転生?まあ、適当に生きるよ。Ⅱ (バカまる)
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まだ続くよ?
では、ごー!



ヴィヴィオの冒険 中編

わたしが扉を潜り抜けて次の部屋に入ると、そこは『庭』(にわ)にある教会の一室だった。天井に飾られている巨大なシャンデリアが部屋全体を照らしていて暗いと感じる事はない。

「漸く来ましたね?遅刻ですよヴィヴィオちゃん」

わたしが教会の中を見舞わしていると、そんな声が聞こえて来た。その声にはとても聞き覚えがあり、わたしは声の主へと振り返って返事を返した。

「ごめんなさいツヴァイママ。気を失って遅くなったんだ」

「そうでしたか……。シュテルちゃんやり過ぎですよ……」

そこには、わたしの四人のママの一人であるツヴァイママがいた。……四人のママって、パパは一体何なのだろうか……。

ツヴァイママの体は小さく、初めて見る人は大抵人形さんと間違えてしまう。パパ曰く、ツヴァイママとわたしは出会った当初からとても仲良しで、一緒にいる時間はとても長かったそうな。多分、わたしは喋る人形だと思っていたのだと思う……。

「少し遅くなってしまいましたが、早速座学を始めましょうか。そこの椅子に座ってください」

「はい」

ツヴァイママに促されたわたしは指示通りに近くの椅子に腰を下ろします。座り心地は凄く良くて、ここを作ったパパの配慮かううがえる。

ツヴァイママはニコニコ笑いながら空中を飛び回り、わたしの正面に位置する場所に留まると、ウィンドウを空中に展開してから話に入りました。

「私はヴィヴィオちゃんに座学を教えると言いましたが、戦闘で教える事は戦術理論程度で、こんな場合はこんな風にするのが効率的だ、という具合です。しかし、輪弥には技について教えてほしいと言われました」

「技……ですか?」

「はい、その通りですよ」

わたしはツヴァイママの言葉におうむ返しで返してしまう。座学で教えられるとすれば、最初にツヴァイママが言っていた事だとてっきり思っていたからだ。

すると、ツヴァイママがわたしの質問について詳しく説明を始めてくれた。

「技と言っても、実際に戦ったりするのではなく、技と言う物について学ぶ事が基本です。そしてここでは技を知り、技の使い道を模索したりするのが主になるのですよ。数学等堅苦しい事は嫌だろうと言うツヴァイと輪弥の配慮です」

「な、成る程……」

つまり……どういう事?

「本当に分かってますか?」

「わ、分かってるよツヴァイママ!」

ツヴァイママがジト目で私を見てきたが、何とか誤魔化す事に成功したようだ。しかし、ツヴァイママは一度ため息ついた後、今度は別の方向へ視線を向けて口を開いた。

「それで、あの子何なのですか?喧嘩を売ってるようにしか見えないです……」

「クリス……」

『ホジボシ……ピンッ』

ツヴァイママの視線の先を追ってみると、そこには寝転がって鼻をほじっているクリスがいました……。良くあの手でそんな事が出来るなとか、鼻があるのかすら分からないとか、そんな事はどうでも良いです。とにかく、クリスを何とかしないといけない。

「く、クリスっ!ちゃんと言うこと聞いてっ!」

『?……ふぅ』

「ため息ついた!?と言う喋れたの!?」

『喋れる分けないだろ厨二ロリ。ため息がつける機能があるだけだ。じゃなきゃホワイトボード何て持ってねぇよ。ぬいぐるみに説明されるって、どんな気分?』

一言言わせてください……。
む、ムカつくっ……!マスターに対して厨二ロリなんて呼び方おかしいでしょっ!大体、ため息がつける機能って何なの?そんなもの必要なの?きっと、スカさんに頼んだのが全ての間違いだったんだ……。

わたしが拳を握り締めて怒りを堪えていると、ツヴァイママが私に同情するような視線を送ってきた。同情すらならデバイスを変えて……。

「とにかく、座学を始めましょうか。クリスはやる気がないなら一応輪弥に報告しておきますね」

『姉御、自分は勉強がしたいお年頃です。早速勉強を始めましょう。おらマスター、さっさと準備しな』

「ムカつくっ!」

どうしても、耐えきれませんでした……。



















「今度は初回ですからね、先ず技が何なのかと言う子供でも分かるとこから始めますね。技とは、アバウトに言うと決まった行動パターンを行う攻撃や防御、そして移動方法等の事です。ヴィヴィオちゃんが使ってるステップも、カテゴリーとして分けるなら技に入りますよ。魔法だって、プログラムという決まった行動パターンを経て、一つの物へと形を変えていくのです」

ツヴァイママがウィンドウに複数の画像を表示しながらそんな風に説明をしていってくれる。
確かに、どんな技も一つ一つは行動に過ぎない。その一つ一つの行動を合わせたのが技というと事なのだろう。

すると、クリスがホワイトボードに文字を書いてツヴァイママに突き出した。

『姉御、質問です』

「何ですか?クリス」

『そんな簡単な事が、一体なんの役にたつんですか?』

クリスの態度がわたしとツヴァイママで全然違う……。

まあとにかく、それはわたしも少し思っていた。いくら初回とは言っても、そんな基本の事から勉強する必要があるのだろうか?

ツヴァイママは「ふふん」と得意げ笑うと、ウィンドウに一つの動画を再生した。動画では二人の人物が戦っている。

「これはですね、先日の輪弥とノーヴェの模擬戦の様子です。良く見ていてくださいね」

動画は止まる事なく再生し続けると一つの局面に突入した。ノーヴェがパパに近付き、拳を三回打ち出してから最後に回し蹴りを繰り出そうとする。

しかし、パパは最初の数発が突きだされる前に拳を受け止める事で対処し、回し蹴りはノーヴェの軸足を払って完封した。

そして、ノーヴェが体制を崩してしまった所にすかさず攻撃に移ったパパが、足払いの遠心力と体のバネを利用した蹴り上げを放つ体制になる。

だが、パパの攻撃はノーヴェが片手で繰り出される前に押し留め、蹴りの威力を利用してノーヴェは体制を整えた。そして、二人の距離は離れて再び仕切り直しとなる。

「はい、ここまでです。分かりましたか?」

「え、え~と……」

確かにハイスピードな戦いだとは思ったけど、何を聞かれているのかが分からない。そうしてわたしが首を傾げていると、隣に座っていたクリスがホワイトボードを突き出した。

『二人とも、相手の攻撃が始まる前に止めてました』

「はい、正解です。良く出来ましたねクリス。花丸ですよ」

ツヴァイママはそう言うと、今度はスローで映像を再生して詳しい解説に移った。

「先ずはノーヴェの最初の攻撃からですね。これは、正面から相手の防御を崩す事を目的とした″技″です。本来は最初の三発で防御をずらし、空いた所に強烈な攻撃を放ちます。組み合わせとしては、突き、突き、突き、回転蹴りの四つで構成されている簡単な物です。しかし、単純故に使い勝手のいい技でもありますね」

「あ、成る程。それが今日の授業なんだ……」

「はい、その通りです。技を知っていれば対処にはそこまで困りません。輪弥もノーヴェもお互いがどんな攻撃を使うか知っていたから、威力が乗る前に技を完封出来たんです。それでなくとも、″技″と言うものは行動の組み合わせです。頑張れば二人みたいに相手の予備動作で行動の予測が出来るようになりますよ」

ツヴァイママはそう言ってウィンドウを閉じると、わたしの机の上に着地した。
そして、わたしは漸くこの授業に納得がいく。態々こんな事を何の為に習うのかと思ったけど、技を知らねば技を使えぬって事なのだと思う。

でも、それをわたしより先に気付いたクリスって以外と優秀なのかな?そう思ったわたしはクリスに少し尊敬を交えた視線を向けた。すると、それに気付いたクリスは……。

『プルプル』

安定のスカさんポーズを見せてくれた……。
やっぱり尊敬しない……。

わたしは視線をツヴァイママに戻すと、次の話を聞くために集中する事にした。ツヴァイママはクリスのスカさんポーズを見て苦笑いしていたが、わたしの視線に気付くと予想外の事を口にした。

「今日の座学は、これで終わりにしましょう」

「えっ?どうして?」

わたしは折角楽しくなってきた授業が終わる事に対して疑問を口にした。ツヴァイママはそれを聞くと、もう一度ウィンドウを開いて現在の時刻をわたしに見せてくれた。

「午後7時30分……。もうこんな時間なんだ……」

「これ以上長くなれば他の訓練が長引いて明日に差し支えますしね。座学はそれほど急ぐ内容でもありません」

ツヴァイママはそう言ってもう一度笑顔を見せると、視線をわたし達の後ろに送った。わたしもそれを追って確認してみると、本日三回目の扉がそこにはあった。

「さあ、なのはちゃんが待っています。その次は漸く輪弥ですよ」

ツヴァイママが再び飛び上がると、わたし達を次の扉に行くように促してくる。

「ありがと、ツヴァイママ」

『姉御、また宜しくお願いします』

「はい、また明日」

扉に手をかけてドアノブを回す。ガチャリという音が鳴るのを確認すると、ゆっくりと扉を手前に引いた。








ガチャッガチャッ。

「あ、あれ?」

「ヴィヴィオちゃん、それは押し開きですよ?」

「なんで最初と違うんだろう……」

最後まで締まらなかった……。



















「お、お邪魔しま~す……」

次にわたしが扉を潜り抜けた先には、月明かりが照す草原が広がっていた。

えっ?次って魔法の訓練だったよね?なのはママと模擬戦しないといけないなら、この場所でわたしに戦えと言うのだろうか?無理無理死んじゃう。なのはママの砲撃をこんな視界を遮る物が無い所で避けられる訳けないよ……。

「来たね、ヴィヴィオ」

「な、なのはママ……」

聞こえてきた声にわたしが振り向くと、そこにはやはりなのはママが立っていた。なのはママは既にセットアップを済ませていて、模擬戦をする気満々のようだ。

「や、やっぱり戦わないとダメ?ツヴァイママみたいに座学じゃダメなの?」

わたしは一縷(いちる)の望みを抱いてなのはママに悲願する。だが、心の中では分かっているのだ。なのはママ相手にこんな望みが通じる筈ないと。
そう、思ったのだが……。

「良いよ?」

「えっ?」

しかし、わたしの予想に反してなのはママは意外とあっさりその提案を受け取ってくれた。わたしはその返答に唖然する。

何で?どうして?
そんな疑問が頭の中を駆け巡るが、今はそんな事は言っていられない。このチャンスを逃す訳にはいかないのだ。

「本当!?じゃあ……」

「ただし、ツヴァイちゃんより実践的な勉強と、シュテルちゃん以上の戦術をマスターするために時間を大幅に使うけど」

「やっぱり模擬戦でお願いします」

勉強は出来る方だと思うのですが、出来るだけしたくはないのです。何が嬉しくて学院以外で数時間も本格的な勉強しなければいけないのか。

「はぁ……。やっぱり輪弥さんの影響受けてるのかな?だとすると……教育を間違えた?」

「な、なのはママ!?早く模擬戦しよう!?」

「えっ?あ、うん」

何だか恐ろしい事を考え出したなのはママを呼び止めて、意識をこちらに向ける。何としても、そんな事態は避けなければならない。

「それじゃあ、始めようか。わたしが教えるのは魔法について。知識で知ってるのと、実戦で使うのとでは全く違うからね。これを成功させるには、デバイスとの連携も大切になってくるよ。クリスは自律で戦えるタイプのデバイスだから、そこもちゃんと考えてね」

なのはママは空中に飛び上がりながらそう説明すると、レイジングハートをわたしに向けて構えた。しかし、ここで気になった事が一つ。

「えっ?クリスって戦えたの?」

「あれ?輪弥さんに聞いてないかな?」

わたしはその言葉を聞くと、視線をなのはママからクリスに向けた。

『?はぁ……』

クリスはわたしの視線に気付くと、ため息をついてからホワイトボートに何かを書き込む。相変わらずムカつく態度です……。そうして、わたしはクリスが突き出してきたホワイトボートを怒りを我慢しながら覗き込んだ。

『言ってなかったんじゃない。言わなかったんだ。何で厨二ロリの為に傷つかなきゃいけないの?』

「なのはママ!これどうしたら良いと思う!?」

わたしはクリスの余りの態度に、なのはママにそう問いかけた。なのはママは笑顔でサムズアップすると、とても明るい口調で言いました。

「言うこと聞かない悪いデバイスには、ギュットしてドカーンのお仕置きなのですぅ。にぱ~!」

「『……』」

なのはママ……その歳でそれは無理があるのでは……?そう思ったのがなのはママには直感的に分かったのか、顔を真っ赤にして慌て出してしまった。

「ち、違うんだよ!?輪弥さんにコレをやったら、「可愛いね」ってナデナデされたから、ヴィヴィオにも有効かなって思っただけでっ!だ、だから違うんだよ!?」

『マスター!?ボディがギシギシいっています!?』

なのはママはレイジングハートを握り締めて空中であたふたとしだした。

普段この夫婦がどんなプレイをしているのか気になったりするけど、取り敢えずなのはママ……分かったからレイジングハートを握る手を緩めてあげて?ここまで軋む音が聞こえてくるから……。

「うぅ……。と、とにかく模擬戦だよ!ふぅ……よしっ。さあ、二人とも構えて!」

そう言って再び構えをとったなのはママの雰囲気は切り替わっていて、さっきのようなギャグパートでないことがすぐに分かった。

「クリス……とにかく、なのはママ相手に傍観なんてしてたら即効でリタイアだよ?作戦があるけど、クリスは時間稼ぎとか出来る?」

クリスはわたしを追い越して空中に浮かぶと、その小さな背中をわたしに向けて、ホワイトボートではなく音声でこう答えた。

『大丈夫だ……問題ない。だが一つ確認させてくれ。時間を稼ぐのはいいが……別に、アレを倒してしまっても構わんのだろ?』

クリス……何でそんなに死に急ぐの?
今のわたしには、クリスその白い白衣が、真紅のコートのように見えた……。
だからこそ、わたしはクリスにこう答えた。

「ええ、遠慮はいらないわ。がつんと痛い目にあわせてやって!」

「うん、二人ともその意気だよ」

なのはママとクリスが空中で睨み合う。

先に動いたのは……クリスだった。


──IS発動!ライドインパルス──


「「なっ!?」」

クリスが体を小さく丸めると、その両手両足から虹色の刃が複数出現した。わたしとなのはママが驚くのも無理はない。だってアレは、スカさんの所にいる娘が使っていた高速移動の能力なのだから。

『行くぞ!』

妙に渋い声がクリスから発せられると、その場から移動を始めた。









「「えっ?」」

ハエ程度の速度で……。
いや、あの大きさの物体がハエ位の速度で動くのは確かに速いのだが……何だろう……この、これじゃない感……。

例えるなら、大好物のキャラメルミルクを最後まで取っていたけど、その前にケーキを食べたせいで全然甘く感じなかった位のこれじゃない感です……。因みに、それからわたしはケーキとキャラメルミルクが同時に出た際には先にキャラメルミルクを飲むようにしています。

そして、クリスは縦横無尽に空中を移動しながらなのはママに近付くと、ぽけーっとしているなのはママにそのエネルギーの刃を振るった。

「あ、アクセルシューター?」

『ぐげっ!?』

しかし、なのはママが「う、撃って良いのかな?」と言うような顔をしながらも発した言葉に反応したレイジングハートが、手加減なしでクリスを叩き落とす。

『ま、まだだ!』

地面に叩き落とされたクリスは起き上がると、再び体を丸めて次の技を発動した。


──IS発動!シルバーカーテン──

「っ!」

「きゃあっ!」

すると、今度はクリスが強烈な光を発してわたし達の視界を遮った。わたしまで目眩まししてどうするんですか!?

「油断しちゃったかな……。クリスはどこに?」

強烈な光が過ぎ去って漸く視力が回復してくると、なのはママはすぐさまクリスを探し始めた。

「「えっ?」」

だが、またわたし達は驚くことになる。
何故なら……。


『フラフラ……ガクッ』

「く、クリスー!?」

「わ、わたし何もしてないよ!?」

クリスがフラフラと千鳥足になった後、その場に倒れ込んでしまったからだ。なのはママの言葉が本当なら、アレは恐らく自分の発した光で倒れたことになる。

『ま、まだだ!』

だが、クリスはまだ諦めない。もう一度立ち上がると、今度はリュックから一つの筒のような物を取り出したのだ。


──IS発動!ヘヴィバレル──

クリスの足元に円形の魔方陣とは違う模様が浮かび上がると、クリスは砲身をなのはママに向けて引き金を引いた。

『Protection』

「なっ!?」

直後、巨大な砲撃魔法が砲身から射出された。今までのネタのような技のせいで反応が遅れてしまったなのはママはレイジングハートの自動防御で全身を守られる。

だが……。



「ふぇ?げ、幻影?」

『すいませんマスター。騙されたようです』

そう、クリスが使う技がまともな筈がないのだ。ただ、ネタの割には高度な技術が使われているのか、レイジングハートは本物の砲撃魔法と勘違いしてしまったらしい。

正直な話、なんでアノ攻撃の技術をシルバーカーテンに使わなかったのだろうか?絶対に間違えてると思う。それに、もう余り使わないで貰いたい理由が存在する。

これ、滅茶苦茶魔力を持っていくようです……。わたしのリンカーコアから半分程魔力がなくなっています。

『これで、終わりだっ!』

「くっ!」

しかし、クリスも訳もわからずこんな技を使った訳ではないらしい。幻影で目眩ましをされたなのはママはクリスの接近に気付く事が出来ず、近距離まで接近されてしまった。

そして……クリスの必殺技が炸裂する。


──決して揺らがないアイデンティティー(自爆(笑))──

光が放たれ、凄い熱が辺りを支配する。どうやらこの爆発は本物のようで、なのはママもプロテクションを全開で張って防いでいる。

(これならっ!)

わたしは変身魔法を発動して移動を開始すると、なのはママの背後に回り込んで跳躍した。クリスが戦っている間に収束しまくった魔力の塊を手に。

「ディバイン……バスター!」

その魔力の塊を……右手の拳で殴り付ける。

「レイジングハートっ!」

『all right』

なのはママはわたしの背後からの奇襲にすぐ対応すると、もう一度プロテクションを張って砲撃を防ごうとしてくる。

それでも、圧縮に圧縮を重ねたこの砲撃はブレイカー級とまでは行かなくとも、そこそこの威力はある。例えば、一枚の防御を貫く位にはっ!

「行っ……けぇぇぇえ!」

もう一度、今度は左の拳で魔力の塊を殴りつけると、威力は急激に上昇した。視界は虹色の光に包まれて見ることは出来ないが、確かな手応えを感じた。

砲撃を撃ち終わったわたしは、まだ煙の晴れない空中を脱出すると、必殺技を放って倒れてしまっているクリスを回収してから一気に距離を放す。





「うん、中々だね」

「うそ……」

煙の中から出てきたなのはママはバリアジャケットが少し汚れている程度で、目視できる範囲では傷一つなかった。

だけど、なのはママの防御を貫けたのは確か。つまり、これでわたし達は……。

「合格」

「や、やったー!」

ボロボロのクリスを抱き上げて歓声を上げる。あのなのはママ相手に怪我一つ負わずに生還出来た自分を褒めてあげたい。




「だけど、全然連携が出来てなかったからもう一回ね?」

「えっ?ま、待って!最後のは!?」

「仲間を犠牲にする連携なんて認めません」

現実は常に非常である……。
わたしは、この歳でその事を痛感してしまった。

『ググッ……ガクッ』

クリス……あんなに死亡フラグ建てるから……。






「さあ、どんどん行こうか?輪弥さんが気を利かせてわたしの魔力リミッターも解除してくれたみたいだし。以心伝心、愛の力だね!」

「パパ……絶対恨むからねぇぇ!」



















「パパ~!ピロピロ~!」

「あ~、このは……。パパの携帯は触っちゃダメだって言っただろ?」

「うみゅ……ごめんなさい……。ピロピロなったの……」

「う~ん、それは、携帯が悪いな。えっ?『魔力リミッターを解除しました』……。嫌な……事件だったね……」

「とみたけふらちゅ!」







『死んでしまえぇぇ!』

『厨二ロリ。それは中の人が違うだろ?』

『来なさい鉈女。遊んであげるわ』

『マスター!?人が違いますよ!?』






りんやのお部屋

燐夜&りん『りんやのお部屋へようこそ』

燐夜「前回は取り乱してしまったけど、今回から本調子よ。それじゃあ今日の話ね。今回は別作品のネタから攻めたわね」

りん「それもあるけど、兎に角あのデバイスが嫌だと更に思ったわ。ヴィヴィオに同情する……。能力は申し分ない筈なのに、なんであそこまで癖が出るのかしら?」

燐夜「製作者がアレだものね。絶対に被らないぬいぐるみ型デバイスで良いんじゃない?うふふ。それじゃあ、最後はりんちゃんの占いよ」

りん「もうこのコーナーも慣れて来たんだからねっ!じゃーん……今回は『太陽』のカードよ。またの呼び方をTHE SUN。意味は幸福、楽しい、精力的、無邪気、勇気、健全、進歩的、そんな意味を暗示するカードね。これは良いカードよ?今後解放感を感じたりして、喜びが訪れるかも?自分に正直にいれば、他人から正当な評価が貰えて、周りの人も応援してくれるようね。自分が自分らしく生きる為に夢を持って生きてね?」

燐夜「前回はキャラ崩壊したけど、きっとそれは『塔』のカードのせいね。今回は良いことがあると良いけど」

りん「姉さん、可愛かったよ?」

燐夜「あら、りんちゃんがどんどんドSになっていくわ……。私に酷いことするの?同人誌みたいに?それじゃあ、さようなら」

りん「ま、また見てねっ!」





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