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名将ファン・ハール監督の就任により、ますます注目されているマンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティ。新シーズンの開幕が本当に楽しみですが、試合観戦のために渡英される方もいらっしゃるでしょう。参考になるような話を紹介しますね。

マンチェスターのように2つ（以上）のクラブがある街では、まず初対面の人がどちらの人間か探ります。唐突に赤か青か聞かれることもありました。

初渡英の頃、マンチェスターUはSHARP、マンチェスターCはBROTHERとどちらも日本企業がスポンサーでしたが、熱狂的なマンチェスターCサポーターが経営する電気屋には、実際に置いてないのか確認はしませんでしたが、店頭に「シャープ製品はありません」なんて張り紙がある店を見かけて驚きました。両クラブ間のライバル関係は相当なものです。

タクシーでは運転手さんに話し掛けられることも多いのですが、特にシーズン中はフットボールの話題が多いので、目的地まで楽しく辿り着くため、その運転手さんがどちらか瞬時に見分ける必要がありました。とはいえ見分け方は簡単。フットボールの話をしてくる運転手さんの車内には必ず赤か青のチームグッズが飾られていますから。分かった上で話をした方がお互い嫌な気持ちをせずに済みます。

また慣れない土地での路線バスの利用は、事前に調べておいても、確実に目的地に行くか、バス乗車時にバスの運転手に確認したいですよね。私は以前、マンチェスターに住んでいましたが、数年ぶりに乗った際は記憶にない番号のバスも走っていたため、念のため「マンチェスター・シティへ行くか」確認したところ、真顔で「このバスではなく、●●番のバスだ」とオールドトラッフォード行きのバスの番号を教えられました。「もう行ってきました」と伝えたところ、「ユナイテッドへ先に行ったか」とご満悦そうに「シティへ行きたいならこのバスだ」答えてくれました。

マンチェスターからロンドンへ向かう電車の中でマンチェスターCのよだれかけを付けた8ヶ月の息子が珍しく愚図っていた時も、たまたま通りかかった車掌さんに「そのよだれかけが嫌なんだよ。赤い色のにしたら愚図らないよ」と声を掛けられたり。もちろんマンチェスターCファンにも話し掛けられました！

イギリス人は表情を変えずにサラッと冗談を言うポーカーフェイスジョークが好きな人が本当に多く、表情だけでは本気なのか冗談なのか分からないことも多く、慣れない場合は特に困惑するかと思います。フットボール絡みの場合は話し掛けられることが増えるので、それも楽しんで欲しいです。

と、書いていて、ある出来事を思い出しました。

マンチェスター市民がいかにレッドとブルーの2色に敏感に生活しているかも知っているにも関わらず、マンチェスターCホームのマンチェスター・ダービー当日に私が持っていたバッグの色が赤・・・。スタジアムで待ち合わせしていた友人に、会った瞬間に驚いた表情で「your bag・・・」と指さされてハッと気が付きました。なんでダービー当日に赤いバッグを持って来てしまったのか。周囲もマンチェスターCサポーターだらけです。慌てて、どうにか赤いバッグを隠そうとする私にひとりの見ず知らずのマンチェスターCサポーターが、これを使えとスーパーの袋をくれ、それに入れて凌いだのでした。

試合当日の服装はもちろん、持ち物の色にも気をつけてくださいね。相手チームのアウェイカラーにも要注意です。