昨日の夜、加除式書籍の営業マンから電話がありました。
近くを回っているので寄らせてもらえないか?という話でした。
この若い営業マンは以前にも来た事があり、玄関で見本を見せてもらったりしていました。
また応対も丁寧なので営業マンとしては好もしく思っておりました。
そして私も何となくもう一度加除式書籍を見たかったので、了解しました。
小柄な若い営業マンが大きなバッグにあの分厚くて重たい加除式書籍の見本を数冊入れてやって来ました。
以前と同じく営業マンの一押しは、遺言の書籍と相続の書籍でした。
「遺言の見本はあるのですが相続の方は品切れになりまして、はい。先程まで他の行政書士の先生の事務所にお邪魔していたのですが、
その先生にも注文はして頂いたのですが、相続の方だけお渡しするのが遅れます、はい」。
「本当に遺言と相続は行政書士の先生方に大変好評で、うちの鉄板商品です、はい」。
と営業トークを話しておりましたが、私も「やっぱり遺言関係は売れるんだね~」と調子を合わせながら見本の加除式書籍をパラパラと見ておりました。
すると営業マンは「お値段も今なら大変お値打ちになっておりまして、はい」。
「通常なら定価販売のところを(一冊1万円以上します)今なら○千円まで値下げさせて頂きます、はい」・・・。
それを聞いて私は一瞬買おうかと思いました。
かなり安い値段だったからです。
一方で加除式書籍は立派な本なんだろうが、どう考えても重くて扱いにくいし、読みにくい。
また一度買ってしまうと新しい判例が出るたびにお金を払わなければならない。
それに弁護士でも学者でもない行政書士がここまで深い知識が必要なのだろうか?
さらに相続遺言関係については一般書籍でも分かりやすいものが出ている。
そして実際に相続遺言関係の依頼を受けたら、インターネットで調べたり、支部の詳しい先輩に聞くだろうから、立派な書籍はいらないだろう。
極めつけは○千円あればCD4枚は買えるなぁ~と思い、また、支部の先輩に加除式書籍を使っているかどうか一度聞いてから考えようと思いました。
そこで営業マンに「悪いけど明日まで待ってくれない?」と言ったところ、営業マンからしたら意外な答えだったようで、「ええと、すみません、ご注文だけ今頂けないでしょうか?」と言います。
私は頑張って営業している、この若い営業マンに対して、「やっぱりいりません」とは言えなかったため、「明日連絡するから1日待ってよ」と繰り返しました。
営業マンは「分かりました。それでは名刺に私の携帯番号を書いておきますので、直接携帯に連絡して頂けますでしょうか?」と聞くので「分かりました」と答えて、その場を切り抜けました。
営業マンが帰ったあと、すぐに支部の二人の先輩に電話しました。
二人とも「使っていない」という事でした。
理由は大体上に書いた通りです。
そして私は多分運転中だろうな、と思いながら営業マンの携帯に電話しました。
するとやはり運転中のようでしたが、すぐに折り返し電話がかかって来ました。
私は「やっぱり今回はやめときますわ」と言うと営業マンは「そうですか。分かりました。夜分遅く訪問して失礼しました。また何かご要望がありましたら電話してください」、と言い電話が切れました。
私はこの真面目で態度も良い若い営業マンから、結局何も買いませんでしたが、どうか他の行政書士又は士業の方に加除式書籍を買ってもらえたらいいな、と勝手な事を願っています。