これまでリハビリに望みを託すしかなかった
脳の神経を再生させようという研究は
実は近年始まったばかり
一体なぜか?
それはノーベル賞を受賞したカハール博士の…
という学説
およそ100年にわたり脳医学の常識とされてきた
この常識が…
…という研究を大きく遅らせる原因となった
それはやっぱり…いろんなことを考えていって違う方面から研究していかないと解けないと僕は思う
(スタッフ)先生はご自身で自分は変なヤツと思われますか?
そこで田口は神経そのものではなく血管に目を付けた
血管を再生させ
死んだ神経細胞の周りに酸素や栄養を送れば
脳の神経機能が回復するのではないか
それまでの…
それでも田口には勝算があった
その根拠となったのは14年前のある臨床試験
先輩医師の相馬准教授と共に行った治療法だ
扱った症例は…
手や足の血管が詰まり末端まで血管が巡らず
細胞が壊死してしまう病気
いわば…
その人1年に1回ぐらい手削ってたんです腐ってきてそれがね治っちゃったんですよそれが始まり
その治療で使ったのが…
主に骨髄の中に存在している
それを取り出し患者に注射したところ…
どんどん血管が増え血流量も増えていった
血液のもとになる細胞がぐるぐると巡りながら
血管を再生させていったのだ
やがて壊死の進行は止まり
組織の機能が回復した
田口は確信した
これは脳でも同じはず
やっぱり最初は…しょっちゅう言われるもんね
脳医学では…
田口のアプローチは異質なものとされ時に批判も浴びた
田口自身苦労も多そうだが…
苦労はね…ないよねホントにホンマにすいません苦労したことないねんそれを苦労と思うかどうかですね北壁とかエベレストとか登る人いるじゃないですかあれ…横から見たら苦労にしか見えないじゃん
田口はまるで苦労を楽しむかのように
己の信じた研究に打ち込んだ
ある日…
治療は時間との闘いだが
大丈夫だろうと軽く考えて手遅れになってしまうことも
何か変だと思ったら3つの方法でチェックできるんです
ある日突然発症する脳梗塞
その対応は一刻を争います
もしかしてと思ったら
FASTと呼ばれる3つのチェックを行いましょう
1…
両方の口角を引き上げます
片側がうまく上がらないようなら危険信号
2…
目を閉じ手のひらを上に向け両腕をまっすぐ前に伸ばします
10秒たって片方だけ下がっていたら危険信号
3…
夢の扉が開いた
短い文章を声に出してみます
はっきり言えなかったり違う言葉が出てきたら危険信号
1つでも当てはまったら…
もしやと思ったら「FAST」覚えておきましょう
早期発見早期治療が鍵の脳梗塞
田口は時間がたち神経細胞が死んでしまった脳を
血管から再生させようとしている
常識破りと言われる研究は逆風も強い
それを苦労と感じないのは仲間たちの協力があるからだ
田口が師匠と呼ぶ…
研究を支えている
だからこうです
10歳以上も違うが田口は遠慮なく自分の意見をぶつける
それだけではカバーできないところがあるんじゃないかと基礎の立場としてはそう思うけどなるほどね確かに…大体彼が…
本音同士の熱い議論が何度も研究の突破口になった
彼は集まる人も多いけれど嫌う人も多いわね特に先輩ねそうですよね面と向かって…おれへんわなそういうときはどう言ったらいいんでしょうね
マウスの実験では常に脳細胞の状態を観察しなければならない
そこで田口が信頼を寄せる相棒が…
田口いわく電子顕微鏡を扱わせたら日本一
特技はえッ?
その細胞と「お前何してんの?」とかブチブチと言いながらしゃべりながら話してるんですけどまあわかりますよね昔はできましたね間違いなく
研究にとことん没頭すれば細胞と話せるようになるらしい
それが真実に思えるほど田口は全力で研究に向かう
そこには揺るぎない信念があった
研究者ってもちろん未来にとって要るかもしれませんだけども…
脳梗塞を血管から治したい
いよいよ臨床試験がスタートした
その鍵となるのは血液のもとになる造血幹細胞
これを使って手の組織を回復させた経験を
脳にも応用しようと田口は考えた
研究開始から9年
ついに…
こんにちは今日はいろいろよろしくお願いします
その1人目の患者となったのが…
藤川さんは重度の脳梗塞で
左半身まひと言語障害があり
当初寝たきりになる可能性が高いと診断されていた
田口は本人の造血幹細胞を使う臨床試験を提案した
その骨髄液を分離液と合わせて遠心分離機にかける
すると…
この白いもやもやとしたところありますよねここわかりますかね?
この層に血液のもとになる造血幹細胞が多く含まれている
それを取り出し患者の体内に静脈注射で投与
血液のもとになる細胞が血管の中をぐるぐる巡るうちに
血管が活性化していく
実はダメージを受けた神経細胞の周りには
…が現れることが分かっていた
だがそれは新しい神経になる前に
なぜか生き残れずに死んでしまう
活性化した血管から神経のもとにきちんと酸素や栄養を送れば
新しい神経になるのではないか
田口はそう考え様々な実験を重ね臨床試験に臨んだ
寝たきりになるかもしれないほど重症だった藤川さんは
治療後徐々に回復していく
4ヵ月後には退院
そのときには自分で歩いて帰ることもできた
そして脳にも大きな変化が表れていた
田口の臨床試験の治療を受け
退院時には自分で歩けるまでに回復した藤川さん
治療から1ヵ月後と6ヵ月後の脳の血流量を比べてみると
明らかに増えているのが分かる
血管を活性化させたことが
脳の神経機能の回復につながったと考えられる
あれから5年
藤川さんは今も月に一度田口の診察を受けている
藤川さんをはじめ
症状の重い脳梗塞患者12人を対象にした臨床試験
安全性の問題もない
脳血管の専門家は…
田口の次の臨床試験は
より多くの患者を対象にして来年行われる予定だ
脳梗塞は時間がたつと治らない
そんな暗い常識に光が差そうとしている
田口は機会があるごとに臨床試験の結果を発表し
次のステップへ向けほかの研究者たちに呼びかけている
脳梗塞を治すにはまだ時間がかかる
それには仲間の力が必要なことを田口は痛感していた
先生が目指す脳卒中の普遍的な治療ということに関してはまだまだハードルが高いというふうに思います先生もよく分かってはると思うんですけれども決して諦めるなでも少しは年寄りの言うことも聞きましょうね
5年前に…
自宅でさらなる回復を目指している
そりゃやってよかったなそやからある意味で私も一生懸命歩けるようにならないと先生に申し訳ないという思いもあるし…徐々に心の中では自信を持ってきてるんで来年には相当回復すると思います先生先生のされてる治療がもっとたくさんの人に評価されて普通に誰でも受けれる時代が早くくればいいなって願っていますさすが松山先生もえらいですよねこの仕事をしてて一番思うのは自分自身非常に恵まれているとは思いますねホントに松山先生も相馬先生もそうですし藤川さんもそうですけども人に恵まれて仕事をしてるとは思いますね
最後に田口に夢を聞いた
まあそやね…スカッとねやっていったらできることってそんなに大きな夢でもなくて…来ますよ
次回は…
誰かいませんか?
挑むのは女性工学博士
一刻も早く命を救う方法とは?
工学の技術を駆使し徹底解析
さらにあらゆる災害での救助方法を導き出す日本初の施設
そのプロジェクトを追った
第12回芸能人かえうた王決定戦を開催いたします2014/07/13(日) 18:30〜19:00
MBS毎日放送
夢の扉+[字]【脳梗塞に光…12人中9人が機能回復】
脳梗塞治療に光を!死んだ脳の神経細胞はよみがえる?100年続く脳医学の常識への挑戦 ナレーター/向井理
詳細情報
お知らせ
実は、夏に発症することが多い脳梗塞。
脳の血管が詰まってその先の神経細胞が壊死し、四肢や言語に障害が残る。
そうなるとリハビリに頼らざるを得ないのが現状だ。
『脳の神経細胞は一度死ぬとよみがえることは無い』
100年続く脳医学の常識では、脳梗塞は長年、“治らない病”とされてきた。
そんな脳梗塞の常識を覆すアプローチで、新たな治療に取り組んでいるひとりが、田口だ。
番組内容
それは、『脳の血管を再生することで 神経細胞を再生する』というもの。
これまで脳梗塞の治療に 血管からアプローチした例は少なく「そんなことをしても意味がない!」と、周囲からの風当たりも強かった。しかし田口は、「誰も成功していないからこそやる価値がある。」と、マウスで実験を重ね、ようやく臨床試験にこぎつける。
出演者
【ドリーム・メーカー】 先端医療センター 再生医療研究部 部長 田口明彦 (50歳)
【ナレーター】向井理
監督・演出
【ディレクター】
松本武史
音楽
【テーマソング】
「やさしい雨」
唄 小田和正(アリオラジャパン)
制作
◇番組HP http://www.tbs.co.jp/yumetobi−plus/
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サンプリングレート : 48kHz
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