石田貴子
2014年7月31日07時14分
万博記念公園(大阪府吹田市)にある「太陽の塔」内部の常時公開をめぐり、府の有識者会議は30日、故・岡本太郎氏が「太陽の顔」などと並び制作した第四の顔「地底の太陽」を復元し、新設する地下展示室で常設展示する計画をまとめた。塔の耐震改修後、内部にある同氏の作品「生命の樹(き)」とともに2016年度末の公開を目指す。
地底の太陽は人間の祈りや心の源を表したもので、直径3メートルの顔の横に全長13メートルのコロナが伸びる。未来を表す塔頂部の「黄金の顔」、現在を表す胴体の「太陽の顔」、過去を表す背面の「黒い太陽」に続く第四の顔とされる。1970年の大阪万博で太陽の塔南側の地下展示室にあったが、閉幕後に行方がわからなくなった。地下展示室はその後、埋め立てられた。
計画では、耐震性の問題から非公開になっている塔内部を耐震改修して常時公開するのに合わせ、塔内部に続く約150平方メートルの地下展示室を新設。そこに当時と同じ強化プラスチックで原寸大に復元した地底の太陽を展示する。そばには透明なスクリーンを置き、当時の地下展示室の様子も投影する。府の担当者は「四つの顔がそろうことで、当時の様子を少しでも体感してもらえる」と期待を寄せる。(石田貴子)
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