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【第3回】 2014年7月11日
著者・コラム紹介バックナンバー

ビッグデータが支える
医療サービスにおける“知”の創出
岐阜大学附属病院の先駆的取組み

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地域医療連携システムの運用における
ビッグデータの活用例

 「Patient Journey」という言葉をご存じだろうか。

 医療が病院完結型から地域での連携によるケアに移行していくと、患者はかかりつけ医を中心に複数の医療機関で、治療や健康維持を行うこととなる。発病して小さなクリニックで回復することもあれば、大病院の専門医に送られることもある。高齢者であれば、複数の診療科を同時に受診するケースも多い。このようにいくつかの医療機関を旅するように渡り歩くことをPatient Journeyという。

 「地域のクリニックから当院に紹介されてくる患者さんは、それぞれのクリニックのカルテとともに送られてきます。その時、同じ疾病で同じような症状の2人の患者さんの履歴を見ると、AクリニックとBクリニックでは異なる診療をしていることがあります。逆に、同じ疾病の2人の患者さんがCクリニックとDクリニックでよく似た診療を施されていても、病態の変化に差が生じていることもあります。
 カルテは非構造データですので、テキストマイニングをしてキーワードによりクラスタリングを実施することで、各クリニックの疾病ごとの診療パターンを読み取ることができます。もちろんこうした分析結果は外部に出すものではありませんが、地域の医療をともに守るパートナーとして、それぞれのクリニックがどのような特徴やスキルを有しているかを知ることは、適切な連携につなげていくためにとても重要なことと考えています」

 紀ノ定氏は、地域医療連携におけるビッグデータの役割をそう語る。

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