高1同級生殺害:容疑の少女「誰でもよかった」

毎日新聞 2014年07月31日 02時30分

 長崎県佐世保市の高1同級生殺害事件で、殺人容疑で逮捕された少女(16)が、殺害対象について、被害者の女子生徒(15)でなくてもよかった、という内容の供述をしていることが、捜査関係者への取材で分かった。少女は「猫を解剖して、満足できなくて人を殺して解体してみたかった」とも供述しており、長崎県警は、事件に至った動機を慎重に調べている。

 捜査関係者によると、少女と被害者の女子生徒の間にはトラブルは確認されておらず、少女が女子生徒に対して個人的な恨みを抱いていたことも現時点ではないという。少女は過去に猫を解剖するなどの問題行動があった。

 また、県警は少女のマンションの敷地内から女子生徒のスマートフォンを見つけて押収している。少女の部屋は5階で、県警は事件後に少女が投げ捨てて証拠隠滅を図った可能性があるとみている。

 一方、少女が今年3月、父親を金属バットで殴り負傷させていたことが関係者への取材で分かった。父親が寝ているところを急に殴ったという。

 少女の実母が昨年10月にがんのため亡くなり、中学3年生だった少女は以降、不登校状態になった。今春には父親が再婚し、4月に両親から離れて1人暮らしを始めた少女は高校進学後も不登校状態が続き、1学期の登校日数は3日だった。県警は、こうした家庭環境や生活環境の激変が事件の背景にある可能性もあるとみている。

 少女の逮捕容疑は、26日午後8時ごろ、市内のマンション自室で、クラスメートの女子生徒の後頭部を工具で多数回殴り、ひものようなもので首を絞めるなどして殺害したとしている。【大場伸也】

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