キリノの章 06 ★☆☆ 高山邸(居間・廊下・脱衣所)
あの爆発は原田組の挑発ではなく魔法使いどもの仕業……。キョウスケ、それはつまり、どういうことなのだ。
さぁ、俺にも何がなにやら。
むぅ…。キリノと、お前が拾ったという子供はどうした。
あの子が汚れているから一緒に風呂に入ってくるって、お嬢、はしゃいでましたよ。妹が出来たみたいだって喜んでました。
わたし分かったよ! アンタ、自分のことを余っていうじゃない。普通の子ならそんなこと言わないし、それにこんなに綺麗な顔をしてるし、多分どこかの貴族のご令嬢なのよ。それなら魔法使いが戦ってたのも説明が付くじゃん。アンタを守っていた貴族と、奪おうとした貴族が戦ったのよ。それで街道から逃げている内にあの山へ入ったんじゃないかな。
なるほど、そうか、余は貴族とやらの娘であるのか…。
絶対にそうだって! 魔法とかも出来ちゃったりするんでしょ? ちょっとやってみせて♪
魔法のう…。どうであろうか…。ふむっ。やってみよう……。ゴッド・ブレス・ファイアー・エクス……
待てぇ~い! ヤメヤメッ! 家の中なんだからそういう危なそうな奴じゃなくって! お手軽で生産的な魔法にしなさいよっ。欲しいものを叶えるのが魔法ってもんでしょ。黄金を出すとか、豪華な食事を出すとか、空を飛ぶとかさ。
欲しいものを叶えるのが魔法か…。うむ。何気に名言じゃの。余が欲しいものはなんであろう。記憶……いや違う…。余が欲しいものは…。
ど、どうしたのアンタ、私の目なんか見つめちゃって。汗汗…。ちょっ、恥ずかしいから止めて…(////
この娘、キリノを余の永遠の性奴に、余だけを求める盛りの付いた雌犬となれ!
……はぅ(////
ならぬか。どうやら余は魔法を使えぬようだ。
……あぁ、えっと、うん……。今のちょっと吃驚したよ。取りあえずアンタが魔法使いでなくて良かったよ。ていうか、あれがアンタの望みなの?(////
うむ。何故かは分からぬが、余はそちに引かれるのだ。そのエメラルドグリーンの瞳をみているとむしょうにお前が欲しくて堪らなくなる。キリノは余が嫌いか?
嫌いじゃない! 嫌いじゃないけど…あんた女の子じゃん……困るよ…。性奴とか雌犬とか怖いよ…。そ、それにわたしには好きな人が…わたしと一緒にいた奴、キョウスケって言うんだけど、あいつのこと昔からずっと好きなの…。だからゴメン……アンタの思いに応えられない…(////
そうかキリノには余より好きな者がおるのか……それでは仕方ないのぅ。女同士で性奴の雌犬となって好き合うのも、そちには怖くて出来ぬようであるし、残念だがこの余の思い、諦めるしかあるまい。キリノが怖がるようなこと、余はしたくないからな。
わたしもアンタのこと妙に引かれるんだ…でもそれは恋心とは……。あっ、ここがお風呂場なの。そうだ、あなたの着替えが必要よね。先、お風呂入ってて! 私のお古のパジャマ持ってくるから。下着はサイズが合わないかも知れないけど、この前に買った新しいのがあるから。超特急で直ぐ戻って来るからね! バタバタバタバタ……。
……ハァ…振られてしまったか。ガラガラ~。んっ…。風呂にしてはちと狭いかの。籠があるが、ここに服を脱ぐのであろうか。ぬぎぬぎ…ぬぎぬぎ…。 !? うむむっ。こ、これはチンチンではないかっ! 娘である筈の余の股になぜチンチンがついておるのだっ? チンチンとは女にもはえるものであったろうか。ググってみよう、いや発想の転換をしてみよう。余は女ではなく男なのではないだろか…。ほぅ。よく見れば、タマタマもあるではないか。プニプニ。ふむっ。懐かしい感触じゃ…。そうか余は男であったのかっ! おおっ、余のチンチンがっ! ふははははっ。男であることを思い出したことに祝福をしてくれておるわ! ふははははっ。
……バタバタバタバタ!! ガラガラ~。お待たせ! ごめんね! もう入ってる? 着替え持って……(//// バタン。
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