八木拓郎
2014年8月1日17時19分
警察庁は1日、2014年版警察白書を公表した。「変容する捜査環境と警察の取り組み」を特集。部屋などに録音装置を隠して容疑者らのやり取りを聞く「会話傍受」と捜査員が身分を偽って犯罪組織に潜入する「仮装身分捜査」を検討課題として取り上げた。
白書は、単身世帯が増えて伝統的な「聞き込み捜査」で有力な情報が得にくくなった一方、偽の身分証で契約した携帯電話や匿名性の高いネットを悪用する犯人が現れて追跡が難しくなったなどと指摘。
裁判員裁判で客観的証拠が重視され、携帯電話の通話記録の照会や差し押さえ、現場検証、鑑定といった業務が増え、容疑者の取り調べに時間を割けなくなったという。団塊世代の退職で経験豊富な捜査員が減り、仕事を通じて若手に技能を継承するのが難しくなった、と分析した。
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朝日新聞社会部
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