湧川氏は、すでに今月17日付で、経営企画局の副部長から局長級の秘書室長へ異例の昇進を果たしたばかりだ。湧川室長は籾井会長の国会答弁で“二人羽織”のように後ろからメモを渡していた人物である。
「籾井氏が米国三井物産社長だった頃、湧川氏は経済部記者としてアメリカ総局に赴任していた。向こうでよく一緒に食事をしたそうで、籾井氏にとってNHK内で唯一の知り合い。会長就任にあたって『助けてくれ』と頼んだようです」(前出のNHK関係者)
スリ寄る幹部や“お友達”が抜擢の理由なら、人事の“私物化”じゃないか。
籾井会長のせいでNHKには、25日までに3万5700件の意見が視聴者から寄せられた。その3割が受信料に関する内容だったというし、現実に「受信料不払いで収入が減っている」と、維新の松野幹事長は言っていた。そんな状況でも籾井会長は我関せず。「また官邸から電話が来ちゃったよ」と自慢げに話し、NHKの幹部たちをドン引きさせているという。
公共放送のトップにこんな軽すぎる会長をのさばらせていいのか。