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決勝トーナメント1回戦のギリシャ戦、先制点を決めたコスタリカのブライアン・ルイスをチームメイトが祝福する。コスタリカは彼を中心に次々とカウンターを仕掛けていった。
photograph by Getty Images
フットボール“新語録”

ベンゲルが語るW杯“第3のトレンド”。
「カウンターに人数をかけろ!」

木崎伸也 = 文

text by Shinya Kizaki

photograph by Getty Images

今大会、中南米の守備力は際立っていた。

 この「アタックに人数をかける」というトレンドは、大会のイメージアップにも一役買った。

 今大会は一歩間違えれば、「超守備的な大会」と言われていてもおかしくなかった。オランダ、コスタリカ、メキシコ、ウルグアイといった5バック的に守備を固めたチームがグループリーグを突破したからだ。

 ベンゲルは南米勢の守備力をこう見た。

「スペイン、イングランド、イタリアら欧州の強豪が早期敗退したのは、ブラジル特有の暑さに加えて、南米勢の守備力が関係している。彼らは魂があり、アグレッシブで、最後まで集中を切らさない。欧州勢はそれを崩せなかった」

「サッカーコートで行なうハンドボールのような攻防」

 開幕前、ドイツ代表のスカウト主任、ウルス・ジーゲンタラーは「ブラジルW杯では、サッカーコートで行なうハンドボールのような攻防が主流になるだろう」と予想していた。高温多湿の気候と長距離移動が体力を蝕むため、ハイテンポなサッカーに挑戦するのは現実的ではない。ジーゲンタラーは過去の南米大会を徹底分析し、今大会は中盤を省略し、ゴール前に一気に迫るチームが増えるという結論に達した。

 その予想は当たった。ポゼッションにこだわるスペインはグループリーグで敗退。同じ方向性の日本も、ほぼ良さを出せないまま大会を去った。

 唯一ドイツのみが“ポゼッション志向”のチームとして上位進出し、さらに大会を制した。これはジーゲンタラーの進言が大きかっただろう。このスカウト主任からの進言を受けて、レーブ監督は高い位置からのプレスを封印し、コンパクトにブロックを作ることを重視。それによってショートパスでビルドアップするエネルギーを蓄えた。

「ブラジルではフルパワーのサッカーはできない」

 サミ・ケディラがそう大会中に語ったように、もしユーロ2012と同じ支配的サッカーを試みたら、別の結果が待っていた可能性は高い。

【次ページ】 低い位置でボールを奪い、ゴール前に突進する。

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