【社説】国民はセウォル号のメッセージを忘れていない=韓国

【社説】国民はセウォル号のメッセージを忘れていない=韓国

2014年08月01日11時16分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  政界が旅客船セウォル号事故に対する国民の思いを誤認しないことを願う。7月30日の再・補欠選挙が終わり、与野党がセウォル号事故に対する民意を把握していないような姿を見せるのは残念だ。新政治民主連合の議員の間では「もうセウォル号事故から国民の関心が遠のいた」という声が出ている。野党の完敗の理由として、公認の失敗とともに、セウォル号審判論に対する疲労感が挙げられながらだ。一方、与党セヌリ党の李完九(イ・ワング)院内代表は選挙後の第一声で、「もう法と原則に基づきセウォル号特別法などに野党が責任ある姿勢で臨んでほしい」と圧力を加えた。

  ここで確認しておくべきことがある。国民が嫌気を起こしているのはセウォル号自体ではない。セウォル号事故に政略的レベルで接近し、特別法一つ通過させられなかった政界の責任回避と無能だ。国民はすでに政治的な扇動と韓国社会に宿題として残ったセウォル号の強烈なメッセージを分離して考えている。にもかかわらず、これを区別せず混乱をあおったのは政界だ。国民はセウォル号が残した悲しみと罪の意識、メッセージを記憶している。朴槿恵(パク・クネ)大統領が涙を流しながらした「国家改造」の約束も忘れていない。

  セウォル号のメッセージははっきりしている。安全な社会を作るために、すべての既得権を手放し、国家改造レベルの革新を実現しなければいけないということだ。国民の安全は後まわしにして保身と組織利己主義に没頭した官僚社会の改革、目の前で水没する生命を救助できない公共機関の改造は必ず実行されなければならない。大統領は国家改造を約束した。しかしまだ履行された点は見えず、疎通不足は相変わらずだ。国民は「セウォル号審判論」にこだわる野党を審判した。これはセウォル号を忘れたのではなく、セウォル号をこれ以上政争の道具にするなという叱責だ。これをセウォル号に対する関心が消えていく信号だと誤解してはいけない。国民は今のこの瞬間にも安全国家の実現という政権の約束が守られるのか、両目を大きく開いて見守っている。
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