ブラック企業大賞:セクハラヤジ「都議会」がノミネート
毎日新聞 2014年07月30日 20時33分
◇実行委、民間企業7社と1学校法人も選ぶ
東京都議会はブラック(企業)−−。学者や弁護士、市民活動家らでつくる「ブラック企業大賞実行委員会」は30日、大賞候補の企業を公表した。その中に都議会がノミネートされた。都議と都議会は雇用関係にないものの、セクハラヤジ問題に対する自浄能力のなさに特別にノミネートされたという。
ブラック企業大賞は、労働基準法に違反する長時間労働の強制、パワハラ、残業代未払いなど労働法に触れるような労働条件を意図的に強いている企業を「表彰」することで、社会に過酷な実態をアピールしようと2012年から始まった。
実行委員会がノミネート企業などを選定し、今回は民間企業7社と1学校法人、都議会を選んだ。このうち五つが過労死・過労自殺が起きたケースで、残りは違法派遣やパワハラなど。都議会は「ヤジはセクハラに該当するが、自浄能力を発揮することなく幕引きを図ろうとした」として特別ノミネートにした。ノミネートされた各社とその理由は同大賞のホームページ(http://blackcorpaward.blogspot.jp/)に掲載されている。ネットでの投票結果なども参考に、実行委員会が9月6日に大賞を発表する。実行委員会の佐々木亮弁護士は「都議会のヤジ問題は、国会や地方議会のセクハラ発言が判明する端緒となった。そうした意味も込めてノミネートした」と話している。【東海林智】