自民党・平沢勝栄議員が「外国人参政権問題」の欺瞞性をブッタ斬る!
民主党の山岡賢次国会対策委員長が18日、韓国の権哲賢駐日大使に対し、永住外国人地方参政権付与法案について、連立与党内で国民新党が反対していることを理由に、今国会での提出が事実上不可能になったとの考えを示した。会合には山岡氏のほか、民主党の川上義博参院議員、社民党の辻元清美国土交通副大臣も出席した。昨年の政権交代以来、唐突に俎上に載った感のある「参政権問題」は、いったん収束の方向に向かいそうだ。
それにしても、なぜこの時期に外国人参政権だったのか。早くからこの問題に関わりを持ち、一貫して反対を表明し続けている自民党の平沢勝栄議員に、法案の矛盾点と問題の本質について語ってもらった。
──参政権法案は提出されない方向ではありますが、民主党はマニフェストにも載せていない外国人参政権付与に、なぜここまで熱心だったのでしょうか。
平沢議員(以下、平沢) 私が一番けしからんと思うのは、まさにそこでね。民主党は先の衆院選で民団(在日本大韓民国民団=韓国政府からの資金提供で運営されている在日コリアンの組織)から強力な選挙応援を受けてるんですよ。民主党候補者の集会に、民団の有力者が音頭をとって動員をかけたり、街で民団関係者が民主党のマニフェストを配ったりしている。そういうことは「民団新聞」にも詳細に記されています。実際に私の選挙区でも、民団が総力を上げて民主党候補の応援をしていましたからね。
──政治資金規正法では、外国人からの資金提供は許されていないはずですが。
平沢 金を受け取ってはダメだけど、選挙応援については規定がない。法律はそんなこと想定してないですからね。その網をくぐって、現実に外国人の応援で国政選挙が行なわれ、その政党が与党になってしまった。国家の主権に関わる重要な問題が、選挙のバーター取引のような形で扱われてしまっている。
──民主は選挙の票を稼ぐために「参政権をあげます」という空手形を切ってしまった?
平沢 そういうことです。鳩山さんは韓国政府や民団においしいことばかり言ってるから、韓国サイドも実現すると思い込んでしまっている。だから民主も後に引けない状態でしょう。ただ、私の知っている民主党議員も、選挙中は「参政権付与を推進します」と民団に約束してしまったんだけど、選挙が終わって冷静になってみたら、とんでもないことだと。けど、今さら「あれはナシにしてくれ」とも言えないから、できるだけ実現しないようにトーンダウンして主張していると言ってました。まぁ、それ自体けしからん話ですが。
──民主党内でもかなり反対派、慎重派がいるようです。
平沢 私が直接知っているだけで十数人。一年生議員じゃありませんよ。それなりの実権を持っている方々ばかりです。「体を張って止める」という積極的な反対派もいます。それ以外も含めれば、実際には40〜50人はいるとみていい。
──もともと外国人参政権というのはどこから出てきた話なのですか。
平沢 昔から公明党の冬柴(鐵三・元国土交通大臣)さんたちが熱心でした。超党派で作る「日韓議連」という組織があって、韓国側の議員も参加して、年一回、総会を開くんですが、その中に「在日韓国人地位向上特別委員会」という会があり、冬柴さんもメンバーだったんです。私も二度ほど出たんですが。で、97年に冬柴さんが、「外国人参政権の付与に賛成の決議をとりましょう」というんです。
──そのときの議連の雰囲気はどんな感じだったのですか?
平沢 議連の内部はもう、圧倒的に賛成ムードですよ。冬柴さんら中心メンバーは、すぐにでも成立しそうな話を韓国側にしているんですから。だから、私は韓国の議員に「そんな簡単な話ではないですよ。この議連以外の議員、あるいは世論には異論も多いですよ」と話し、自分は反対だと言った。すると冬柴さんが「平沢さん、この場は賛成でお願いしたい」なんて言うので、私は退席したわけです。結果的に反対したのは私一人。日韓議連としては全会一致で賛成になりました。
──公明党が、そこまでして参政権付与に熱心な理由は何が考えられるでしょう。
平沢 当然、支持母体の創価学会に在日コリアンの会員が多いので、選挙基盤を固めるためという意味合いは強いでしょう。ただ、問題なのは永住資格を持っている外国人の数は、韓国だけじゃなくて中国人も多いんです。むしろ、韓国は帰化が進んでいて毎年1万人のペースで減っていますが、中国は逆に1万人のペースで増えている。今現在、永住資格を持つ在日コリアンが約40万人、中国人が14万人ですから、この先15年くらいのうちに中国人が国内最大の民族グループになる可能性は高い。一党独裁国家の国民が、日本で選挙権を持つ意味を考えてみてください。
──推進派は「あくまで地方参政権に限定しているので、国政には影響ない」と主張しています。
平沢 国政と地方は密接につながっている不可分な関係にあるんですよ。私はこのあいだ沖縄へ行ってきたけど、日本の安全保障に関わる基地問題が、まさに地方選挙の争点になった。普天間に基地を作る許可権限は県知事が持っているわけですから。中国や韓国は、基地を作るのに地方の声なんか聞かないかもしれないが、日本は違う。原発にしてもそう。警察も、教育委員会も、すべて地方が実際に舵取りをしている。そんなことは、政治をやっている人間なら誰でもわかっていることなんですよ。
──移民政策についてはどのようなお考えをお持ちですか。
平沢 私は基本的には外国から人を入れようと言ってるんです。たとえばフィリピンから看護師候補者が来てたりしますけど、こういう人たちに永住資格を与えて、これにより多文化共生社会を作り、仲良くやっていく。当然のことです。だけど、それがなぜ、選挙権という話になるのか。次元がまるで異なる話ですよ。
──民主党や共産党、社民党、公明党などの推進派議員から意見を聞くと、「外国人に選挙権を与えない日本は人権後進国だ」と口を揃えて言います。
平沢 日本が人権国家であることを証明するために、選挙権を与えるだなんて言ってますがね。じゃ、アメリカに今どれだけの韓国人が住んでいるか知っていますか。約200万人ですよ。在日コリアンの約5倍です。なぜ彼らはアメリカで「選挙権をくれ」と騒がないんでしょうか。アメリカといえば、少なくとも世界一の人権国家を標榜している国ですよ。権利という概念には日本以上にシビアな国です。なのに、彼らがアメリカで参政権を求める運動をしたというニュースを聞いたことがない。なぜ日本だけで騒ぐのか。
──推進派の主張も党ごとに温度差があり、共産党にいたっては被選挙権も国政選挙権も、日本人とまったく同じ権利を与えろと主張しています。
平沢 まぁ、共産党は国なんてどうでもいいと考えてるから。社民党も国家意識が極めて希薄でしてね。前に辻本(清美・国土交通副大臣)氏と『朝まで生テレビ』(テレビ朝日系)でご一緒したとき、彼女は「日の丸に反対だ」と言うんで、理由を聞いたら、日の丸が国の象徴だからだと言う。国があるから戦争が起こる、国を失くさないとならない、そのための一歩として、国旗を亡くすんだと。世界を一つのファミリーにするんだと。これ、本気で言ってるんですからね。国家というものをまるで理解していないんですよ。
──鳩山首相の「友愛」主義とダブる部分がありそうです。
平沢 彼も能天気というか、楽天家というか、何を考えているかよく分からない人でね。あまり苦労のない人生を送られてきたから、思いつきの理想が通用すると思っている。基本的にお殿様。その人に国を任せてしまっていいのかという問題なんですよ。
(構成=浮島さとし)
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──参政権法案は提出されない方向ではありますが、民主党はマニフェストにも載せていない外国人参政権付与に、なぜここまで熱心だったのでしょうか。
平沢議員(以下、平沢) 私が一番けしからんと思うのは、まさにそこでね。民主党は先の衆院選で民団(在日本大韓民国民団=韓国政府からの資金提供で運営されている在日コリアンの組織)から強力な選挙応援を受けてるんですよ。民主党候補者の集会に、民団の有力者が音頭をとって動員をかけたり、街で民団関係者が民主党のマニフェストを配ったりしている。そういうことは「民団新聞」にも詳細に記されています。実際に私の選挙区でも、民団が総力を上げて民主党候補の応援をしていましたからね。
──政治資金規正法では、外国人からの資金提供は許されていないはずですが。
平沢 金を受け取ってはダメだけど、選挙応援については規定がない。法律はそんなこと想定してないですからね。その網をくぐって、現実に外国人の応援で国政選挙が行なわれ、その政党が与党になってしまった。国家の主権に関わる重要な問題が、選挙のバーター取引のような形で扱われてしまっている。
──民主は選挙の票を稼ぐために「参政権をあげます」という空手形を切ってしまった?
平沢 そういうことです。鳩山さんは韓国政府や民団においしいことばかり言ってるから、韓国サイドも実現すると思い込んでしまっている。だから民主も後に引けない状態でしょう。ただ、私の知っている民主党議員も、選挙中は「参政権付与を推進します」と民団に約束してしまったんだけど、選挙が終わって冷静になってみたら、とんでもないことだと。けど、今さら「あれはナシにしてくれ」とも言えないから、できるだけ実現しないようにトーンダウンして主張していると言ってました。まぁ、それ自体けしからん話ですが。
──民主党内でもかなり反対派、慎重派がいるようです。
平沢 私が直接知っているだけで十数人。一年生議員じゃありませんよ。それなりの実権を持っている方々ばかりです。「体を張って止める」という積極的な反対派もいます。それ以外も含めれば、実際には40〜50人はいるとみていい。
──もともと外国人参政権というのはどこから出てきた話なのですか。
平沢 昔から公明党の冬柴(鐵三・元国土交通大臣)さんたちが熱心でした。超党派で作る「日韓議連」という組織があって、韓国側の議員も参加して、年一回、総会を開くんですが、その中に「在日韓国人地位向上特別委員会」という会があり、冬柴さんもメンバーだったんです。私も二度ほど出たんですが。で、97年に冬柴さんが、「外国人参政権の付与に賛成の決議をとりましょう」というんです。
──そのときの議連の雰囲気はどんな感じだったのですか?
平沢 議連の内部はもう、圧倒的に賛成ムードですよ。冬柴さんら中心メンバーは、すぐにでも成立しそうな話を韓国側にしているんですから。だから、私は韓国の議員に「そんな簡単な話ではないですよ。この議連以外の議員、あるいは世論には異論も多いですよ」と話し、自分は反対だと言った。すると冬柴さんが「平沢さん、この場は賛成でお願いしたい」なんて言うので、私は退席したわけです。結果的に反対したのは私一人。日韓議連としては全会一致で賛成になりました。
──公明党が、そこまでして参政権付与に熱心な理由は何が考えられるでしょう。
平沢 当然、支持母体の創価学会に在日コリアンの会員が多いので、選挙基盤を固めるためという意味合いは強いでしょう。ただ、問題なのは永住資格を持っている外国人の数は、韓国だけじゃなくて中国人も多いんです。むしろ、韓国は帰化が進んでいて毎年1万人のペースで減っていますが、中国は逆に1万人のペースで増えている。今現在、永住資格を持つ在日コリアンが約40万人、中国人が14万人ですから、この先15年くらいのうちに中国人が国内最大の民族グループになる可能性は高い。一党独裁国家の国民が、日本で選挙権を持つ意味を考えてみてください。
──推進派は「あくまで地方参政権に限定しているので、国政には影響ない」と主張しています。
平沢 国政と地方は密接につながっている不可分な関係にあるんですよ。私はこのあいだ沖縄へ行ってきたけど、日本の安全保障に関わる基地問題が、まさに地方選挙の争点になった。普天間に基地を作る許可権限は県知事が持っているわけですから。中国や韓国は、基地を作るのに地方の声なんか聞かないかもしれないが、日本は違う。原発にしてもそう。警察も、教育委員会も、すべて地方が実際に舵取りをしている。そんなことは、政治をやっている人間なら誰でもわかっていることなんですよ。
──移民政策についてはどのようなお考えをお持ちですか。
平沢 私は基本的には外国から人を入れようと言ってるんです。たとえばフィリピンから看護師候補者が来てたりしますけど、こういう人たちに永住資格を与えて、これにより多文化共生社会を作り、仲良くやっていく。当然のことです。だけど、それがなぜ、選挙権という話になるのか。次元がまるで異なる話ですよ。
──民主党や共産党、社民党、公明党などの推進派議員から意見を聞くと、「外国人に選挙権を与えない日本は人権後進国だ」と口を揃えて言います。
平沢 日本が人権国家であることを証明するために、選挙権を与えるだなんて言ってますがね。じゃ、アメリカに今どれだけの韓国人が住んでいるか知っていますか。約200万人ですよ。在日コリアンの約5倍です。なぜ彼らはアメリカで「選挙権をくれ」と騒がないんでしょうか。アメリカといえば、少なくとも世界一の人権国家を標榜している国ですよ。権利という概念には日本以上にシビアな国です。なのに、彼らがアメリカで参政権を求める運動をしたというニュースを聞いたことがない。なぜ日本だけで騒ぐのか。
──推進派の主張も党ごとに温度差があり、共産党にいたっては被選挙権も国政選挙権も、日本人とまったく同じ権利を与えろと主張しています。
平沢 まぁ、共産党は国なんてどうでもいいと考えてるから。社民党も国家意識が極めて希薄でしてね。前に辻本(清美・国土交通副大臣)氏と『朝まで生テレビ』(テレビ朝日系)でご一緒したとき、彼女は「日の丸に反対だ」と言うんで、理由を聞いたら、日の丸が国の象徴だからだと言う。国があるから戦争が起こる、国を失くさないとならない、そのための一歩として、国旗を亡くすんだと。世界を一つのファミリーにするんだと。これ、本気で言ってるんですからね。国家というものをまるで理解していないんですよ。
──鳩山首相の「友愛」主義とダブる部分がありそうです。
平沢 彼も能天気というか、楽天家というか、何を考えているかよく分からない人でね。あまり苦労のない人生を送られてきたから、思いつきの理想が通用すると思っている。基本的にお殿様。その人に国を任せてしまっていいのかという問題なんですよ。
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