電車の中で聞こえる嫌な騒音の一つが、ヘッドホンやイヤホンから漏れる音。
この、外に音が漏れるくらいの大きな音、健康上問題はないのでしょうか?
最近、このような聴き方が原因のヘッドホン難聴が増えています。
日常的にヘッドフォンやイヤホンで大きな音を聴いていて「最近、耳が聴こえにくくなってきた」という場合、ヘッドホン難聴になっていまっている恐れがあります。
では、ヘッドホン難聴とはどのような症状なのでしょうか?
また予防するにはどうすればよいでしょうか?
そこで今回はヘッドホン難聴の予防方法についてご紹介します。
こんな症状ありませんか?
- 大きな音を聞いた直後、強い耳鳴りがして聞こえが悪くなる。
- 耳が痛くなる。
- 耳が詰まった感じがする。
大きな音で聴覚が損傷を受ける症状を「音響外傷」といい、特に
- 大きな音を聞く。
- 長時間にわたって音を聞く。
- 周波数が高い音を聞く。
という3つが危険だと言われています。
ヘッドホンやイヤホンを使用して大音量で音楽を聴く人は、この3つすべてに当てはまってしまうのです。
この難聴は「ヘッドホン難聴」と呼ばれ、最近増えてきています。
なぜ聞こえにくくなるのでしょうか?
私たちは空気の振動によって音を聞いています。
音波の振動で鼓膜が動き、それが耳小骨を伝わって、内耳にある蝸牛をふるわせます。
この振動が神経に伝わり脳へ音として聞こえるようになっています。
大きすぎる音は振動が強すぎるため、蝸牛の中の血流が滞ったり、音を聞き取る感覚細胞の一部が働かなくなってしまうのが「ヘッドホン難聴」です。
どうすれは予防できますか?
一番の予防は「大きな音を聴かない」ということです。
では、どのくらいの音が危険なのでしょうか。
目安は85デシベル以下。
電車の中で聴こえる音の大きさがこの程度で、騒々しい事務所もこのくらいの音です。
予防としては
- 100デシベル以上の音を15分以上聴きかない。
- 長時間聴かない。
ということが必要です。
85デシベル以下でも、長時間音楽を聴くと難聴になりやすいので気をつけましょう。
夜寝る時に好きな曲をヘッドホンやイヤホンで聴きながら寝るという方もいるようですが、これも危険です。
難聴が進行するときは、日常会話などには含まれないような高音域から悪くなっていきます。
そのため、聴力の悪化に気づかないまま症状が進んでしまうこともあります。
少しでも異常を感じたらすぐに病院に行ってください。
最近は町の専門病院でも精密な検査や手術・治療ができるようになっています。
専門病院のいいところは、なんといっても個人個人をしっかり診てもらえて、気になることが気軽に相談できること。
何よりも早めの受診が大切です。