次期学長は蓼沼宏一氏に

2014/07/31
 学長選考会議(議長・町村敬志社会学研究科長。委員の半数は学外者)は今日、第3回学長選考会議を開催し、次期学長予定者として経済学研究科教授の蓼沼宏一氏を選出した。12月1日に文部科学大臣によって任命される予定で、任期は4年間。蓼沼氏は現学長の山内進氏が推進している海外短期語学留学必修化について批判的な姿勢を明らかにしており、山内氏の構想していた路線をどう修正していくかが注目される。
 今回の学長選考では、蓼沼氏と山内氏が候補者として選出された。蓼沼氏は昨日行われた教員ら(非常勤講師などを除く教員と、係長・専門職員以上の職にある職員)による意向投票で過半数を獲得していた。学長選考会議ではこの結果などを踏まえて委員による投票を実施、そこでも過半数の票を得た蓼沼氏が、学長予定者に当選した。
 なお、先立って行われていた学生・職員による除斥形式の参考投票では、除斥の成立した候補者はいなかった。14日から18日にかけて行われていた学生による参考投票は、有権者総数6382人に対して投票総数は720票(投票率11.3%・無効票9票)で、それぞれに集まった除斥票数は、蓼沼氏が198票、山内氏が438票だった。15日と16日に行われた職員による参考投票は、有権者総数467人に対して投票総数は115票(投票率24.6%・無効票1票)で、蓼沼氏に30票、山内氏に58票が投じられていた。
 蓼沼氏は本紙のインタビューや、学部・院生自治会からの公開質問への回答の中で、短期海外語学留学必修化について財源や教育効果の面で反対の姿勢を打ち出している。留学必修化については大学の公約とも言われる中期計画にも掲載されており、蓼沼氏が今後、山内氏の敷いた路線をどう修正していくかが注目される。

蓼沼宏一(たでぬま・こういち) 82年本学経済学部卒。経済学博士(ロチェスター大学)。専門は経済理論。90年より本学で教鞭をとる。11年4月から2年間、経済学部長を務めた。著書に『幸せのための経済学――効率と衡平の考え方』など。労働法学者で77年から80年に学長を務めた蓼沼謙一氏は実父。
前の記事:【学長選】蓼沼氏が過半数の得票、教員らによる意向投票で



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