まどかの章 05 ★★★ ヒルトンホテル(王族専用貴賓室)
で、では、これより後ろからモミモミを始める。蓮華、準備を…。
後ろを向けばよろしいのですね? クルッ。
き、綺麗な背中であるぞ(////
あ、ありがとうございます…(////
うなじもエッチで色気がある(////
……(////
だが違うのだ…。
王子…?
後ろからモミモミとはそうではない。蓮華よ、この部屋をよく見渡してみるのだ。
ん? キョロキョロ…。休憩やお食事に利用しているいつものお部屋ですけど…。ここがなにか?
わ、わからぬか…。あ、あの窓…。そちはどう思う…?(////
……継ぎ目のない見事な一枚板のガラス窓です。横12m×縦3m。多分、防弾と対魔法のハイテク処理が施されているエロス硝子工業の最新強化ガラスでしょう。そういえば来年度から鳳凰宮の正面玄関の透明アクリル板をこのタイプのガラス板に取替える予定だと聞きましたが、違いますか?
いや、知らぬ。というか、そのようなことはどうでもよい。余が聞きたいのは、あの窓を見てそちはどのような印象を受けるのか、ということじゃ。
壁一面が窓というのは開放感があって良いと思います。王都の塔群を一望出来て眺めも素晴らしいですし…。
う、うむ…。
んっ???
も、もう余の言いたいこと、わかったであろう?(////
いえ、全然わかりません…。
そ、そうか。わからぬか…。あのな…。つまりな…。モジモジ…。こ、これなのだ。 ……パチッ☆ 雑誌。パサッ。
漫画雑誌のようですが、これが何か?
読んでみよ(////
はい…。ペラ…。ペラ…。ペラ…。
……(////
ペラ…。ペラ…。ペラ…。うううっ…(////
ど、どうじゃ?(////
なっ、何を読ませるんですかっ! エッチ漫画じゃないですかっ!(////
い、いや普通の少女向け漫画雑誌であるぞ?
そんな筈が…。ペラペラ…。あっ、本当だ。でも…。ペラ…。ペラ…。中身はエッチ…。と、とにかく、こ、こんな雑誌、買っては駄目です!(////
買ったのではない。城の裏手の湖を散歩しておったら落ちておったのだ。
拾うのも駄目です! ペラペラ…。な、なんて汚らわしい。没収します!
うううっ…。ま、まぁ、よい。でな、蓮華よ…。その漫画の…。
ペラ…。ああっ、酷い。ペラ…。ええっ! 男同士!?
蓮華?
ペラ…。わわわっ。ペラ…。……。ペラ…。……。ペラ…。……(////
余の話を最後まで聞くのだ!
へっ?(////
366ページと367ページの見開きを見て欲しいのじゃ(////
はっ、はい。366ページ…。ペラペラ…。ペラ…。キャッ!!!(////
……(////
ま、ま、ま、ま、ま、ま、まさか王子!?(////
うむっ…。そのような感じにな、モジモジ…。余はそちを後ろからモミモミしたいのじゃ…(////
い、や、で、す!(////
そ、そちは先ほど、気の済むようにモミモミしてよいと、そう言ったではないかっ!
言いましたけど、で、でも…(////
ふっ…。蓮華よ、臆したか?
なっ!
人妻となっても、剣聖となっても、そちは初々しく可愛いのう。よいよい。無理にとは言わぬ。ふはははっ。蓮華にはちと早かったわ。
ムカッ。わ、わかりました。やりましょう。
本当かっ!!!
はい。でもこの漫画の通りになさりたいと仰るならスカートやショーツは邪魔ですね。少しお待ち下さい。脱ぎ脱ぎ。
まっ、待て! よい! 脱がなくてよいぞ! 胸をモミモミするだけなのだ。漫画と全く同じでは性交になってしまうのだ。
……王子は、いったい私にどうして欲しいのです。
う、うむ、では余が手本を見せよう。てくてく…。そちはそのままの姿でよいので、先ず、このように窓のそばに立つのじゃ。50cmくらい手前かの。で、お辞儀をするように窓へ向けて上半身を曲げてだな、両の手のひらを窓のガラスに押し付けてからだを支えるのじゃ。腕は伸ばしてもよいが、このように曲げると顔もガラスに押し当てることが出来るであろう? 顔、右手、左手の三点で支えれば更にからだのバランスが安定して、よりエッチな姿となるので、お勧めである。
そして後ろから…こんな感じにモミモミされる訳ですか。モミモミ。モミモミ。
そうそう…。後ろから覆い被さり、少しもたれ掛かるように、からだを相手の背やお尻に密着させ、そして腕を廻して胸に…。ん? い、いや余がモミモミされてどうする。そちが余にモミモミされるのである。
しょうがないなぁ…。とぼとぼ…。
蓮華よ。もう少し窓に近づくのだ。
外から見えちゃいますよ?(////
うむっ。向かいのビルの窓に人だかりが出来ておるぞ。そちの胸を下々の者達に見せ付けてやるのじゃ。眼福となろう。ふはははっ。……と言って楽しみたいところであるが、そちの美しき裸体、晒し物には出来ぬな。 ……パチッ☆
今のは…?
メビウスの輪である。1ミリ秒の超短時間逆行を無限ループで自動発生させ続けることで時の神の混乱を延々と引き伸ばし、外時間を閉じる余の新技じゃ。今、この世で動いておるのは余とそちだけじゃぞ。
あっ、あの、王子…。そんな危険な大技を使わなくても遮光魔法でよかったのですが…。大丈夫なのですか? ループが崩せなくなったら世界が永遠に閉じてしまいますよ?
ふふん。ずっとそちと一緒におれるのなら、時の牢獄に閉じ込められるのも悪くない…
……(////
……こともないか。
ぷんすか。
冗談じゃ。そちが可愛いから、つい見栄を張ったり意地悪なことを言ったりしたくなるのじゃ。以後気を付けよう。チュッ(////
……(////
すまぬが蓮華、足を開いてくれた方が身体の位置が下がってモミモミし易いのである…。うむ…。良いぞ。そんな感じじゃ。で、腰を曲げて両手を窓に付けるのだ。うむ…。もう少しからだを曲げて手を下の方に付けられぬか? うむっ。ネクタイの先が床に付くくらいに…。そ、そうじゃ。ううっ。綺麗じゃのう。ミニスカのお尻が突き出た感じがエッチであるぞ。
……。モジモジ…(////
大丈夫じゃ、おパンツは見えそうで見えておらん。
…もうっ(////
姿勢はこのままで大丈夫か? 苦しくはないか?
はい。
よし。では、そちのからだを後ろから…。いや、待て、余も上半身裸になった方がよいか…。
ええっ!?(////
そちの艶やかにしなった背をみておったら、服を着たまま触れるのは不自然なように思うてきたのじゃ。シャツを脱ぎ脱ぎ。
ちょ、ちょっと王子!!!(////
抱きっ!!! 胸に手をピトッ(////
キャッ!!!(////
うむっ。肌を重ねるというのは…よいものであるな。いや、そちであるからよいのか…。肌の感触、温度、匂い…。蓮華の肌は心地よい。
あ、ありがとうございます(////
ふふっ、それに胸に手を当てて、じっとしておるとな、そちの鼓動がトクトクと余に伝わり、心が落ち着くのだ…。
王子の鼓動も背中から私に伝わります…。とても懐かしい…です…。
そちとは血が繋がっておらぬから共振は出来ぬが、もう少しこのままで…。
はい…(////
…………。
…………(////
……もうこのままでよいくらいじゃな。
コクン…(////
……モミモミは止めておくか。
……よろしいのですか?
もし…。
えっ?
もし…そちが本当に余の虜となってしまったら…。
ふふっ。心配してくれているのですか?
……。
大丈夫です、王子。触れられる前はどうなることかと思いましたが、手の感触で王子だと分かりますので、蓮華は妙な気分になること、ございません…。
いや、余と分かったらドキドキするようになって欲しいのだが。
はい。では頑張ってモミモミをして私を王子の虜にして下さいまし。…略奪愛、なされるのでしょ?
くっ、馬鹿にしおって、強がりおって、後悔しても知らんからな。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。
……。
モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。
……。
蓮華、どうじゃ、余にモミモミされてどんな感じなのじゃ、ん? 先ほどの威勢はどうしたのじゃ、ふはははっ。黙り込んでしまいおって、可愛いのう。声を殺しておるのか? モミモミ。ほれ蓮華よ、下を向いてないで窓に映った己の顔を見てみるのじゃ…。モミモミ。
チラッ。
ふはははっ。剣聖でルーン最強のそちの顔がだらしなくエッチに……なっておらんのう…。素ではないか。
……。
というか余の顔がだらしなくエッチに映っておる…。オカシイのう…。漫画ではモミモミされる方がエッチな顔になるのであるが…。モミモミが足りぬのであろうか…。
……。
モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。
……。
モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。モミモミ。
……。
ハァハァ…。間が持たんわ。モミモミ。蓮華よ、話をしてよいぞ。モミモミ。
美容室では美容師さんが話を振るものですが。
余はいま全神経を集中してモミモミしておる。モミモミ。他のことにまで頭が回らぬ。モミモミ。
いっぱいいっぱいですか。
そちも…。モミモミ。直ぐに…。モミモミ。余のことで頭がいっぱいいっぱいに…。モミモミ。
やれやれ…。まぁ、いいです。私も王子にお話ししたいことがありますので。
ん? なんじゃ? モミモミ。モミモミ。
王子、今日行かれた奴隷市場、如何にございました?
あぁ、奴隷市場のう…。モミモミ。面白くはあったが、あの街、余は好きになれぬのう。モミモミ。
……どうしてです?
あの臭いが嫌なのじゃ。モミモミ。ドームの中は幾分かマシであったが街全体に染み付いた饐えた臭い。モミモミ。まるで動物園の中にいるかのようであった。いや、動物の臭いなら構わぬが、あれが人の発した臭いかと思うと気が滅入るのだ…。モミモミ。
ドームではSとAからCのいわゆる高級奴隷が競りに掛けられてますが、ドームの外では荘園の農奴などに使われるDからFの低級奴隷が捨て値で売られております。その者たちはまさに動物以下の扱いで酷いものです。……王子にはドームの外の様子も見て貰いたかったのですが。
D以下で余の年に合う性奴はおるのか? モミモミ。
年齢が低い者でDとなると容姿や性格に難のある者しかおりません。性奴にするには不向きかと。
うむ。ならもうよい。モミモミ。
……王子。
わかっておる。そのように悲しい顔をするでない。奴隷市場の劣悪な環境の把握とその改善であろう? あの臭いなのだ。行かずともどういう状況なのか大体の見当は付く。
……実際に見てみなければ分からぬこともございます。
そうかも知れぬが、余はもう疲れたのだ…。明日にでもケルトに奴隷市場の環境整備と奴隷法の改正を命じよう。あの者なら上手くやってくれるであろう。
ケルトは魔法の使えない旧人類の保護活動に熱心ですからそのご命令、喜ぶと思います。
ふふっ…。アヤツ、余が世界征服案を却下したらプーっとホッペを膨らませて拗ねおってな、それ以来一言も口を利いてくれぬ。モミモミ。これで少しは機嫌を直してくれればよいのだがな。モミモミ。……後でそちからも上手くフォローしておいてくれ。モミモミ。
御意。
……ところで蓮華よ。モミモミ。
はい。
そろそろ気持ちよくなってきたのではないか? モミモミ。モミモミ。
……全く。
……そうか。
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