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空室もし物件の存在が入居者に知られているのに空室がうまらないとしたら、その理由は2つしかありません。これはいつの時代に当てはまる不変の原理です。

空室率がどれだけ増えようと、人口がどれだけ減ろうと、日本の経済が良くなろうと悪くなろうと関係ありません。

空室が埋まらない理由はたった2つしかありません。この記事ではなぜ空室が埋まらないのかについて考え、空室対策のきっかけをつかみます。

人間が物を買うのは自分が得られる価値が支払う金額より高いと感じた時だけ

人間はどんな時に物を買うでしょう?服、アクセサリー、宝石、書籍、机、カバン、ベッド、どんなものでも結構です。自分の身の回りにあるものを少し見てみてください。

今から考えるとそれらにあまり価値を感じていないかもしれませんが、それを購入した時はどうだったでしょう?何の理由もなく物を買うという人はいないでしょう。たとえ10円のガムだとしても物を買う時には理由があります。

もし理由もなく物を買ってしまう人がいれば、その人は外に散歩にでて30分もすれば財布の中がすっからかんになってしまいます。それほど現代はものにあふれています。

さて、それでは答えを公開しましょう。

人間は、自分が得られる価値が支払う金額よりも高いと感じた時にだけ物を購入します。服であればそれを着た時に得られる満足感が支払う金額よりも高ければ購入します。書籍であればそこから得られる知識の価値が支払う金額より高いと感じれば購入します。

それと同じで、入居者はそこに住むことで得られる価値が、家賃よりも高いと判断した時に入居を決めます。

つまり、空室を埋めるときにオーナーが考えなければならないのは「部屋が入居者に与える価値」と「入居者からもらう家賃」というたった2つです。

空室が埋まらない理由その1 入居者が感じる価値が低い

空室が埋まらない理由の一つは、入居者が感じる価値が低いということです。これは入居者個々人の好みに大きく左右されるため、ある人にとっては価値が高く、ある人にとっては価値が低いということがおこります。

そして、失敗する大家さんは多くの人に広く受け入れられるような部屋を用意しようと考えます。管理会社の担当者も失敗したくないのでこう言います「やっぱりみんなに受け入れられやすい白い壁紙がいいですよ。色は人によって好みがありますからね。」

こうして賃貸アパートはほとんどの部屋がなんの変哲もないつまらない、誰にとっても平均点を狙える部屋になっていきます。

確かに色は人によって好みが大きく分かれます。ですが、本当の狙いはそこにあります。白い壁紙のふつうの部屋であれば誰にとっても5万円程度の価値しか感じないところ、色で差別化するとある人にとっては6万円の価値があり、ある人にとっては3万円程度の価値しかないということが起きます。

そして大家であるみなさんは6万円の価値を感じる人に部屋を貸してあげればいいのです。

空室が埋まらない理由その2 入居者に要求している金額が高い

空室が埋まらないもう一つの理由は、入居者に要求している金額が高すぎるということです。個性のある部屋を用意すれば入居者によって感じる価値はバラバラになります。

そして大家さんはその中で最も高く評価してくれる入居者に部屋を貸せばいいのですが、最も高く評価してくれた入居者が感じる価値よりも高い家賃を設定していては入居は決まりません。

価値を提供するという観点も重要ですが、価値と価格のバランスもやはり重要です。

空室を埋めるためには価値を高めるか金額を下げるしかない

こうして考えると、結局のところ空室を埋めるためには部屋の価値を高めるか価格を下げるかの2つしか方法がないことがわかります。

空室対策には色々なことが言われています。

  • 家賃を下げれば空室は埋まる
  • 家賃を下げたら利益が落ちるから家賃は上げなくてはいけない
  • リフォームをすれば部屋は埋まりやすい
  • リフォームは高いからすべきではない
  • 仲介会社に手数料を多く払えばいい
  • 仲介会社の手数料を多くしても効果はない

こうした意見はどれも正しいです。ですがすべてのケースに当てはまる法則というものはありません。そのときの状況に合わせて価値を高めるのか価格を下げるのか、それはどの程度とするのかといった総合的な判断が結果に大きく左右します。

安易に家賃を下げるのは下策

空室を埋めるには価値を高めるか価格を下げるかの2つしか方法はありません。そしてどちらをどの程度にすべきという絶対法則のようなものも存在しません。

ですが、マーケティングの世界で一つだけ言われている真実があります。

それは、「安易に価格を下げても成功することはない」ということです。価格勝負は頭を使わなくても済む分、考えることを放棄した人がこぞって価格勝負を仕掛けようとします。その結果、価格はどんどん下がっていき気付いたときには利益の出ない水準にまでなってしまうというのがその理由です。

アパート経営も事業の一つ。結局、最後には頭を使った人が勝つ分野だと言えます。

 

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