転生?まあ、適当に生きるよ。 (バカまる)
<< 前の話 次の話 >>
今回は雨期さんの作品『チートじゃ済まない』とのコラボです。
書いていて凄く楽しかった……。
書いていて凄く楽しかった……。
コラボ2 ORTとプログラマーとガールズトーク
(ねぇ、要ってば。)
「五月蝿い。 しつこく話し掛けてくるな。」
俺の名前は一条要だ。
知らない奴は『チートじゃ済まない』を見てくれ。
現在俺は、さっきから話し掛けてくる楔(くさび)にイライラしていた。
「全く、輪弥の方の人格はまだ大人しいぞ?」
(あれと同じにしないでよ。 私は私よ。)
聞く人が聞けば心に響く言葉だろうが、俺にとってはただウザイだけだった。
「はぁ~……。 輪弥の方は今頃どうしてるだろうな。」
ーーーーーーーーーーーー
やあ、佐藤輪弥だ。
俺は現在、少し前にビクス・ドールという陶器で出来た希少価値の高い人形が売っていた平行世界に来ていた。
「そう言えば、要は今頃何をしてるかな。 この前は良いようにやられたけど、今の俺ならそこまで酷い展開にはならないだろう。」
『自惚れは身を滅ぼすわよ?』
『燐夜』が俺に警告してくるが、そんな事は分かっている。
ないとは思うが、ORTなんて化け物を飼っている要に不意討ちでもされたら即ジ・エンドだろうからな。
「まあ、折角ここまで来たんだ。 要に会いに行くかな。」
俺は要が居る場所に転移をする想像をすると、
ーーーーーーーーーーーー
「要、今回も君にお客様のようだぞ?」
「んあ? 転移だと?」
俺はクロノに呼ばれて会議に参加していたが、突如会議室の中央に光が集まり出す。
「敵襲か!?」
一人の管理局員が警戒して魔法の準備をするが、俺に会いに来たお客さんなら、そんな物は無意味だろう。
光が収まり一人の人物が姿を現すと、そこに管理局員が躊躇なく魔法を放った。
「よう、要って危っ!?」
「輪弥じゃないか。 どうしたんだ?」
「いや、要に会いに来たんだがどうもタイミングが悪かったみたいだな。 っていい加減止めさせてくれないか?」
管理局員が輪弥に魔法を何度も放っているが、いくらやっても直前で全て飛散している。
今度はどんな能力を作ったんだか。
「俺の知り合いだ。 危険性はない。」
「だがっ!」
「良いから止めろ。 じゃないと俺がお前に危害を加えるぞ?」
「クッ!」
管理局員は仕方なくデバイスを納めるが、未だに輪弥を睨み付けている。
「助かったよ。」
「全然危なそうじゃなかったがな。 今度はどんな小細工を使ったんだ?」
俺は魔法が飛散した種を輪弥から聞き出そうとする。
「あぁ~……、説明すると面倒だ。 それより、いきなり悪かったな。 後で出直すよ。」
「ああ、会議が終わったら俺から出向く。」
「分かった。 すいません、失礼しました。」
輪弥が頭を掻きながらバツの悪そうな顔で会議室を出ようとする。
しかし、ここでクロノが待ったを掛けた。
「待て、君が要の知り合いだって事は分かった。 しかし、一般人が会議室に侵入した事、そして会議の内容を知られてしまった可能性がある事。 これを踏まえると君を帰す訳には行かない。」
「ははは……、流石に頭が回るか……。 分かった。 俺はどうすれば良い?」
輪弥が呟いた前半は、俺の強化した聴力でやっと聞き取れる程の大きさだった。
「今回の作戦に、君も参加してもらう。 要の知り合いなら、君も非常識なんだろ?」
俺の知り合いなら非常識ってどんな理屈だよ……。
まあ、今回はラリったテロリストが人質を捕って立て籠ってるらしいから、輪弥の万能能力なら対処も出来るだろうな。
「待って下さい! こんな得体の知れない奴を作戦に加えると言うのですか!?」
さっき輪弥に向かって魔法を放っていた管理局員が反対の声を上げた。
他の局員も同じ意見なのか、声は出さないがしきりに頷いている。
しかし、クロノの次の言葉で全員が押し黙った。
「君もさっき見ただろう? 魔法を無効にするなんて事を平気で行うんだ。 信用は出来ないかも知れないが、警戒を怠らなければ強い味方になる。 今回の作戦は人質がいるんだから、使い道はあるだろう。」
クロノの言葉が会議室に響き渡り、多少無理矢理ではあるが納得させた。
「……あれ? 俺の意見は?」
「諦めろ輪弥。」
輪弥は肩を落とすと渋々作戦に参加した。
ーーーーーーーーーーーーー
「君は、輪弥で良かったか?」
「ああ、そう呼んでくれ。」
「そうか、じゃあ輪弥。 テロリストはこの無人世界であの建物を拠点に立て籠っている。 要が突撃すれば人質を危険に晒すから君が注意を引いてくれ。」
「おい、黙っていれば好き勝手言いやがって。」
俺はクロノに対して異議を唱える。
「本当の事だろう? 君が攻撃をすれば建物を破壊してしまう。」
「うっ……。」
確かに、ORTを少し解放しただけでもあの建物のボロさなら倒壊していまいそうだ……。
そうして話し合いをしている間に、局員がテロリストと交渉していた。
『人質を解放した後、武装を解いて投降しろ! お前達は包囲されている! 逃げ場はないぞ!』
おいおい、煽ってどうするんだよ……。
そんな事したら……。
『うるせぇ!! 俺達は許さない! 何で玉葱を切ると涙が出るんだ!! お前達管理局が玉葱を切っても涙を出ないようにしない限り、俺達は投降を断固拒否する!!!!』
『『『『『オオーー!!』』』』』
「…………アイツら馬鹿だろ……。」
「輪弥に同感……。」
「うぅ……、誰か胃薬をくれ……。」
「俺も胃が痛くなってきた……。 ほら、クロノ。 要もいるか?」
「貰っとくよ……。」
俺達は輪弥が何処からともなく取り出した液体の胃薬を飲み干す。
「苦っ! ……あれ? でも凄い効くなこれ。 即効性か。」
「確かに、常備しておきたい位だよ……。」
「数百はあるから後でやるよ。」
そして、輪弥が胃薬を仕舞うと同時に事態が動き出した。
『これだけ言っても分からないか……。 お前達、放てぇぇぇぇ!!!』
リーダーっぽい奴が声を上げると、あちこちから魔法が飛んでくる。
「クソッ! これだから薬を使ってるテロリストは嫌いなんだ!」
「おいおい、どうするんだよ?」
「ここは一旦様子を見て……。」
クロノが指示を出そうとすると、輪弥は魔法の飛び交う中を悠々と進む。
「君は何をしているんだ! すぐに下がれ!」
「待てクロノ。 輪弥、出来るか?」
輪弥は俺達に振り向くと、口元を緩めて言葉を紡ぐ。
「つまり、人質の安全を確保して犯人を捕まえれば良いんだろ? 問題ない、楽勝だよ。 見てろよ要。 俺の新しい力。 ORTにも引けを取らない、踏み込めない領域を侵すカテゴリー不明の力だ。」
輪弥に降り注ぐ魔法は意味を成さず、どんどんと消えていく。
その中で輪弥が口を開いた。
「え~と、『我が一振りは空間を切り裂き、望む人間を引きずり落とす。』って感じかな? 」
そう言って軽く片手を振ると、俺達の後ろと前数十m先の空間が裂けた。
「なんだぁ!?」
「怖いよぉ……。」
後ろには人質が落ちて来て、数十m先の空間からはテロリスト達が落ちて来た。
「おっと、魔法は使うなよ。 『お前達は魔法を使うとリンカーコアが壊れてしまう病気なんだから。』」
「ふざけるな! ……あ、ア″ア″ア″ア″ア″!?」
輪弥の言葉を無視して魔法を放とうとしたテロリストは、突如苦しみ出した。
そして、リンカーコアが露出するとバラバラに砕け散る。
「言わんこっちゃない。」
「ひ、ひぃぃぃ!!」
怯えたテロリスト達は走って逃げだしていく。
逃げ遅れた者は飛行魔法を使おうとしてリンカーコアが壊れる。
これによって、状況は一瞬で変わった。
「ふう……、疲れた。 後は頼むよ要。」
「俺はお前の尻拭いかよ……。 まあ、来て何もしないのも癪だ。 俺もお前に本気の一端を見せてやるよ。」
俺はORTの力を解放していく。
「お前が柔を磨くなら、俺は剛を磨き上げよう。 限界突破150%だ。」
次々と逃げていくテロリストは後ろを見向きもしない。
「【武装・ORT】!」
俺が拳を突き出すと、テロリストはどんどんと吹き飛んでいく。
そして、建物に力が着弾すると……世界が揺れた。
「ヒュ~、これなかなか予想外……。 ORTも使う人によってここまでパワーが出るとは……。」
「まだまだ修行不足だな。」
俺が言った言葉に輪弥は目を白黒させる。
「おいおい、筋力で次元震起こしといて修行不足かよ……。」
「今度本気で戦って見るか?」
「遠慮しとくよ。 俺の本気は自分の人格が壊れる可能性があるんでね。 滅多な事じゃ絶対に使わない。」
「残念。」
輪弥は苦笑いしながら立ち上がった。
すると、俺達の後ろから声が聞こえた。
「……このまま帰れると思ってるのか?」
「「……えっ?」」
クロノが幽鬼の様にフラフラとしながら立ち上がる。
「お、俺は悪くねぇ! 次元震を起こしたのは要だろ!?」
「な!? 俺を売る気か輪弥!」
「そうだろ! 俺はちゃんと手加減した!」
「なんだと!」
俺達が言い争う中、クロノが妙に響く声で俺達に言った。
「……確かに、問題を起こしたのは要だが。」
「ほ、ほらな!」
輪弥が勝ち誇った顔で俺を見てくる。
クソッ!
「だが、煽ったのは君だろう?」
「はっ! 見たか輪弥。 クロノは俺の味方だ!」
今度は輪弥が悔しそうな顔で俺を見た。
しかし、現実は残酷だ。
「だから、二人とも始末書を書け……。」
「ま、待ってくれ! 俺は民間協力者だぞ!」
輪弥が逃げようとするが、それは無駄だ。
お前も道ずれなんだよ。
「関係ない。 それでは示しがつかないからな。」
「クソッ……! あっちのクロノはもう少し融通が利くのに……。」
「訳の分からない事を言ってないで書くんだ。 君もだ要!」
「「イヤァァァァ!!」」
その後、俺達は湿布を仲間に始末書を書き続けた……。
輪弥は元の世界に帰る時、「あっ!? 力を使えば楽だった!」と気づいて落ち込んでいた。
俺はまだそこまでダメージはなかったが、精神力をガリガリと削られた。
そうして、今回の事件は終結したとさ。
ー燐夜のお部屋ー
「俺達の戦いは、これからだって所かしら?」
明かりのない空間に高い声が反響した。
「皆様、こんにちは? それともこんばんは? まあ、この空間に時間の概念はないからどれでも一緒なのだけれど。」
虚ろな瞳をした女性は誰も居ない筈の空間で、誰かに向かって言葉を紡いでいく。
「今回から始まったこのコーナー、燐夜のお部屋へようこそ。 人気がなければ終わるそうだけれど、数少なく私が活躍出来る場所になる予定だから、出来れば人気であって欲しいわね。 ウフフ。」
黒いドレスを着た彼女は珍しく笑顔を作る。
「それじゃあ、自己紹介ね。 私は輪弥が反転した時の人格、燐夜よ。 このコーナーでは読者からの疑問、リクエストにお答えする事を主としてるわ。 だけれど、私一人で話すのも詰まらないからゲストを用意したわ。 今回のゲストはこの人、楔(くさび)よ。」
女性、燐夜がパチンッと指を鳴らすと人影が唐突に現れる。
「あら? いきなり呼ぶなんて失礼ね。 それに、神の認識を無視して自分の精神世界に呼び込むなんて、貴女本当にただの人格?」
「ウフフ。 私に出来ない事があれば、それそこ神の上に存外する者しか出来ないわ。 居るかどうかも分からないのだけど。 まあ、取り敢えず座ったらいかが?」
「ふふふ、失礼するわ。」
楔は燐夜の作り出したソファーに腰掛ける。
「それにしても、貴女随分とメタな発言をしてたわね。」
楔は燐夜に疑問に思った事を問い掛ける。
燐夜は少し丈の長い手の裾で口許を隠すと笑いながら答えた。
「ウフフ、それは当然よ。 だってここは私のお部屋で、私の世界だもの。 もともとメタな発言をする為に出来た世界よ。」
「ふふふ、楽しそうね。 じゃあ、先ずは何をするのかしら?」
楔は燐夜に始めにする事を問い掛ける。
「先ずはお便りよ。」
「始めたばかりでしょ? お便りなんてあるの?」
「勿論告知もしてないし、募集もしてないから存在しないわ。」
「じゃあ、どうするの?」
「今回は適当な所から引き寄せるわ。」
燐夜が再び指を鳴らすと、真ん中のテーブルに一枚のハガキが現れた。
「はい、今回のお便りはバカまるさんから。」
「ねぇ、それって……。」
「言っちゃ駄目よ? じゃあ、読み上げるわね。」
燐夜はハガキに目を通して音読しだした。
『燐夜さん、楔さん初めまして。』
「「初めまして~。」」
『私がお便りを贈ったのは、感想数に疑問を持った為です。』
「メタ全開なお便りね。」
「仕方ないのよ楔。 後で募集の方法を説明するから待っててね。」
『ヒロインとイチャイチャさせていると、感想が全然来ないのに、りんちゃんを登場させると感想数が上昇するのです。 何故だか教えてくれませんか?』
「そうねぇ。 それはきっと、貴方が名前の通りバカだからよ。」
「燐夜、それじゃあ答えにならないわよ?」
燐夜がお便りを破り捨てようとすると、楔が待ったを掛けた。
「仕方ないわね。 突っ込み役が居ないと思っていた所だし、問題のりんちゃんに来てもらいましょうか。」
燐夜が虚ろな瞳を閉じて数秒すると、光が集まり人が転移してきた。
「ふぇ? ここは何処なの?」
「こんにちは、りんちゃん。」
「初めまして。 私は楔よ。」
「!? ……一体何が目的?」
りんは突然連れて来られた事に警戒心を高めて二人を睨む。
「悲しいわ……。 いつも輪弥と仲良くしてるのに、私とは仲良くしてくれないのね……。シクシク……。」
「お前はあの時の化け物!?」
「話が噛み合ってないわよ? あ、私が突っ込んじゃった。」
楔が突っ込みを入れるが、二人には全く届いてなかった。
「私と輪弥は一心同体。 つまり、貴女のお姉さんよ。」
「えっ……? 姉……さん?」
「あら、そう呼んでくれるのね。 嬉しいわ。」
「はっ! ……はうぅ~。」
「燐夜、この娘可愛いわね。 連れて帰って良い?」
「駄目よ。」
楔がりんを抱き締めようと手を伸ばしたが、燐夜がその手をペシリと弾く。
「ケチね。」
「可愛い妹だもの。 りんちゃん、貴女を呼んだのはこれについてよ。」
「何? ね、姉…さん……。」
「ウフフ。」
りんは渡されたお便りを恥ずかしがりながら読み上げる。
「私が人気?」
「ヒロインよりヒロインらしいそうよ。」
「りんちゃんは私の妹だもの。 可愛いくて当たり前よ。」
「か、可愛い何て関係ないもん!」
「「あら、可愛い。」」
「うぅ……、意地悪!」
一人顔を赤くして否定するりんだが、口許が緩んでいる辺り満更でもないようだ。
「そ、それよりはお便りの内容ね。 私が出ると感想数に影響するみたいだけど、それって良い意味で?」
「私は今日突然招かれただけだから分からないけど、貴女の可愛さからしたきっと良い意味よ。」
「あ、ありがとう。 く、楔姉さん……。」
「やっぱり持って帰っちゃ駄目?」
「駄目よ。」
りんが恥ずかしがりながら楔を姉と呼ぶと、また楔が手を伸ばしたが燐夜にペシリと弾かれた。
「じ、じゃあ、なのはを差し置いて兄さんと……。」
「本編じゃ無理ね。 ifにしておきなさい。」
「メインヒロインを蹴落とそうとしたらろくな目に合わないわよ?」
「残念……。 でも、兄さんと恋人になる未来もあるんだ。 そしたら兄さんを縛って、誰にも見つからない所で二人で……、うふふふふ。」
りんの瞳からは光彩が消えて、虚空を見つめながら危険な言葉を呟き始める。
「あら、危ない方が出てきちゃったわ。」
「そうよ、巨乳なんて皆消えちゃえ……。 こんな胸が存在するからいけないのよ!」
「あ、アンッ! こら、りんちゃん。 気持ちよくなっちゃうから胸を触ったら駄目よ?」
「うぅ~……。 に、兄さんはロリコン属性あるからまだ希望はあるもん!」
「もう、二人とも落ち着いて。 そろそろ時間よ。」
燐夜が二人を咎めて注意する。
「もうお開き? もう少し話したかったわ。」
「これ以上話は思い付かないもの。 それでは、『燐夜のお部屋』で何か聞きたい事、リクエストがあれば作者のメッセージボックスにお便りを送ってね。 最後はりんちゃんの占いで終わりましょ。」
「ふぇ!? 私そんなの聞いてないわ!」
「「アドリブだもの。」」
燐夜と楔がニコニコしながらりんを見詰める。
「わ、分かった……。 三番目に感想を書いた貴方。 きっと私から告白される返信を見るわ。 嬉しいかどうかは……知らないけど……。」
「「うらやましい。」」
二人が言葉を漏らすとりんは顔を真っ赤にしてそっぽを向く。
「それでは、今回のゲストは楔でした。」
「皆様、ご機嫌よう。」
「ま、また見てね?」
終わりました。
最後なんてメタ全開でしたが、作者のメッセージボックスにメッセージを送ってくれたら書く時にお話します。
そして、コラボをしてくれた雨期さん。
ありがとうございました。
最後なんてメタ全開でしたが、作者のメッセージボックスにメッセージを送ってくれたら書く時にお話します。
そして、コラボをしてくれた雨期さん。
ありがとうございました。