三越伊勢丹ホールディングス傘下の三越伊勢丹が1日発表した7月の売上高(速報、外商を除いた既存店ベース)は、前年同月比0.9%増だった。消費増税前の3月以来、4カ月ぶりに前年を上回った。バーゲンセールを開始した月後半に暑い日が続き、夏物衣料品の販売が好調だった。
同社は夏物衣料が最も売れる時期に値下げ販売することを避けるため、他の大手百貨店よりもセール開始時期を遅らせており、その戦略が奏功した形だ。
旗艦3店のうち伊勢丹新宿本店が0.2%増とプラスに転換、三越銀座店は6.0%増と18カ月連続で前年実績を上回った。バーゲンセールで夏物のまとめ買いをする動きが目立ち、衣料品が好調だった。天候がすぐれなかった月前半に秋冬物の衣料品の動きが良かったことも寄与した。伊勢丹新宿本店では15日までの秋冬物の売上高が前年に比べ9%増だった。
消費増税前の駆け込み需要の反動減については「高額品など一部の商品には影響が残っている」(同社)と説明。「完全に反動減から回復するのにはもう少し時間がかかりそうだ」とみていた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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