うらやましくなんかないよ!(←「地震なんてないよ!」的なテンションで)
とうとうはじまりますね、フジロック。前夜祭参加組は荷物を携えてせっせと駅に向かい、新幹線に乗っている頃でしょうか。行く方々の新幹線弁当テロを毎年楽しみにしている僕ですが、フジロックなんて1mmもうらやましくありません。フェスなんて全国津々浦々行われる状況になったわけですし、なんてったって僕がいる北海道はライジングサンのお膝元ですよ。いくらフジロックでしか見られないアクトが揃っているからといって、そもそもJ-POPからはじまった僕のようなリスナーが羨ましくなる要素なんて1mmもないに決まってます。たとえ今、フジロックに向かう人達をうらやましく思う気持ちがあったとしても、それは駅弁がうらやましいだけであって、あの最高のロケーションで最高の音楽を聴けることにがうらやましいという気持ちなんて微塵もありません。
そういうわけなので今回、もし仮に「僕がフジロックに行ったらついつい見てしまう可能性がほんの少しだけでもありそうな10組」を選びました。でもあくまで可能性であり、実際フジロックに連れて行かれたとしても僕はずっと弁当を食べているくらいの覚悟はありますし、ここで挙げたアクトだって全然うらやましくありません。その辺、勘違いされたら困るんですけど。
1. The Pains Of Being Pure At Heart
最近話題のThe Pains Of Being Pure At Heart。From ブルックリン。マイブラ、ヨ・ラ・テンゴ、ティーンエイジ・ファンクラブ、ラモーンズからの影響を受けたとのこと。インディー・ポップど真ん中って感じなのかな。でも思っていた以上に音がしっかりしてる。ライブだと音源よりドラマティックになって、踊っちゃうし、泣けるし、最高?
ばか。想定内だよ。正直、うらやましくないね。
2. White Lung
今どきパンク?カナダからご苦労様。2014年、満を持してアクモンを擁するイギリスのドミノレコードと契約。確かに演奏は脂が乗ってるし、アガりすぎてライブで見てたら死ぬな。White Lung、アルバムを買おうか迷ってたんだよね。上半期ベストに入れていた人も多数。
でも俺、まだまだ長生きしたいんだよ。こんな最高の音楽で寿命を縮めたくないね。まったくうらやましくないよ。
3. 大友良英スペシャルビッグバンド
フジロックで日本人アクトを観るの?「あまちゃん」のブームなんてもう下火。しかし、今年のテーマは盆踊り。各地を盛り上げてるみたい。時間的には初日のフランツ・フェルディナンドとダダ被り。でも2日目にもやっているから見れる可能性高いね。知っている曲があると楽しいし、「ここでしか聴けない感」が高まれば高まるほど楽しくなるのも事実。しかも初日の編成ではボーカリストが遠藤ミチロウ、長見順、Sachiko Mで務めて、二階堂和美、勝井祐二、山本精一が特別ゲスト?そんな豪華な特別編成。いやいやどこでも見れるに決まってる。
フジロックの3日間を使って「あまちゃん」見返せばいいし、全然うらやましくないよ。
4. Slowdive
まったくどこまで俺たちはシューゲイズバンドが好きなんだ。しかも今回は89年に結成して、マイブラが潰したあのCreationから3枚もアルバムをリリースしているのまったり系シューゲイズバンドのSlowdive。去年のマイブラの動きに引き続き、今年Slowdiveは20年ぶりにステージに立ち各地を回っているとのこと。
フジロックという最高のロケーションで、どこまでも音に浸っていられそうに見えるけど、実際は音源を買えば済む話だからね。うらやましくないよ。
5. St.Vincent
2011年の『Strange Mercy』から一気に火がつき、挙げ句の果てにデヴィッド・バーン御大とアルバムまで作ってしまったアニー・エリン・クラークことSt. Vincent。インディー・ポップだとかアート・ロックだとか、相変らず立ち位置がわからなすぎるけど、ライブでは観客を熱狂の渦に叩きこむことが確約されているアクト。今年はセルフタイトルアルバム『St. Vincent』を発表したし、このPrimavera Soundの映像を見ればわかるけど、演奏もキレッキレ。
少しもうらやましくないね!
6. Outkast
今年の真のヘッドライナーはJack Johnson?Arcade Fire?違うでしょ。アウトキャストだよ。そんな声が聞こえてきそうですが、それは幻聴です。気にしてはいけません。2006年から活動を停止し、20周年で満を持しての復活→コーチェラヘッドライナー。スルーされたら悔し泣きしそうな方々を各地に生み出した彼らですが、しっかりホワイトステージのトリを飾ってくれます。
でも「フジロックで観るヒップホップアクトってどうなの?」論争はすでに決着がついたのかな?いやいやひがみとかじゃないです。あくまで客観的な立場としてそう思っているだけであって、うらやましくて死にそうとかそんな気持ちはさらさらないです。本当だって。
7. Lorde
去年のfun.もそうだったけど、フジロックでアンセムを聴く幸せってあるよね。グラミー賞最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞は伊達じゃない。ライブを見ていると一曲だけで成り上がったわけじゃないことがわかる。この反射神経の良さ、まるでライブのために生きているみたい。この17歳を見逃すという選択肢はありえない。
あれ、俺は何を書いてるんだ?あぶないあぶない。こんなのテレビで見ればいいよね。うらやましくなんかないよ?
8. Disclosure
南ロンドンからやってきた23歳+20歳のローレンス兄弟。そんなに若いんかい。40過ぎのおっさんがやってる音楽だと思ってた。このひたすらベタベタだけど、スタイリッシュでクールなハウス。ずっと踊っていたくなるよね。才能がありすぎてメアリー・J. ブライジとまで共演してしまう始末。これはもう今最も旬なハウスアクトはDisclosureだよね?電気グルーヴは他の夏フェスやツアーで見れるけど、Disclosureの夏フェスはここでだけ。
ま っ た く う ら や ま し く な い ね !
9. Arcade Fire
ようこそレディオヘッド以降の世界へ。結局、今年のフジロックというか、数年前から待ちに待たれ、そして決定した時にはtwitterからでさえ、ものすごい歓声が鳴り響いたように見えたフェス時代世界最強のバンド。コーチュラでも堂々とヘッドライナーを飾った本命中の本命、Arcade Fire、ついに6年ぶりのフジロック降臨。
でも俺、Arcade Fire苦手なんだよね。このスタジアム・ロック的なスケール感を新潟の山奥のスキー場で観る意味がわからないよ。うらやましくない!うらやましくない!!
10. The Pogues
ケルティック・パンクという響きだけで幸せすぎて死にそう。「フジロックの3日目のSpecial Guest枠はヘッドライナーよりも楽しい!」というのは、フジロックに行ったことのない僕でも聞いたことのある定理。HAPPY MONDAYS、Basement Jaxx、Jack Johnson。みんな最高の音楽を聴きながら家路についたらしいね。確かにこれはちょっとヤバ過ぎる。
でもベスト盤を聴けばいいんだよ。ライブに行く必要なんてないよ。ないんだよ!ないって言ってんだろ!う ら や ま し く な ん か な い !(←発狂)
まとめ
僕の気持ちは伝わったと思うけど、今年のフジロックは行く価値はこれっぽちもありません。フジロックが行われている最中はtwitterのページを閉じ、どこかに散歩でも行って、音楽のことを考えないようにすることを、おすすめなんかしません。だってうらやましくないんだから。
僕は明日は「ゴジラ」でも観に行って、土日には2回目の「マーニー」を観ることで精神の安定を計ろうとなんて、これっぽっちも考えていません。だってうらやましくないもん。さまざまなフェス猛者でさえ毎年参加せざる得ない魅力を秘めたフジロック。僕は全然うらやましくなるはずありませんってば!うらやまくぁwせdrftgyふじこlp
11. 大森靖子(おまけ)
大森靖子をわざわざフジロックで観るなんてもったいないに決まってる!全然うらやましくないっつってんだろ!
ぴっち(@pitti2210)