エデュカチオ!「サッカーで子どもの力を引き出す 池上正さん」 2014.06.28

子育てや教育に関する悩みに答える番組…今回は子どもの力を引き出す達人の技を紹介するシリーズ…第1回は…Jリーグでジュニア世代のコーチを務めるかたわら「サンガつながり隊」として全国の学校を回り出前授業を行っている。
やる気を育て子どもたちを夢中にさせるその秘密に迫る!エデュカチオ名人。
そうなんです。
子どもの力をグッと引き出す名人がいっぱいいらっしゃるのでそういう方々に迫っていこうと。
サッカーコーチの池上正さんです。
どうぞ!ようこそ。
こんにちは。
よろしくお願いいたします。
いわゆるサッカーの技のすごい子ばっかりを育てようとしてるわけではないと。
それでは早速…この日池上さんが訪れたのは京都府内の公立小学校。
おはようございます。
よろしくお願いします。
2年生の2クラス65人にサッカーを教える。
授業のスタートは挨拶から。
でも後ろ向いてる人もいるやんな。
教えてあげて。
大丈夫?それじゃ挨拶しましょう。
子どもたちの状況を見て…じゃあ今からコーチが手をたたいた数で手をつないで座るっていうゲームやで。
いくで!
(手を2回たたく音)どうぞ!
(手を3回たたく音)慣れてきたら…飽きさせないための工夫だ。
次はグループの中に必ず…聞いてや聞いてや。
いくで聞いてよ〜。
(手をたたく音)大切なのは…更にいろいろなゲームを組み合わせ体を動かす楽しさやボールを蹴る感覚をつかんでサッカーの試合ができる状態にしていく。
続いてはドリブルの速さを競うゲーム。
スタートのしかたなど細かなルールは自分たちで決める。
(子どもたちの笑い声)いくで!いくで…。
ちょっとした遊びを取り入れる事も大切。
子どもたち自身が工夫できる雰囲気をつくるためだ。
自由な雰囲気の中積極的に楽しむ子どもたち。
楽しそう!しかし池上さんの周りには…
(池上)いい?いくで!じゃあ1回目ゆいちゃんが言います。
どうぞ。
(池上)ドンブリ!
(池上)おっドンだドン!いけ!いけ〜!さようなら〜。
(池上)やった〜イェーイ!池上さんはああしろこうしろとは言わない。
いよいよサッカーの試合開始!
(池上)第1試合を始めます。
よ〜い…。
(ホイッスル)時間内に仲間や対戦相手そしてコートの大きさまで決めなくてはならない。
4人対5人どうやって試合をしようかと話していたら…。
(ホイッスル)最初の2分間で試合ができたのは…そこで…。
まずは質問。
(池上)自分らで探すんやんな?
(池上)さあ始めますよ。
よ〜い…。
(ホイッスル)試合を重ねるごとにすぐに仲間を見つけ試合ができるように。
だんだんみんな気付いていってルールというかコミュニケーション能力が高まってきますから…「よ〜いドングリ」でね。
僕思ったんだけどユーモアがあるっていうの?「先生だました」とかね。
「あ!校長先生!」って思わず見ちゃうっていうね。
「先生ズルいよ」って言われてね。
コーチ自らがやってみせるというところが子どもたちものすごくリラックスさせるしね。
普通ねあれだけの時間があれば1回ぐらい「お〜いそこ!」とか「はい集まれ!」とか命令口調の何かが起きるのが大体スポーツ界というかしらそういうところではね常識とされてるわけですけど。
それが1回もなかったでしょ。
それがなくて子どもっていうのはガンガン鍛えてビシバシ怒ったりしながら引っ張っていってここへ連れてくるもんだと思ってるとなかなかできないんですよ。
基本は低学年1〜2年生でも先ほど最後の試合でいうと…任せると子どもは何が一番変わるんですか?「いい」というのはどういう意味なんですか?どの社会にいっても結局はそれが必要になりますもんね。
状況判断というか。
驚いたのが2分しかないという試合。
「でも2分って言ったよ」って言って…徐々に仲間の数を増やしていき最終的にはクラス全員での成功を目指す。
いかに立ち上がるか集中している子どもたち。
そこで池上さんがかけたひと言は?何をするか決めるのは子どもたち自身。
命令や押しつけはしない。
試合の途中池上さんがある提案を行った。
(女の子たち)イェーイ!池上さんのねらいは子どもたちに刺激を与えより考えてもらう事。
果たして子どもたちは?池上さんの問いかけがきっかけとなり…作戦成功!女子は取ると100点だっていうね。
100点…100点取ったらみたいな。
これは例えば「女の子2点です」って言うとごくごく普通ですよね。
あまり喜ばないというか。
でも100点って言うと「えっ!」という感じになります。
女の子たちも喜びますし…あれ「女子だけでやろう」というのがありましたけど女子だけでもいいんですか?それはよくてですね…そんだけ考えるんだ。
ほんとに面白いですね。
ちょっと僕分かった気がしたけども池上さんもう千何百校…40万人も教えておられるでしょ。
そういう時っていうのはまあ…どう言ったらいいんでしょうね…「じゃあ今日は何がしたい?」とか聞くと「僕今日はここで休憩」とか言ってくれますよね何かを。
なるほど休憩…。
「昨日何かしてたの?」と聞くと「昨日どこかに行って疲れてるんだ」みたいな事が出てきたりとか。
そうなんですよね。
でも朝お出かけしなきゃいけないみたいな遊びみたいに余裕がないと。
「行くわよどうするの?」って問いかけても返事をしないとかそういう時はどうしたらいいんですか?私の子どもは保育所育ちなので朝着替えなかなかしてくれなくて会社に行かないといけないのに。
どうしようっていう時は…普通はそうですよ。
私ギター持っても…ボールを次々と隣に手渡すゲーム。
渡す方向とタイミングが決め手だ。
(子どもたち)いっせ〜のせ…。
(子どもたち)いっせ〜のせ…い〜ちに〜さ〜ん…。
(子どもたち)いっせ〜のせ…い〜ちに〜さ〜ん。
ゲームを繰り返す中で次第に相手を思いやる言葉も出てきた。
失敗したって大丈夫。
こうした雰囲気がチームの和を生み出す。
続いてクラス対抗のハイタッチゲーム。
赤い帽子のこちらのクラスは男女分かれて並び男子が走り込む事に。
一方白い帽子のこちらは…
(池上)ドン!果たして勝つのは?イェーイ!勝つためにチームで考え工夫する。
こうした経験が次のやる気につながる。
ほんとにつながっちゃいましたもんね。
ああいうゲームというのは…1回目やる負けてしまう。
「もう一回やるよ」って言った時に…「俺はこう思ってたのに聞いてよ」ていう子が出てきたりとかですね。
そういう事がいっぱい出てきてチームがちゃんと成り立っていく。
それをする事でもっと言うと…この子とは負けたけど次の子にいくと勝てたとか。
また勝ったけどこっちいくと負けたとかですね。
蹴落としてしまって…池上さんが指導者を目指したのは大学生の頃。
選手を殴ったり蹴ったりするのが当たり前の時代。
そうした状況を変えたいと思ったからだ。
しかし池上さん自身…20代の事だ。
指導者として未熟さを実感し打ちのめされた時目にしたのがヨーロッパの少年サッカー指導用の映像だった。
目指すコーチ像がこの時決まった。
そうなんですよ。
子どもにひどい事を言うとずっと残ってますもんね大人の方が。
出たようにほんとに私が殴ったというかねその子が「こんなクラブやめてやる」って言って。
その時って自分としてはたかをくくってましたよね。
そうですねはい。
ほんとそうですね。
お金を稼ぐという事はそういう事ですから。
いざサッカーの練習を始めましたとなった時にスパルタとはいいませんけど…私もジェフにいた時に中学1年生を教えたんですけどその時に親からですね「全然怒らないし練習も休みが多いしこんな事で大丈夫ですか?」ってさんざん言われましたね。
でも待って下さいと。
ここで…池上さんの一番の楽しみは行きつけの店で日本酒を飲みながら妻で幼稚園教諭の佳子さんと話す事だ。
大黒柱っていうんでしょうね。
ぶれたらいけないんですもんね。
それがしっかりしてたらなぜダメなのかというのは子どもの方が考えてくれるんじゃないですかね。
いろんなお子さんご覧になってきて向き合ってこられたと思うんですけど何が一番楽しいですか?子どもたちが笑っている姿を見ると自分もうれしくなるし。
そんな中で今日もたくさんの子どもたちの笑顔あんなふうにふだんも暮らせたらいいなと。
僕らの時代も結構先生たちが厳しかったので…消費税増税で子育て世帯の家計には大きな負担が。
そこで始まるのが…もう申請が始まっている自治体もあるが多くの所では7月以降申請が始まる。
街の声を聞いてみると…。
更に詳しく聞いてみると…。
そこで番組ではもっと耳寄りな情報がないか調べてみた。
その一つが…自治体によって継続的な支援を行っているところもあるのでまずは各自治体のホームページをチェック!次回もお楽しみに!2014/06/28(土) 12:00〜12:30
NHKEテレ1大阪
エデュカチオ!「サッカーで子どもの力を引き出す 池上正さん」[字][再]

今回は、子どもの力を引き出す達人を紹介するシリーズ「エデュカチオ!名人」。サッカーコーチの池上正さんが行っている“授業”に密着、子どもを成長させる技に迫る。

詳細情報
番組内容
子どもの力を引き出す達人を紹介するシリーズ「エデュカチオ!名人」。第一回目のゲストはいま教育現場から熱い注目を集めているサッカーコーチの池上正さん。池上さんの授業の特徴は、徹底して子どもに問いかけること。決して怒鳴ったりしない。番組では、スタジオに池上さんを迎え、子どものやる気を引き出す声のかけ方から、体育嫌いの子どもを変身させるとっておきの方法まで、じっくりと話を聞く。
出演者
【出演】池上正,教育評論家、法政大学教授…尾木直樹,東山紀之,【司会】塚原愛

ジャンル :
趣味/教育 – 教育問題

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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