ロッテ−日本ハム 試合後ナインとタッチを交わし会心の笑みを浮かべる日本ハム・斎藤(右)(開出牧撮影)
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◇日本ハム3−1ロッテ
日本ハムが4連勝。斎藤は再三走者を背負いながら6イニング1失点と粘り、2012年6月以来の白星。打線は0−1の6回に大引の三塁打と代打小谷野の中前打で2点を奪い、8回は中島のスクイズで加点。ロッテは3連敗で5位転落。
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日本ハムの斎藤は勝利の瞬間を見届けると、ベンチで増井に抱き締められて白い歯をのぞかせた。6イニングを6安打5四死球ながら7奪三振で1失点と粘り、24歳の誕生日だった2012年6月6日以来、実に785日ぶりの白星を挙げた。「第二の野球人生が始まる。一緒に頑張っていきたい」とファンに呼び掛けた。
右肩のリハビリに費やした昨季、そして思うような成績を残せない今季を象徴するような苦しい投球だった。2回に角中の一発で先制され、5回まで常に得点圏に走者を背負った。だが「とにかく気持ちで負けないように」と変化球を低めに集めてしのぎ、味方が逆転した直後の6回は初めて三者凡退で切り抜けた。
故障で棒に振った昨年は「絶望的な気持ち」と振り返る。再起を目指す今季には「やらないと、という気持ち」と重圧をかけた。開幕ローテーションをつかむまでは順調だったが、内容が振るわずに4月11日に2軍落ち。栗山監督から「何がおまえの良さなんだ。打者と勝負しないと良さなんか出ない」と厳しい言葉を掛けられたこともあり、その後は強気に攻めた。
かつて甲子園を沸かせたスターが夏真っ盛りに挙げた記念すべき1勝。長いトンネルを抜け、26歳になった斎藤佑樹がやっと復活した。
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