挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
ちょっとエッチで正しいハーレムの作り方 作者:上級読者

メルルの章 01 ★★☆ メルルの小屋

メルル、時間にゃ。ペシ、ペシ。

う、う~ん…。

起きるにゃ。ペシ、ペシ。

王子たま~。もっとキス…(////

寝ぼけるにゃ。もう教会に行く時間にゃ。ドス、ドス。

ゴホゴホ…。ん? あれ? なんだぁ。にゃん太かぁ。う~ん…。もう少し寝かせて…。

遅刻したらまたメルルがシスターに怒られるにゃ! ドス、ドス。

痛い…。もぅ…。にゃん太がメルルの代わりに行って来てよぅ。あたしは、あと少しだけ、夢の中の王子さまとキスしてるんだから(////

にゃん? 王子さま?

えへへっ。ゆうべ、にゃん太が読んでくれた絵本の王子さま…(////

にゃー? シンデレラ?

うん! でもそれはお姫様の名前。お姫様はメルルなの(////

にゃにゃ…。王子の名前ってなんだっけ…。にゃん太?

……違うと思う。

にゃ…。そっか…。にゃん太じゃにゃいのか…。しょぼ~ん…。

あっ。ごめん、にゃん太…。撫で撫で。にゃん太が嫌いって訳じゃないの。撫で撫で。

にゃ~ん…。

絵本に描かれた王子さまとにゃん太の姿が違うから、あたし、つい…。ごめん…。

にゃ…。にゃん太は猫だからメルルの王子になれないのにゃ…。仕方ないのにゃ…。

そ、そんなことない。絵本の王子さまには名前が無いの。読んだ女の子が好きな名前を入れていいんだと思う。女の子は誰もがお姫様になれて、みんな自分だけの王子さまがいるんだわ。だからメルルが望めば誰でもメルルの王子さまになれるよ。

そうにゃの?

うん…。

メルルは誰が王子になって欲しいにゃ?

メルルの王子さまは…にゃん太がいい…(////

にゃ…。メルルはにゃん太のこと好きにゃんか?

コクン…(////

にゃはははっ♪ やっぱりメルルもボクの魅力にメロメロにゃったか♪

ふぇっ?

ボクはチョーカッコいいから求愛されまくりなのにゃ♪ まぁ、来るもの拒まずにゃ。メルルよ、そちをにゃん太ハーレムの一員にしてやるにゃ、他のメス猫たちと仲良くするにゃんよ?

ムカッ。

んにゃ? どうしたにゃ? ハーレム39号よ。

ギュ~ッ!

ふにゃあああ!! 痛いにゃぁぁぁ!! メ、メルル、つねるの駄目にゃ、やめるにゃ!!

メルルの王子さまは、メルルが何をしても許してくれる優しい王子さまなんだもん!

い、いやにゃ~!! 痛いにゃ~!! 王子なんてもういやにゃん~~!! そ、そうにゃ、メルルの王子は、にゃん太じゃなくて、アベルにするにゃ!!

……ん? アベル? 誰それ?

ふにゃー。この国の王子にゃ。ルーンで1番の美少年にゃ…。しらにゃいのか?

知らない…。

この家はテレビもラジオも新聞もにゃいからにゃー。しょうがにゃいか。

アベルさま…。この国の王子さま…。

そうにゃ。まだ10才だから7才のメルルにピッタリにゃ。結婚相手も探してるにゃ。

……。

にゃ? どうしたにゃ?

なんでメルルが知らないこと、にゃん太は知ってるの?

にゃん太はこの村に来てメルルに拾われる前は、王都と呼ばれる街で暮らしていたにゃ。そこの娘達の間ではアベルの噂で持ちきりだったにゃ。

王都…。

にゃにゃ。この国、エロスの中心、王都ナロウにゃ。王子が暮らす真っ白い城があって、その周りは森や湖の公園になってるのにゃ。綺麗にゃんよ…。南に行けばお空の雲より高い塔がい~っぱい建っていて、人がた~くさん暮らしているのにゃ。

たくさん? この村より多いの? 100人くらい?

もっとにゃ。

110人?

もっとにゃ。

120人?

もっとにゃ。

130人?

にゃー! キリがないにゃ! メルル驚くにゃよ。王都の人口はにゃんと150万人なのにゃ!

ひゃくごじゅうまん? まん? まんってなに?

にゃ…。ええっ…と、とにかくたくさんにゃ! この村の中心にある世界樹の葉っぱより多いにゃ。

えー。にゃん太、うそばっかりー。

本当の話にゃ! 行けば分かるにゃ。

行けばって…。

にゃ?

あたしは行けないよ…。

どうしてにゃ?

だってこの村から出たら駄目だもん。シスターに怒られるもん…。

にゃはははっ。怒られるのが怖いのかにゃ。メルルは怖がりにゃ。弱虫なんだにゃ。

うううっ~。怖いんじゃないもん! シスターは…。シスターは今までみなしごだったあたしを拾ってくれて、育ててくれた人なんだもん。だから…。だから駄目なんだもん…。

にゃ~にゃ~。そうなにょか。王都はいいとこにゃのににゃー。綺麗な服が沢山あって、美味しい食べ物も沢山にゃ、みんな自由に自分のしたいことをして、支え合って、楽しんで暮らしてるのにゃ、友達も沢山出来るにゃ、こんなちいさな村とは…

にゃん太のイジワル!

にゃ?

そんなにそこがいいなら行っちゃえばいいんだ。

行くにゃ。

えっ…。

にゃん太はもう直ぐこの村を出て王都に戻るにゃ。

……。

にゃ、どうしたにゃ、メルル?

にゃん太がいなくなったら、またあたし一人…。

にゃぁぁ~っ! にゃぁぁ~っ! メルル泣くにゃ。メルルも一緒に連れてってあげるから。泣いちゃ駄目にゃん…。ペロペロ…。

だって…。だって…。シスターが…。

メルルの人生はシスターのものじゃないにゃ。ペロペロ…。

うん…。

ボクと一緒に王都へ行きたいんにゃろ? ペロペロ…。

うん!

にゃ。じゃ、一緒に行くにゃ。ペロペロ…。

……メルルの王子さまは、やっぱりにゃん太がいい。チュッ(////

にゃにゃ~ん。うれしいにゃ~ん。メルルのキス気持ちいいにゃん(////

えへへっ(////

にゃにゃん。ではメルル姫、もうベッドから出るにゃ。……目覚めの時間にゃ。チュッ(////

うん…。チュッ(////
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ