【北京=大越匡洋】国際通貨基金(IMF)は31日までに中国に対する年次経済審査報告を公表し、2015年の成長率目標について「より安全で持続的な成長に移行するという目的の達成にふさわしい水準は6.5~7.0%」との見方を示した。IMF内では、さらに低い目標が望ましいとの意見も出たという。中国政府は今年の成長率目標を7.5%と、3年連続で据え置いている。
IMFは、中国の高成長が投資と与信の拡大に大きく依存し、影の銀行(シャドーバンキング)や地方政府の借金の膨張など、経済の脆弱性が増していると指摘。「景気対策は成長率が大幅に目標を下回りかねない状況に陥った場合に限るべきだ」として、一定の成長鈍化を受け入れてでも、非効率な投資の抑制をはじめ経済の構造改革を進めるよう促した。
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