転生?まあ、適当に生きるよ。 (バカまる)
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なのはのヒロイン感が薄いとの意見があったので、ここでヒロイン度を上げときましょう。


活動報告にて、アンケート取ってます。

ではでは、どうぞ。



なのはとツヴァイと異世界?旅行 第1

やあ、佐藤輪弥だ。

最近、俺の【スキルイミテーション】の応用範囲が大きすぎる事に改めて疑問を持った。

世界を一つのパソコンとして認識出来る能力なんて代物だ。

それだけで異常な応用範囲が確保出来る。

最近はツヴァイの協力もあって、概念操作系の『プログラム』にも慣れて来た。

例としては、運を無くす能力【ラックドロップ】や、思い通りになる能力【エデンの園】だな。

【エデンの園】は自分の幸運を異常なレベルまで高め、望む結果を引き出す能力だ。

こんな風に、運の概念を操れるようになった俺は、ある一つの事を思いついた。


「パソコンを別のパソコンに繋げる要領で世界を別の世界に繋げて移動する? 何でそんな事するの輪弥さん?」


現場俺はなのはを家に呼んでデート旅行計画を練っていた。


「何かさ、なのはとデートしなくちゃダメな気がしたんだ。」


「で、デート? 確かに輪弥さんとはそんな事した事ないもんね。 指輪の時はデートになるほど長くなかったし。」


「まあ、そんなこんなで、ツヴァイと協力して俺達の存在が無い世界でゆっくりしようかと。 それなら、誰かに見られて茶化される事もないしな。」


「しっかり録画するですよ!」


「誰にも見せるなよ?」


「ツヴァイの初めての家族旅行を記録に残すだけですよ。」


ツヴァイは俺の頭の上で何時ものように髪を弄りながら言った。


「まあ、そういう訳だ。 なのは、大丈夫か?」


「うん。 大丈夫だよ。 輪弥さんとのデート旅行、楽しみなの。 えへへ。」


なのはは可愛らしい笑顔で顔を赤くしながら笑った。




















「さて、始めるか。 感覚としては転移魔法となんら変わらない。 移動のシステムが変わるだけだ。」


『プログラム』の仕組みとしては、世界同士をケーブルで繋いでケーブル内を移動する能力だ。


「分かったの。」


なのははそう言ったが緊張感があるのか、俺の服の裾をギュッ と掴んでいる。


「ツヴァイ。 演算補助頼む。」


「了解です。 ユニゾンするまでもないです。 このまま遠隔補助で行くですよ。」


「はっ? 待て待て、早まるな。 ちゃんとユニゾンしてかr」


「『プログラム』起動です! 【ワールドシフト】!」


俺達はツヴァイの起動させた『プログラム』で光に包まれた。




















目が覚めると、目には空が映った。

周りには砂浜と海が広がっていた。


「うっ……。 ここは……、どこだ?」


俺が辺りを見回すと、なのはとツヴァイはすぐ近くで倒れていた。


「なのは、ツヴァイ。 大丈夫か? 起きろ。」


「……輪弥さん? あれ? ここは?」


「うぅ~、眠いですぅ~。」


「すぐに『プログラム』で調べるけど、今は分からない。 ツヴァイ、早く起きろ。」


「や~です……。まだ寝るです……。」


ツヴァイは俺の胸ポケットに入ると、そのまま眠り出した。


「はあ~。 なのは、恐らく座標の計算がミスって此処に飛ばされたんだろう。 本来はツヴァイとユニゾンしてから計算する予定だったからな。 コイツが調子に乗って遠隔補助なんてするからだ。 まあ、そんなに心配しなくても良いさ。 帰ろうと思えばすぐに帰れる。 この世界を楽しんで行こう。」


「うん。 せっかく輪弥さんとのデートだもん。 中止になるのは嫌だから。 」


なのははそう言って俺の近くに来ると手を繋いで来た。


「そうだな。 それじゃあ、楽しもうか? 起動【オーディンの瞳】」


俺は『プログラム』を起動してこの世界の情報を調べる。

…………ふむ、ミッドチルダの海岸辺りに出たのか。

俺の世界とそっくりだから異世界じゃなくて平行世界に出たのか。

まあ、平行世界で何をしても俺達の世界には影響が無いからな、本来の目的とも違わないし知っている所の方がいろいろと楽だろう。

ミッドの金は『プログラマー』を建てた時にてに入れたからな。

? どうやって稼いだか? ギャンブルだよ。

余り稼ぎ過ぎても怪しまれるから程々に、だけどな。

それじゃあ、行こうかね。

俺となのはは手を繋いだままデートに向かった。



















「輪弥さん。 あれ、この間ミッドに来たとき食べたんだ。 美味しかったから一緒に食べよう?」


「ん、何々。 『ミッドケバブ』? 只のケバブとどう違うんだ?」


俺達は露店を周りながら食べ歩いたり、アクセサリーを見たりしながら歩いていた。

因みに『ミッドケバブ』はケバブとなんら味が変わらなかった。

魔力を炎に変換して、その炎で焼いて作ったケバブらしい。

まあ、ミッドは魔法が盛んだからそこをアピールしてるのかもな。


「あっ! 輪弥さん、これ可愛いよ。 猫ちゃん。」


「…………おい、店員。 これを買う。」


「あざーした。」


こんな喜んでいるなのはに何も買わないだと?

そんな事を言ったやつは表に出ろ。

今すぐ【メモリーズブック】の拷問系能力のフルコースをプレゼントしてやる。

そして此処にも居たのか、やる気のない店員。


「あれ? 輪弥さん、これ説明書がついてるよ?」


「え~と、『このぬいぐるみには特殊な加工が施されております。 魔力を込めれば思った通りに動いてくれる優れものです。』か。」


なるほど、物に術式を刻んでいるのか。

ふむ、あの時したみたいにアレにも同じ事をするか。


「なのは、次はどこに行こうか。 観光とか余りした事無いからな、よく分からないんだよ。」


「ん~。 じゃあ、あそこの映画館に行こう。」


「分かった。 行こうか。」


俺が手を差し出すと、なのはは腕を組んできた。

周りの視線が少し痛いが、帰れば問題はない。


「可愛いな、なのは。」


「輪弥さん、恥ずかしいよ……。 えへへ。」



















映画は正直にな話、割りと面白かった。

俺達が見た映画は、警察官の二人が脳の進化を果たした超能力者達を捕まえる話だ。

こんな映画も良いな、『プログラム』を作る参考になる。


「なのは、喉乾いてないか? ジュース買ってくるけど。」


「ありがと。 じゃあ、紅茶をお願い輪弥さん。」


「分かった。 すぐに戻って来るからな。」


俺はすぐ近くの自販機に向かうと、紅茶と蜂蜜コーラという物を買った。






まあ、どこの世界にも馬鹿はいるもので「もしかしたらそんな事あるかもな~。」と思っていた事が現実になる。


「なあ、お嬢ちゃん。 俺達と行かないか。」


「あの、待ってる人がいるので。」


「大丈夫だって。 俺の連れ一人残しとくからさ。」


「お前こんな年の子ナンパするなよ。 ペドなのか?」


はあ~、運が良いな貴様達。

早速あの映画の真似をするか。

ツヴァイはまだ寝ているが関係ない。

俺は紅茶と蜂蜜コーラの缶を男達に投げつけ、指をパチンッ と鳴らした。






次の瞬間には世界が静止し、俺はツヴァイとユニゾンをした。

今回使ったのは、【ブラックボックス】の『インストール』の能力だ。

俺に『時を消し去る意思を込めて指を鳴らせば、ツヴァイとユニゾンをして俺とツヴァイ以外の時を消し去る。』という『設定』を追加した。

これは、王を名乗る少年の能力を参考にしたものだ。

本来、時間削除はユニゾン、『プログラム』構成、起動の順で発動するが、『設定』を追加すれば『プログラム』の構成が省ける。

『設定』が追加したのは詳しく言うと、『時間削除のプログラムを俺自体に刻み込み、指パッチンをキーにする。』と言うことだ。

これなら、ユニゾン以外のタイムラグを無くせる。

ツヴァイには悪いが、これをすると……。


『ふぁ!? り、輪弥!? いきなり強制ユニゾンは止めるです!!』


「悪いな。 虫を払う為に仕方なかったんだよ。」


まあ、ツヴァイは強制起動させられる訳だな。


『虫!? 気持ち悪いです!? どこですか!?』


「なのはに近寄るウザイ虫だ。 駆逐するぞ。」


『…………ハイハイ。 分かったですよ……。 はあ~。』


何故ため息を着く? まあ、良いさ。

俺は男達に近づくと、【人類のおもちゃ箱】から鼻フックを取りだし装着していく。


『うわ~、凄く地味です……。』


「意外と精神と肉体にダメージがあるんだぞ?」


俺は男達を一列に並べ、後ろの奴が倒れると鼻フックが引っ張られるようにし、『インストール』で『三時間は鼻フックが取れない』と言う『設定』を追加した。


「ふはは!! 俺のなのはに手を出すと、社会的、精神的に排除されるのだ! 因みに、鼻フックの映像をこのカメラでネット中継するぜ!」


『輪弥……。 良いぞもっとやれです!』


ツヴァイも乗ってきたらしいな。

その後、結局一時間程イタズラをし続けた。

結果。


「『やり過ぎた……。』」


男達はゴキブリの触覚を頭から生やし、目の周りにはハートのマークが書かれていて、唇はいつかの銀君みたいに大きく、服はダイビングの頭まである黒の全身スーツ、尻はモスラみたいになっている。

男達は鼻フックでブリッジをして、胸の部分に書かれた『汚物はブリッジだ!!』の文字を見せつけていた。


「『まあ、良い……よね?』」

俺とツヴァイは自分達がやったにも関わらず、空中の紅茶と蜂蜜コーラを回収してからパチンッ と指を鳴らした。


その瞬間、世界に無くなっていた時の概念は『復元』され、ユニゾンは解除された。


「えっ? ……きゃあぁぁぁ!! 変態なの!? 輪弥さん!? 輪弥さんどこ!?」


「ここだぞ、なのは。」


「ふぇぇ! 怖いよぉ~!」


なのはは俺に抱きついて来るとワンワンと泣き出した。


「もう大丈夫だ。 変態は社会的に死ぬからな。」


「やだ! 離さないで! ふぇぇぇ!」


なのはが泣いていると近くにいたおじさんが近づいて来て言った。


「兄ちゃん、余りにも可哀想だ。 慰めてやれよ。」


「はい。 任せて下さい。」


男達は「ふぁんだ!?ほれは!?」とか「ひっふぁるふぁ!? いはい!?」や「ふりっひからふほへなひ……はほ!?」とか言っていた。




















あれから俺となのはは映画館から離脱した後、近くの公園で話していた。


「うぇ……、怖かったよ……、ヒクッ……。」


「大丈夫だなのは。 これからはこんな事の無いようにお前の指輪に『プログラム』を組み込む。」


俺はなのはの指輪を手に取ると、ツヴァイとユニゾンして【ブラックボックス】を起動し指輪に『インストール』を開始した。

追加した『設定』は『自分の嫌がる男に触れられた瞬間、相手の象徴に潰れたような痛みを再現する。』と言う『設定』だ。

これで安心だな。


「輪弥さん……。 ギュッてして……。」


…………ヤバい、凄く可愛い。

俺はなのはを暫く抱きしめ続けた。

暫くすると、なのはが顔を上げて俺を見て来た。


「輪弥さん……。」


俺達はゆっくりと顔を近づけていく。


『はわぁ~! しちゃうですか!? ここでしちゃうですか!?』


そして触れそうになると





















ジャキッ





「時空管理局執務官、フェイト・T・ハラウオンです。 貴方を児童ポルノ及び、クローン技術の違法研究の容疑で現行犯逮捕します。 動かず、抵抗しないで下さい。」



…………色々と言いたいが、先ずはそうだな。


なのはとのキスはもう少しお預けかな……。










まあ、ベタですが平行世界の時間移動です。
後3回位に分けようかと思います。

感想くれている方、本当にありがとうございます。
一人一人に返したいのですが、作者は最近忙しくなって来ました。
更新はやって行きますが、もしかしたら2日に一度位になるかもしれません。
そうならないように頑張ります。

ではでは、読んでくれた方
感謝の極み。


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